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消えた欲望

朝、ゴミ捨てに行くとタイミング悪く、園バスママ集団がエントランスで談笑中。
子ども達はいなかったので、既にバスは出発した後らしかった。
その輪の中に、お隣さんもいたものだから、素通りする訳にもいかず、軽く会釈した。顔見知り程度ー、素敵ママ程の距離感でもない。


「おはようございまーす!」


蚊の鳴く様な声とは対照的に、溌剌とした挨拶で返すお隣さん。皆の視線が一気に私に集まるような気がして、顔がかぁーっと熱くなる。
そそくさとゴミを捨て、再度通り過ぎる際に会釈をし、エントランスを後にした。

自宅に戻ると、ここは私の城。家族も出払い、好き勝手に過ごすことが出来る。
皆が帰宅するまでに帳尻を合わせさえすれば、後は自由の身なのだ。
熱いコーヒーを体に流し込む。大量にカフェインを取り入れたはずなのに、何故か体は睡魔に引っ張られ、気を失うようにソファーに倒れ込んだ。

目を覚まし、気付けば11時を過ぎていた。部屋の中は取っ散らかっていたが、無性にチョコレートが食べたい。
買い置きのチョコレートがあるはずーと冷蔵庫を探すが、どこにもない。夫が食べてしまったのか?無いと分かると、更に欲望は膨らむ。 ーチョコが食べたい、食べたい、食べたい・・




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抑えきれない気持ち。今日は外出する予定はなかったけれど、チョコだけでもと思い、割高だが家から一番近いコンビニへ行くことに決めた。
ほぼすっぴんにマスク。部屋着のままに外に出る。エレベーターを降りると、甲高い笑い声。
まだ、園バスママ集団がいてぎょっとする。朝からいたのか!?信じられない。2時間以上も、何をそんなに盛り上がっているのか?家事は一体いつするのか?
だが、私だって家事などせずにうたた寝していたのだ。どちらが充実した時間を過ごしていたのかといえば、正直、同じ穴のむじなだ。
条件反射で再び閉まりかけたエレベーターの開閉ボタンを押し、乗り込む。彼女らが背を向けていたからだ。再び、彼女らの前を通り挨拶をすることが、嫌味に取られやしないかと思ったのだ。


ーまだ、話してるの?あんたたち、暇人ね。


私がそんな風に心の中で思っているのだろうとー、そう思われるのが怖かったのだ。


散らかった部屋に戻ると、すっかりチョコレートへの欲望は消えていた。




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腫れ物

久しぶりの子ども会。
集会所の扉が、いつもより重く感じるのは気のせいだけではないはず。
既に、一人先に入室しており、それはMさんだった。


「おはよう!久しぶり!」


「おはようございます。」


「皆、待ってたよ。心配もしてた。体調、大丈夫?」


「えぇ、まぁ・・はい。」


ドヤドヤと玄関から音が聞こえて来たのと同時に、会長やHさんが部屋に入って来た。


「OOちゃん!大丈夫だった?」


「OOさん、体調は!?」


怖かったHさんも、心底心配そうな表情で躊躇なく私に話し掛けてくれた。なんだか申し訳ない気持ちにすらなる。
Tさんは、お子さんが胃腸炎の為、来られず。この時期だから仕方が無い。
Mさんが給湯室でお茶を淹れてくれ、Hさんや会長が持ってきた茶菓子を出す。Hさんがこういうものを持参してくるのは初めてではないだろうか?


「良かったら、食べて。」


そのタイミングで、用意していた詫びのりんごを渡す。




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「うわー!ありがとう!!」


会長が、わざとらしい程満面の笑みでそれを受け取る。Mさんも、そしてHさんまで。Hさんについては、少しぎくしゃくした間があったけれど、それでもあのクッキーの時とはまったく違う対応だった。
そして、皆が私に対してまるで腫れ物に触るかのように接していることに気付く。まるで、病人扱いーしかも、精神的な。
何かあったら困るとでも言わんばかりだ。私の作成して来た書類にですら、


「口頭でいいのに!こんな丁寧にワードで作ってくるなんて!さっすが!」


Mさんが大袈裟に褒める。もっともっとすごい書類をHさんはこれまで作成して来ていた。その時は、こんな褒め言葉など誰もが口にしなかった。


「すごいね!体調悪いのに、こんな丁寧に仕上げてくれて。もうこの案でいいよ!」


会長が私の企画案を押す。Hさんは、流石に正直者なのだろう。微妙な表情をしていた。
その他、他の人達も自分の考えて来た意見を出し合い、うまく融合させたものを今度のイベントで行うことに決まった。自宅に戻り、冷静になった頭で考えてみると、結局太枠はHさんの考えて来た案に沿っていた。
皆に気を遣わせてしまったことに、後ろめたさと居心地の悪さをおぼえた。




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気の重い宿題

また、Mさんからラインが来た。来月一発目の集まりの知らせと、イベントで行う企画案を考えて来て欲しいというもの。
大まかなやるべきことは決まっているのだが、プログラム中にある催しの一つについて、具体的に詰めて来てくれというのだ。
要するに、「宿題」だ。
今月は、まるで何も出来なかった。副会長なのに、このざまだ。
ネットで色々と検索するけれど、アイデアが浮かばない。私は、性格的に既存のものを修正することは得意な方だけれど、一から作り上げることは不得手だ。
子ども会・12月で検索すると、その殆どがクリスマス会だ。その中で何が行われているかー、楽しそうなものを挙げて、ちょっとだけそのアイデアをアレンジして提案しよう。 そう思うのだけれど、なかなか仕事は進まず、つい芸能人ブログなどを読んでしまったりしている。




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それに、またHさんに駄目出しされる気がする。彼女には、徹底的に嫌わられたーというか、私も彼女のことが苦手になってしまった。
そうした「苦手空気」は、相手に伝わる。伝われば、相手も同様の態度を取って来る。合わせ鏡のようだ。
彼女とも、スネ夫ママと同じような関係性になりそうで怖い。
悪い方に意識すればする程、ドツボにハマっていくのだ。
子ども会行事、前半は、メンバーに恵まれたと思っていたし、楽しいと思う瞬間もいくつかあった。
また、あの頃に戻りたいーそう思う気持ち反面、とっとと終わらせて解放されたいという気持ちの狭間で揺れている。




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泣き声

お隣から、子どもの泣き声が聞こえる。
親の声は聞こえない。夜も遅く、時計の針は11時を過ぎており、子も寝室へ行き夫の帰りを待っていた頃だった。
泣き声はどんどん酷くなり、心配になる。
インターフォンが鳴り、玄関には夫。鍵を忘れたらしくドアを開けると、


「こんばんは。」




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お隣夫婦も帰宅したところだった。パジャマ姿だったので私は奥に引っ込んだので、挨拶を交わしたのは夫の方だ。
まただ。
子どもを夜遅く残して、夫婦で出掛けていたようだ。どれくらいの時間なのか、それとも主人の送り迎えなのか? それにしては、ちらっと見えたお隣さんは、部屋着ではない感じがしたし、なんとも怪しい。
他人事ながら、気になる。




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本音

個別ラインが突然届いた。子ども会役員メンバーのMさんからだ。


ー最近、出て来ないけど、皆心配してますよ。


先日、大ポカしてしまい謝罪をしようとしたのを拒否られ、続いて発作。合わす顔が無いのと体調不良を理由に、しばらく集まりに参加していないのだ。
ふんわりした雰囲気のMさん。あのメンバーの中では一番優しいのだ。こんな私のことを気に掛けてくれている。
ただ、はっきりしたHさんや会長が私のことをどう思っているのかを想像するだけで、足が遠のいてしまう。


ーご心配お掛けしてすみません。持病が悪化してしまい、なかなか体調が戻りません。無責任ですが、もう少しお休みさせて下さい。家で出来ることはしますので、何かありましたら申し付け下さい。


そう返信した後、確かにホッとしたのだが、同時に胸の奥に鉛が沈むような感覚をおぼえた。
先延ばしにすればする程、皆に会い辛くなる。分かってはいるのだが、今の私のメンタルで細胞中の勇気を使ってでも行動することは不可能だった。
百歩譲って、他メンバー全員がMさんのように私に声を掛けてくれたのなら頑張れる気がするが、世の中そんなに甘くない。

薬の副作用もあり、眠気もあったことで、ついMさんに本音を漏らしてしまった。




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ー正直、あんなことがあって皆さんに合わす顔が無いです。


少ししてから既読になったが、Mさんからは返信は無かった。
来月になったら、考えよう。来月になれば、イベントもあるしこのまま休んでいいはずも無いのは分かっている。
私がいなくても、滞りなく業務は進んでいるはずだ。むしろ、私がいない方が、スムーズに事が運ばれているかもしれない。
立っていられない程の頭痛に襲われ、ソファーに倒れ込む。仮病ではない。本当に具合が悪い。嘘じゃないと自分に言い聞かせた。




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