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一方的な出産報告メール

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困惑してしまうもののひとつに、普段、付き合いもない人から一方的に送られる「報告メール」だ。
送付元は、引っ越し前の知り合いママだった。以前、子供が読者モデル?になったという年賀状を送って来た人とはまた別。
こんな私だが、引っ越し前はまともな人間関係を築いていたのだ。今、この地で私を知る人達からは信じられないと思われるだろうけれど・・・
区役所などで行われる「赤ちゃん会」に参加した時に、メアド交換した人の一人。あの頃は、皆が第一子初めての出産。となると、その地でのコミュニティ作りも、まだ探り探りの人達ばかりだったから、うまく立ち回ることも出来たのだ。


「第二子、生まれました!!」


表題を見て、げんなりした。日頃お付き合いしていれば素直にお祝いの気持ちも湧くのだろうけれど、なんだか幸せの押し売りをされている気分。
そして、彼女も長いこと一人っ子の母親として生活しており、それに終止符を打ったことを知り、メールが来るまでは彼女の存在すら忘れていたというのに、急に胸がざわざわし始めた。


また、取り残されたー


その現実を突き付けられ、もう顔もぼんやりとしか思い出せない彼女に対して嫉妬心が芽生えた。
いつも思うのだが、結婚準備をしていたのにそれを知らさず事後報告でドレス姿の年賀状を送ったり、また、妊娠した事実を知らせずに、急に「生まれました」のお知らせをする人々。一体、どんな気持ちでお知らせするのか?頭がお花畑なのか?そんな人間関係の距離感はつかみどころがなく、すっきりしない。
受取側としては、心の準備も出来ていないし、ただただ戸惑うばかりなのだ。




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あなたの20年後、私の20年後

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Mの自慢話の殆どは、いかに自分が夫に愛されているかということ。
まるで、新婚夫婦のような関係が結婚し5年経った今でも続いているということ、お姫様のように扱われているということ。
実際、SNSで見知っている内容をMの口から聞く度、あの幸せ満載な写真も、こうして皆に話していることも、紛れも無い事実なのだと思い知らされる。
しかし、皆が羨望の眼差しを向け、話に耳を傾けている中で私は、気が緩めばつい無機質な表情になりそうなのを抑え、あくまでも表向きは羨ましそうにーしかし内心では別次元の人種を見ているような感覚。
つまり、あまりにも自分の生活と掛け離れている彼女のライフスタイルは、本屋でファッション誌を立ち読みしているような、異空間の出来事なのだった。

2人以上の会話が苦手。なので、この場でもそれは例外なく、いつの間に私は盛り上がる彼女達の輪から抜けていた。
視線は、男性陣のテーブルにいる子供達に向けられていた。無邪気に笑う子達を見ていたら、急に我が子に会いたくなった。愛しい我が子。
普段、顔を突き合わせていると、もどかしかったり苛々したり、また不安に陥ったりと、難しい年齢に差し掛かっている子だけれど、やっぱり私が腹を痛めて生んだ子だから、文句なしに可愛い。
どんなに手が掛かろうと、振り回されようと、それが自分自身ではないところから発生することは、生き甲斐に繋がる。

会はお開きになり、ここでも私は女優になり切れず、当たり障りの無い会話に始終し、二次会へ行く皆と別れ、家路に向かった。
学生時代、教室の中での居心地の悪さが分かった気がする。それは、皆が皆、同じ立ち位置だったから。そこで、比べ合い、今で言うマウンティングのようなカーストのようなランク付けをし合い、そこからあぶれた者は相手にされないー逃げ場も無かったのだ。 あれから20年、将来はプロになると期待されていたサッカーのキャプテンは、はち切れそうな腹を抱えながら会社の愚痴、そして週末に地元の子供達のコーチをしていることが唯一の生きる糧だと笑う。 地味系だった女子は結婚し子育てに奮闘しながらも、子供達の成長に支えられながら今を生きている。ささやかではあるが、自分だけではない、幸福は次のステージへと向かっている。また、華やかだった彼女は何か満たされないものを抱えつつも、日々忙しく派手に生活をし、消費し、それを周囲にアピールすることで自らの存在意義を見つけている。人、それぞれの幸福。


そして、そのバラバラの立場と数時間の一期一会的な空間の中で、私はゆっくりかもしれないけれど、前には進めているのだと自覚することが出来た。また、それは自信にも繋がった。 行って、良かった。別れ際、皆に向ける笑顔に、あの時のような自身の無さは無かった、そう思う。




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同窓会

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店に到着すると、幹事のかおりと男性ー誰か分からないけれど、二人が入口前に立っており、かおりの方が私に気付き笑顔で手を振りながら駆け寄って来た。


「久しぶり!元気だった?」


先に、会費を支払う。隣の男性が誰なのか聞けず、向こうからも聞かれず戸惑う。やはり、私は私のままだった。それに、頼みのかおりが入口で待機となれば、奥の座敷で私はどう振る舞ったら良いのだろう?
心臓がバクバクしだし、しかし、私は今日「女優」になるのだと言い聞かせ、店員に案内された座敷へ向かう。ずらりと並ぶヒールや革靴にまた怖気づく。
しかし、高価そうな靴に交じり、子供の運動靴や量販店で買ったような女性ものの靴もあり、ほっとする。



「こんばんは。」


おずおずと中に入ると、まだ酒も入っていないメンバーは一斉にこちらを見上げた。顔が火照り真っ赤になったが、照明が暗いお陰で恐らく気付かれない。それを励みに、


「旧姓ではOOです。お久しぶりです。」


何十年ぶりの自己紹介は、案外、保護者会の時よりも緊張しなかった。何故だろう?やはり、あれから私も大人になったのか・・


「こっち、こっちー。」


何度もSNSで確認していたM達、女子グループが手招きしてくれたのだ。Mは、相変わらず華やかだった。あの頃と変わってないー彼女の取り巻きが二人、そして違うグループの仲良しメンバーが二人、あとはかおりと私が今回参加の女性メンバーのようだった。
Mも大人になったのだろう、あの頃のように冷たい一瞥だけして後はスルーなんてことはなく、普通に話し掛けてくれたのだ。勿論、その取り巻きや他の子達も。


「今日来るの、前回参加のメンバーだけで、OOさんだけお久しぶりだよ。」


他の女性も、私のことを覚えていてくれたことに安堵した。心のどこかで、「あんた誰?」というような態度を取られるのではと恐れていたから。


「結婚ーしてるんだね。お子さんは?」


目ざとく、私の左薬指を見てMが言う。彼女のSNSを見て、家族構成までー、しかも夫の顔まで知ってしまった私はどうしたら良いか分からず狼狽えた。


「うん、一人。」


「ここ、皆独身。私とかおり、それにYは結婚組。」




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Yは、子供も連れて来たようだ。しかし、その子供は男性陣のテーブルで何かゲームをしているようだ。男の子だからだろう、気の利いた誰かが男の子用のおもちゃを買ってきたようだった。
人見知りもしない子のようで、既に私よりこの場に馴染んでいた。我が子なら、連れてくるのは無理だな・・と改めて思う。かおりも子供3人は置いて来たのだろう。理解のあるご主人が見てくれているのかもしれない。傍からみたら、私の夫もそう思われるのだろうが。


「仕事、営業してるんだってね。かおりから聞いたよ。」


突然そう言われて、何のことだと驚くーと同時に、去年同窓会に誘われた電話でかおりと世間話をした時についた嘘を思い出した。最悪だ。またここで嘘をつかなくてはならなくなった。
あの時と同じく、化粧品のセールスをしていることにしようとしたが、思い直した。


「仕事はね、色々あって辞めて、今は何もしてない。」


「え・・そうなんだ。」


皆、それ以上何も突っ込んでは来なかった。やはり、大人になったのだ。いや、単に興味が無かっただけかもしれなけれど。
かおりが席に戻り、会が始まった。酒と料理が運ばれて来たことで、席は段々盛り上がって来た。かおりが私の隣に座り、私は更に女優になった。勿論、アルコールの力を借りてだが。
しかし、嘘は辞めた。かおりにも、今仕事はしていないと話した。実はー嘘だったんだとあとワインを3杯飲めば吐いてしまいそうになりつつも、何とか踏み止まった。


「ご主人、今日はお休みなの?」


Mに聞かれ、この会の為に代休を取り子の面倒を見てくれていることを素直に伝えた。すると、途端にMは対抗意識を燃やしたのか、聞いてもいないのに自らの夫話を意気揚々と始めたのだ。




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同窓会ドレスアップ

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学生時代の同窓会。
当日まで、本当に気が進まなく、かおりに申し訳ないがドタキャンしようと本気で迷っていたけれど、「人として」行くことにした。
夫の手前ーというところもあったけれど・・

夫に、表向き快く送り出され、もうジタバタ出来ない。意を決して、普段は乗らない時間の電車に乗り込む。帰りのラッシュで反対側の電車は満杯。
ゆらゆら揺られ、最寄駅に到着したのは開始予定時刻のだいぶ前だ。
時間潰しに、ふらりとショップ巡り。全身鏡に映る、自分のみすぼらしさにハッとする。自宅の鏡ではそれなりに見えたものの、外の鏡は嘘を付かない。
白いパンツにトップスはリネン素材のサックスブルーのチュニック。例の、以前大奮発し購入したピンクゴールドのネックレスも勿論付けて来た。しかし、このチュニックがいかにもオバサン臭く、同窓会向けでは無いように思い、急に不安になった。
そんな、私の心を見透かしたかのように、ショップ店員が近付いて来て声を掛けた。


「何か、お探しですか?」


話し掛けられ、頭がぼーっとする。財布の中には念のためのカードも入っている、そんなことを思い出し、


「同窓会があって・・気軽な会なんですけど、少しきちんとした服が欲しくて。」


初対面でこれっきりという人、そしてこちらが客という優位な立場だからこそ、すらっと言葉が出て来た。




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「そうなんですねー。そうですね、あまり畏まり過ぎず、かといってラフ過ぎないものでしたら・・こちらなんて、爽やかでお客様にぴったりですよ。」


その場でさらっと上下の服を選んでくれた。彼女が私の為に持って来てくれたのは、クロップド丈のサックスブルーのワイドパンツ、それに、それを際立たせる為なのだろう、襟元に控えめなレースがあしらわれた黒いトップス。少し丈が短めな気がしたが、聞くところによると今はシャツをパンツにインしたり、またショート丈が流行しているとのこと。
実際、言われるがままに試着してみたところ、足が長くスタイルもスッキリと良く見えた。何よりー、垢抜けて見えた。服ひとつでこうも変わるかーというくらい。
同じサックスブルーでも、さっきまで着ていたチュニックはほっこり系過ぎて、どうにもうにも野暮ったく思えた。


「お似合いです!それに、このエナメル素材のバッグに、このパンプスで完璧だと思いますよ!]


私が試着室で着替えている間、大急ぎで用意したのだろうー、彼女の手には、小ぶりのクラッチバッグとビジューがポイントになっているこれもまたブラックのパンプスが持たれていた。
試着室で服の値札を確認したところ、二つ合わせて9800円程だった。しかし、そのバッグと靴まで購入すれば、2万近くなってしまう。さすがに同窓会といっても、そこまで金を出す気になれなかった。



「あ、バッグと靴は、そちらと似たようなものが自宅にあるので・・大丈夫です。」


内心がっかりしただろう店員は、しかし笑みを崩さずに頷くと、私が試着した服を購入する気になったのか気になり出したようで、畳みかけるように、


「そうですか!なら、お持ちのものと合わせていただいて、そのコーディネートで完璧だと思います!爽やかですし、上品ですし。」


レジで会計を済ませ、すぐにモール内のトイレに駆け込み、買った服に着替えた。それまで着ていたださいチュニックと白パンツをショップ袋に入れ替え、持っているトートバッグがカジュアル過ぎて浮いている気がしたものの、履いて来た黒のバレエシューズとの違和感が無いことで、なんとかおさまった気がした。
しかし、やはりセルフカットの髪型がいまいちな気がした。そして、トップスを黒にしたことで、顔のたるみが強調されている気もした。トップスが明るいと、それが反射板の役割を果たすのか、顔回りも明るくなりしわやシミ、たるみも目立たなかった気がするのだが・・・どこかを綺麗にすると、直しの入れていない他の部分が気になってくる。整形をひとつすると、あちこち直したくなり止まらなくなるーそんなどこかで聞いた話を思い出した。


身なりに自信が付ければ、後は女優になるだけだ。たった数時間のこと。私は、引っ込み思案で地味で目立たない、教室の隅にいるクラスメイトでもなければ、ママ友もおらず夫に言いたいことも言えない、いつもびくびく引きこもり、たまに出しゃばった行動をすれば空回る、そんな母親でも無い。 誰か一人にでもいいー、「変わったね。」と言われることを目標にし、皆が待つ店へと向かった。




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バブルSNS

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同窓会の話があってから、出席しそうなメンバーのSNSを盗み見するようになった。
事前準備ーではないが、もう何十年も会っていないクラスメイトとどう接したら良いのか分からず、やはり欠席すると電話で伝えようかと思い悩む。
クラスの中心的存在だった女子らのSNSは、セレブのような暮らしだったり、私と同じような生活水準だと思われる暮らしだったりと様々。
人生の逆転は、女であれば最後の砦は結婚相手ーそんな時代はとうに過ぎたと思っていたが、それでもそういった名残を感じるのは私だけだろうか?
かおりは、唯一の私の友人。彼女がいなければ、同窓会にすらお呼びは掛からなかっただろう。今となっては、友人でなければこんな煩わしい思いをせずに済んだのにとまで思う私は、やはり非情な人間だ。

セレブ生活をしているクラスメイトMとは、学生時代1度も話したことは無い。あの頃から始まっていた、スクールカースト。上位グループの中でも中心人物の彼女は、派手な仲間らしかクラスメイトと認めていないーそんな雰囲気があった。 下駄箱で会っても、私のことなど眼中に無いようでスルーした。目が合っても、だ。あの頃から、私はそうやって自尊心を傷付けられて来たのだ。
彼女のSNSを、見たくはないのにスクロールしながらだいぶ過去まで遡ってしまう。随分派手な生活をしているが、子供はいないようだった。毎日のように、外食しており、そのどれもが高級料理。カウンターのすし屋だったり、お洒落なフレンチだったり。仕事も勿論しているが、アフター5を楽しむような投稿がいくつもあり、仕事よりも日々の生活や趣味に重きを置いているようだった。 どの投稿を見ても、彼女は笑顔だ。自撮りが殆どだけれど、それでも誰かに撮ってもらっているのか全身写真もちらほら。
そして、常に多くの人に囲まれて楽しそうな彼女の笑顔。つい最近だったと思われる誕生日には、お洒落なデザートプレートの盛り合わせ。プレートにはチョコレートで名前も入れてある。ミニケーキにはろうそくも。 夫から、数多い友人から、そして職場から。誕生日当日だけでは間に合わず。ほぼ1週間、彼女の誕生日パーティーのようなイベントが開催されていた。
下駄箱で私を見下すような、あの冷たい視線の彼女はどこにもなかった。 私は、自分を保つ為に、携帯写真の待ち受け画像をじっと見つめた。そこには、子の笑顔。数年前のものだ。それを、つい最近撮った写真とすり替えた。それをお守りのように両手で包み込む。


ーこの10年間には、勝てないでしょう?




泡のように消えて行く、忙しくも充実した日々は、果たして何を残してくれるのだと画面の向こう側の笑顔に問う。学生時代、くすぶり続けて来た彼女への黒い気持ちが、どうしてもそうさせるのだ。





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