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使途不明金の追求

「おかしくない?なんでいつも不明金が出るの?」

家計簿の締め日数日前ー、いつものように夫はノートをチェックすると溜息をつく。
どうしても合わなかった分が2000円程。
自分のへそくりで帳尻合わせれば良いのだが、締め日までにやればいいやと放置していたらこうなった。
突然ノートを見せろと言い出し、まだ未計算のレシートを見ながら計算機をたたき、ノートと財布の中の残金を照らし合わせる。
私もまさかそんなに大きな誤差があるとは思わなかった。
最近はチェックも甘かったし、また自分のへそくりがあるからそれで誤魔化せばいいのだと呑気に構えていたのだ。

悪いことは続くー

「これ何?」

サプリのDMをテーブルに投げ出して問われた。


「こういうの買ってるの?」


もう誤魔化しきれないと思ったので、素直に白状した。


「うん、時々ね。とっても体にいいから。持病もなんだか良くなった気がするし。」


「家計から買ってるの?」


「違う、絶対。これは私の独身時代からの貯金で買ってるの。これ飲んでだいぶ痩せたし肌荒れもなくなったし。OOは便秘もなくなったんだから。体にいいの。変な薬を飲むよりもずっと。」


「いくら?」

「だから、私のお金から買ってるんだからいくらだっていいでしょう?」


しつこく迫る夫にイライラする。本当に自分の金で買っているのに、何故おどおどする必要があるのかー、服ならまだしも健康食品だ。
しかし、夫は更に詰め寄る。


「で、貯金はいくらあるの?こんなの買う余裕があるんだから結構あるんだろう?それともお母さんから小遣いとか貰ってるんじゃないの?」

ーまさか、逆に仕送りをしているなどとは言えず、つい嘘をつく。


「うん、まあそんな時もあるよ。時々遊びに行くといくらかくれるの。でも少しだよ、数千円。私やOOにケーキでもって。そういうお金がチリも積もって貯まったの。」


夫は幾分その理由で納得したようで、興味なさそうにDMを放った。しかし、その後で先日くれた2万円は別に要らなかったのではないかと言い出したので、心底そのケチっぷりにうんざりした。


こんなことなら、正々堂々と働いて、金を得て、夫と同じだけ生活費を入れて、堂々としていたい。
しかし、何の取り柄も資格もない専業主婦歴ももう10年近くなる私に、それだけ稼ぐあてもなければ能力もない。
だから、ただただ泣き寝入りするしか道はないのだ。























一人ファッションショー

夫から貰った小遣いで購入した服が届き、落ち込んでいた気分も上がった週末。
今日は夫は休み、バイクに乗ってどこかに出掛けるかと思いきや、子と共に義実家へ行ってしまった。
遅ればせながら、敬老の日のプレゼントを渡しに行くとのことだった。

一通り家事を終えてすることがなくなると、真新しい服からタグを取り、体に合わせてみる。
今回買ったのは、定番の秋物チェックシャツ。
1枚あれば着回しも出来るし、とにかく楽チン。
それから、楽そうなプルオーバーニット。
そしてモカシンは悩んだ挙句、今回は見送った。シルエットがキレイなヒールのないスウェード地のパンプスを代わりに購入した。
それらを買って、合計5000円ちょいなのだからかなりお得。
























一人、暗い部屋の中でファッションショーをしていると、外から賑やかな声が聞こえて来た。
どうやらお隣さんが親戚か友達を呼んでいるのか?赤ちゃんの泣き声に大人達の笑い声、それから小さな子供達の騒ぐ声が聞こえる。


ー楽しそうだな。

育児ノイローゼ気味だったお隣さん、心配するほどのことでもないのかもしれない。
優しいご主人に可愛い赤ちゃん、出産前から行き来するママ友達もたくさんいるようだったし、こうやって休みの日を削ってでも自宅まで会いに来てくれる友達がいるのだー


新しい服をまとい、ウキウキしていた気持ちがしぼむ。
いくらお気に入りの服を着ても、誰かと会う予定がなければ意味がないのだ。服に負けるーそんな感じだ。
数少ない予定の中のボランティアに参加して、誰とも打ち解けた会話もなく、気合を入れてお洒落をしてみても虚しいだけだった。
辺りを見渡せば、園の頃と違って保護者には年齢のばらつきがあり、また専業兼業とまぜこぜの中、母親達の雰囲気も色々だった。
垢抜けた人ばかりが群れをなしているわけでもなく、Yさんのように、洒落っ気のない人も会話力があれば群れの中心にいたりする。
そして、周囲ばかり気にして溶け込めないでいる、形から入る自分の回りには人が寄り付くわけもなく、完全な自己満足だ。


隣の奥さんの笑い声らしきものが聞こえたー
赤ちゃんのあやす声、ご主人の優しい低い声が混じる。
暖かい家族は、声だけで分かるものなのだな。我が家は隣からしたらどんな家庭に見えるんだろう。
いつでも母子家庭のようなー、夫の声は滅多に聞こえない家。
ぼそぼそとした母の声、子供だけでも元気に笑ったりしている声が響くのが救いだけれど、それでもやっぱり寂しい家なのではないかと思い沈んでしまった。


来週は習い事がある。
予定はそれくらいで、今から憂鬱だ。予定があっても、学校行事などだと胸がざわざわし、全くなく家に引きこもる一日だと達成感を得られず悶々とする。
堂々巡りの一週間がまた始まるのだ。












































置きもの

昨日もどっと疲れた一日だった。
無理し過ぎたお陰で、昨夜のご飯もカレーライス。それでも夫や子はカレーが好物なので文句も言わず助かっている。

ボランティアの全体集会があったのだ。
祭りイベントでは、ジュースや焼きそばなど商品価格が既に一律決定されている店舗と、フリマや手作り市ブースなど、ひとつひとつこちらで価格を決定し値札をつけなければならない店舗が設けられることになっている。
フリマは、不要品を各家庭で集めて学校に持って行き、手作り市は任意で集めたハンドメイド作品を作成出来る人だけが自由に持参することになっている。
集会室にそれら集めた物はまとめて保管されており、祭りボランティアの面々で値札付けをする作業を行った。
時間に到着すると、いくつかのグループに席が別れており、自由に着席してよいとのこと。
なんとなく人が埋まっていたこともありどこに座ったらよいか躊躇したが、飲み物ブースで一緒であるHさんが見えたのでそのグループの端っこに座らせてもらった。



「こんにちはー。」

Hさんが明るく挨拶してくれてほっとする。
そのグループが値札付けするのは、洗剤やトイレットペーパーなどの日用品だった。
適正価格表のようなものが配布され、それを目安に価格を決めて商品にくくりつけていく作業らしく、単純作業ながら時間が掛かりそうだ。

グループにはHさんの他に、園で一緒だった敬語ママもいた。あの物腰の柔らかいママだ。彼女と目が会い、お互い会釈をし合った。
5人座っているうち、2人は知っている顔だったこともありリラックス出来そうだった。
その他、関西弁のママが2人ー、どうやら同じ幼稚園卒同士らしく、運動会の話で盛り上がっていた。

作業をしながら、隣に座っているHさんに話し掛けたみた。とはいってもこの商品は幾らくらいですかね?という事務的なもので、なかなかそれ以外のくだけた会話が思い浮かばない。


関西弁の2人が、スイミングスクールのことを話し出した。すると、Hさんが自然にその会話に入る。


「あー、そこうちの子も入ってますよ。まだ青帽子だけど。もう緑なんですか?すごーい!」

「えー、でもうちの子はもう3年目だし。」

「50mでしょう?うちヘタレだから練習嫌ですぐ仮病使うしー。こないだも、給食頑張っておかわりし過ぎたからスイミング行けないって訳分からないこと言ってたし。」

そこでグループの輪がわっと笑いの渦、場が和む。彼女は見た目だけでなく会話も洗練されているのだ。
敬語ママも、すんなり会話に入って行く。

「給食も、男の子達はおかわり争ってるみたいですよね。お腹一杯でも、おかわりする子はクラスでも目立つ子ばかりみたいだし。1学期、給食試食会に行ってみたんですけど結構美味しくて。あれなら多少満腹でもおかわりしたくなっちゃうかもですね。」


関西弁のママ達は、それまで2人きりで話していたのに、Hさんと敬語ママの方を見ながら話すようになっていた。会話のキャッチボールが2人から4人に広がり、途端私は1人外野にポツンと取り残された。

別に皆が私のことを無視している訳ではないー分かっている、私に問題があるのだ。
自然に会話をしようと話題を考えている間に、周囲は次から次へと別の話題を見つけて展開して行く。その早さについていけず、口を金魚のようにパクパクさせる。


「これ、幾らくらいにしたらいいですかね?」


また同じ質問をHさんにする。Hさんはそれに対し、わざわざ価格表を見て悩んでくれ、更に関西ママ達に相談してくれる。そこで会話の橋渡しをしてくれているというのに、関西ママ達は私にではなくHさんにアドバイスを送り、そしてまたHさんが私にその内容を繰り返し伝えてくれるというまどろっこしい流れが出来上がってしまった。

ー私はここに居るのにー

値札を付けるという単純作業からか、皆和気あいあいと会話を楽しみ、終わりの頃Hさんは関西ママ達とすっかり仲良くなりタメ口をきくようになり、更に敬語ママは相変わらず敬語であっても、にこにこしながら感じ良く落ち着いた大人の会話を楽しんでいるように見えた。
他のグループからも楽しそうな笑い声が聞こえ、きっと初対面同士の人達も多くいただろうに、もはや私以外は全て最初から顔見知りではないかと思ってしまう程だった。
私一人がオタオタし、かといって皆の会話に入れず、頑張って隣のHさんに作業の質問や相談をするという流れを最後まで変えられずにその日を終えることになった。
時間になり、役員が終了の号令を掛けると、皆ざわざわと席を立ち退席し始めた。Hさんは関西ママ達と盛り上がっている流れでその場に留まり、敬語ママは笑顔で私達に挨拶をすると、役員達と知り合いだったのかそちらの方へ行ってしまった。
私はなんとなく居心地が悪くなり、急いで鞄に筆記用具など身の回りの物を片づけ、少しだけHさんがこちらを向いて話し掛けてくれるのではないかと期待するも、それは叶いそうもなかったので、3人に向かって挨拶をする。

「それじゃあ、お先失礼します。」

「あ、あぁ、お疲れ様ですー」

「お疲れ様ですー」


Hさんと関西ママに素っ気なく返された感じを受けながら、グループ毎になんとなく固まっている場を通り抜けて一人出口に向かう。
下駄箱に向かうと、なんと私が一番先に出たのか、殆ど外靴が残っている状況だった。




「はぁー・・」


今日も置きものだった私。しかも存在感のないー
誰もいないので、大きな溜息をつきながら外靴に履き替えると、元気な子供達の声がグラウンドから聞こえて来た。そちらを見ると、1年生だろう、小さな体の子供達が青空の下、元気に体育の授業をしているのが見えた。本当ならば、子の様子をちらっと見て行きたかったのだが、廊下から母親集団の声が近づいて来るのに気が付き、急いでその場を後にした。
どこまでも情けない自分ーもっとどっしり構えた大人になれたらいいのにー
もう一度深く溜息をついたが、しかし私の胸の中の煙はなかなか消えて無くなりはしなかった。










































ブツヨクとショーヒ









ピンポンー

来客が殆どない我が家に鳴るチャイムの音の正体、その殆どが宅配だ。
夫がネットショッピングをした物、最近ではバイク用品が多く届くので自宅で待機していなくてはならない。
私の顔色なんて普段伺わない夫だが、流石に最近自分ばかり金を使い過ぎたのが気になったのか、私と子に服でも買うようにと2万円くれた。
結婚してからこんなことは初めてのことで、狐に摘まれたよう。有り難く金を頂戴し貯金しようとしたのだが、夫は顔を合わす度に、何を買ったか聞いてくる。まだ何も買っていないと言えば不満そうにする。私も、たまには何も考えず欲しいものを物欲の思うがままに買いたいという気持ちがあり、ならばーと使う決心をした。


ずっと前から欲しかったモカシン。
独身の頃は、靴とバッグに関しては際限なく好き勝手に買っていた。ワンシーズンで3足。バッグも最低1つは買っていた。結婚してからはなかなか買えず、思い切って3000円以下のプチプラ靴。
この間のボランティアで、ランチ時に座敷に上がる時、ちらっとSさんの脱いだ靴を見たらミネ○トンカのモカシンだった。人の靴中のラベルまでチェックする自分は、本当にイヤラシイ。
ちなみにHさんはト○ーバーチのパンプス。これはロゴですぐに分かる。
人のファッションばかり気になる私だが、思い切ってブランド靴を買ってしまおうかーしかし他にも服は欲しい。
予算は1万ー
でも貯金もしたい。
今検討している物は、この時期重宝するストールかカーディガンの羽織もの。そして新しいざっくりニット。









これはJJなどの雑誌に掲載されている人気商品。2300円だ。






このニットは後ろがタックになっているのが素敵。
ホワイトが欲しいと思っている。














丈感が丁度良いカーディガン。ヒップも隠せてリブがすっきり長身に見せてくれ、また後ろはリブが切り替えになっていて小技が効いている。









今年流行のカモフラ柄など色々・・・










































このネットショップでは、ログインしてから100分以内に買い物すると10%割引というお得なキャンペーン実施中。
そもそも割引している商品から更に割引されるとなれば、かなりお得だ。



本来、買い物依存気味の私。
金がないので、楽天などの買い物かごに出し入れしては妄想するのが楽しい。
しかし、やっぱり本当に買えるとなるとその楽しさは倍増する。
今月はボランティアの仕事もあるし、常に小奇麗にしているHさんやSさんに対抗するわけではないけれど、彼女らに恥ずかしくないような恰好をしておきたい。
類は友を呼ぶーじゃないけれど、やはり見た目の印象は少なからずあると思うのだ。



そして、やっぱりブランドのモカシンを買うかーそれともここでこれからの時期活躍しそうな中がムートンになって暖かいモカシンと、服を色々買うかで迷っている。










食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋ー、秋は色々あるけれど、私は現在物欲の秋、到来中だ。
























御朱印ガール

夫がバイクの趣味に走り、なんとなく取り残された気分になっている私。
子が外で友達と遊ぶようになり、なんとなく置いてきぼりになったような気分の私。
そんな私だが、区役所をふらふらし、その足で近所の神社に散歩がてら水を取りに行ったついでにお参りに行くと、若い女の子達が何か手帳のような物を持って並んでいるのを目にした。
色とりどりの可愛らしいデザインの物は、御朱印帳。
最近話題になっている「御朱印ガール」達だった。

その時、手元に金がないことと、そこの神社の御朱印帳はいかにもって感じのものだったのでネットで色々探すと可愛らしいデザインの物がたくさん。
私はこれに一目惚れした。






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御朱印とは、「記念スタンプ」とは違い、寺社の職員や僧侶、神職などが押印する。単に印を押すだけでなく、その下に墨書で寺社名や参拝日などが書かれ、その墨書も含めて「朱印」と呼ばれるもので、押していただく朱印は単に神社名である場合もあるし、神璽(神の印)である場合もある。また、朱印を押すという行為は、神霊を宿すと考えることも可能で、御朱印あるいは御朱印帳を神棚に祀る場合もあるそうだ。
御朱印は印に寺社名が入っていることから、寺社で授与されるお札などと同等とされ、粗末に扱うべきではないとされる。実際、朱印帳を普段は神棚や仏壇に上げているという人も少なくないという。
それと御朱印帳には“死後、浄土に赴く際の手形になる”という民間信仰もある。地域によって自分の棺に収めることを希望する老人も多くいる。 また家宝として代々に残す場合もあり、人によっては額や屏風などに表装することもある。

御朱印帳は、自らが亡くなった時に棺に入れて貰うのでも、身内や親族が亡くなった時に棺に入れるのでも良いらしく、その人がそれらの神社やお寺をお参りした事となって徳を積んだことになるという。

このことを知り、御朱印を集めてみようかと思った。
世間では、スタンプラリーとは違うという憤りの声もあるらしいが、それでも最初は気軽な気持ちから始めたそれが趣味となり知識となるのは日本人として生まれた以上悪いことでもないように思える。


趣味ー御朱印集めなんて渋くて恰好良いじゃないか。
本来ならば、夫と仲良く神社を参拝し、御朱印を押してもらい、共に徳を積んで仲良く天国に行けたらという理想もあるけれど。
御朱印帳が届いたら、早速近所のいつも水を貰っている神社の御朱印を手に入れよう。目的がひとつ出来たことで毎日に張り合いが出来るといい。







  

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学資保険

子が小学校に上がり、目先のことから将来に向けての色々が気になりだした。
女の子だから、大学進学はしないーという時代ではなく、むしろだからこそしっかり独立出来るような技術や能力を得てもらいたいものだ。


私自身、何かこれという目的ややりたいことがないまま体だけ大きくなってしまった大人で、親のせいにするのはお門違いというものだが、幼い頃から両親に過度に期待され過ぎた為、能力に合わない塾に通い、挫折して中途半端なまま進学も諦め、何の取り柄もないまま今に至る。

子には、生涯続けられる仕事を見つけて欲しい。しかしそれを押し付けるつもりはない。私が心の中で思っているだけのことだ。
私自身、それまである程度金を掛けて育てられていたというのに、さあ進学ーという時に父が職を失い数年無職だった為それどころではなくなってしまった過去から、子に金銭的理由でやりたいことを諦めて欲しくはない思いが強い。
やりたいことが見つかった時ー、その資金を援助したい。進学せずとも結婚費用にしたっていいし、またその後の虎の子にしても良い。

今、児童手当はどうなっているのか夫に聞いてみたところ、歯切れの悪い返事が返って来た。まさかそれに手をつけてはないと思うが、子の口座に全額振り替えていないと言う。

子が17歳までに、学費として500万は貯めたいところだ。
夫にそう言うと、

「どうせ仕事辞めて結婚するんだから、腰掛けなら大学なんて行く必要ないだろう。」


時代遅れなことを言い出す。
まだ子の学力は分からない。実際勉強嫌いになるかもしれない。
でも、万が一やりたいことの為に大学に行きたいとなったのなら、金を貯めて来なかった自分達を後悔するだろう。


「ねえ、私の子でもあるんだから、通帳見せて!」


夫が帰宅する前に、こっそり酒を飲んだ。
それで気を大きくしてー、彼に向かって普段言い出せなかったことが言えた。うろ覚えだが、私の剣幕に一瞬怯んだ夫は、しぶしぶ通帳を寄越したのだ。

口座に振り込まれているはずの児童手当は、数年前から振り込まれておらず、現在の貯蓄は50万ちょっと。
お祝い金やお年玉など入れてーそれが全てだった。
私の計算では、優に100万はあるはずなのにー
昨夜は悶々として眠れず。学資保険に入りたいと言ってものらりくらり。

「月に1万~だろう?俺?死んだりしないし。病気にもならないし。満額返ってくるわけでもないなら別に貯金した方がいいだろう。」

現在してもないのにー

先行き不透明。この不安感を払拭する為に、学資保険のパンフレットをあれこれ検討中だ。







































愚痴と共感

今日も表に出ず家にこもりっきりの一日だった。
ぼーっとネットサーフィン。
某掲示板の子育て広場を覗く。ママ友というカテゴリーは毎度のことながら賑やかだ。
リアルで井戸端会議は出来ないが、ネット上ではこちらの意見を求められることもなくまた興味のない事項についてはスルー出来るので、ある意味気楽な井戸端会議だ。
そして、誰々さんが~等の噂話もネット上では誰しも匿名ということもありないのが私には心地良い。

表題に、

「図々しいママ友」

というものがあり、なんとなく興味がわいたので覗いて見た。
要約すると、つまりは彼女のママ友は、彼女の家に来るばかりで彼女を滅多に招かないという。また、社交的で素敵なママ達は進んで自宅に招き、手作りお菓子などを振舞ったりもするので、そのママ友に悪い噂は立たない。
要するに、彼女だけが損しているような内容。
きっとリアルでは言えないモヤモヤを掲示板に書き殴っているようで、その他にも彼女が共通のママ友を自宅に招いたら、それを聞きつけてちょっと近くまで来たからとピンポンして来たり。
それなのに、逆のパターンだと事後報告のみ。OOさんとこの間遊んでさーなど、報告するのなら誘ってくれてもいいのに・・と思うそうだ。
面倒な役員仕事などを決める会議は、いつも下の子がいるからと理由をつけて欠席だというのに、ランチ会など楽しそうなものには皆勤賞だという。

共感したのは、私自身というよりも子供の世界でのことと重ねてだ。
Dちゃんは、相変わらず我が家に妹達を連れて遊びに来る。そしてついにAちゃんも我が家に来たいと言い出し、Aちゃんのママもいた手前断りきれず誘うはめになった。
Dちゃんは、DSを持って来るのがまた困る。Aちゃんも持っているし妹も持っているのだから、我が家で遊んでも結局子はDちゃんの一番下の妹の子守のような感じで終わる。
ちなみに外遊びの時はそのようなことはなさそうだ。ママ達が管理しているからだろうか。ならば、人の家にお邪魔する時に持たせることはやめて欲しい。

友達に優劣をつけるー下のものは上のものに都合良く扱われるー大人の世界でも子供の世界でも、女の世界では似たようなことが起こるのだ。

普段、掲示板にコメントは残さないのだが、ついつい共感したあまり最もそうなことを書いた。

「ママ友は子を通しての、困った時に助け合える関係です。いざという時、その方を頼りに出来ますか?子供が小さいとなかなかすっぱり切ることは難しいですが、大人の割り切りをあなた自身の中ですればいいのです。彼女を友達だと思うからモヤモヤするのです。
自宅には上げず、公園や児童館、たまにのランチという互いにフィフティフィフティの関係性を築けば良いのではないでしょうか。」


常にもやついている自分を差し置いて書いたコメントでどことなくスッキリしている自分がいる。
何も解決はしていないのにしたようなー、擬似空間で自身を正当化しつつも身動き出来ない現状に絶えず縛られている。














































閉塞感

買い物や病院などの予定がない日中、家にひとりでいると途端に閉塞感に襲われる。
子は新学期になり、帰宅するのも3時過ぎ。
夏休みはそれなりに大変だったが、子という話し相手がいたことで紛れていた部分もある。
毎日の殆どは、家族としか会話をしていない。専ら夫とは1日のうち15分も喋れば良い方で、ちゃんとした話し相手は子だけということになる。

しかし、子は帰宅すると宿題をさっさと済ませてDちゃんと待ち合わせした公園へ出掛けて行ってしまう。2学期に入り、私が公園まで送ることを拒否するようになった。
お迎えだけでいいからと言われ、一応本人にはそういうことにしているのだが、実はこっそりついて行っている。
過保護かもしれないがー、そうすることで暇つぶしをしているところもあるのかもしれない。


子が公園に行ったのを確認し、お迎えまでの間スーパーをはしごすることにした。
夕方のスーパーはそれなりに混んでおり、夕市も行っているので格安の食品に出会えることもある。肉売り場でうろうろしていると、前方に知った顔があった。
Yさんだ。
私が気が付くと同時に、Yさんもこちらに気が付いて互いに挨拶を交わした。

「お買い物?」


分かりきった質問に分かりきった返しをする。


「ええ、夕飯の材料を買いに。」

Yさんから何か話題を振ってくれるかと待っていたが、少しの沈黙の後、にこやかに「それじゃあまた」と言われてしまった。
こういう場合、咄嗟にあれこれ話題が出てくれば折角の縁を深いものに出来るのにーしかし私はやっぱり期待を裏切らない私自身に他ならないのだ。

感じよくお互い別れ、スーパーの中を1周し、レジへ並ぼうとするとその先にまたYさんがいた。しかし誰か知り合いと喋っているようで、それがレジ前だったので何とも気まずい。
だいぶ盛り上がっているようで、笑い声まで聞こえる。仲の良いママ友なのだろう。社交的な彼女だから、1件のスーパーに買い物に行くだけでも何人もの知人に会うのかもしれない。

先程別れたこともあり、また挨拶するのも微妙なので更にスーパー内を1周した。
ぐるぐると買いたくもない菓子コーナーや雑誌コーナーに行き、もういないだろうと再度レジへ行く。
しかしまだそこには彼女達がおり、引き上げる様子はない。
子が公園にいる間の時間つぶしでスーパーに行き、更にスーパーの中でYさん達のお喋りが終わるまで時間つぶしをしなくてはならないという、何とも言えない不毛な時を過ごした。
結局、その店内を5周以上回った。それはもうゆっくりと。
万引きGメンが隠しカメラで店内を視察していたのなら、まず私は犯人に疑われるに違いない。それほど不審な動きをしていたと思う。

長時間いたこともあり、それなりに買い物をした。
買ったのは、100円均一のブロッコリーに人参、れんこんに豆腐、特売のチョコポッキー、それから普段は買わないクリームチーズだ。
それだけの買い物に1時間掛かった。
一旦自宅に戻ろうと再度公園前を通ると、子とDちゃんやAちゃん達の笑い声が聞こえた。
木々の隙間からその姿を覗くー公園のベンチにはDちゃんママ達が下の子達をあやしながら井戸端会議をしているのが見えた。

公園内へ一歩足を踏み入れる。ママ達と子供達、どちらに先に視線を向けたら良いか頭の中でシュミレーションを済ませながら。
家の中に篭っていても、外に思い切って出てみても、結局は閉塞感から逃れられないでいた。























返信不要メール

引越し前のママ友からメールが届いた。
先日聞いていたハンドメイド部の催しを再度お知らせする内容で、イベントを機会にブログを立ち上げたとのこと。URLも貼り付けしてあったので覗いて見た。

友人一人のブログではなく仲間とシェアしているようで、記事はその時その時書き手によって違うのだが楽しそうなのは伝わって来た。
仲間内のチャットを不特定多数に向けて発信しているようでもあり、イベントに向けての準備中の写真などが顔にスタンプが押されてアップされていたが、友人については背格好ですぐに分かった。
タグ付けやラッピングなどを楽しそうにしている様子に、あの時あの地に留まることを選択していたのならこの輪の中に私もいたのにーとまた不毛な妄想をして溜息をつく。
引越しは私から言い出したことだった。どちらにしても以前住んでいたマンションは子が生まれた当初から手狭になっていたし、また更新期間が迫っていたこと、夫もその意見に対しては同様で自分の部屋が欲しいことから(夫の部屋だった場所は物置にせざる得ない程狭かったので)とんとん拍子に話は進んだのだ。
引越し先については、夫の勤務地から遠くないところ。マイホームではないからと特に夫からこの場所にしたいという意見はなく、今の場所で賃貸を探してもいいし、また気分を変えて違う場所に引っ越してもいいしということだった。
この場を私が選択したのは親の為だ。
本当なら親が住む最寄駅線上に新居を構えなければと思っていたが、夫の手前百歩譲ってこの場になった。実母はとにかく近くに住め!住めば色々助けてやるからと毎回会う度にうるさく言い、辟易しつつもそれに押されて少しだけ近距離になった。
今の場所でも実母は不満らしく、

「もっと近くに住めばOOを預かることくらいしたのに。」

などと私が体調の悪い時に言う。
実際ー、彼女が子の面倒を見たことなどない。子を預かったことなど生まれてからただの一度もないし、きっとこれからもないだろう。
しかし、この土地に引っ越すことが、私が彼女に出来る精一杯の親を思う気持ちだった。
あの場に居続けることは、実母を裏切り続けることであり親不孝物になることだったのだから、子の就学前にどうしても引っ越さなければならなかったのだ。もっと近くに住んでいたら、今より数倍夫と実母の板挟みに悩み疲れ果てていただろう。だからここで良かったのだ。ーそう言い聞かせながらも、現状を思えば後悔しかないけれど。


話は大分反れたが、とにかくこの地に引っ越してから私の生活は変わってしまった。そして引きこもり主婦になり、どんどん内向的になり、周囲からは「何を考えているのか分からない人」という位置づけになってしまったのだ。


ママ友からのメールには締めくくりに、

「お友達誘って是非遊びに来てね!」とあり、その後ろにデコメールで「返信不要」とあった。
くまが「返信不要」のノボリを持って歩いているデコメールで、決して事務的ではないにしても、それでも私とのやり取りを拒絶しているようなー、充実して忙しい彼女からしたら私に返信している暇などないのだな・・と被害妄想に陥入らせるのに十分な一言だった。

メールには色々受け取り方があって、このように「返信不要」という、一見送り先相手に手間を取らせない気遣いからつける一言があったり、また宛先にCCなどがずらっとあり、役員仕事などしていると便利なものだが、こちらが自分とだけ親密なのだと思っている相手から送られて、その他大勢のうちの一人だと自分が位置づけられていると感じてへこむ機能があったりと、なんとも私のような小さなことを気にする人間を落ち込ませるものが多い。
ラインは未経験だが、もっと大変そうだ。


「一方通行かー」


デコメールのくまに向かってぽつりと言う。
PC画面上で仲間に囲まれて、タグ付けをしている友人を眺める。
週明けからなんとも孤独感に陥り溜息をつくが、天気も良いので気を取り直し、これから区役所にでも行って来ようかと思う。
特に用はないのだが、区内のイベントなどのチラシに有益な情報が載っているかもしれない。自分を磨く出会いは人だけではないと言い聞かせて。











































生きた金の使い方

鏡に向かってにっこり微笑む。
夫に似て悪くはない子の器量ーしかし口元を開けば残念な歯並びが気になり、昨日は近所の歯科相談に行って来た。
一通り歯並びを診てもらい、今後の治療方法や料金など細かく説明された。
今回は無料相談だったのと、オープンしたばかりの歯科だったので客の呼び込みもあったのか、治療するしないは強制ではなく、もう一度よく考えてどうするのか決めてくれとのことだった。
貰ったパンフレットを眺める。

初回精密検査に4万ー
混合歯科矯正が一通りパック料金で40万ーこれは、ブリッジやマウスピース代なども含まれるらしい。
クリアブラケット(金属ブリッジではなく透明の美的にも痛々しくないもの)がオプションで6万ー
診察料金が1回につき3千ー

全てコミコミで50万はくだらない。
ツーリングから帰宅した昨日、割と早めに帰宅した夫にパンフレットを見せて相談してみた。
ストレスも解消されて、幾分高揚しているところで持ち掛ければとんとん拍子に話は進むかもと期待して。
子のことを溺愛している夫、大事だからこそこのことに反対するはずはないと思いながらも、莫大な料金がかかることもあり緊張しながらー



「矯正?OOの歯並びそんな悪い?痛い思いするの可哀想だし無理にする必要ないんじゃない。」


「でもー、このままだと受け口で顎も突き出てコンプレックスになるかも。先生も言っていたけれど、将来的に放っておくと噛み合わせも悪くなるし、歯周病の原因にもなるって。女の子だし、口元がコンプレックスでうまく笑えなかったりしたら可哀想じゃない?」


「気にしすぎだろ。医者も金儲けで勧めるに決まってるんだよ。本人が嫌がったらその時でいいよ。大人になってから矯正してもいいんじゃない?」


「大人になってからの矯正だったら100万かかるよ。」


「OOが結婚したら旦那にやらせりゃいいだろ。」


「・・・・・」


その前に、口元コンプレックスでまともに恋愛出来ない例もよく耳にする。
出っ歯だったりガチャガチャな歯並びだったり、子のように受け口でももっともっと酷かったりで、子供の頃やはり歯並びが悪い友人がいつも口元に手をあてて笑っているのが妙に不自然で、一緒に写した写真ではいつも目元は笑っていても口元が一文字のおかしな表情ばかりだったのが記憶に残る。


「親の責任として、多少お金がかかっても治療した方がー」

「だーかーら!金の問題じゃなくて!」


途端に夫が切れた。
最近突然話の途中に切れることが多くなった。


「痛いのが可哀想だって言ってんの!あなたはいつでも金のことばかり。疲れて帰って来てそういうのやめてくれない?」


パンフレットをテーブルに叩きつけると、夫は自室に去って行った。
何か悪いことでも言ったのだろうか。
ただ私は子の為を思ってー
本当に歯並びが悪いのだ。大げさではなく、受け口なのと前歯がハの字に曲がって生えているし、歯茎もゆがみ始めている。

夫は稼いだ金を自分の趣味と生活費以外、どうしているのか?
マイホームはてんで買うつもりはないらしいし、ただ貯めるだけでは死に金だ。
子の為に使う金ー歯は一生の財産だと思っている。だからそれに大金をはたくことは生きた金の使い方だと思うのだが、夫はそうではないらしい。
子が痛い思いをするのは可哀想ーそれには私も心が揺れるが、私自身、少々出っ歯なのがコンプレックスでもあり、親がもっとそれに気がついて幼い頃に矯正をしていてくれていたらなと思うことが多々あったのだ。


どうにかして夫を説得しなくては。
夫は金のことが絡むと途端に意固地になる。それをどう解きほぐして納得させていくかが子の将来に掛かっているのだ。




































敬老の日とコメントに対する思い

毎年敬老の日には、子から工作もしくは絵のプレゼントとちょっとした茶菓子や花を義実家に送っている。
実家には、マッサージの道具などの健康器具。ここ数年健康オタク気味な母、そして父の肩こりや腰の痛みが悪化していることから、そういったものが喜ばれる。
以前は「年寄り扱いされたくない」と扱い辛かった母も、最近では病院通いが趣味のようになっているのか体に良いとされているものや話題の健康グッズには目がなく、遊びに行く度にそういった物が増えているようだ。



















夫自体の祖父母も健在であり、そちらにも季節の贈り物を送っていたが今年は要らないからと夫に言われた。
痴呆が始まったのか、近くにホームへ入所することになったからだそうだ。
義実家はそれなりに裕福なのだが、この思いがけない出費に頭を悩ませてるとのことだ。お嬢様育ちの義母は今更人の尻など拭けないからと全て金で解決出来るのならプロにお任せしたいとのこと。そんな義母の言いなりである義父。
話を聞くうちに、ふと長男である夫との結婚は親の介護も背負わなければならないことー普段忙しい日常の中で向き合わないようにしていた問題だが、それも視野に入れていかなければならないことを痛感した。

また、実家は未だ賃貸暮らし。障害持ちの弟がいることもありいよいよ不安になってくる。今現在我が家の総資産も知らされていない現状で、どうなるのか。
子の教育資金、マイホームをどうするのか?このまま一生賃貸暮らしなのか?将来は同居か?
夫のリアクションが怖くて、この先互いの家族をどうしていくかの方向性も見えないまま。ただ漠然とー、夫は長男だからある程度覚悟は持たなければならないということを彼の普段の言動から感じている。
まだ義父は働いていることで、だいぶ先のことのように思える問題、しかし彼もとうに70過ぎなのだ、いつどうなってもおかしくはない。

そして私の実家は賃貸だから、親がいなくなった後の弟の安住の場所をどうしていくかー無駄使いせず、少しでも貯蓄して将来弟の為に使える金を作っておいて欲しい。


敬老の日は、老いた両親にお祝いを贈るだけではない、現実味を帯びてくる介護問題や家族の問題に直面する日でもあるのだ。



































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2つ前の記事にコメント下さった方へ


普段はコメント欄を設けていないのですが、閉じるのを忘れていたら暖かいメッセージをいくつもいただきました。
コメント欄を開けない理由は、必ず返事を書かなくてはーと気が焦るから、またたまにある誹謗中傷コメントにナーバスになり過ぎて欝状態になってしまうからです。(ここ数ヶ月は有難いことにそういったメッセージはありませんが。)
いつもきちんと返せていないことが心苦しく申し訳ない気持ちで一杯ですが、ひとつひとつ大事に読ませて貰っています。私の為に時間を割いてメッセージを下さること、本当に有り難くて嬉しいです。
まいこちゃんママに言い放った言葉ー、改めて思い返せば私に否があります。PMSでイライラしていたこともあり、また普段まともに人とコミュニケーションを取れていないからこそああいった言動を起こしてしまうのだと思います。
私も、なぜ咄嗟にあのような言葉が出てしまったのか分かりませんが、あの時はつい口から出てしまったのです。
この先どうなるか分かりませんが、メールで彼女に謝罪しようかと思います。
アドバイスなどありがとうございました。


また、毎日のようにメッセージ下さるSさん、お返事出来ずにすみません。でも、ブログを書き続ける励みになっています。いつも応援して下さりありがとうございます。



seline




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ストームチェイサー

ストームチェイサーという仕事があるらしい。
気象現象の追跡を行い撮影する専門家のことで、主にアメリカなど竜巻が起こりうる国ではその需要も多くあり、彼らはカメラやビデオを車に詰め込み雷レーダーさながら大気の状態が不安定な場所へとピンポイントで移動する。
見事な雷を写真で撮れればそれをテレビ局や気象庁に売り込むのだ。そうして報酬を得る。
日本でも、「提供者協力」としてニュースなどで異常気象が起きた際、動画が流れる場合がある。制作会社でも間に合わない場合、それらの動画は高く売れる。

ゆくゆくは、そうした報酬で生計を立てたいと思っている男性の生活を先日テレビで観た。
日本では、彼一人とされているその仕事だがその生活は至って質素だ。
チェイサーだけでは生活出来ず、主に普段は清掃のアルバイトをしているらしくその月収は10万程。家賃3万のアパートに一人暮らし。
食事もお好み焼き程度で、プライベートは一人黙々と雷雲まで繰り出す。危険と常に隣り合わせの中で作品を創り出す、それはとても気長で孤独な作業だ。
雷を撮影するのは偶然なら誰しも撮れるが、狙って撮るのは難しい。それを雨に打たれながら撮る。
彼は、好きなことをしてこうして暮らせている自分は幸せだと言い切る。
家族もいない、傍から見れば孤独な私生活だがそれは勝手な外野の判断。

何か夢中になれることー

それさえあれば、人は孤独に陥らずに済むのかもしれない。それに没頭する時間が寂しいと思う時間を埋めてくれる。意識的にそうするのではなくー

彼の場合、ブログに雷写真をアップしたり写真をニュース番組に使って貰ううちに気象庁や学会などに提供したりと今では名の知られた人物になったが、それまでの10年はあてもなくコツコツ作業をしていたのだろうか。
誰かに褒めてもらうこともなく、ただの趣味程度のことだったようだ。
芽が出るか出ないかは置いておいて、好きなことを続けてきたーそれが一つの実績になったのだ。

人間の人生には、常に寂しさがつきまとっている。
それから逃れる為に、人は働き、連れ合いを見つけ、子供を産み、何らかの役割を得ようと必死なのだ。そして例外として、本当に好きなことを見つけた人間は、社会と接していなくても家族がいなくても、充実感や達成感を味わうことでそうした感情とは無縁なのかもしれない。

この番組に影響を受け、雷雨の日に何枚か彼の真似を試みたが、どれもただのグレーの厚い雲のみの薄気味悪い写真が撮れただけだった。
ぱっとしないそれはまるで、人真似しか出来ない無能な自分自身のようで薄暗い気持ちになった。

好きなことー
今の私は子の成長を見守ることくらいだなーそんな月並みなことを考えていた。













































苦いコーヒー

ダンス教室、初めての日ー
途中参加だったが、子はさほど緊張している様子はなかった。まいこちゃんが既に習っていたこともありすんなり溶け込めたようだ。
習い事なので、色々な小学校から生徒は来ており、その年齢層もバラバラ。
私も園時代のように気後れすることもなさそうだ。一人きりの親も何人かいるようで、スマホ片手に待合室で待っていたり、また買い物に出たりと自由な感じ。
まいこちゃんママは、その日は知り合いがお休みかなにかでいなかったのかやけに親しげに私に話し掛けて来た。

「この間は来てくれてありがとう。それからバルーンもまいこすごく喜んでた。」

「良かった。普通の花束と迷ったんだけど。」

「今日は初ダンスだね。OOちゃん、素質あるよー、うちのまいこはバレエやってる割に運動神経悪いからちょっとね、でも本人楽しそうだし発表会の衣装がいいの。それ目当てで入会しちゃった。」


年に数回このダンススクールは発表会がある。また、地域の祭りイベントなどにも頻繁に駆り出されるようだ。
親は練習風景をスタジオ内で見学することは出来ないのだが、出入り口の扉がガラス貼りなので、覗けばなんとなしに様子が分かるようになっている。
初めてだったこともあり、子がどんな風に習っているのか見ようと入口付近にいたのだが、まいこちゃんママに色々話し掛けられてなかなか見ることが出来なかった。
その上、

「ねえ。暇ならちょっとお茶しない?久しぶりに。」

そう誘われて、断れるわけがなかった。久しぶりというのも嬉しかったし、多少もやっとする部分もあったが、何よりまた誘ってくれたー暇つぶしであっても。それが嬉しくて、しっぽを振ってついて行ってしまったのだ。


お茶の場所は、彼女が好きなスタバ。
彼女はなんとかフラペチーノのトールを頼んでいるようだったが、私には贅沢品。一番安いドリップのショートを頼む。それでも300円ほど。しかしレシート持参すればおかわりは100円で飲める。
しかし、今はコンビニのワンコイン100円コーヒーの方がお得なうえ、美味しい。
先日、買い物途中で水筒を忘れてしまい、帰り道どうしても喉が乾いて仕方が無かったので買ってみたのだが、キリリと冷えたコンビニコーヒーはまるでオアシスのようだった。
しかも、ミルクは勿論のこと、ココアやシナモン、シロップなどが置いてあり、自由にカスタマイズ出来るのがいい。
これも交際費ーそう割り切って、300円を出し席に着く。
下の子を預けて来たので色々話せるーと彼女は喜んでいた。

彼女はすぐに話をし始めた。
習い事のことー、最近観ているドラマの話、話題のスイーツや学校生活の諸々等。いくら話してもキリが無いようで、ただただ頷くだけの私に一方的にまくし立てる。
他の人と話す時、彼女はどちらかと言えば控えめなのを知っている。特にボスママの群れの中で彼女はいつでも傍で微笑み、話を振られたらそれに答えるという今の私の立場を取っているというのに、本来の姿を私の前で見せているのか?

次第に噂話や愚痴が始まった。新しい担任が厳しすぎるのでどうにかしたいこと。そしてきっと本題なのだろうー、ボスママグループの愚痴を言い出した。
どうやらボスママ達とまだお付き合いは密に続いており、それが面倒臭いとのことだった。ならば距離を置けば良いのに、下の子関係で繋がっているママが数人グループにいることもあり抜け出せないとのことだった。
なぜそんな愚痴をわざわざ私に言うのか理解出来ないまま、曖昧に頷いていた。彼女がフラペチーノを喉に流し込む間の沈黙がなんとなく落ち着かなくて、


「私なんかに話してすっきりします?」


悪気はなかったのだが、気がついたら彼女に向けてこんな台詞を吐いていた。
一瞬、ぎょっとした顔の後、硬くなった彼女の表情で、自分の発言が良くなかったことに気が付いた。
少し沈黙が続き、彼女はゆっくりと残りのフラペチーノを飲み干すと、


「・・・ごめんなさい。貴重な時間なのに、私の愚痴に付き合ってくれてありがとうございます。ーそろそろレッスン終わりますし、出ましょうか?」


急に敬語になった彼女に戸惑う。悪いこと言ったかな、訂正しなければーでもうまい言葉が見つからず、トレイを持って返却棚に向かう背中に口をパクパクさせるだけ。

ー怒らせた?

悶々としながらも、沈黙の中、私と彼女は子供達を迎えに行った。
子供達は解散、まいこちゃんらはリハーサル衣装の着替えをしているところらしく、まだスタジオ内。いつの間に消えたまいこちゃんママを探したが、見つからず。
仕方なく、一足先に出て来た子と帰宅した。


「楽しかった?」

「うん、でも疲れたー!」


汗だくの子に水筒のお茶を飲ませ、まだ悶々としつつも来週のレッスン日が早くも憂鬱だ。なんであんな発言をしたのだろう。折角誘ってくれたというのに。
空気が読めない自分、本当に嫌になる。































新たな愉しみ

夫の休みはたまの日曜と平日の代休。
子が小学生になり、家族が揃う休日がぐっと減った。
平日子が帰宅するのは3時過ぎだし、それまで夫と二人きりという状況はリラックス出来ずストレスが溜まる。
休日には自宅でゲームやトレードをしていた夫だったが、部屋にこもっていても、同じ屋根の下にいればブログを書くのさえ躊躇ってしまう。

そんな風に思っていた頃、夫が新たな趣味を見つけ外出するようになった。
私の知らぬ間にバイクを購入していたのだ。
新たな趣味ーというよりも趣味再開、といったところだろうか。

400ccの中型バイクー、突然我が家にやって来たのだから正直驚いた。ピカピカのそれは一体いくらしたのだろうか?ものすごく気になったが、値段を聞いたら夫の機嫌が悪くなるようで聞けず、こっそりネットで調べてみた。それは大体80万強で、中古であっても30万~はするものだった。
1本1000円もしないマスカラを買うのをためらい、もうほぼ空っぽのそれを化粧水で伸ばしてまだまだ使えると捨てられずにいる自分がバカバカしく思える瞬間。夫は好き放題自分のことに金を使う。
私に何の相談もなく、ポンと欲しいものを手に入れるのだ。
しかし夫が稼いだ金、悲しいことに文句を言える筋合いはない。

夫はそもそも独身の頃にバイク好きだった話は聞いたことがあったが、ツーリングに連れて行ってもらったこともなく、社会人になる頃既にバイクは売り払い手元になかったこともあり、夫イコールバイクという図式は浮かばず、どこか違和感。
義実家は夫がバイクに乗ることには大反対ー、なぜなら学生時代に何度か事故を起こしたことがあるからだ。要するに、本人は好きかもしれないがセンスがないのだろう。
今は子も幼いし、私も専業だ。夫にもしものことがあったらーそう思うと、夫がバイクに乗る日は無事帰宅するまで気が気ではない。

「後輩とツーリングサークル作ったからさ、来週河口湖行ってくるから。」

珍しく、代休の金曜と土曜が休みだったことで、子もいるし敬老の日を兼ねて一家で義実家に行く予定だったのだが、あっけなくキャンセルになった。金曜の夕方から1泊2日でツーリングするとのこと。わざわざ泊まりにする理由は、後輩の知人の別荘がありそこで皆で飲みたいからだそうだ。
私と子の2人で行ってもよいのだけれど、それは何となく気が進まないしまたの機会にすることにした。
子はじいじとばあばへ工作のプレゼントを用意しているので、それをどうするかー、宅配でそれだけ送るのも微妙だし、また今度となるとだいぶ時期が過ぎてしまうー
そんな私の心配をよそに、夫はバイク雑誌を大量に買い込み、どこかウキウキとした様子で頁を繰っていた。

ーギャンブルや浮気をしているわけでもないし、むしろ健康的な趣味を見つけたのだから良しとしよう。

そう思う一方で、何ともモヤモヤした思いが消えずにいる。
夫に家族サービスをして欲しいという気持ちと、そんな金があるのなら生活費を上げて欲しいという気持ちー
そして、それまで夫もプライベートでは私同様外交的ではなかったのが、一転、外に向かうようになったことへの自分への焦り。


「お前も何か見つけたら?家にばっかいないでさ。」


私の気も知らず、上機嫌の夫は声を掛ける。
その台詞が私の地雷を踏み、不機嫌になる私がいる。






































置いてきぼりナーバス

出産後の素敵ママにエントランスで久しぶりに会った。
すっかりお腹は引っ込んでおり、産前の体型になっていて驚いた。

「あれ?赤ちゃんは?」

「今日は旦那がお休みで。ストレス発散にスタバ行ってカフェして来ちゃった。」

「そうなんだ。どう?赤ちゃんとの生活は?」


もっと胸の奥がズキンとするかと思ったが、赤ちゃんがそこにいなかったこともあり言葉はスラスラと出る。


「うん、割と大丈夫。上と離れてるし私も年だし、もっと辛いかと思ったけどそうでもなかった。無痛分娩にしたんだけど、すごく楽。会陰切開もなかったしね。だから産後も床上に時間掛からなかったよ。」



化粧もバッチリ、お洒落してまるでどこかへお出掛けして来たかのよう。赤ちゃんがいるように思えない程、彼女は身軽だった。


「何か力になれることがあったら言ってね。」

「うん、ありがとー」

笑顔で別れ、何事も順風満帆な彼女に妬みどころか憧れを抱く。あまりにも掛け離れていると、別世界の人を見ているようでいちいち無駄な比較をしなくなる。
同じ団地住まいということで親近感はわくけれど、きっといずれマイホームを手に入れるに違いない。
その時、もしかすると置いてきぼり感を味わうことになるかもしれない。


いつでもー、友人や同僚など近しい人々が同じ環境下から別世界へと旅立つ時、私はナーバスになる。
適齢期に次々と結婚していった友人ー、子供が生まれ、彼女達はその中で自分の居場所を見つけ、私は彼女達の記憶の海の一番底に沈殿していく。

私も引っ越して、見送られ、置いてきぼりをされる立場からさせる立場になったと思ったのにー
状況は一転、そうはならなかった。悔やんでも悔やみきれないこと。


鬱々とした気分を変えようと、私と同じような引きこもり気味の彼女のブログを久しぶりに読むことにした。
前回、誕生日に色々な人達からお祝いをされている彼女に嫉妬し、それから訪問しなくなったのだけれど、あれからまた状況は変わっているかもしれないと思い、検索を掛けた。
すっかりお気に入り登録から削除していたので、ブログ名を手入力しなくてはならなかったが、その手間を掛けても彼女に会いたかった。
そして、同じように孤独な彼女の境遇に慰めて貰いたかったのだ。

しかし画面越しのブログ写真を見て、瞬時に自分が置いてきぼりにあったことを悟った。それは、彼女と思われる女性と数人の女性がホームパーティーをしているものだった。
スタンプで顔は隠してあったものの、楽しそうな雰囲気は伝わって来た。ママ友ランチらしく、私が訪問しなかった約1年間の間に彼女は充実した日々を過ごして来たのだ。
そして何よりー子供抜きでのパーティーだということに衝撃を受けた。
子供達が保育中、誰かの家に集まって持ち寄りランチをしたらしい。
あの暗くて後ろ向きで、いつでも孤独だったもう一人の私はすっかり消え去っていた。

ミナケレバヨカッター


深く溜息をつく。
結局いつでも置いてきぼり、ママ友もマイホームも二人目も。
ぐるぐるぐるぐる同じ所を孤独に回っているハムスターなのだ、私は。
唯一彼らと違うところは、回りながら不満を抱いているところだろうか。何も考えずただひたすら回り続けられたら楽なのにー
楽しそうなランチの様子を画面越しに眺めながら、一人黙々と弁当の残り飯を口に運ぶ寂しい昼時だった。































きらびやかな世界

まいこちゃんのバレエ発表会ー


当日、会場に着くとすぐ受け付けがあり、パンフレットと共に花束などを受け渡すブースがあった。
事前に用意しておいたバルーンを係の人に渡し、それからまいこちゃん宛にメッセージを書いた。

ホールは想像以上に広く、また人も埋まっており、子も私も興奮した。まいこちゃんママはまいこちゃんの舞台が終了したら着替えてホール外に出るので会えるとのこと。

音楽が鳴り、幕が上がり舞台が始まった。
年齢は、下は未就児、上は高校生といったところだろうかー
男の子や外国人などもおり、規模の大きさが伺える。メールでまいこちゃんの衣装を写メで貰っていたので、その衣装の集団が出て来た時は特に注意深く観賞した。

「まいこちゃん、あの中にいるみたいなんだけど分かる?」

子と一緒に探したが、皆同じような化粧と衣装で全く分からないー感想を言おうにもどういったらよいか・・なんとなく背格好が似ている子をまいこちゃんだと思うことにし、後の感想を考えた。
プログラムは、まるでミュージカルさながら本格的な物だった。勿論、まいこちゃんの顔写真も載っていた。

「いいなー、OOもバレエやりたい。」

「OOはダンス始めたでしょう。ひとつで十分。」

「バレエにすればよかった。」

「・・・」


確かにそこはきらびやかな世界だった。
スポットライトを浴びて、色とりどりのチュチュをまとい、軽やかにステップを踏む彼女達は、子の目にも私の目にも憧れるお姫様の世界ー
また金のかかる習い事と知っている私からしたら、更に高貴で手の届かない世界に思え、そのステージは尚更キラキラ輝いて見えた。


まいこちゃんが出演した舞台の他、いくつか見た後、第1幕が降りた。
ホール外に行くと、まいこちゃんママの姿が見えた。子が先に気がつき、

「まいこちゃんママ!」

と呼ぶが、彼女は誰かと話している最中で気がつかない。
その傍に、着替え終わったまいこちゃんがおり、子はそちらに向かって行くがすぐに戻って来た。

「あれ、まいこちゃんいなかった?」

「うん、知らないお友達といた。」


そちらを見ると、おそらくママが話している相手の子供なのだろう。それから数人の同じバレエ教室に通っていると思われるお友達ー同じお団子ヘアの女の子達と、楽しそうに踊りの真似をしているのが見えた。
一言挨拶だけでもーそう思いながら、なんとなく話途中に割って入ることが出来ずに手持ち無沙汰になる。子にジュースを買おうと自販機に行き、また戻るが更にその輪は大きくなっていた。

ーお友達、たくさん来てるじゃない。私達だけだと思ったのにー

もやもやとした気持ちが広がる。
普通に挨拶して帰ればよかったものの、まいこちゃんママが多くの人に囲まれながらお礼を言う姿を見ていると、自分は特に必要とされていたわけではなかったのだーと僻みのような思いがわいた。
しかし礼儀としてやはり挨拶をしなければーと右往左往しているところ、子が突然走り出した。

「Aちゃーん!Dちゃーん!Eちゃーん!」

そちらを見ると、やはりDちゃん達とその母親達が群れており、どうやらまいこちゃんと同じバレエ教室に通っていたようだ。


「こんにちは。」

「あ、こんにちは。」


Dちゃんママ達は、私達に気が付くとにっこり笑いながら挨拶してくれた。
なんとなくほっとした気持ちになり、

「こちらのバレエ教室、通われてるんですね。」

「はい、幼稚園の時からです。OOちゃんはお友達を見に来たの?」


そう子に話し掛けてくれた。


「うん、まいこちゃん。あそこ。」


「えー、まいこちゃん!?まいこちゃーん!」


そう言いながら、AちゃんDちゃんEちゃんはまいこちゃんの方に駆け寄る。
子供の輪も、更に大きくなる。すっかりバレエ教室の仲良しグループのようだ。子もその輪に入りたいのだろうが、知らない顔も勿論多くあり入れないでいた。
そんな子のことなど眼中にない子供達は、キャッキャとはしゃぎながら遊び始めた。
子供達がいなくなり、私と子、そしてDちゃんママらだけになり、その後の話題も見つからず気まずくなりそうだったので、笑顔を無理やり作って、

「お疲れ様でした。」

と挨拶をし、その場を去った。
まいこちゃんママの方をもう一度見ると、やっと目が合い、輪を抜けて私達のところに来てくれた。


「来てくれたんだね、ありがとう。」

頬を蒸気させ、数々のプレゼントを抱えながら嬉しそうに彼女は言う。私もそれを聞いて安心し、あの誘いは社交辞令ではなかったのだと胸をなで下ろした。
子にもお礼を言ってくれ、またダンス教室でねーと思ったよりあっさりと会話は終了し、彼女はまた元の輪に戻って行った。
なんとなく釈然としない思いを抱えたが、しかし人を束縛することなど出来ないのだ。
1対1だと勝手に思い込んでいた私ー、それは本当に勝手な想像で、それなのになぜか人数合わせに呼ばれた合コンの帰り道のような虚しさに襲われた帰り道だったのは否めなかった。































野菜高騰

どこもかしこも野菜が高い。
いつもの激安スーパーでさえ、レタスが280円。
夫は普段野菜をあまり食べないくせに、高いとなると食べたくなるのか夕飯にケチをつける。

「なんか緑が少なくない?OOも成長期なんだからちゃんと野菜食べさせないと。」

うるさいなぁと思いつつ、私と子は酵素サプリを飲んでいるので正直体内は健全そのものだ。
夫は知らないけれどー


「生野菜食いてー。食ってないから最近便秘気味だよ。」


子供のように駄々をこねる夫に辟易しつつ、黙々と洗い物をした。
野菜が高くて手が出ないことを伝えると、やりくりが悪いの一言。
今月は車の修理代もあったり、そうでなくても学校や子供会での細々とした金銭の徴収があり、給料日過ぎたばかりなのにアプアプしている現状。
先月末は、夫がいつも以上に私のつけた家計簿をチェックし、雑費について使い過ぎだと怒られた。
ちなみに雑費は、布団カバーにDちゃんの妹がぶどうジュースをこぼしたお陰でしみがついたのと、いい加減穴が空いてきたので新しく購入したのと、ついでにシーツも毛玉だらけでボロボロだったので買い替えた。
それから子の新学期用のワンサイズ大きい靴や上履き、靴下などを買った。ついでに私もくだびれていた下着を新調させて貰った。
とはいっても、私のパンツは1枚280円の安物だ。
独身時代のような、レースが繊細な1000円以上もするパンツなどしばらく買っていない。
それでも夫から、「使い過ぎ」と文句を言われたので今月は切り詰めて見返してやろうと頑張っているというのに、すぐにこうして水を差されるのだから、節約もやる気を失いがちだ。

翌日ー
激安スーパーで出来るだけ安い野菜を買い求めた。
もやしとにら、それから小松菜。これらは100円以下で買えた。それでもう十分。
夫はレタスをふんだんに使った野菜サラダを食べたいと言っていたけれど、だったらもっと生活費を増やして欲しい。
ここは私も譲れない、また文句を言われた時が交渉時だ。

ネットなどで、月6万で回している主婦は一体どんな物を食べているのだろう。日用品や子供用品、またそれ以外の雑費や医療費などすべてひっくるめてよく抑えられると思う。
残りはお小遣いーなんて言われても、自分の身の回りの物など買う余裕などなくストレスが溜まる。今はライター内職をしているお陰でそのストレスも軽減されたけれど・・

話は戻るけれど、子供の為にも早く野菜の価格が落ち着くことを願っている。

























面倒ごと

実母は夫のことが大嫌いだ。
結婚したての頃、はっきりその声を聞いた。孫が出来れば多少変わるかもと期待したが、ますますその溝は深まるばかり。
夫も実家では無愛想だし、母もそんな夫に気を遣うわけでもなく、むしろ本人の前でイヤミを言う。
母は、夫のことを一度も名前で呼んだことがない。それは父もだ。
向こうの両親は、私のことを「OOさん」ときちんと呼んでくれるのだから、なんとなく夫の手前居心地が悪い。
子がいる前では、夫に直接話し掛けることはなく、孫を通して「パパ呼んで来て」くらいのことは言う。しかし夫と目を合わせて話すことは皆無だ。
母に関してはもう諦めているが、せめて父には普通の会話をして欲しい。一応営業職の経験もあるのだからー
そんなおかしい私の実家だが、夫のいないところでは基本、夫のことを呼び捨てで呼ぶ。


「そういや△△(←夫の名前)は今度の日曜仕事なの?」など夫のスケジュールを探る会話や、
「△△は無口だからね、こっちも気を遣うわ。」などちょっとしたイヤミ、
「△△の家は常識がないからね、お歳暮なんかのやり取りも正直やりたくないわ。」という義実家の悪口など。
とにかく呼び捨て、メールでも呼び捨て。
最初はそれに違和感があった私だが、もう何年も経てばそれに慣れて来た。
しかし先日ー気まずい出来事があった。
子と私、母と3人で会った時のこと。
子にテレビを観せていたこともあり、普段通り2人での会話をしていたのだが、ジュースを取りに来た子が私達の会話に突然入り、

「ねえ、なんでばあばはパパのこと△△って呼ぶの?」

と聞き出したのだ。
それに対し、母は「うっ」と言葉につまり焦ったような表情になったが、すぐに何でもないような余裕ぶった顔をしながら、


「呼んでないよ。△△パパって言ったの聞こえなかった?」

と嘘をついた。
子はそれを鵜呑みにし、またテレビを観にリビングに戻ったが、母は随分気まずかったのだろう、突然それまでの話から違う話題に切り替えた。
夫の名前だけが呼び捨てで宙に浮いたままー
困るのなら呼び捨てしなければいいのにー

父もそう。
夫のいないところでは去勢を張るかのように、呼び捨てで呼ぶ。普段から酒を酌み交わすような親子の仲ならいいのだが、滅多に口もきかない関係の中で、しかも本人のいないところで呼び捨てなのは不自然だ。

いつか、子が皆でいる時にその事実に気がつき、口を滑らせはしないかとヒヤヒヤしている。
反面、そうなったらどんな反応をするのだろうという怖いもの見たさのようなものもあったりするのだ。























顔面筋肉痛からの頭痛

人見知りで緊張しいな私は、それでも初対面で愛想よくしなくてはと頑張り過ぎる傾向がある。
それが空回りし、園時代はボッチだったのだが小学校では挽回したいと頑張っている。

新学期が始まり、例の祭りボランティアの打ち合わせをランチ兼ねてすることになった。前回は心地よい空間の中での打ち合わせだったのだが、今回はボランティアをまとめる祭りイベント本部役員の委員長が入っていたこともありすっかり萎縮してしまった。
委員長と他メンバーとは元から知り合いなのか、既にタメ口。上の子同士が同じ学年だったり同じ園卒だったり、また子供会が一緒だったりと・・
私だけが蚊帳の外ーとは誰も言っていないが、すっかり被害妄想に陥った。

しかし、園の時とは違い、小学校は打ち合わせも迅速に進む。まずは打ち合わせ、時間が余ったら内輪話という流れ。園の時は、ダラダラ内輪話に花を咲かせ、その合間合間に打ち合わせという何とも効率の悪いやり方だったのに。
要するにー皆忙しいということなのだろう。

秋の祭りまでに、ボランティアとしての打ち合わせは残すところあと1回になってしまった。ママ友が出来るかもーと思ったが、この調子で行くとやはりただのボランティアで終わりそうだ。
そもそもそんな下心を持ってボランティアに手を挙げたのは自分くらいなもので、他の人達は、純粋に子供達の為に仕事を買って出たのだろう。
何とも自分がちっぽけで情けない存在に思えてしまった。

その日は、雨天だった場合のブース設置や商品の配置などをあれこれ相談し合った。委員長からは当日の大まかな流れの書かれた資料を渡された。
皆、それを読むとポンポン質問や意見を言う。
私は、とにかく萎縮してしまい頷くだけで言葉を発する間さえなかった。

打ち合わせがさくっと終わると、店のコーヒーを飲みながらの内輪話を約30分程皆でした。
その場に少し慣れて来た頃、皆の服装が既に秋物であることに気が付き、サンダルで来たうえに自分で塗ったペディキュアが禿げていたことが恥ずかしく思え、足先がどうも落ち着かなかった。
せめて靴だけでも秋物をと思い、帰宅するとすぐにカモフラ柄のスリッポンを購入してしまった。







人気商品らしく、既に欲しかったブラウンは売り切れだったが、無難なブラックにしたので冬の始めにも履けるだろう。
また散財ー引きこもっていれば服装なんて気に取られることもないのだが、中途半端に外に出ると途端に周囲の装いに影響を受けてしまう。
リサイクルショップでブランド服を断捨離した際出た金が、見事消えたー


ママ友になりたいと思っていたHさんは、委員長から下の名前でちゃん付けで呼ばれており、なんだか羨ましかった。委員長は貫禄のある人で、その外見や服装から年配のようだったがネイルを綺麗にしており、Hさんと近所で有名だというネイルサロンの話で盛り上がっていた。
Yさんは化粧っけのない人だったが、それでもにこやかに彼女らの爪を見てあれこれ質問したりして、社交的な会話力のある人。Sさんはあまりしゃべらない私に色々話題を振ってくれ、自らの話もし、それから回りの空気も読んでー気配りの出来る人。
せめて自分は笑顔でいようーそう思い、皆の話を聞きながらおかしくもないのに笑ったりしていた。
委員長を始めとして、園の時ような意地悪な空気も出さない大人な人達なのだが、色々話し掛けられ、それに答えー作り笑いをし、たまにどもり・・
とても疲れてしまった。

自宅に戻り、洗面台の鏡で自分をのぞき込んだら、とてもやつれており目は充血、そしてほうれい線のしわがくっきりしており顔面筋肉痛のように顔全体が痛かった。
私に質問が投げかけられそれに答えている最中でも、笑顔を絶やさないように頑張り過ぎて頬は引き攣り、頭がガンガンと頭痛まで起こしていた。


普通の世間話が出来るスキルー緊張しないスキルー自然体でいられるスキルー
どれもこれも今の自分にはハードルが高すぎて、でも場数をこなしていつかは身につけておきたいスキルなのだ。

























クローゼットの見直し

ここ数日寒かったり、でもまた暑かったりと着るものに悩む日々ー
そんなことを繰り返しながら季節が変わるのはいつものことで、確実に秋はすぐそこ。

クローゼットにある、夏の服。そしてクリアケースに入れてある秋冬物。
それらの入れ替えをする前に、夏服の断捨離をしようとポリ袋片手に気合を入れた。
しかし、あれもこれもまだまだ着れるかもしれないー、定番柄だから多少ボロくても来年使えるかもーそんな言い訳をしながら仕分けをしていたら結局断捨離は進まなくて、紙に書き出してみることにした。

◎=綺麗なもの、今シーズン購入したもの
○=遠目では綺麗なもの、昨年購入したもの
△=多少よれてきてるが、部屋着として使えるもの、子供を産んでから購入したもの
×=独身時代に購入し、3年間着ていないもの


それらを仕分けし、×のものはリサイクルショップに売ることに決定。
次に残ったものを仕分ける。

*ボーダーとチェック柄
*同じカラー

それらをまとめて、一番気に入っているものは来年も着るだろうから取っておくことにし、部屋着になりそうなもので同じ柄のものは1枚だけ取って置き、後は捨てることにした。
こうしてみると、同じような柄や色のものが多く代わり映えしない。
独身時代に購入したものは、質は良いが時代遅れの型でもあり、また今より太っていた時に着ていたこともあってサイズも合わない。いつかまた太るかもー働きに出る時に必要かもーと思い取っていたが、邪魔なだけだしその時はその時でまた考えればいい。
通勤着だから部屋着にもならない素材だし、クローゼットとクリアケースを行ったり来たりの数年間だった。

ポリ袋1つ分、夏だけなのにかなりの量断捨離出来た。気持ちもすっきりし、なんだか部屋の風通しもよくなったようだ。

残ったものーTシャツは全部で5枚。ボーダーとロゴ、それから無地。
シフォンチュニック3枚、半袖チェックのシャツは1枚、ボトムは基本のジーンズ2本とハーフパンツ2本、それから白のデニンスで3着。
今年、毎日のように着ていたTシャツは実は去年のもので、それらはもうすっかりくたびれたので捨てることにした。今年購入したものは、来年の為に極力少ない頻度で着用していたのでまだくたびれていない。


衣替えと共に、身軽になった。
クローゼットがすっきりすると、途端に秋物が気になる。
発表会のお呼ばれもあり、今度は新しい服を物色中だ。





































お誘い

まいこちゃんママからメールが来た。
ダンス教室が一緒になれて嬉しい、これからもよろしくとのこと。
それからまいこちゃんはバレエ教室も掛け持ちで習っていたらしく、知らなかったがもう半年になるそうで発表会に誘われた。

「まいこ、来てくれるお友達がいなくて。OOちゃんに来て欲しいと言ってるんだ。」

最後にこの一文があり、必要とされてるーそう思うと行かねばという気持ちになり、即返信した。卒園したこともあり、なんとなく妙なしがらみから逃れられたこともあり、メールにタメ口を織り交ぜながら。


「誘ってくれてありがとう!きっとOOも喜ぶと思います。具体的な日時教えて下さい^^」


ちょっとくだけた感じにしたくて顔文字も入れた。
すぐに彼女から返信があり、日時を早速スケジュール帳とリビングのカレンダーに書き込んだ。プライベートな予定を書き込むだけで何だかウキウキする。
一番嬉しかったのが、まいこちゃんが呼びたいと言ったのが我が子だけだったことだ。確かに2人は園時代仲良しだった。ただ、さなちゃんが混ざってからというものの微妙な関係になり疎遠になった。
勿論、まいこちゃんママのあからさまな私を下に見るような態度にうんざりして距離を置いたこともあったけれど。
それでもー、もう同じクラスでもないしも遠慮することはないのだ。
フィフティフィフティになれるチャンスかもしれないー

某子育て掲示板で、「発表会に招待された場合」のマナーとやらを熟読した。
私自身子供の頃、友達にバレエの発表会に誘われたことがある。行きたかったのだが、母に反対された。

「チケット代を払って、花束やプレゼントを持っていくだけの付き合いをする必要なんてないよ。お母さんはあちらのお母さんと面識がないのだから。普通に遊べばいいのよ。」

あの頃は泣いて泣いて、行きたいと訴えたが駄目だった。
それが原因で友達関係にヒビが入るということはなかったけれどー
なので、個人的にも興味があったのだ。たかが子供のバレエ発表会であってもー


相場は3000円から5000円の花束アレンジメント。子供に渡すのならぬいぐるみや文房具などをつけると良いらしい。
ネットで色々検索し、バルーンで出来た花束が可愛かったのでそれにした。見た目派手だし生花よりも長持ちする。
後日宅配で届いたそれは、思ったよりもボリュームがあり満足した。子も欲しがったが、まいこちゃんにあげるものと言ったらすんなり納得した。


しかし、まいこちゃんもあれこれ習い事をして大変だと思う。ダンスにバレエーどう見てもかぶっていると思うのだが、両方習うとは体力的にも金銭的にも厳しいのではないだろうか。
ダンス教室だって月謝はそれなりのものだ。
それと同時に、いちいち金のことを考えずあれこれ子に好きなことをさせられる環境に羨ましさもおぼえる。


発表会ー
子が誘われて私はおまけなのかもしれないが、なぜか自分が誘われたような錯覚に陥り、その日を待ち遠しく思っている。














































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