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お悩み相談

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人見知りなのに寂しがり屋の私は、傍から見たら面倒な人間だと思う。誘われたら二つ返事でOKするのにー、しかしいつでもWelcomeな人間のところにそういった誘いはないもので、ママ友付き合いがうざったいと愚痴るところに集中する不思議。
従姉妹からの久しぶりの電話、受話器越しの声はどこか疲れているようだった。


「最近ママ付き合いが面倒になって来て。毎日のように出てるのもしんどくなって来た・・夜泣きも酷くて寝不足だし。何度も断ってるんだけどね、しつこくって。」


聞くところによると、仲良しとママサークルを立ち上げたという彼女。発起人だからこそ、企画をし集まり、イベントを催すことは初めから分かっていたことだろう。
その他にも、まだ乳幼児の子供にあれこれ習い事をさせているという。幼児教室にベビーサインやスイミング、リトミックも1歳になる頃に始める予定。さすがセレブは世界が違う。しかし、セレブママ同士の付き合いも大変なのだろう。競い合いも庶民のそれとは桁違いー私から見たら十分金持ちな従姉妹だが、しかし彼女の周囲の中では中の下だという。まだ妊娠中は楽しかったママ付き合いも、1年が経ち、段々と互いのアラが見えてきたようだ。


「そんなに疲れるなら、付き合いなんて辞めちゃえば。」


従姉妹を前に、サバサバした自分が出る。いつものおどおどビクビクした私はどこかに消えて、姉御肌を装い、そんな自分に満足する。



「え・・でもさ、子供が大きくなったらお友達欲しがるだろうし・・」



「子供はさ、勝手に友達作るよ。それに、見栄の張り合いなんてしてる時間あったらもっと有意義に自分の為に時間使いなよ。仕事だっていずれ復帰するんでしょう?だったら別にセレブ専業の付き合いに執着する必要もないんじゃない?子供を保育園に入れればその中でまた気の合うママ友出来るって。」


「うん・・でも、サークル以外のママ友とはうまくいってるんだよね。今、全部で5グループに属しててさ・・疲れて断っても次から次へと誘いが来て、正直最近面倒臭くって。」


従姉妹のコミュニケーションスキルに脱帽する。そして静かに嫉妬した。ここでこんな不満を吐いていても、結局ちゃんと自分の居場所があるのではないかーしかも複数に渡って。そのうちの1つが上手く行かないくらいでグチグチと悩む彼女に苛立ちを募らせる。


「そんな全員と仲良くなんて・・八方美人でいると疲れない?ありのままの自分で受け入れてくれるママ友と細くても長く付き合った方がいいって。」



「でも。もう1年以上、ママ友以外の大人と関わってないじゃん。なんかさー、落ちた気がするんだよね。コミュニケーションスキルってやつ?働いていた頃はもっと会話もスムーズだったんだよ。それがさ、なんとなく構えたり駆け引きしたり、後からあの発言はマイナスだったかもって悩んだりしてさ・・そう思った時は後の祭り。次から声掛けようもんならさりげなく距離置かれるんだよね。本当疲れる。」



従姉妹は相当弱っているようだった。この間会った時はリア充ママオーラを全面に出していたというのに。少し、同情心が湧いた。彼女は皆から好かれたいのだ。そして実際人当たりの良さだったり見た目の綺麗さだったりが今まで多くの人々に受け入れられて来た。
私も従姉妹のようなママ友がいたら自慢だ。それくらい、なんというか人間力のある彼女。そんな彼女でも、環境によってはハマるところとハマらないところがあるらしい。


「とにかくさ、そのサークルだけが疲れる原因ならさ、徐々にフェードアウトしちゃいなよ。」


「でも・・そのサークルの何人かは、幼児教室が一緒なんだよね。今サークル抜けたら教室でもハブられるんじゃないかな。それが嫌なんだよ。」



付き合いを際限なく広げた結果、自分の首を絞めてしまうこともある。多くの人々と関わり楽しいこともあるけれど、それに伴い煩わしいことも増えてくるのが実際のところ。
誘いが滅多にない私からしたら贅沢な悩みだ。しかし、私も彼女の立場に立てば、誘われて断ることにエネルギーを使うのならと、結局は受けてしまい心身ともに疲れる方を選択するのではないかと思う。
皆から良く思われたい気持ちー、相手からの誘いは全てOKしてしまうことの苦痛。一度それに気付いてしまうと、どんどん人付き合いはしんどいものになって行く。
私が色々提案してみても、全て「でも・・」の言葉を付けて返す従姉妹。そして、どんなに快活で魅力的な彼女でも、やっぱり根は私と血の繋がった従姉妹なのだとどこかで自分を見ている感覚に陥る。
私とは一見違ったお悩みに思えるが、しかし根底では同一のー、もしかしたら私も抱えていたかもしれない種の相談内容は、子供を持つ母親ならば、誰しもが持つ可能性のあるものではないだろうか。



















ママ友のオキテ。

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オセロ

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躊躇はチャンスを逃すー

とうとう駄菓子屋の張り紙は剥がされてしまった。どこかでがっかりしながらもほっとしていること気付き、そんな自分が嫌になる。先週末の求人広告を取り出し、いくつか物色していた中にあった「オープニングスタッフ」の文字。皆初めてだから同じ境遇でうまくやれるかもー、甘い期待がわく。
求人の下に、小さく採用担当の名前と電話番号が記載されていた。まだ週初めだし間に合うだろうか?電話をしようと受話器を取るも、時間ばかりが過ぎなかなか勇気が出ないでいる。

面接の予約を入れる、ただそれだけの電話。事務的なそれをするのに何故ここまで身構えてしまうのだろう。頭の中で何度もシュミレーションする。
そういえば、もう何程自分から誰かに電話を掛けることをしていないのか?勿論、実母にはこちらからお伺いを定期的に立てているが、しかし他人に関していえば、もう記憶に残らない程。人生初めてのアルバイトの面接をする為に電話を掛けた、20年近く前の記憶が蘇る。
慣れないながらも、少しは社会人経験があり、仕事人真っ只中の20代ー、むしろ電話掛けが仕事の中心だった頃もあったのだ。普段はしどろもどろの口調な私も、受話器を取れば人が変わったかのようにスラスラと言葉が出ていたあの頃。今の私からはまるで想像出来ない。自宅に引きこもってばかりいるから、すっかり口が錆びて回らなくなってしまった。

意気地なしの私は、受話器は取ってもナンバーをプッシュすることが出来ない。無機質な機械音だけが耳にやたらにこびりついている。夫からまたいつ仕事のことを聞かれるのかと思うと胃が痛い。下手な言い訳ネタも底を尽きたし、また何も変わらない自分がもどかしい気持ちもある。


変わりたいー
変わりたいー


蛹から蝶になんて贅沢なことは言わない。ただ、少しでもいいからこのひきこもり生活から脱出して、自分に自信を持つことが出来たら、私を取り巻く世界も変わるだろうし、未来も開ける。
同じところをぐるぐる回るモルモットなんてもう沢山、変化していく周りの景色に置いてきぼりにされるのもー


子供の頃好きだった、教師の言葉を思い出す。




「人生はオセロなんだな。


赤ん坊の時は白、


その後黒ばかりが多くなっても


最後には多くが白にひっくり返ることもあるんだよ。」




取り敢えず、電話をしてみよう。面接のアポを取ろう。今は亡き教師の言葉を励みに、自分を奮い立たせるのだ。










































大人のおもちゃ

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夫がまた散財した。その中身は想定外のもの。
今、話題のドローンだ。
仕事休みの日、梅雨でツーリングも一旦休みなのか、家にいることが多い夫。彼が留守ばかりという環境に慣れた今では、子が学校なので、ひとつ屋根の下二人きりになるのが憂鬱だ。子が巣立った時を想像するとぞっとする。

部屋中にモーター音が鳴り響く。まるで子供だ。まだ操作が上手くいかないこともあり、天井に当たったり料理中のキッチンにまで飛んで来たりと危なっかしい。
これが続けば上の住人から苦情が来るのではないかとヒヤヒヤしている。


「悪いんだけど・・火を使ってる時はそれ、止めてくれない?」


この一言が、夫の機嫌を損ねたようだ。荒々しく、自室のドアを締めてこもったきり何時間も出て来なくなった。
こんなことならー、例の彼女がいてもいいからツーリングに出掛けてくれていた方がマシ。夫が購入したドローンは、ネットで価格を調べてみたら、3万円以上もした。
馬鹿馬鹿しい、実に、馬鹿馬鹿しい。
子の通信教育についてはなかなか了承を得られないまま今に至る。こんなお遊びに3万を掛けるのなら、未来ある子に投資する方が余程いいと思う。
夫には、我慢というものがない。欲しいと思えばすぐに財布から金を出す。自分自身にはえらく寛大なのだ。
そして、今でこそ夢中になって操作しているけれど、ひと月もすればすぐに飽きるのだろう。こうした夫の玩具は自室だけに収まらず、家の倉庫でひしめき合っている。いずれ、このドローンだって倉庫行きだ。単に、話題作りの為に購入したとしか思えない。


無趣味の私があれこれ言う筋合いはないかもしれないが、どうせなら、生活に役立つ趣味を持って欲しいと思う。例えば料理ー、もし夫の趣味が料理ならばどれだけ助かるか。
味や品数にうるさい割に、自分では目玉焼きひとつ満足に作れない。私が体調不良で寝込めば、自分の分だけの弁当や惣菜を買ってくる。子が生まれてからは、子の分は最低限用意してくれるようになったが、子の弁当までは無理だ。流石に幼稚園の弁当に出来合いの惣菜をそのままチンして入れることなど無理ーそう、レンジでチンすることすら億劫がるのが彼なのだ。
性能の良い双眼鏡を買って来たこともある。これで部屋の中から外をたまに覗いていることがあり、気味が悪い。一体何を見ているのか?私もたまに隣人を玄関の鍵穴から覗くことがあるので人のことは言えないけれどー・・結局は似たもの夫婦なのかもしれない私達。

ドローンも、バイクも双眼鏡も、家庭には何の役にも立たない。アウトドアだったり旅行だったり、日曜大工だったりともう少し私や子も楽しめる趣味を夫が持っていたらいいのにと無いものねだりだ。
子はドローンの存在を知らない。子には言うなと言われている。いたずらされるのが嫌なのだろう。せめて、子と休日公園で飛ばすなりしてくれれば納得もいくのだが。
これ以上贅沢は言わない。後は、人様に迷惑を掛けないでくれと願うだけだ。












































ランチの誘い

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人を誘うエネルギーの半分以上は、「断られたら」という不安感から来ているように思う。単に、相手の都合がつかないだけなのかもしれないのに、スムーズに事が運ばないことでケチが付くような、そしてマイナス思考の自分らしく、避けられているのかも?と疑心暗鬼になったりしてウジウジ悩む。
最初から誘わなければ、ゼロのまま。リスクはないが何も起こらない。付き合いは発展しないし、平行線のまま。

勇気を出して、暇な時にランチに行かないかとYさんを誘ってみた。

暇な時ーとあやふやな投げかけだと、同じくぼやっとした答えー「梅雨が明けたら会いましょう!」的なものが返って来るだけだと思ったので、期間限定で多少の押しの強さを入れてメールした。
我ながら、自分らしくはないが、それ程までして彼女にもう一歩近づきたかったのだ。私に誘われるだけの魅力がないのならば、こちらから誘うまで。



「こんにちは!この間は急いでいてあまり喋れず残念でした。毎日天気もはっきりしませんが、今月Yさんの都合が付く時にランチでも出来ればなって思ってます^^
最近出来たカレー屋さん、もう行きましたか?私はまだ行ったことがないのでYさんと行けたらいいなって思っています♪」



今月オープンし、チラシにも入っていた本格カレー屋だ。もしかしたらYさんは既に入ったことがあるかもしれないが、具体的に店の名前を出すことで社交辞令ではなく本気で誘っているという思いを伝えたかった。
実際、私という人間は重いと思う。このメールを受け取るのがYさんでなければうざがられるだろう。しかし、Yさんだからこそ私はうざったい自分を出すことが出来た。
ある意味、一部分だけれど自分を出せる存在なのだ。

人を誘う際、遠慮だとか不安だとかが先立って、動けなくなることがある。頭で考え過ぎー、何も考えずにポンポン人を誘える人は、よほどコミュニケーション能力に長けているのか、また人から好かれている天性の魅力を持っているのか、たいそう自信があるのか、または酷く鈍感なのかと思う。
Yさんの元へメールを送信してから1時間。
手元にはまだ反応のない携帯。トイレにちょっと立ち、戻るだけでいちいち確認。真っ黒なままのディスプレイを見ては溜息。


ーどうか、前向きな返信が来ますようにー


祈りつつ、そわそわした気持ちで家事をしながら、小さな私は子の帰りを待っている。













































イエスマン

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友達親子に憧れていた。何でも腹を割って話せる親子ー、一緒に買い物に行き、お茶をし、ランチをし、カラオケに行き、悩めば一番に相談出来るーそんな存在の母を持つ子が羨ましかった。
私と母は、主従関係がはっきりしていて、私はイエスマンになるしかなく、それは実家を離れ嫁いだ今でも続いている関係性。
母のことを好きか嫌いかで言ったら、「分からない」というのが正直な今の気持ち。しかし、子を産み育てる大変さを少しでも分かった今、やはりこうして人並みに育ててくれた感謝はしているし、思うところもあるけれど、母だって人間なのだからーと自分を殺して対応することも多くある。


「忙しいから会えないわよ。」


この一言を鵜呑みにして、連絡をこちらから寄越さない日が続くと、次に電話をした時に一発で分かってしまう彼女の不機嫌さ。断られても、めげずに何度も何度もプッシュすることー、3、4回目の誘いでようやく勿体ぶった声を出しこう言うのだ。



「何度も断っちゃ悪いからね、じゃあ来週辺り空けておくわよ。」


いくらかハミングの混じった声で、機嫌が良い時の母はいつでも鼻歌を歌うように話すのだ。
ーお伺いを立てるー
いつでも母にコンタクトを取る時はそう。こちらから「お願い」しなくてはならない。何もしないというのは以ての外。それはいつしか放置になり、無関心、そして薄情者のレッテルを貼られるのだ。
そうして、正直自分から誘って言うのもなんだが、気が進まない中、梅雨の晴れ間を狙って母とランチをして来た。母は、約束の店にだいぶ前から来ていたのだろう、小さなパンフレットのような物を眺めながらコーヒーを啜っていた。


「お待たせ。」


「あら、私もさっき来たばかりよ。」


コーヒーは既に冷めていそうだったが、それに気が付かないふりでメニューを開く。シェア出来そうなマルゲリータピザとサラダ、それにうにクリームパスタをオーダーした。


料理が来るまでの間、母の体のことや父の最近の様子、弟のことや親戚の愚痴など、いつも通りの会話が成される。私もいつも通り、相槌を打ち、しかめ顔をし、笑顔を作りと母に合わせて表情を変える。疲れを微塵にも出さないようにー、気を遣っていることがバレないようにー

最近では父のことを悪く言うようになった母。年齢もあるのだろう、以前より色々な意味での判断力が鈍くなって年寄りじみてしまったようだ。快活さが無くなり、後は死を迎えるだけー陰気臭い、一緒にいると憂鬱になる、等、父の人間性を毛嫌いするような台詞を吐くことが多い。私が少しでも父のフォローをしようもんなら、頭に血が上り伝票を持って席を立ちかねないだろう。
現に、以前電話でのやり取りで父をかばうようなことを言ったら、数カ月電話をしても出ない、勿論向こうから電話が掛かってくることもない、そして、子の誕生日までスルーされた経験がある。
それでもめげずにこちらからお中元など節目の贈り物をし、葉書を出し、そしてメールをし続けていたら、ようやく無愛想な声で電話に出てこう言ったのだ。


「何か用?」


そして、


「私、あんたに腹が立ってるんだけど。」


一体何に腹を立っていたのかも分からなかったのだが、話しを聞くと、以前電話で父をかばった発言をしたことが許せなかったらしい。父をかばう=母を全否定したという変換が彼女の脳内でなされたのだ。
母はもう子供だ。そう思えばこちらも腹が立たないー親だと思うから疲れるし振り回される。とにかくこちらは平謝りし、母の意見を肯定し、何とかうまく収めたのだ。
母に意見をすることは許されない。ひたすら同調するに限る。それは子供だった頃から。プライドの高い母は、昔から人一倍自分の意見を否定されることを許さないのだ。そうされた途端、その相手は母にとって「敵」となる。それが血を分けた子供であったとしてもー
そう悟ってからというもの、母に疲れた時や苛立った時は、一人前にして貰った「恩」を思い出すよう努めている。いくらか悶々とする部分が残りつつも、結局は食う寝るところに困らず私は大人になったのだ。精神的に追い詰められることがあったとしても、肉体的に虐待を受けていた訳ではないのだ。進学塾に通わせてくれたりと、教育面で金銭を掛けてくれた時期だってあったのだ。
ただ、母と私とは「合わない」だけ。合わないけれど血を分けた親子なのだとー


ランチから店を出て、お決まりのショッピング。母の日にプレゼントはしたのだが、なんとなく入った店にあるバレッタを手に取り、買おうかどうか迷っている母の後ろ姿を見て、さり気なくそれをプレゼントすることにした。


「あんたって、本当に優しい子ね。」


たまに出るその言葉に救われる。本当にそう思っているのかどうかは分からない。ただの気まぐれかもしれないその言葉。それの何倍も「薄情者」「冷たい人間」「親不孝」と言われて来たというのに、バカな私は一瞬忘れてしまうのだ。その一瞬の為に、母から離れられずにいるのだろう。


お茶の時間になったので、適当なカフェに入り、ケーキを食べ紅茶を飲み、繰り返し再生される愚痴を聞く。
隣の席で、私達より幾分若い世代の親子が無邪気に笑い合っていた。ドラマの話題だろうかー


「お母さんって、ホント受けるー!」


天然風のその母親は、娘にそう言われながら茶目っ気ある表情で共に笑っていた。
そこには、一点の曇りもない親子の楽しい時間があった。おそらく彼女は母親に、「NO!」と言える勇気を持っているのだろうー、そしてこの母親も、それを一旦受け入れる度量があるのだろうー勝手な想像だが、そう思わずいはいられない空気感がそこにあった。


親子なのにギクシャクする。
悲しいけれど、それが私達親子の形。育てて貰った恩返しは、たまに会う母に心地良いと思わせる空間を提供すること。話す相手がいない今、娘の私が彼女を肯定してあげなくてはならない。
それが、母の思う「親孝行な娘」なのだから。
それと同時に我が子に想う。いつしか大人になり自身の家庭を持った時に、親孝行は要らないとー。その想いを全てあなたの夫や子供達に向けて欲しいーそれこそが親孝行なのだと。
それはもうとうの昔に諦めた、私が母に求めていた「母性」なのだ。
























































菓子爆買い

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素敵な暮らしとは程遠い私の一人でいる時の食事は、夕飯や弁当の残りという質素なタッパー飯。しかし、時に子に見せられないような食事を摂ることもある。
昨日の昼は、カップラーメンとじゃが○こだった。ペロリと平らげた後の空き箱は、どちらも同じ形状をしており、一つに重ねて中身の見えないポリ袋に入れると、証拠隠滅とゴミ箱に投げ入れる。

定期的に、平坦な日常を埋めるかのようにスナック菓子やチョコレート、クッキーなどを買い漁ってしまう。また、非常食として常備してあるカップ麺なども、賞味期限が切れないうちに・・と言い訳をしながら食する日々。勿論自らで得た収入からの支出なのだが、先月は驚くことにそれらの食費に1万弱も使っていたのだ。
菓子代だけで1万弱・・子のおやつ代も含めているが、それでも一人っ子の我が家の副食費としてはバカ高いのではないか。私の欲は波のように、物欲だったり食欲だったり、そして性欲だったりが交互に訪れる。性欲については夫から全く求められない日々に今や諦めの境地。満たされない分、他の欲でカバーしなくてはならない。

ポテトチップスなどのスナック菓子は、開封したのならば最後ー、全て食べきらないと気が済まない。昨日のじゃが○こは、ものの5分で食べきってしまった。半分は子のおやつに残そうとしていたというのに、菓子を目の前にすると理性はどこかへ飛んでしまう。自分が痩せているお陰でまだ救われるが、これで太っていたら洒落にならない。
ドラッグストアの広告で目を光らせるのは、薬でも日用品でもなく菓子のセールだ。お得用パックが安売りされていれば、すぐに買いに出掛け、それだけに留まらずにあれもこれもと他の商品もかごに入れてしまう。最近ではそれが酷くなって来たように思う。

嫌なことがあった時、菓子の爆買いは昔から行っていたが、それが日常化しつつあるということは、日常がもはやストレスの塊なのかもしれない。
1件数百円のライター内職。300円の案件をこなしながら、頭の隅で金銭ではなくどの菓子をこの収入で買おうかと妄想してしまう始末。病的だと自分でも思う。
甘いもの→しょっぱいもの→甘いもの→しょっぱいもの→甘いもの、これくらいのローテーションで一旦落ち着くのだが、これが日中家族がいない時間帯と、子が就寝して夫の帰りを待つ時間、一日に二度あるのだから困ったものだ。買ったものだと体に悪いかもと思い、ホットケーキミックスで菓子を作るが、それだって結局は保存料が入っていないし、今の時期だから早めに消費しなければと必要以上に口に入れてしまう。
掃除機のように体に吸い込まれていく菓子と、それに伴い発生するテーブルの上に散乱した空の容器や包紙。それらを目にすると罪悪感に駆られるから、食べたらすぐにゴミ箱行きだ。
そして、またドラックストアーに駆け込むのだ。
自転車の荷台にある大きなレジ袋には、チョコパイや煎餅、ラムネやクッキー、スナック菓子とバラエティ飛んだ様々な種類のパッケージが透けて見える。
それを恥ずかしく思いながらもやめられず、自宅に在庫がなくなりそうだとそわそわ気持ちが落ち着かなくなるのは恐らく依存症の域に入っているのだと思う。










































二度目まして

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引取り訓練の為、学校に出向いた。
出際に宅配が来たことで、いつもなら一番に引取りすぐに帰宅するのだが、校門には親子連れがぞろぞろと・・遅くなってしまった。早足で廊下を通ると、すれ違いざまに先日の運動会ボランティアで同じグループだった女性がおり、目が合った。挨拶をしようと声を出し掛けたところで彼女は自分の子に話し掛けてしまったので、ついしそびれてしまった。

「ママ、遅ーい!」

「ごめん!すみません、遅れまして・・」

「いえ、大丈夫ですよ。」


担任に引取りカードを手渡し、子の手を引いて教室を後にする。


「さようなら。」


「さようなら、また明日。」


下駄箱まで行くと、先程の彼女と息子が隣の下駄箱で何やらもめている。どうやら子と同級生の母親だったらしい。彼女は息子に向かって小言のようなことを言っており、何となく気まずく思いながらもそそくさスリッパから靴に履き替えていると、


「O×君!バイバイ!」


子が彼女の息子に声を掛けた。すると、彼女もこちらをチラっと見て、私達に軽く会釈をする。私も会釈をし返した。


それから数日後ー、Yさんと商店街でばったり会った。彼女にはこちらから声を掛けることが出来る。彼女なら絶対私を無視したりしないし、すべてにおいて清々しく平等な彼女ー


「こんにちは。」


「あ、元気ー?この間はボランティアお疲れ様。」


「Yさんもお疲れ様です。」



そのまま少しの間、Yさんが近況報告を立ち話で始める。私は嬉しくなってつい顔がほころぶ。話を聞くと、来週は予定が何もないので一人で映画でも行くのだと聞いた。今がチャンス!と勇気を振り絞って、来週のどこかのタイミングでランチに誘おうとしたーその時だった。


「Yちゃん!あ、やっぱりYちゃんだった~もー、ライン見なかった?」

「あ、ごめんごめん!家にスマホ置いて来ちゃって。」


声のする方を見ると、あのボランティアで一緒のグループだった彼女だった。引取り訓練の時も軽く挨拶をしたので、集まりの時も入れれば3度目?いやもう4度目になるか?
Yさんと彼女が盛り上がる中、私の居場所がなくなりつつあり、どこに視線を向けたら良いのか迷っている時、


「あ、こちら、OOさん。去年ボランティアで一緒だったの。」


Yさんが彼女に私を紹介してくれた。なので、私も言おうと思っていたのだ。


ーこんにちは。ボランティアでご一緒しましたよね、先日はお疲れ様でしたー



「初めましてー。2ー3のO×の母です。」


私が声を発するよりも前に、彼女の方からハキハキとした声で自己紹介されてしまった。しかも「初めまして」という言葉に、なんとなくマイナスの感情を抱く。
本当に私のことを忘れているのか?それともあえて初対面の振りをしているのか?私など初めから眼中にないということか?とにかく嫌な気持ちがしたが、こちらも相手に合わせて挨拶をし返した。
それから、二人が更に盛り上がりそうな空気だったので、私の方から急ぎの用もないくせに、適当なことを言いその場を離れた。


「ごめんなさい、ちょっと銀行に行かないとならないので。」


「あ、ごめんごめん、またね!」


「どうもー」



背中越しに、二人の笑い声が聞こえた。こういうことは初めてではなかった。子がまだ赤ん坊だった頃、支援センターでなんとなく気があった数名のグループでランチに行き、後日そのグループにいた一人と公園でばったり出会った時に存在をスルーされた、そんな経験もある。
また、こちらに引っ越して来たばかりの頃、公園で何度か会い、子供を介して少しの会話をしたことがある母親と、幼稚園で再会した際、やはり初めましての空気をあちら側が出して来たのでこちらも合わせるしかなかったことも。


再会することで、それが必然であれ偶然であれ、互いの関係性を深めるのに絶好のチャンスになり得るのだろうー普通ならば。しかし、私はかえってその後の付き合いに違和感や気まずさを生むことが多々あるように思う。
二度目なのに初めましての顔を一旦してしまうと、もう三度目からはぎこちない笑顔しか作れなくなる。心のどこかで相手のことを信用出来なくなるからだ。


人との再会に怖気づくことで、私は何度出会いのチャンスを逃したのだろう?相手が私の存在を悪意なく本当に忘れているだけだとしたら?自分の存在の薄さを証明することにどこか「負け」を感じるー小さなプライドがここでもやっぱり邪魔をしているのだ。あっけらかんと、それを笑い飛ばしてしまう度量の広さがあれば、もっと人生も楽しいものになるのだろうけれど。











































父の日

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昨日の父の日ー、子が夫にプレゼントしたのは、牛乳パックで作ったペン立てだ。スパンコールやビーズ、キラキラの包装紙を小さくちぎった物を、ペタペタと貼り付けた本人渾身の力作。勿論、私が子に焚き付けてやらせたのだけれど。

夫は昨日、珍しく全休。しかし、午前中は殆ど自室にこもってだらだらしていたようで、昼過ぎになってやっとリビングに出て来たのだ。
子が父の日だからと作ったカレーライスをペロリと平らげ、子からのプレゼントと手紙を貰い嬉しそうにしていた夫。まあ、私が子に声掛けをしていなければ、何事もなくスルーしていた一日だったのだが。

夫の言動については常日頃から不満を持っているのだが、どうしても許せないことが一つ。
午後、夫は子を連れてバイク屋へと外出。残された私がふとダイニングを見ると、子から貰ったプレゼントがそのまま置き去りにされていた。
去年も一昨年も、またその前の父の日のプレゼントや手紙も、こうやって受け取って喜んだのも束の間、すぐ放置される。一度、そのまま放っておいたことがあるのだが、1日経っても1週間経っても、1ヶ月経っても放置され、子の手紙はダイレクトメールなどに混ざり、工作物は埃をかぶり、途中途中で夫に、


「OOからのプレゼント、飾っておいてね。」


と告げても、生返事のまま放置。しびれを切らした私が結局のところ片付け、保管するようにしている。普段から、無頓着ーそれなら仕方がないと諦めるのだが、金のことに関しては細かく100円玉がダイニングに置きっぱなしにされているだけで追求し、自分のポッケに入れるのだから、どうにも納得がいかない。
子の手作りプレゼントより100円玉の方が、夫にとって価値あるものなのだろうか?


今年のプレゼントも、保管箱としているダンボールに入れられることになった。何気なく、子がパパに書いたという手紙を読んでみる。そこには、100点満点の優しいパパ像が記されていた。子にとって、やはり父親は彼だけでー、私が理想とする夫像など全くもって無関係。
そして、血の繋がりはやはり絶対的なのだと知る。
なんとなく二人の関係に嫉妬し、私が嫌悪する夫の姿を子に知らせたくなる。


「パパはね、あなたが書いた手紙もプレゼントも、いつだって放ってるの。捨てられてもいいみたい。」


それを聞かされた子は、大好きなパパを嫌いになるだろうか?しかし、それと同時に子の傷ついた顔を想像すると、到底そんなことは出来っこないのだ。



















































ポストカード

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雨に濡れた紫陽花ー
とぼとぼ歩く午前中、例の駄菓子屋を通り恒例の張り紙チェックを終え、コンビニで子が気に入りのロールケーキを買うと、そのまま真っ直ぐ帰宅せず被写体にカメラを向ける。
子の行事時くらいにしか活躍しない一眼レフ。しかし、整体の橋本さんとの共通項を一つでもという下心でシャッターを切る。
霧雨の中、傘の中からという悪条件での撮影は、しかし知人に姿を見られないだけ集中出来る。傘が無ければ、日がな日中一人でカメラを持ってぶらぶら近隣を歩くなんて出来っこない。誰かに見られたら恥ずかしいし、どんな顔をして挨拶をしたら良いのか分からない。
紫やピンク、まだ色付いていない白色の紫陽花のグラデーションに魅せられて、いつの間にか夢中になりファインダーからそれを覗く。
完全な自己満足の世界ー急に思い立ったのだ。外に出て写真を撮ろうと。
天気が悪ければ自宅に引きこもっているのが落ち着くし、いつもの私ならそうしているのだけれど、この日は何だか気持ちを無理にでも上げたくて外に出たのだ。
いつもと違うことーカメラの知識もない、オート機能でただ目についた物を撮るだけの行為だったが、それでも十分過ぎる程の充実感を与えてくれる。
前方に、私と同世代くらいの女性が通れば、何事もなかったかのようにカメラを背中に回し、顔を傘で隠して通り過ぎるのを待つ。私よりだいぶ年上の老人が、散歩がてらプラプラ歩いているのを見れば、なんとなく安心してまたシャッターを切ることが出来るのだ。


「こんにちは。綺麗ですよね。」


見知らぬ老人が話し掛けて来た。


「こんにちは。本当、綺麗ですよね。」



「写真の撮りがいもあるでしょう。」


「ええ、はい。」


たったこれだけの会話だが、心が浮き立つ。
今日、私がこうしてこの世に存在していることを認められているようなー、大げさだがそんな安心感に包まれる。


家に戻り、PCで撮った枚数を確認すると驚くことに80枚近くもあった。どれもこれも似たような写真。しかし、その中に自分でもまぐれかと思う程に綺麗に良く撮れた写真があった。
紫陽花に付いた雫が光を集め、キラキラ輝きを放っている一枚だ。
とても気に入り、思わず自宅のプリンターで印刷した。出来栄えに気を良くして、今度は裏が宛名面になっているポストカード用紙に印刷をしてみた。


「ポストカードにしたら売れるかも。」


嬉しくなってつい言葉に出てしまう。販売などする気は毛頭ないけれど、それでもそう思えるくらいに上出来だったのだ。その他にも10枚程ピックアップし、ポストカードにした。
ちょっとした時候の挨拶に使えるかも。
ふと、独身時代の友人の顔が浮かぶ。もう何年も連絡を取っていないし会っていない。彼女の誕生日は確か6月の雨降りの時期だった。


「お元気ですか?近所の紫陽花が綺麗でした。久しぶりに会いたいですね。」


ポストカードに一言添えて、彼女の元に出すのはおこがましいだろうか?
独身で、子宮の病気を抱えて子供を望めない彼女に、私からコンタクトを取ることは迷惑ではなかろうか?彼女との葉書のやり取りは、私からのが最後に2回程で途切れている。
迷惑かもしれない。彼女からしたら、安定している私。夫がいて子供がいる。働かなくても衣食住に困らず日々安穏と過ごしているーそう見えているだろう私。
私と接触すること自体、彼女の心に必要以上の負担を掛けてしまうかもしれない、しかしそう考えること自体が上から目線ではないか?


結局、そのままポストカードは外のポストに入れられることなく、ひっそりと引き出しに仕舞われた。しかし、残りのポストカードを麻紐に木のクリップで挟み、玄関先の廊下に押しピンで飾った。



「ただいまー!あ、ママ、これどうしたの?」


いち早く、子が気付いてくれた。


「ママがね、写真撮ったんだ。」


「すごい!綺麗、可愛い!こうして飾ると凄くいいね!」


子に褒められて、満更でもない気持ちになる。
お金が勿体なくて花が買えなければ、こうして外の花を写真に撮り飾ることで、暮らしは潤う。実際に咲いている花を眺め、それをカメラに収め、こうして飾り家族に喜ばれる。
3度も楽しめたので、得をした気分になった一日だった。
























































父の存在感

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もうすぐ父の日。
毎年プレゼントは両父に送っているが、ネタも尽きて来て困っている。
義父には、娘が3人もいるので、父の日とくればそれなりに身に付けるものや趣味の物など貰っているだろうし、表立ってどんな物が良いのか聞くことが出来ない分、酒や食べ物などの消えものが無難。
魚介が好みの義父には、今年は蟹を贈った。








蟹だけでは足りないと思い、プラスうにといくらとホタテのセットも。蟹は茹でたり剥いたりの作業が要らない、そのまましゃぶしゃぶが出来るお手軽セットを頼んだ。



実父には、シャツや小銭入れなど身に付ける物を独身時代から送って来たのだが、実家にいた頃は私からといっても母が好みを口出ししたので、母と一緒に選んだ物をプレゼントしていた。
父は、年老いてからというもの、殆ど母の言いなりになっていて、着る服は勿論のことパンツや靴下まで母が全て揃えている。なので、私が結婚してからプレゼントした衣類等は、結局タンスのこやしとなり、渡しても父からの感想は聞くことが出来ず、


「あんた、また地味なの買って来たのね。これじゃあお父さん、余計老け込んじゃうわよ。」


と文句を言われるだけで、酷いと1度も袖を通すこともなくタンスの肥やしとなるのだった。
今年はどうしようー
色々考えて、夫も持っている磁気ネックレスにしようかと検討中だ。フィギュアの羽入選手が身に付けていることもあり、プロ野球選手をはじめ、有名どころのスポーツ選手が愛用しているメーカーのもの。それなのに、価格は3000円ちょっととお手頃なのが魅力的だ。










日頃、疲労感を訴えている父に、これでリラックスして貰えるだろうか?母もこれなら文句の付けようもないのではないか?
色はブラックにして、シンプルに。今なら父の日用のラッピングに黄色のバラの花も付けてくれるようだ。


夫のネックレスを、以前借りてみたところ、頭痛や肩こりがすっきりしたのを思い出す。夫はミーハーなところがあるので、ダルビッシュ選手や田中将大選手などが愛用していると知り、きっとすぐに飛び付いたのだろう。
磁気ネックレスは色々なメーカーで取り上げられているが、このファインテンの物は、「アクアチタン」という独自の素材で血液循環の改善、そして老廃物の排出、肩こりを軽減させる事が出来るという。

睡眠中、この磁気ネックレスを付けていれば、寝ている間に体内の電流バランスが整えられ体が軽くなるお陰で質の良い睡眠も取れそうだ。
私にとってはいまいち存在感の薄いところがある父親なのだが、いつまでも元気に長生きして欲しいと思うのはやはり娘だからだろう。


















親子の会話時間

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夫婦の会話時間が少ないーという話をよく耳にする。我が家も例外ではなく、むしろど真ん中。
今日に至っては、1分あっただろうか?
それよりも深刻なのは、親子の会話時間だ。父親対子ではなく、私と子との会話。放課後、自宅に戻ってから就寝までの時間はたっぷりとあるはずなのに、テレビや宿題、食事や風呂などバタバタしているうちに、事務的な会話はそれなりにしていても、中身のある会話は少ないように思う。

2年生になり、平日殆どの時間が5~6時間授業になったことで疲れもあるのだろう、子と家での会話が噛み合わないことが増えて来た。帰宅するとすぐにランドセルを置いておやつタイム。この時間で今日の出来事をあれこれ聞きたいのだが、返ってくる言葉は、

「忘れちゃった、テレビ観てもいい?」

である。ここで突っ込んで聞くのも疲れているだろう子が可哀想だと思い、本人希望の録画アニメなどを30分程観せるようにしている。大好きなおやつを食べながら。
幼稚園の頃は、おやつタイムのコミュニケーションは欠かせなかった。こちらから聞かなくても、園であったあれこれを一方的に子の口から聞くことが出来ていたというのに、小学校に上がってからというもの、すっかり家以外で過ごす子の様子が見えなくなりつつある。
文章の組み立てがいまいち苦手なのは1年生の頃、担任から指摘されたこともあり、色々と改善策を考え試したりしてはいるものの、しかしいまだその効果が表れない。
読書をさせても途中で飽きる、日記を書かせても数行で放り出す、または一日の出来事と全く関係ないことーOOのゲームがやりたいだとかその時頭に浮かんだ適当なことーを書くことが多く、そもそも日記の役割を果たしてはいないのだ。しかし、学校の授業やテストに関しては今のところ問題なく、(消極的態度については問題があるが)宿題も最近ではこちらがぴったりついていなくても自力で完成出来ている。


「今日、お腹が痛くなった。」


突然、夕飯を食べながら子が言い出したことで、ついつい驚いて、


「え!?何で今頃そんな大事なこと言うの?保健室には行った?」


「音楽で幼稚園の頃に歌ったことあるやつ歌ったよ。」


「え?ちょっと待って、いつから具合悪くなったの?」


「今日の給食はカレーだったよ、家のより甘かった。ママももう少し甘いの作って~」


この調子で、私の質問に答えず、思いつくまま次から次へと違う話題を口にする。それにイライラし、


「ちょっと、今ママは保健室に行ったのか聞いてるんだよね!?OOは学校でも先生のお話ちゃんと聞かずに関係ないことペラペラ喋ってるの!?」


「・・・・・」


「いつからお腹が痛くなったの!?」


「・・・・・」


小首をかしげ、しばらく黙り込んだ後、



「忘れちゃった。今は痛くない。」


このような会話が繰り返される。言葉と言葉のキャッチボールがうまく出来ず、いつもどちらかの一方通行。こちらが聞きたいことも、子の気が向けば一発で返って来ることもあるのだが、しかし殆どは上記のように別の話にすり替えられるかだんまりかだ。子にとって都合が悪い話というわけでもないのに。


私自身、面と向かって人と話したり、また大勢の前で何かの発言をする時はうまく言葉を組み立てられず頭が真っ白になってしまうことがある。子も同じくなのだろうか?
しかし、心を許した家族に対してもそうなのだとしたら、これからのことも考えて、何かのトレーニングをした方が良いのかもしれない。言語理解?コミュニケーションスキルが低い?読解力や理論性?
一体どこから手を付けたら良いのか迷っている。専門機関に相談すべきなのか、学校のカウンセラーに相談するのが良いのか、家で地道に会話力を付けたら良いのかーしかし、そもそも会話力ゼロの母親に習ったところでそれが上達するとも考えにくい。
友達同士のコミュニケーションも、今はまだ低学年なので誤魔化せているが、もう少し成長すると子も行き詰まることになるかもしれない。それを回避する為に、先ずは何をしたら良いのだろう?

そしてまた、お気に入りのお悩み掲示板を開く。今日もまた、自宅に引きこもってネットサーフィンの一日になりそうだ。





































貧困連鎖の断ち切り

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貧困の連鎖を断ち切るには質の良い教育に限る。


習い事のダンス、夏に向けての発表会が近づき、それに伴いこの土日も任意の練習があった。夫は仕事で留守だし、特に予定もなく暇を持て余していた子にしたら絶対参加はデフォルト。
スタジオまで送ると、まばらな子供達の中にまいこちゃん。それに気が付くと同時に肩を叩かれる。


「おはよう。練習来たんだね。皆割とお休みみたい。」


取り巻きが参加していないこともあり、気安く私に話し掛ける彼女。なんとなく人寂しかった私も、その流れにつられてつい彼女とお喋りをする。彼女の主人は休みだが疲れて寝ているとのこと、下の子はテレビを観たいから一緒にお留守番だそうだ。


「ねえ、お茶でもしない?久しぶりに。」


一瞬、営業活動が始めるのか?と思ったが、彼女は両手が空いておりいつものビジネスバッグはそこにない。クロエのシルバーポシェットを肩から掛けているだけだった。



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なので、すっかり安心して近くのスタバに共に入る。そこで色々な情報を得ることが出来た。
まいこちゃんをそろそろ英語教室に通わせたいらしく、今、色々なところをクチコミで調べて見学中とのこと。ボスママやその仲間内のあれこれー、そして、スネオママの子、K君がいかに優秀かということ。字も綺麗でクラスでも常にトップの成績、100点ばかり。園にいた頃から賢い子だとは思っていたが、どこかずる賢いところがあり要領が良く思えて好きになれないのは、やはりスネオママの子供だからだろうか?


「K君はね、Z会の通信やってるんだって。やっぱりねって思ったよ。うちは付録目当てでチャ○ンジだもん。いずれ塾にも入れるんだろうし、ますます差が付いちゃうよー賢くて羨ましい!まいこももう少しやる気があればね、違うと思うんだけどさ。今はまだダンスやバレエの方が楽しいみたいで。次はピアノやりたいってせがまれて~。取り敢えず、親としては勉強の方頑張って欲しいんだけどね。」




自分が親になって初めて分かる、親が口を揃えて言う台詞ー「勉強しなさい」の理由。
私自身、間違った学習法で受験をし、失敗した。その結果、何の資格も持たない学歴も中途半端な大人になり、かろうじて結婚出来たものの、先行き不透明な専業主婦におさまっている。
結婚しても、経済的DVに悩まないようーまた一人の自立した女性になれるよう、子には質の良い教育をしていかなければならない。
まだ塾は早いと思っているのだけれど、そろそろ学校の勉強にプラスαの学習を取り入れて行こうと思っている。1年生の間はまだ学校生活に慣れるのに精一杯、宿題をやり、復習をするのに手一杯だったのだが、2年生になり担任が変わったからなのか子が宿題というシステムに慣れたからなのか?最近ではそれまでてこずっていた宿題が割と早く片付くようになり、市販のドリルでも買おうかと思っていたところ、まいこちゃんママからの噂話しからZ会の通信教育が気になりだした。
通信教育業界には、進研○ミなどのように大手のものもあるが、教材などが毎月送られて来てかさばる上に、場合によってはゴミになるとも聞く。付録や漫画の部分ばかりに気が取られ、やるべき課題をないがしろにしてしまうこともあるらしい。
Z会の教材は、シンプル且つ無駄がなく、また小学校の勉強を中心にしっかりやりつつ応用力をつけられそうだ。進研○ミ、ポ○ー、どら○ミなどと比較すると難易度が高いようだけれど、低学年の基礎学習のうちから取り掛かれば、無理なく学習出来るかもしれない。

実は私自身、学生の頃にZ会に入会していたことがあった。進学塾に挫折し自己学習に切り替えた頃、高校時代の中盤頃だろうか?添削問題は割りと難しく、毎月送られて来る課題に四苦八苦したが、もっと早くからこちらに切り替えておけば良かったと後悔した記憶がある。
要するに、中途半端な時期から始めたことでついて行けなかったのだ。スタートが遅かった。
お受験などは全く考えていないので、夫と相談し、基本のコースを資料請求してみようと思う。習い事でも夫を説き伏せるには時間が掛かったのだけれど、可愛いわが子の為に、背に腹は変えられない。
7/20までに資料請求をすれば、無料でお試し添削をしてくれるらしい。










個人的に、Z会の「速読英単語」が思い出深い。記憶力が悪い私だけれど、あの単語帳に随分と助けられた。長文の中に組み込まれている単語を暗記する、というもので、単語帳といえばその殆どが機械的に暗記するだけの物が多いなか、よく工夫されているなと感心したものだった。



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質の良い教育ー、やはりなんだかんだで、我が子には大学まで出て欲しいというのが本音のところだ。勿論、本人に何かやりたいことが出来たのなら、専門的な学校で技術を学んでも良いと思う。
まだ頭の柔らかい、勉強に苦手意識を持たずにいられるうちに、親として出来るだけの可能性を広げてやりたいと思っている。













張り紙と私

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スーパーへの行き帰りの途中にある、小さな古びた駄菓子屋ー、年老いたお婆さんが店先にいつも立っていたのだが、最近は彼女の息子なのだろうか?男性を良く見掛ける。
ふと、何気なく目に入った張り紙ー

「急募!平日3日以上~時給850円から(勤務時間は応相談)

赤いマジックで書かれた「急募!」の文字。胸がドキンと鳴った。
時給850円は安すぎるけれど、駄菓子屋なので子供相手の仕事ーそれに、平日3日以上ということは3日でも良いのかも・・家から近いし、時間は応相談とある。
もしも子が早く帰宅してしまったとしても、ここなら家から歩いて来れる距離だからそのまま店に寄ることだって出来るー客の殆どが子供なのだから、我が子がそこに混じっていたとしても違和感はないだろう。


ドキドキドキ・・・

心臓が高鳴る。何か、ピンと来るものがあった。お婆さんは体調を崩して入院中なのかも。その間、息子が店番をしているのだろう。彼も他の仕事をしているはずだから、いつまでもここにいるわけにいかないー急を要しているのだ。
小さな駄菓子屋だから、書類選考などなく、履歴書を持参してその場で面接ー採用の流れかもしれない・・胸の高鳴りを抑えながら、自転車を走らせ自宅に戻る。直ぐさま常備してある履歴書を取り出し、記入する。
そして、資格の欄は相変わらず空白のままー趣味と特技には無難に「料理・菓子作り」と書いた。主婦なのである意味嘘ではない。それが好きかと聞かれれば嘘になるのかもしれないがー
なんとか履歴書を書き終えると、さて、いつあの店に行こうかと考える。店先に立っていた、少々無愛想な男性の横顔がよぎるーその瞬間、途端にそれまでの前向きな気持ちがしゅん・・と萎んだ。


実は、その時から10日間も経過している。
明日行こう、明日行こう、そう思いながら足がすくむのだ。買い物に行く際は履歴書をバッグに入れて、いつでも店のドアを叩く準備は万端だ。
それでも実際のところ、横目であの張り紙をチラ見しながら自転車でさーっと通り過ぎる。そして胸を撫で下ろすのだ。


ー今日もまだ張り紙があった。まだ決まってない。


そして、買い物の用がないのに、あの張り紙がまだあるかのみ確認する為、外出するようになってしまった。雨上がりー、ヨレヨレになりつつも、まだあの張り紙があることに安心する。
しかし、バッグから履歴書を取り出して店に入ることは出来ない。不毛な時間ー私は何をやっているのだろう?
のろのろと自転車を漕ぎ、いつものように店前を通ると、一人の私と同じ世代の女性が店に入って行く様子が見えた。履歴書の入っているバッグをギュッとつかむ。
まさかー面接!?
心臓がまたドキドキし始める。まずいー、先を越される。
一旦自転車で前を通りすぎ、人目がないことを確認してUターン、また店前を通る。女性は中に入ったまま。どうしよう。どうしよう。決まってしまう。あの張り紙を一番に見つけたのは私なのに。取られてしまう。
頭の中はパニックで、酸素が薄く感じられる。もう一度Uターンし、店の前を通ると、女性が出て来た。


「ありがとうございましたー」


店主の声、そして女性の手には袋一杯の駄菓子。
ただの客だったのだ。
喉の奥から出掛かっていた心臓は、元のあるべき位置に戻り、緊張感でこわばっていた全身の力も一気に抜けてほっとする。


ー大丈夫、張り紙はまだ剥がされない。


ようやくその場から解放され、誰もいない静まり返った自宅に戻る。明日も明後日も、あの張り紙を確認するのだろう、進歩のない私。
これを逃すと、自分に合った求人は当分現れないと知りつつも、いざ店を前にすると体が硬直してしまうのだ。社会から離れたブランク8年余りの壁は、想像以上に厚く感じた。

































































リア充アピール

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エントランスで素敵ママに会い、立ち話をした。
結論から言うと、酷く疲れて落ち込んだ。彼女とは比較しても何も生まれないしそもそも比較することさえ間違っていると分かっているのに、生理前のホルモンバランスが崩れているせいなのか?


「今日もPTAだったんだけどね、聞いてたより集まり多くて。この子も寝る時間少なくなって来たし、周りの皆は気遣ってくれるんだけどね、申し訳なくって。」


聞くところによると、引き受けたPTAの仕事が忙しく、毎週2~3回は学校まで駆り出されているらしい。更に、下の子のベビーサインやベビースイミングなどもママ友らと通ったり、上の子の習い事の送迎やまた上の子繋がりのママ友らとのランチ会、専業主婦なのに働いていた時より忙しいかもーと彼女はカラカラ笑いながら言う。
それは、愚痴には聞こえず、むしろ充実した日々に酔いしれているようにさえ思える。


「すごいね、バイタリティあるよ。私だったらすぐへばっちゃう。」


「そんなことないよー。でも私、家でぼーっとしてるの駄目なんだ。余計に疲れちゃう。外出てる方が気楽なの。」


どこかで聞いたことのある台詞ーあぁ、そうだ。Yさんもそんなことを言ってたっけ。彼女達の共通点、人当たりの良さもそうだけれど、家にこもっているとストレスが溜まるという点。目まぐるしく、家のことをおざなりにしても外に出ていたい気持ちが勝る。
毎日のように忙しく動いている彼女。そして、心の底では私のことをこう思っているのだろうな、と思う。


(小さい子もいないのに、子供はもう2年生にもなるっていうのに、働く様子もないし毎日家で何してるんだろう?)


いつこう聞かれても良いように、答えを用意しておくべきだろうか。


ー実は親戚から家で出来る仕事を頼まれていてね。

ー主人が働くの反対なの。

ー持病があってね、それが治らないと逆に勤め先に迷惑かけちゃうから。


持病の件については本当のこと。しかし、働けないという程の重い病ではない。確かに実際外で働き出したら症状は悪化する恐れはあるが、ドクターストップを掛けられているわけでもない。ただのマイストップだ。
ああでもないこうでもないと頭で考えている私の忙しさをよそに、彼女はそもそもそんな質問などせずに鳴り始めたスマホを取る。


「もしもし~、あ、うん!いいよ。今から?えーと、今家の前なんだよね。ちょっと荷物置いてからでもいい?うん、分かったーじゃあ後でね。」


電話が済むと、


「忙しい時って重なるよねー。取り敢えずトイレ行きたい!帰ろう~」


そう言いながら、エレベーターのボタンを押す。持ったままのスマホを片手に、ラインをしているようだ。エレベータの上がる音を聞きながら、声を掛けるのに躊躇しているうちに沈黙のまま目的階に着いてしまった。


「それじゃ、またね~」


別れ際、スマホから顔を上げて笑顔を私に向ける彼女は、充実した日々を見せつけているわけでもないのに、暇な私からしたらそう思えるのに十分な15分間を与えてくれた。
彼女は毎日誰かしらと会い、喋り、共に食事をしているのだろうな。ママ友から顔見知りを入れたら、今日だって10人以上と関わっているだろう。私はその中の記憶にさえ残らない1人・・
それに比べて私は、今日彼女と出会ったたった15分をブログにまで書いている。この差は何なんだろう?


ーリア充アピールか・・


そう思う私は、一人で引きこもっているばかりに歪んだ思考を持つようになってしまった。憧れから妬みに変わる瞬間は、こうした些細なことをきっかけに訪れるのかもしれない。




































笑顔の連鎖

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今朝のゴミ出し、外から男性の怒鳴り声が聞こえた。
以前書いたこともある、団地の清掃員だ。ゴミ収集場の前でイラつきながら散らばったゴミを片付けている。こちらには気が付いていなかったので、ゴミを持ったままそそくさ自宅に戻る。
悪いことをしているわけでもないのに、今あそこに行ってゴミ出しをしたら、とばっちりを受けるかもしれないと思い込む。
エレベーターで自宅階に上がり、なんとなしに下を見ると、いつの間に彼の姿は消えていた。ほっと胸を撫で下ろし、またエレベーターで下まで降りてなんとかゴミを出すことが出来た。
気が小さいお陰で、何かと無駄な行動を取りやすいのが私の欠点だ。

洗い物、洗濯と掃除、体がだるいので迷ったが今夜のおかずを作るには心もとない冷蔵庫の中身に意を決し、買い物へ行く準備をする。
どうせやることなどないのだーいや、就職活動があったか。しかし今日はそういう気分でもない。
適当に身支度をし、外に出る。
自転車置き場に向かうと、あの男性がバラバラに並んでいる自転車を綺麗に並び変えているところだった。しかも、丁度私の自転車のある辺りー
心臓がバクバク鳴り一旦自宅に戻ろうかと思ったが、突如男性がこちらを振り返り、思い切り目が合ってしまった。引きつった顔をしながら絞り出す声でなんとか挨拶をした。


「こんにちは・・」


男性はそれに答えず、しかし軽く会釈をしてくれた。私が自転車を出そうとしているのを察知したのか、その場をどいてくれた。もう一度会釈をしながら自分の自転車を出し、更にもう一度会釈をしながらその場を去った。
怒鳴られなくて良かった・・
そう思うのと同時に、もしも怒鳴られたとしてもこちらは何も悪いことをしていないのだから、匿名で管理会社にクレームの電話を入れれば良いだけの話じゃないか、理不尽にも程があるーと。
団地から離れ、自転車のペダルを踏むうちにどんどん強気になる私がいた。
そもそも、何故あんなに威圧的なのだ?もう少し愛想良く振舞っても良いのでは?朝からあの仏頂面で団地内を清掃されてもこちらは気が重いし、それにあの怒鳴り声・・他からクレームがあっても良さそうだ。
悶々としながらもスーパーに到着し、予め買う予定だった食材をかごに入れる。しかし、あの男性の前で必要以上にビクビクとしていた自分にイライラが募り、余計なお菓子を買ってしまう。珍しく炭酸飲料、それにチョコクッキー、ポテトチップスの大袋。お菓子を買うことー節約中だというのにストレス解消という名目に打ち勝つことは出来なかった。

電動自転車のバッテリーのランプが点滅、しかしギリギリ自宅までもったことに安堵しながら団地の敷地内に入ると、またあの男性がいた。今度は駐車所で何やらお爺さんと話している。
そこで、初めて彼の笑顔を見たのだ。
お爺さんは、見るからに愛想の良さそうな黙っているだけでも笑顔という雰囲気の人で、その男性と何かちょっとした雑談をしているようなのだが、お爺さんを前に無愛想ないつでも苛立っているあの彼が、見たこともない表情でペラペラと何かを話している。
それを目にした途端、へなへなと力が抜けた。そして、自分でも驚いたのだが心の奥がじんわり暖かくなったのだ。ほっとしたような、嬉しいような妙な気持ちだ。
恐れながらも、自分と似たもの同士ー、人付き合いが苦手な人間。勝手にそう位置付けしていた彼が、誰かと笑顔を交わしているーなんだかもう一人の自分がそうしているような充足感を得ていることに驚く。
そして思い出す。幼い頃、犬が怖かった。友達が次々と頭を撫でているのに対し、私は指1本も触れることが出来ずにいた。飼い主から、


「犬はね、喋れない分人間の心が分かるんだよ。可愛がってくれる人にはしっぽを振るし、ビクビクしている人には噛み付くよ。」


そして、その言葉通り、ビクビクしている私が何とか勇気を出して震える手で頭を撫でようとした途端、その犬は歯を剥き出して勢い良く吠え出したのだ。


そんな昔の記憶が蘇る。
あの男性も、本当は思う程怖い人ではないのかもしれない。ただ、必要以上にビクビクしている私にそう見えるだけ。そして、無口な分、周囲の洞察力に優れているのかもしれない。


今度彼と会った時は、勇気を出して笑顔で挨拶をしてみよう。例えそれがぎこちなかったとしても、笑顔は人から人に連鎖するのだと信じて。


























































こどもエステ

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習い事の日、以前頼んだ商品のアンケートを書いて欲しいということで声を掛けられ、その流れでまいこちゃんママ達の群れに入る。


「まいこはね、この間エステデビューさせたの。」


美意識の高いまいこちゃんママが、ダンス練習終わりのまいこちゃんを手招きし、母親達の群れに呼びつける。そして、スラリと伸びたまだ幼い腕を見せた。


「まいこ、バレエもしてるじゃない?だからね、まだ早いかもしれないけれど今からでも綺麗な方がいいかなって思って、脱毛させたの。」


ツルツルな子供特有の肌に加えて、産毛さえなくなったそれは、まるでアンドロイドのようにつるりとした質感だった。まいこちゃんは、母親に吹き込まれたのだろう、嬉しそうに、


「毛が生えてる腕なんて、気持ち悪いし可愛くなーい。」


と言ってカラカラと笑った。
まだ小学2年生に脱毛させるなんてー、と驚きを隠せないながらも、私自身が子供の頃に剛毛だったことがコンプレックスだったのを思い出す。中学過ぎて生理も始まった思春期の頃、あまりにも毛が濃いのが嫌過ぎて、こっそり親の使っているカミソリを使って腕の毛を処理したのがばれ、散々怒られた苦い思い出がある。


「今からそんな色気付いて!そんな暇あったら勉強しなさいよ!」


それが、今の時代だからなのだろうか?それともまいこちゃんママだからなのだろうか?我が子に早いうちから大人同様の手入れをさせることがステイタスの一つであるかのように、惜しげもなく金を使う。



「まいこちゃん、まだ2年生なのにぐっと大人びたよねー、ダンスもバレエもやってるし、もしかして芸能入りさせたいとか?」


小太りママが茶化して言うと、


「まさか!ただね、小さいうちから妙なコンプレックスを持たれると、大人になってからが怖いでしょう?ほら、今毒親とかってそうじゃない?~して貰えなかったとか言って今の気に入らない境遇を全部親のせいにするアレ。そうなられたら困るしさ。それに、まいこってちょっと毛深かかったからね、バレエのお友達に笑われてたことがあって。いじめに発展したら可哀想じゃない?だったらそうなる前に先手打っておこうって思ってね。」


「へぇー。バレエだとレオタードになるもんね!確かに気になる子はいるかもね~ところで痛くはなかった?」


「全然!すぐに終わっちゃったよー痛くもなんともなかった!!」


そう言って満面の笑みを浮かべるまいこちゃんから、今しかない子供らしさの芽を摘み取ってしまっているように思えるのは私だけなのだろうか?
以前、子供のエステという特集番組を観たことがある。やはり、読者モデルであったりレオタードを着るような習い事をしている子供達がしていたのだが、その価格は子供料金とも言えず、大人と変わらず何万も掛かるもので、一部のセレブがしているのだろうと思う。
まいこちゃんママはセレブかぶれだから、自分が働き自由な金が増えたこともあり、こうしたところに掛ける余裕も出て来たのかもしれない。いや、そもそも彼女には余裕があったのかもしれないが。


「私、エステなんて怖くってー。毎回勧誘されるの嫌だから行かないよ。でもね、この間誕生日に旦那にちょっと高い脱毛器買ってもらっちゃった~」


小太りママがそう言いながら、自分の腕を見せる。確かにツルリとしていて綺麗。毎度カミソリで雑に処理している私は、恥ずかしくなり自分の腕をさり気なく後ろ手に隠す。


「えー、綺麗、エステ行ったみたいじゃん!」


「うん、そうでしょう?電気屋で買ったんだけどいいよ!使ってるうちにここ、もう生えて来なくなったからね。本当楽。だから、うちの子もいずれ悩んだらこれ使わすわ。エステなんて高いしうちは無理!」









小太りママが買って貰ったという脱毛器は、私も欲しいと思っていたもの。コスメランキングや楽天でも1位の人気商品だ。昨日の昼に情報番組でも大々的に宣伝されていたこの商品は、毛を剃りながらフラッシュ連射した際に黒色を認識するので気になる部分がケア出来るそうだ。痛みもなくほんのり暖かい程度。使用しているうちに毛根から毛が生えて来なくなり毛穴も目立たなくなるという。肌に負担がないという実験では、白い風船の中に黒い風船を入れ、レイボーテスピーディーを当てていたのだが、驚くことに中に入っている黒い風船だけが割れて直接機械を当てていた白い風船は無傷だった。
両脇なら12秒、全身でも6分半でパール肌になれる凄い商品だ。1台で剃りながらフラッシュ照射出来る優れものだ。
確かにエステに行くことを考えれば安いのかもしれないが、それをご主人に誕生日プレゼントにねだれるのが羨ましい。失礼な話だが、太っていても愛されているのだなと羨ましい気持ちになった。
子供にエステー、それは贅沢に思える。しかし、私も子の歯並びを気にし、歯科矯正をさせる為の金を貯めている。見栄えという点ではまいこちゃんの脱毛とさして変わらないのかもしれない。
女の子を持つ親として、やはり娘に可愛く綺麗でいて欲しいと思うのは、至極当然のことだろう。






























夫からのプレッシャー

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「就職活動はどんな感じ?」


いつもより、早く帰って来た夫から唐突に尋ねられた。なんとなく求人広告やネットなどで検索をしていたものの、運動会のボランティアで頭が一杯、すぐにキャパオーバーになってしまう私はすっかり自分が働く為に行動を起こしかけていたことすら忘れていた。
一難去って、また一難。



「うん、色々探してはいるんだけど。なかなか都合いい求人なくて・・まだOOを一人で留守番させられないから、午後2時くらいまでの求人探してはいるんだけど・・」



「ふーん。で、もう面接とかは行ったの?」


夫の口調から、今日も何か職場で嫌なことがあったのだと悟る。私に鬱憤を晴らしたいだけの会話ー、そして私が慌てれば慌てる程、それはエスカレートしていく。



「え!?あぁ、面接・・はまだ。なかなか子持ち主婦を雇ってくれるところもなくて、書類で落とされちゃう。」



「それは言い訳だろう?俺のとこでもあなたと同じような条件の人、契約で来てるけどさ。本人のやる気があれば仕事はいくらでもあるし、書類で落とされるって、履歴書の書き方がなってないんじゃないの?資格がないならそれなりに勉強して取得するとかさ。OOが学校行ってる間に時間はたっぷりあっただろう?何もして来なかったのか?
O×の嫁は看護師持ってるから、引く手あまただってよ、ブランクも関係ないらしいし高給取りだし、やっぱり資格持ってると強いよな。」


職場の後輩の嫁ー、以前、弁当も比較され駄目出しされたことがある彼女を持ち出し、私を見下す。なら、結婚する前に、看護師コンパにでも行って理想の相手を見つければ良かったではないか。
いやー、夫のようなプライドばかり高い人間には、私のような何も取り柄のない女の方が勝手が良いのだ。こうして職場で嫌なことがあっても当てつけることが出来るー自分以下の人間を見て安心したい彼にとって、すぐ傍にそれがあることでいくらか精神的に楽になる部分があるのだろうと思う。


「俺も、嫁が看護師だったら仕事いつでも辞められるんだろうな~、O×は気楽でいいよ。いざとなったら嫁が養ってくれるんだからさ。」


私が言い返せないことを良いことに、満足そうにそう言うと、冷蔵庫からビールを取り出しリビングで飲み始めた。経済ニュースでも付けるかと神経がピリっとしたが、夫はそれまでの会話でストレスがいくらか軽減されたらしく、お笑い番組を観ながらスマホをいじる。恐らくラインを打っているのだろう。
大きな声で笑いながら、ラインを打つ。例の彼女とだろうか?一緒にリアルタイムでお笑い番組を観て笑い合う。夫にとってはまた別のストレス解消法だ。
私は夫にとって何なんだろう?本当ならば、共に夕飯を食べその日の出来事を話し、晩酌をしながら同じテレビを観て笑い合いーそれがストレス解消になってくれれば私は彼の妻としての役割を果たせていると自信を持つことが出来る。妻の役割ーそれを他人が担っている現実が苦しい。近くて遠い夫の背中にもうどれだけ触れてないのだろう?私の中の躊躇は、今もこれからも消えることはないのだ。













































シングルマザー

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ラーメン屋経営と子育てとの両立に奮闘している女性を追うドキュメンタリー番組を観た。
時間に追われ、売上目標に追われ、日々忙しく寝る間もない彼女。ランチタイムの後で15分程仮眠を取るために自宅に戻り、小学校から帰宅した子供と共にまた店に戻る。
我が子と同じ2年生だという彼女の子供は女の子、まだ一人自宅で留守番させられない。
子供の名前を看板にし、頑張る彼女。
しかし、娘は店の隅でDSをし続けている。夜の営業時間ー本来なら家族団らんの時間。しかし母親は忙しく、子を構うことは出来ない。娘はゲームに没頭することで寂しさから逃避しているのだ。しかし、あくせく働く従業員達の手前もあるのだろう、全く動かずゲームに興じている娘に少しは手伝えと母親は叱りつける。
娘は涙を拭っていた。
胸が締め付けられる思いだった。母も子も必死なのだ。
母親は生活を守る為にーそして娘はそんな母親の背中を見ながら、せめて寂しさを表に出さないように。
途中から観た番組なので、どのような経由で彼女がラーメン屋を始めたのかは分からないが、シングルマザーということは分かる。食っていく為に、衣食住の確保の為に、生ぬるいことなど言ってられないのだ。娘とのコミュニケーションの時間を削ってでも、店の数字を上げる為の方法を考えなければならない。
毎晩、自宅に戻るのは夜10時過ぎー慌ただしく過ぎていく日常。娘は店にいることについて、遠慮がちだが「つまらない」とつぶやいていた。
居場所がそこにないからなのだろう。活気づく店の隅でゲームに没頭している背中がポツンと寂しげだった。この親子はどうなってしまうのだろうとハラハラしながら観ていたのだが、やはり経営者であってもその前に母親なのだ。彼女は、売上を上げるイベントとして、試食会をし呼び込みをする作戦を思いついた。そこに娘も参加させることにしたのだ。

この作戦は結果から言うと大成功をおさめた。売上も目標に届き、最初は恥ずかしがっていた娘も次第に声を張り上げて客の呼び込みをするようになっていた。
イベント終了後、娘は店の座敷の隅でタオルケットにくるまって眠っていた。子供にとってハードな1日だったに違いない。
良かったーと思うのと同時に、しかしこのイベントが終わってしまえばまた連日の忙しさ、そして娘は営業時間中放置されてしまう日々に戻るのかもしれないと思うと胸が痛んだ。
週に何日かはランチタイムだけの日があるという。それでも、セミナーや打ち合わせなどで外出したり、また売上を上げる為の企画を考えたり、新メニューだったり価格の見直しだったり頭はラーメンのことで一杯だ。子供の宿題を見てやったり、一緒に遊んだり、おやつを食べたりーそんな時間などないように見えた。


もし自分がシングルマザーになったら・・
ぬるま湯に浸かりながら想像してみる。どんな生活になるのだろう?子を食べさせていけるのだろうか?可哀想だと哀れみの目を向けたラーメン屋親子。しかし、彼女達は衣食住がしっかりしており、またDSを子供に買ってやる余裕があるのだ。子供は構って貰えないといっても、同じ空間の中にいられる。寂しさはあるかもしれないが、そこに不安はないだろう。
子供にとって、一番恐ろしいこと、それは「得体の知れない不安感」なのだと思う。

いつ帰って来るか分からない母親を待つ不安ーだったり、食卓に並ぶおかずの少なさから家庭の経済状況を心配する不安ーだったり、親が一体何の仕事をしているのかさえ知らされていない不安ーだったり、下手したら、自分は捨てられてしまうのではないかという不安ーだったりだ。
親子心中などの事件が頻発している昨今、もし自分が今シングルマザーになったとしたら、それはもう他人ごとではない。常に危機は平凡な日常と隣り合わせにあるのだ。

結婚し、早々と社会からリタイヤした自分をこんな時恨めしく思う。いや、もっと遡れば学生時代、もう少し将来を考えておくべきだった。
番組を観ながら、同情心から今の自分の安心感に浸っていたのも束の間ー焦る気持ちと不安感に押しつぶされそうになっていた。子の寝顔を見るー、何が何でもこの平和な寝息を守り抜くことが私の努め。しかし、その何百倍もの思いを日々持ちながら実際行動しているシングルマザー達に、私は頭が上がらない。
こうして私がのほほんとブログを書いている時間、彼女達は生きる為、一分一秒を無駄にせず自分の身を削り働いているのだ。それが子に向ける精一杯の愛情なのだ。








































サードプレイス

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人にとって、第一の居場所は家庭ー
第二の居場所は職場ー
そして、近頃では第三の居場所を求める人々が増えていると聞いた。すなわちサードプレイスと呼ぶそうだ。
職場と家との往復に物足りなさを感じ、通勤前や帰宅途中に習い事や行き着けの店を作るという。コンビニや本屋など自己完結する場ではない、他社と関わる第三の場である。

私のような専業主婦にとってのサードプレイスはどこだろう?そもそも第二の居場所すらない私。子供の学校関係や習い事の送迎関係を第二の居場所とするのなら、このネットの世界がサードプレイスだろうか?携帯画面ー片手で収まる居場所。
そこは、朝っぱらでも夜中でも、来るもの拒まず去る者追わずの年中無休で開かれた世界だ。煩わしい人間関係はないが、寂しさが埋められるかといったらそうでもない。例えば、ヨガやフラダンス、ママさんバレーなどのアクティブな場は、健康的に汗を流し、また同じようにポジティブ思考を持つ人々と交わうことで、更に相乗効果で自分を前向きに保てるだろう。日々単調な日常であっても、第三の居場所を思えばそれを励みに頑張れる。
また、行き着けのカフェやバー、そこでは利害関係のない交友を広げられるかもしれない。ちょっとした異業種交流の場にもなり得るのだ。


勇気を出して、高橋さんのいる接骨院へ足を運んだ。あそこは私のサードプレイスだから。
受付には、あの綺麗な女性が座っており、久しぶりだったことで多少の気まずさを感じながら診察券を出すも、向こうは何とも思っていないのだろう、ビクビクしている私に対して特に表情を変えずの応対だった。
しばらくして名前が呼ばれたが、その日の担当は高橋さんではなかった。その男性は寡黙なのだろうか、必要以上にこちらに向かって話し掛けることはなく、淡々と施術をしていく。しかし、力加減がやや強めだったことで痛みが勝り、リラックスすることも出来ず、だったらもう少し弱めにお願いすれば良いのにそれを伝えることが出来ない。
なんでもない風を装って、言われるがままに右に左に体制を変える。正直苦痛な時間が続いた。
そして、私の頭に浮かぶいくつもの疑問。


ー高橋さんに気味の悪い女だと思われたのだろうか?
ーやはり避けられてる?


マッサージでベッドが軋む音以外は聞こえない沈黙を破るように、私はその男性に尋ねた。


「高橋さんは、今日どうされたんですか?」


一瞬の間の後で、


「高橋君?彼は今日お休みですよ。」


求めていた答えが返って来たことで、安堵と共に笑みまで溢れる。避けられていたわけではないのだ。しかし、休みということは何をしているのだろう?趣味のカメラを持ってどこかにお出掛けだろうか?彼女はいるのだろうか?いたとしたらデートだろうか?
知りたいー欲求が高まる。


「はい、今日はここまでです。」


若干愛想の悪い男性スタッフが席を外す。素っ気なくされようが、こちらも何とも思っていない相手だから大して傷付かない。カーテンを閉めるとさっさと着替え、施術室を後にした。
会計を済まし、高橋さんの出勤日はどこかに書いていないかと、受付の中のカレンダーを覗く。マジックであれこれ記されているようだが、受付の女性が邪魔で良く見えない。彼女が立った隙に、身を乗り出し確認すると、「全出」の文字。これは全員出勤という意味だろうか?
高橋さんのシフトまでは確認することが出来なかったが、全員出勤の日程が分かっただけでも御の字だ。接骨院を出ると、急いで携帯に今月の全出と書かれた日付をメモした。


ーまるでストーカーではないか。


頭の片隅でそう思いながらも、どうにも胸のときめきが抑えられずにいる。
そう、例えば彼の家を突き止めるーだとか、ゴミを漁るーだとか、嫌がらせをしているわけではない。ただ客として通院しているだけ。
向こうには金が入るー双方WIN-WINの関係だ。


そう言い聞かせると、若干芽生えていた罪悪感のようなものは消え、カレンダーに花のシールを貼ることで充実感をおぼえる。
韓流スターを追いかけているのと同じ。
誰にも迷惑を掛けているわけではない。
なんとなくいいなと思う相手が、テレビ画面ではなくたまたまリアルな場所にいただけ。

私のサードプレイス、それは自分の心にだけ秘めた居場所。誰にも邪魔されたくはないし、されるつもりもない。























































隠れんぼ

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子供の頃ー、隠れんぼが得意だった。隠れるのがうまいーあの頃はそう信じて疑わなかったが、今なら言える。
ただ自分に存在感がなかっただけだと。
鬼になった子は、目立つ子ばかりを探して私のことなど眼中になかったようだった。長い間隠れていて、あまりにも見つけられないのでこちらから出て行くと、友達は既にゴム飛びなんかをしたりして、他の遊びを始めているのだった。
内心ムッとしながらもそれを表に出さずヘラヘラ笑いながら、


「隠れんぼはもう終わったの?」


と聞くと、大抵、


「え?うん、もうとっくに終わったよ。」


ずっと隠れていた私を放って違う遊びをしていたことを謝罪するわけでもなく、悪びれもせず次の遊びに熱中している彼女らに、気の弱い私は怒りをぶつけることも出来ないまま、消化不良のまま再度新しい遊びに加わるのだった。


いてもいなくても変わらない子ー



誰かと喋りたい。


引きこもりのくせに厄介な私は、定期的に人と交わりたい衝動に駆られる。コミュ障だと自覚しており、人と関わっても神経をすり減らすことが分かっていながら、大人しく家にいることが出来ないでいる。
振込みをする為にコンビニへーそれだけでも、なんとなく外に出てやるべきことをやれたという達成感を得られるのだ。
そう、それだけでー

夏日のような空の下、コンビニの外に出ると昼時ということもあり多くの人々が行き交う。ママチャリに子供を乗せて幼稚園のお迎えに行く母親達ーもう昔のことだがあれ程苦痛だった習慣さえ懐かしく思う。
今日の広告の品ー苺1パック250円に釣られ、久々に駅前のスーパーに立ち寄った。いつもは隣街の激安スーパーまで買い出しに行くのだが、なんとなくそこまで自転車を走らせるのは億劫だったのだ。

目的の苺をかごに放り込むと、プラプラとあてもなく野菜~肉~魚売り場を流し歩く。ふと、前方に見たことのある横顔。孤高の人だった。中折れハットにラフなTシャツ、ガウチョパンツを素敵に着こなす彼女は産後ダイエットの必要もない程スラリとしたスタイルを持続している。赤ちゃんを抱っこひもに入れて真剣にチーズ売り場で何かを物色している彼女はこちらに気が付いていないようだったので、即座に踵を返す。あれ程人恋しかったはずなのに、挨拶をすることすら躊躇する私がいた。
少し歩くと、サカイさんが前方にいた。また向こうに気が付かれる前に左のコーナーに曲がる。缶詰コーナーで一息付き、子のおやつを買おうとお菓子コーナーへ。再度曲がろうとすると、今度は素敵ママだった。ひとりでいる彼女に声を掛けることは容易いはずなのに、どうしたことかまた踵を返し、レジへ向かう。
自分でもよく分からないが、面倒だったのだ。レジで会計をしているところ、隣の列にふわふわママがいた。卒園以来全く話してもいなければ関わってもいない彼女だがー普通ならば挨拶をして近況報告くらいはするのだろうと思う。
しかし、私はチラッと彼女を見ると、帽子を目深にかぶり気が付かない振りをした。向こうは完全に気が付いていないようなので自意識過剰な行為だが、とにかくこちらは全く気が付いていないーという演技を徹底しながらレジの人に言われるがままポイントカードを出すも、意識は隣列にあるので違う店のカードを出してしまう始末。
私の方が先に会計が終わりそうなのと、買ったのは苺だけだったので、そのまま店外に出れば何事もなかったことになる。
すると、聞き覚えのある声ー


「久しぶり!」


「わ~元気?暑いよね!!あー大きくなったねぇ。」


「もう抱っこで暑くって。今からこんなじゃ来月とかどうなっちゃうんだろう。汗ももすごいのよ。」


「さなちゃん、元気?」



孤高の人とふわふわママの会話が聞こえたー
その華やいだ声達を背中越しに聞きながら、そそくさと店の外に出る。必要以上に早足でー、急ぎの用もないのに何かに追われるかのように自転車置き場に向かった。
15分程度駐車していただけの自転車のサドルはやけどをしそうなくらいに熱を持っており、またがるとその暑さに顔をしかめる。




ーなんで、なんで自分はこうなんだろう?
ー人と関わりたいと切に願いながらも、自分から人を遠ざけている。


偏屈な自分に嫌気がさす。素敵ママにさえ挨拶をするのが億劫な気持ち。あれは何なんだろう。生理前だから?それとも人との会話がなさ過ぎてどんどん億劫さが生むひとりの気楽さに拍車がかかっているからなのだろうか。
家に引きこもり、人と関わらなければ、誰彼と比較して落ち込んだり嫌な思いをすることもなければ傷つかなくて済む。しかし、果たしてそれで良いのだろうか?

答えの出ない疑問を自らに投げ掛ける。ふわふわママと孤高の人の楽しそうな声を思い出すと、なぜ私はあの中にすんなり入ることが出来ないのだろうかと落ち込む。二人共、特段仲良くはなかったが、園時代には私に公平に接してくれた数少ない知人だ。
隠れんぼしていては、誰も私を見つけてはくれないまま日が暮れる。鬼になるリスクをしょってでも、広場に出なければならないと頭では分かっているのに尻込みしてしまうのは何故だろう。





















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関西人

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今度、生まれ変わったら関西人になりたいと思う。
生まれ持ったお笑いのセンスーだとか、頭の回転の良さーだとか、良い意味で空気を変える力を持っている人達。
自分と対局にいる彼らに憧れを抱く。

最近の習い事、化粧品の勧誘や毎度のお喋りが苦痛で、一番に子を教室に送り届けると近くの本屋に逃げ込んでいる。暑さもあり公園はさすがに厳しく、時間をつぶせて涼めるところといったらそれくらいしかないのだ。
習い事の終了時間に近づいたので教室へ行くと、まいこちゃんママらの群れの中に一人、知らない顔があった。
彼女達の輪は、後から来た私に気が付くはずもなくいつもにも増して盛り上がっていた。一際、新メンバーの大きな声が目立っている。関西弁で次から次へと面白ろおかしくジェスチャー付きで喋るそのサマは、バラエティ番組で観るお笑い芸人さながら。彼女が何か喋ると、わっと一斉に笑いが起きる。何が可笑しいのかこちらには内容まで聞こえて来ないから分からないのだが、いつもは上品に笑うまいこちゃんママでさえお腹を抱える勢いで笑っている。
それだけで、いつもの群れがじめっとした雰囲気からカラっとした明るい雰囲気に変わるのだから不思議だ。


「ーーーーーーやねん!ーーーーーしまっせ!」


何を言っているのかは分からないけれど、語尾にそれが交じるだけで、もうトークの天才とまで思える。実際のところ、全ての関西人がそうとは限らないし、大阪生まれの大阪育ちであっても、私のように引っ込み思案な人見知り、そして人付き合いが苦手な引きこもり主婦もいるかもしれない。
しかし、関西弁というだけで、親しみのある警戒心のない人懐っこさを他人に与えるような気がするのは私だけだろうか。彼女は一体誰の知り合いなのだろうか?私も挨拶をした方が良いのだろうか?迷っているうちに子供達が戻って来て、おやつタイムを始めようとしていた。
すると、関西弁の彼女がバッグから何やらポーチを取り出して、ママ達に配り始める。


「アメちゃんでっせ~お一つどうぞ~。」


まいこちゃんママや千葉ママらが、少々困惑しつつも笑いながら受け取っている。



「これが噂のアメちゃんってやつなんだ~?」


小太りママが楽しげに聞く。



「そうでっせ。私らの大事なコミュニケーションツールや!」



完全に群れは彼女のペースに巻き込まれていた。そして、彼女はまいこちゃんママらの困惑した表情に全く気が付いていない鈍感力を持つようで、些細な部分に気が付き過ぎて動けない自分にそれはただただ眩しかった。



「ほな!さいならー!」


さっさとアメを配り終えると、自分の子供を呼び、おやつタイムも途中だというのに早々とその場を後にする。残された群れは、受け取ったアメを掌に乗せたまま呆気に取られたような、しかしなんだか取り残されたかのような寂しさをまといつつ、彼女の背中を見送る。
私も、関西に生まれ、関西人の母に育てられ、関西の地で育っていたのならー、彼女のようになれただろうか?幾つもの条件や選択により今の自分が出来上がっているのだが、タラレバの妄想をしながらも、彼女が私だったのなら我が家も笑いの絶えない家庭だったのかもしれないと思うのだった。







































妄想80%

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何でも悪い方に捉える私は、憂鬱な気持ちになる材料を、事実ではなく妄想の殆どで揃えて料理をする傾向がある。例えば、知人と目が合い逸らされた場合ー、ポジティブな人ならば、相手の目が悪いのだろうと捉え大して気にしないであろうこと。しかし、私はすぐに、「嫌われた」「避けられた」とマイナスの出来事として一旦頭の隅っこに格納する。そして、落ち着いた時に今度はそれを頭の中心に引っ張り出して吟味する。あーでもない、こーでもないと掘り下げて妄想するのだ。

実は、先日も落ち込む出来事があった。用事があり、郵便局へ行ったところDちゃんママが下の子を連れてゆうちょのATMに並んでいるのが見えた。声を掛けようか迷い、しかし向こうは列に並んでこちらに気が付いていないようだから、私も気が付かない風を装いやり過ごそうとしたのだ。
しかし、私が窓口の処理をし終えるのと同じくして、彼女達もATMの処理が終わったのか、出入り口でかち合う形となってしまった。
目が合ったのか合わないのか分からないまま、とにかく会釈しながら声にも出して挨拶したーつもりだった。
が、向こうからは返事はなく、そのまま下の子に何か言いながらスタスタ先を歩いて行ってしまった。気が付かなかったのだろうか?
ここで、積極的な自信のある人なら、もう一度彼女の肩を叩くなり何なりして、再度声を掛けるのかもしれない。しかし弱気な私はここでもう心が折れてしまった。
彼女達の背中を見送りー、しかも、自転車置き場でまた遭遇するのが嫌だったので、用もないATMに並んで時間をつぶし、自分の番になる直前でさっとその列を抜けて、郵便局を出て自転車置き場へ向かう。勿論そこにDちゃんママらの姿はなく、ほっとしながらもなんだか空虚な気分になるのだった。


ー私は一体何をしているのだろう?こそこそと泥棒みたいに。何も悪いことをしているわけでもないのに・・


そして、なんとなく落ち込んだまま、スーパーへ行くと、無駄にチョコレート菓子のファミリーパックを買ってしまった。帰宅して、6袋入っているうちの2袋の封をバリバリ開けると、あっという間に食べてしまい、続いてコーラーをがぶ飲みする。
これで気持ちが晴れるかといったら、そうでもなく、依然悶々としたまま。Dちゃんママの冷たい横顔を思い浮かべる。スルーされたのか?私と関わりたくないから?
視線が合った気がしたのだ。いや、確かに合っていたはず、それなのに無視された。


あの後、Aちゃんママらとランチでもしながら、私のことを、

「うげー、OOママに会っちゃったよ~挨拶されたけどさ、なんかおどおどしててキモかったんだけど。スルーしちゃった。」


「えー、めっちゃ勇気出してだったかもよ~可哀想~ぎゃははは!(笑)」


妄想はどんどん膨らむ、悪い方向に、悪い方向にと、どす黒い煙がどんどん私の風船に吹き込まれて大きくなる。リアルとバーチャルの境目は既にどこだかも分からない。
憂鬱は、妄想80%で出来ている。残り20%の事実に自らフィルターを掛け、脚色し過ぎてしまうのだ。これが、ポジティブに出来るのなら、人間関係ももっとスムーズにうまくいくのかもしれない。例えばYさんのようにー素敵ママのようにー


自宅に戻り、ワイドショーにうつるコメンテーターを眺める。急に話しを振られても、打てば響くような意見を口にする。彼らの溢れる自信はどこからやって来るのだろうか。更に自分が駄目人間のように思えて辛くなり、すぐさまリモコンを取り、テレビ画面を消した。


頭をブンブンと思い切り振るー、嫌な煙を追い払うように。きっと私の声が小さ過ぎて気が付かなかっただけ。帽子をかぶっていたから誰だか分からなかったのかもしれない。
下の子がだだをこねていてそれどころではなかったのかもー
ありとあらゆるポジティブな理由を並び立てる。同じ妄想でも前向きにー、マイナス思考は無駄を生む。分かっているのにマイナスになる。そんな時、私は占いに頼る。ネットで出来る無料占いのタロットカードを1枚引いた。

「女教皇の逆位置」

キーワードは、「うぬぼれ・神経質・思い込み」と出た。何となく当たっていることで、その先に書いてある解決策を期待しながら読む。そして、やはり自分自身の中に状況が悪い原因があるとだと知り、少しだけ安堵する。
占い結果を熟読し終えると何となく腑に落ちる私がいた。そしてまた、占いパターンを変えては、何度も何度も納得のいくまでカードを引くのだ。それは傍から見たら不毛な時間に思えるかもしれないが、私にとっては精神安定剤のような、有益な時間なのだ。




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