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父の輪郭ーNさんへ

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しぶしぶだが、母に礼の電話を掛けた。驚く程、ご機嫌な声。


「あらー!久しぶり!」


甲高い声、異常な程のテンションに、私からの電話を待ちわびていたことが分かる。そして、そんな母に少しだけれど罪悪感が湧く。


「確か、OOってりんご好きだったなって思ってね。どう?変わりはない?」


こちらがそれに答えようとするよりも先に、


「そうそう、あんたに言うのも心配掛けると思ったから言わなかったんだけど・・・」


父が倒れたという。それで電話が出来なかったと。内容と声の調子とのギャップ。母も、強がっているのだ。
受話器の向こうから聞こえる、父らしき声。その声にどこか張りが無いような気がし、不安感が募る。
親子というのは不思議なもので、これが血の繋がりなのか?あんなにも親に対して頑なで冷たかった心が次第に溶けていくのを感じた。全力で、彼らの助けにならなければーとも思った。
弟は、何も出来ない。そもそも弟はいまだ両親にとって小さな子供だ。そして弟も、自分が障害を抱えていることに甘え、なあなあの世界で生きているしこれからもそのスタイルを変えることはなさそうだった。




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存在感の薄い父の輪郭が、次第に色濃くなっていく。
あんなにも尖っていた心が、まあるくなっていく。
いつしか、父と幼い頃散歩した公園の風景が浮かぶ。水色のブランコ二つに、黄色い何の変哲もない滑り台、それにだだっ広いグラウンド。
ローラースケートを買って貰い、その練習に夕暮れまで付き合ってくれた大きな掌や、たばこを買いに行くと、必ずくれた百円玉。小柄な父なのに、古い記憶の中にある父の背中はどれも、大きくて頼もしかった。
何故?今更こんなにもあの頃の記憶がはっきりと思い浮かぶのか?最近の父の不甲斐なさや理屈っぽさ、それに無関心さに辟易して忘れ掛けていた思い出が次々に蘇る。
父はー、私の父は、父だけなのだ。
当たり前のことに今更気付く。
もう、遅いだろうか?いや、まだ間に合うだろうか?
とにかく、悔いのないよう私の思う道を進むしかないのだと思った。




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Nさん
アドバイス下さったのですが、それに気が付いたのは母に電話を掛けた後でした。でも、ありがとうございます。
この年になってもなお、自らの揺らぎに翻弄させられています。自分でも、一体母とどう距離を取りたいのかが分かりません。これが、血の繋がりというものなのか、割り切ることがなかなか出来ず苦しいです。
お互い、自由に楽な自分でいられたらいいですよね。




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