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泡と共に去りぬ

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夫のスマホから、昼夜問わず鳴るライン音が鬱陶しい。ピンポンと鳴る度に、喜々とした表情でにやつきながら操作する背中を見ていると、何とも言えない気持ちになる。
相手は吉田さんだろうか?風呂場やトイレにまでも持っていくスマホー私も依存気味だけれど、夫のように肌身離さずというまでも無い。
冬になり、休みの度にツーリングということは無くなったものの、それでも先日のホームパーティーでの彼らの親密さは、まるで学生ノリのようでもあり、少なからずそういった「仲間」を持つ夫に対しての嫉妬心が私をこうも苛つかせるのだろうというのは自己分析の結果だ。

主婦は孤独だ。
それぞれの居場所ー夫は職場に、子は学校へと、朝は特にこれといった会話も無く出された食事を食べ洋服を着て、バタバタと自宅を後にする彼らを見送った後、果てしない「静」の中に放り込まれる。
ダイニングテーブルの上には、目玉焼きとソースの混じった液体がべったり付着した皿や、相変わらず一口分だけ米を残した茶碗、飲み掛けのコーヒーが入ったカップなどが雑然と置かれている。
私は何も考えないようにーと、それらをシンクに運び、テーブルを拭き、そしてスポンジに控えめに垂らした洗剤をたっぷりの水で泡立て、黙々と洗うのだ。
納豆を入れていた小鉢を、意識して最後に洗うことは忘れない。どんなに頭を空っぽにしても、主婦である私からは逃れられないのだ。

ふと、吉田さんのご主人はどんな人なのかと興味が湧く。妻を自由に出歩かせ、貴重な休日に男だらけの集まりに参加することを許す寛大さは、もしかしたら無関心さなのかと思う。
彼女もまた、寂しい人間なのかもしれない。それを隠すように、あっけらかんと明るく振る舞っているのかもしれないと妄想する。
それでも、彼女は私とは正反対の人間だ。夫にあんな顔をさせる女性。安いドラマでよく聞くような台詞、


「プラトニック程、罪だ。」


つい、声に出してつぶやいた。つぶやきはそのまま、シンクを通り、泡と共に排水溝に流れて行った。




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