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浮つく音色

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ここ毎晩、残業といいながらも酒臭い息で帰宅する夫。きまってライン音をピコピコさせながら、シャワーを浴び着替え、歯磨きをしつつ寝床に入る日々。
夫婦の会話はゼロ。こちらから話し掛けることもなければ向こうからも無い。以前遅かった時、


「お酒、飲んできた?」


嫌味では無いが、会話の糸口として投げ掛けた質問が彼を苛つかせたからだ。


「残業っていっても、酒の席でする仕事だってあるんだよ。家にばっかりいるあなたには分からないだろうけど。」


急に不機嫌になった。なので、当たらず触らず。それでも昨夜はだいぶ酔っていたらしく、またスマホを風呂場に持ち忘れたようで、ダイニングテーブルの上に置きっぱなし。
風呂場からは、シャワーの音。そういえば最近、酔いつぶれて帰宅しても雄叫びが無いのは、やはり意識が他にいっているからか?


ーピンポンー




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連続して鳴るライン音。風呂場からはまだシャワーの音がするのを確認し、音の鳴る方に目を向ける。


ー今日はありがとう、美味しい店に美味しいお酒で幸せだった。それに、達成おめでとう!ー


すぐに吉田さんからのラインなのだと分かった。名前は記載されていなかったが、YOSHI-という文字が絡めてあったから。
続けざまに、


ーやっぱり地道にやってきた甲斐があったね!-


ー今度、お祝いさせて~今度は私がいい店探しておく!-


頭がクラクラした。これだけで、一対一の飲みだったのかは分からないし、他のメンバーも一緒だった可能性だってある。それでもその親しげなライン、それに何だか分からないけれど、夫が仕事上何か成果を上げたことを労うその言葉に、何とも言えない感情を抱いた。
鼻歌交じりに夫が風呂の扉を開ける音がし、急いで食器棚からグラスを取り出し水を注ぐ。そのタイミングで夫がタオルを髪に当てながら部屋に入って来た。
私に目を向けるでも話し掛けるでもなく、即座にテーブルの上にあるスマホに手を伸ばす。そこに私の存在は無かった。同じ屋根の下にいるのに、夫の心は電波を辿りどこへ向かうのか?
夫がスマホをいじると、すぐにまたライン音が復活する。それを聞いているうちに涙が込み上げてきたのでトイレに駆け込んだ。
このぽっかり空いた心の隙間は、どうやったら埋まるのだろう?
そもそも、彼女がどうのこうのの前から私達夫婦の関係は冷めきっていたはずなのに、どうしてこんなに胸が苦しいのだろう?いつか捨てられるかもしれない不安感から? 自分でも分からない、処理しきれない感情が駆け巡る。私が泣いていることを夫は知らない。一生、知らぬままなのだと思う。




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