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同窓会

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店に到着すると、幹事のかおりと男性ー誰か分からないけれど、二人が入口前に立っており、かおりの方が私に気付き笑顔で手を振りながら駆け寄って来た。


「久しぶり!元気だった?」


先に、会費を支払う。隣の男性が誰なのか聞けず、向こうからも聞かれず戸惑う。やはり、私は私のままだった。それに、頼みのかおりが入口で待機となれば、奥の座敷で私はどう振る舞ったら良いのだろう?
心臓がバクバクしだし、しかし、私は今日「女優」になるのだと言い聞かせ、店員に案内された座敷へ向かう。ずらりと並ぶヒールや革靴にまた怖気づく。
しかし、高価そうな靴に交じり、子供の運動靴や量販店で買ったような女性ものの靴もあり、ほっとする。



「こんばんは。」


おずおずと中に入ると、まだ酒も入っていないメンバーは一斉にこちらを見上げた。顔が火照り真っ赤になったが、照明が暗いお陰で恐らく気付かれない。それを励みに、


「旧姓ではOOです。お久しぶりです。」


何十年ぶりの自己紹介は、案外、保護者会の時よりも緊張しなかった。何故だろう?やはり、あれから私も大人になったのか・・


「こっち、こっちー。」


何度もSNSで確認していたM達、女子グループが手招きしてくれたのだ。Mは、相変わらず華やかだった。あの頃と変わってないー彼女の取り巻きが二人、そして違うグループの仲良しメンバーが二人、あとはかおりと私が今回参加の女性メンバーのようだった。
Mも大人になったのだろう、あの頃のように冷たい一瞥だけして後はスルーなんてことはなく、普通に話し掛けてくれたのだ。勿論、その取り巻きや他の子達も。


「今日来るの、前回参加のメンバーだけで、OOさんだけお久しぶりだよ。」


他の女性も、私のことを覚えていてくれたことに安堵した。心のどこかで、「あんた誰?」というような態度を取られるのではと恐れていたから。


「結婚ーしてるんだね。お子さんは?」


目ざとく、私の左薬指を見てMが言う。彼女のSNSを見て、家族構成までー、しかも夫の顔まで知ってしまった私はどうしたら良いか分からず狼狽えた。


「うん、一人。」


「ここ、皆独身。私とかおり、それにYは結婚組。」




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Yは、子供も連れて来たようだ。しかし、その子供は男性陣のテーブルで何かゲームをしているようだ。男の子だからだろう、気の利いた誰かが男の子用のおもちゃを買ってきたようだった。
人見知りもしない子のようで、既に私よりこの場に馴染んでいた。我が子なら、連れてくるのは無理だな・・と改めて思う。かおりも子供3人は置いて来たのだろう。理解のあるご主人が見てくれているのかもしれない。傍からみたら、私の夫もそう思われるのだろうが。


「仕事、営業してるんだってね。かおりから聞いたよ。」


突然そう言われて、何のことだと驚くーと同時に、去年同窓会に誘われた電話でかおりと世間話をした時についた嘘を思い出した。最悪だ。またここで嘘をつかなくてはならなくなった。
あの時と同じく、化粧品のセールスをしていることにしようとしたが、思い直した。


「仕事はね、色々あって辞めて、今は何もしてない。」


「え・・そうなんだ。」


皆、それ以上何も突っ込んでは来なかった。やはり、大人になったのだ。いや、単に興味が無かっただけかもしれなけれど。
かおりが席に戻り、会が始まった。酒と料理が運ばれて来たことで、席は段々盛り上がって来た。かおりが私の隣に座り、私は更に女優になった。勿論、アルコールの力を借りてだが。
しかし、嘘は辞めた。かおりにも、今仕事はしていないと話した。実はー嘘だったんだとあとワインを3杯飲めば吐いてしまいそうになりつつも、何とか踏み止まった。


「ご主人、今日はお休みなの?」


Mに聞かれ、この会の為に代休を取り子の面倒を見てくれていることを素直に伝えた。すると、途端にMは対抗意識を燃やしたのか、聞いてもいないのに自らの夫話を意気揚々と始めたのだ。




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