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反面教師

「ふうん」


明らかに、面白く無さそうな声を出す。伝えるつもりでは無かったが、母の口を封じたかった。自分のことならまだしも、子のことをあれこれ指図されることが許せなかったからだ。
実際、思い出したくもないスキー旅行だ。それでも、何かに取り憑かれたかのように、言葉は次から次へと口をついて出る。


「すごく楽しかった。向こうの家族も皆、滑れるの。お義父さんもお義母さんもね。私は久々だったこともあって戸惑ったけど、何度か練習したら勘を取り戻してリフトも乗れたよ。 OOも、すっかり上手になってね。一緒に滑れて楽しかった。家族で滑れるっていいよ。私、こういう経験したこと無かったから、OOには絶対させたくてね。」




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嫌味も言った。母は、未知の世界に足を踏み込むことが出来ない人。何でも出来ると大風呂敷で口にするが、実際は気が小さいだけの見栄っ張りなのだ。
なので、わざわざ無様な自分を周囲に知らしめるだろうスキーなどというスポーツに手を出そうとなんて思わなかった。それがまだ若い頃であってもだ。絶対に上手く行くだろうと確信したもの以外には近付かない。


「私の頃は、スキーなんて流行ってなかったからね。」


苦し紛れの言い訳を言い残し、お互い何となく沈黙が続いたこともあり、電話の向こうで父が何かを母に聞いて来たことをきっかけに電話を切った。
みっともなくてもいい。母の狡さを目の前に、我が子の前で醜態を晒したスキーだが、やって良かったと、ようやく自分を肯定出来た。
母は、反面教師だ。




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