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表情筋の酷使

表情筋が筋肉痛だ。
普段使わない場所を酷使すると、たちまち痛んで終いには頭痛まで生じる。
一晩寝たというのに、今朝もまだかすかに残る痛み。



運動会の振り替え休日は近くのショッピングモールに出掛けた。
子と2人、お昼を済ませた後に買い物がてらのぞく店内。平日ということもありいつもは多くの人でごった返している店内も空いており快適だった。

子が本屋に行きたがり、見るだけねと約束して子供の絵本コーナーに行くと、見覚えのある後姿。
まいこちゃんママだった。

「まいこちゃーん!」

と、子が先に気がついて走り寄り、まいこちゃんママもこちらを振り返り私達親子に気がつくとにっこり笑って挨拶をしてくれた。
あまりにも自然な笑顔だったので、先日目を逸らされたのは私の被害妄想だったのかもしれない。


「こんにちは。」

「こんにちは。お買い物?」

「ええ、はい。買い物がてら寄っただけです。」


「K君も来てるんですよー」



うわっと心の中で思う。K君とはスネオママの子供だ。私が一瞬嫌そうな顔をしたことにまるで気がつかず、彼女はスネオママの方に向かって手を振り、

「OOちゃんも来たよー」

と笑い掛ける。
まいこちゃんママの手前か、スネオママもぎこちない笑顔で一応私の目を見て挨拶をしてくれた。
私も同じく挨拶を返すと、妙な沈黙。
その沈黙を破り、まいこちゃんママが話し始めた。
私は殆ど上の空で、ただスネオママの気配ばかり気にしていた。スネオママはまいこちゃんママとしか殆ど視線を合わさずに楽しそうに会話をしている。
3人でいても、殆ど空気の状態なので早々に引き上げたかったが、子供達は盛り上がっておりまたK君のお姉ちゃんやまいこちゃんの妹など交えてブロックコーナーに行ってしまった。
スネオママは塾の話をしだし、それから習い事の話をしだした。お姉ちゃんはまだ2年生だというのにもう割り算まで塾で教わっているらしく、それでも出だしが遅すぎたのでK君には入学と同時に費用が掛かっても塾に行かせるなどと息巻いていた。
私は愛想笑いで頷くのに精一杯ーまいこちゃんママと仲良く話すその様子から、どうやらモールには待ち合わせして来たらしいことも分かった。
休日に気軽に会える関係なのだな、そう思うとまた寂しさがじわじわと湧いてきた。しかしそれよりも早くこの場を立ち去りたかった。




「ママー!アイカツの本買いたい!」

K君のお姉ちゃんが、800円以上もするアイカツブックを持って来た。それに習うかのようにまいこちゃんやわが子も同じ冊子を持って来てねだる。


「もー、しょうがないな。じゃあ自分で買っておいで。」

そう言うと、スネオママはシャネルの財布から1万円札を子供に渡し、さっさとレジに行きなさいというようなしぐさを手でする。

「まいこも欲しいー!」


「幾らするのこれ?ああ、じゃあこれでお姉ちゃんと一緒にレジに行って来なさい。」



同じく財布から千円札を取り出しまいこちゃんに渡す。
勿論、わが子も期待するかのような目で私を見上げる。
しかし、財布にはその日の夕食代千円ぽっきりしか入っていなかった。その雑誌を買えば残り200円。200円では何も買えない。
自分の小遣いは自宅に置いて来てしまっているし、ランドセル貯金をしていることもあり無駄に使うことは許されない。可哀想だが、また今度ねー、そう言って子から雑誌を取り元の場に戻した。
ふと子を見下ろすと、涙を浮かべレジの方を見ていた。
レジではK君のお姉ちゃんとまいこちゃんが早速袋から雑誌を取り出し、付録のカードを覗こうとしているところだった。
まいこちゃんママ達に挨拶をしようとそちらを見遣ると、勝ち誇ったような表情のスネオママと目が合った。
毅然とした態度で子にどうして雑誌を買わないのかを説明すれば良かったのだが、本音では金がないから買えないという事実ー、それを彼女には見透かされているような気さえした。


「それでは、私達はこれで。」

会釈をすると、

「OOちゃん、また明日ね。」

と2人が子に向かって手を振った。
子は母親達にバイバイ、とつぶやいてからまいこちゃん達に向かってバイバイをしようとしたが、レジ横できゃあきゃあ子供達が盛り上がっているところを見てまた涙ぐむ。
まいこちゃんは本に夢中で気がつくわけでもなく、仕方なく子がK君にバイバイを言いにいくとK君はこれみよがしにポケモンの本を持って、

「ママにこれ買ってもらうんだよね。」

そう自慢した。
また思い出したかのように涙ぐむ子の手を引っ張り、早足でその場を立ち去りスーパーへ向かった。
ただ愛想笑いしただけ、会話らしい会話はせずに聞いていただけ。相槌しかしていなかったというのに疲労困憊だった。情けないことに、彼女らと別れた後も顔面は引きつり続け、頭がガンガン鐘を打つように鳴り響いて止まなかった。
気を取り直し、子に向かって話し掛ける。



「今晩、何が食べたい?」

「今度っていつ?」


「え?」

「アイカツの本だよ!ママ、今度って言ったじゃん。」


「あ?そうだっけ。じゃあ何か頑張った時ね。」


「ママの嘘つき・・」



最後の台詞は聞こえなかったことにしたけれど、正直ショックだった。

適当にたしなめようとするけれど、年長になった子にその適当さが効かなくなりつつあることを知る。
1000円以内で食材を選ぶー、気がつくとカゴの中にある商品は値引きシールしか貼られていない。レジに並び、ふとレジ横の鏡にうつる自分と目が合った。その顔はものすごくやつれており、先程彼女達の前で無理して作った笑顔の名残に出来たほうれい線がくっきりと目立ってよりいっそう何歳も老けてみえた。









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