へそくりを作る理由
「それ、どうしたの?」
以前購入したグリーンのバッグ。久しぶりに、チェックが入る。夫の厳しい目線に、すかさず、
「リサイクルショップで、200円だったの。」
咄嗟に、嘘を付いた。真新しいし無理があったのだろう。
「200円?」
明らかに疑う表情に、慌ててもう一言付け加えた。
「匂いがね、酷いの。それで安くなってたみたい。」
夫の顔にバッグを近づける。すぐにそれから顔を背けた。それでようやく納得したようだ。
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毎日のように、夫には荷物が届く。靴や服、それにバイク関係の雑貨や書籍など。月々のカード払いがどうなっているのかは分からない。
私が管理出来るのは、毎月の生活費のみ。それを浮かして、私個人の化粧品関係や服などを買うことになっている。
高価な物を買えば、食費や雑費を削らざるを得ない。実際、ユニクロでTシャツ一枚買うのに、散々悩み、結局は棚に戻す。
そんな生活が嫌で、内職を始めたのだ。
内職から私物を買っていることは、夫は知らない。知れば、またそれさえ管理すると言い出すだろう。
虎の子を増やすことは、自分の精神を保つこと。何があるか分からない未来だからこそ、夫の知らない「現金」は必要なのだ。
それが、ささやかな額だとしても。
しかし昨日は頑張って、一日のライター内職で得た金は「504円」だ。
PCを開く気力さえ湧かなかった。最近、そういう日がしばしばある。やる気が出ないー、動きたくないー、かったるい。
春なのに、新元号が発表されたのに、新しい気持ちになるどころか自分の老いをただただ感じる年度初めだ。
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- category: 財布事情
- 2019/04/02