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どんぐりの背比べ

人の上に立つことー
羨ましがられることー
女って生き物は、隣の彼女より優位に立つことで自らの存在意義を見つけられるのかもしれない。


1年ぶりに友人に会った。
例の宗教をしている友人ー
夫は私がプライベートで友人と会うことに嫉妬することが多いので、今回も勿論内緒。子が学校の間にこっそりランチをした。


「元気だったー?」

相変わらず、バイタリティ溢れる彼女。
派手で綺麗な友人は、宗教さえしていなければ完璧な女性だ。
しかし、そんな彼女も最近悩めるお年頃らしい。


リネンの洗いざらいの白シャツにジーンズ、ハラコのバッグにキレイめのパンプス、今日も大ぶりのピアスを耳元で揺らしながら現れた彼女が店内に入ると、ふわっと周囲の雰囲気が変わるような気がする。
学生時代から、彼女と歩いているとナンパされることも多かった。美人でスタイルも良く、そして常にポジティブで私とは正反対の彼女ー
そんな彼女は、昔から私を妹というか後輩というか、ひとつ下に見ていると感じさせられることが多々ある。
常に私は聞き役で、会話の主導権はあちら側。
私が相談を持ちかけても、いつの間にかあちらの話にすり替わっていることも多々あり。
親身になって聞いてくれたかと思えば、それは宗教の勧誘へと続く前戯のようなものだったりしてげんなりすることもある。


「毎日毎日家にいてすごいね。私には無理だわ。家政婦のまま一生過ごすなんて。」

思ったことをポンポン言う。そして静かに傷つく私。


「OOも何かキャリア見つけないとね、子供育てるのもお金かかるでしょう?仕事とかする予定ないの?」


余計なお世話。


「この間、結婚した友達の家行ってさー、マイホームすっごいキレイだった!おもてなししてくれたんだけど、フルコースで出て来てお店かと思った。インテリアも素敵だし、仕事も子供も旦那さんともうまくいっててさ。あんな風になりたいな。」


悪かったね、こんな風で。
彼女は私が婚約した時も、友達が婚約指輪にハリー○ィストンの何百万円の指輪を貰ったから羨ましいと当て付けのように言い放った。それくらい稼ぎのある男じゃないと結婚する気がおきないとも。


「職場で働いてるメンバーとモチベーション違い過ぎて萎えるんだよね。子供が熱出しただとか、旦那の扶養内で働きたいとか、5時にさっさと帰ったりとか。給料貰ってるんだから、もっと覚悟持って働いて欲しい。しわ寄せは全部家庭持ってない方に来るんだよね。主婦の社会進出って・・はっきり言って迷惑だわ。」


その日の友人はどこかイラついているのか、私をはじめとする主婦全般に敵意を持っているように見えた。
ちなみに友人の職業は、ある種の資格保有者でなければなれないもので、だから子育て期の主婦であってもいっぱしの給料を得ることが出来る。


「うちらの仕事ってさ、残業ありきなの。それなのに5時帰りって・・旦那に養って貰えるんだからお遊びで来て貰っても困るんだよね。息抜きで働きたいっていうならレジ打ちでもしてくれればいいのに。」


さすがに私もイライラして来て、


「その言い方は主婦皆を敵に回すよ~レジ打ちだって大変な仕事だよ?」


ひきつり笑いを無理して浮かべながら、反論してみた。
すると、彼女は途端にいつもの鼻をくしゃっとさせた笑顔を浮かべ、

「あはは、ごめんごめん。OOも主婦だったよね。つい話してると学生時代に戻ったようで忘れちゃうんだよね。OOはえらいよ。家のことしっかり守って、ご主人も優しそうだし娘ちゃんも可愛いし。」


そう言いながらも、昔から私のその環境を「羨ましい」と言ったことはない彼女、夫のことも「優しそうね」と取り柄のない男を夫に持つ友人にかける言葉の常套句以外聞いたことはない。
そんな、自分の自尊心さえ損なわれそうな人間と何故まだ一緒にいられるのか?
それは、私も彼女を上から目線で見ているから。
彼女に何を言われても笑顔の私、その裏に冷ややかな目で彼女を見下ろす私がいる。


「OOの着てる服、それ気に入ってるの?この間も着てたよね。どこの?」


「ネット通販で買ったの。」


「それってポリエステル?痒くならない?私、服だけは安いの買えないんだよね。でもこの間買ったばっかのシルクのブラウスが何かに引っかかって、慌ててお直し出したら1万掛かったー。でもまた買い直したら3倍掛かるししょうがないけどね。上質な服は手入れが大変、クリーニング代も馬鹿にならないけど、それでもユニクロとかは買えないなぁ。街でかぶりまくりでしょう?恥ずかしいし。」


また上から目線ー冷ややかに彼女を見下ろすもう一人の私がついに口火を切る。


「いいなぁ。キレイな服たくさん着れて。私なんてプチプラ通販ばっかり。たまにブランド服買えても頑張ってアウトレットだよ。」


にっこり笑いながら、そしてひと呼吸おいてから彼女に一撃。


「でもねー。子供がいるとひらひらしたブラウスや上質なスカートなんて履いてられないの。すぐ汚されるし、それ以上にそんな服買うお金あったら、子供の教育資金貯めないとならないからね。マイホームだっていずれは欲しいし。その為には貯金。私も独身の頃は自分の為だけにお金使うのが生きがいだったけど。今はそれ以上に子供に使うことに喜びを感じるんだよね。子供産んで初めて持った感情だよ。自分以外の誰かの為にお金を使う楽しさったら!子供の笑顔があれば何もいらないし、欲しい気持ちもわいてこない。ありきたりの子持ち主婦の発言だけど。自由なお金を使えた昔と今なら、やっぱり今を取るかな。レジ打ちでも掃除のおばさんでも何でも、人に胸を張れないようなキャリアがない仕事をこれからすることになったとしてもー、それでも子供の為なら何でも頑張れるんだよね。母は強しって言葉が子供産んだらやっと分かって来た気がする。それで子供が育ったら、旦那と旅行三昧したいんだ。老後は2人仲良く子供に迷惑は掛けずにね。それが私の今の夢かな。」


少々大げさに脚色をしながら話す。子供がいても物欲は人並み以上にあるし、夫ともうまくいっていないにもかかわらず、それをおくびにも出さず、自らの「今」を幸福だと言い切るー、一生独身かもしれない彼女を傷付けるには十分過ぎる物言いで。

一瞬彼女の表情が曇ったように見えた。それを確認すると、勝ったのだという優越感がむくむく沸き、しかしすぐ後に、友人を少なからず傷つけた自分に嫌悪感を抱き胸が悪くなった。
なんとなく不穏な空気になり、私も言い過ぎたことを後悔し、友人の機嫌を取り戻したい一心で、さも宗教に興味がある風を装う。


「あ、前に貰ったパンフ見たよ。子育て支援の。あれ、実現して貰えたらすごく助かる。そうそう、今日は何か署名するものとかないの?協力するよ。」



その言葉で、それまで妙な言葉の駆け引きでピリついた場が、完全にまた友人主導権のーいつも通りの安定した2人の関係性のある場に戻り、彼女の表情も生き生きとし始める。
洒落たハラコのハンドバッグから取り出した、新しい冊子と署名の紙。
それらを渡され、懺悔の気持ちでペンを走らせる。
顔を上げると、そこにはいつものバイタリティ溢れる自信に満ちあふれた友人がいた。


彼女は私に優越感を抱く。
「何の取り柄もない旦那に囲われているだけの自立していない専業主婦、美人じゃないし地味でイマイチぱっとしない所帯じみた疲れた顔。毎日同じことの繰り返しでママ友関係に悩んでいるー所詮くだらない悩みーつまらない平凡で平均以下の人生ー」


私は彼女に優越感を抱く。
「生涯独身かもしれない、子供もこれから産むには厳しすぎる年齢、孤独死だって免れない、きらびやかに着飾っても若い女の子達にはかなわない、年老いた時に彼女に何が残るのだろう?仕事という生きがい?宗教という支え?いや違う、得体のしれない孤独感だ。自分の為のマンションを購入し、ローンを支払う為に定年まで仕事をする人生は、自己完結の虚しい人生。」



互いを下に見ることで続く関係性、歪んだそれは友情と言えるのだろうか。そして、それに終止符が訪れるのは、彼女が結婚したその時かもしれない。誰もが羨む男性を捕まえ、そして子供を授かった時。
その時、私達の関係は、私の方から断ち切る結果となるのだろう。
それ程、この繋がりはもろくて弱い細い糸のようなものなのだ。それまでは、腐れ縁として細々と続いていくのだろうと思う。





































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