にほんブログ村 主婦日記ブログ ひきこもり主婦へ
にほんブログ村 主婦日記ブログ 専業主婦へ
にほんブログ村 子育てブログ 一人っ子へ

万引き

にほんブログ村 主婦日記ブログ ひきこもり主婦へ
にほんブログ村











ーまるで、万引き犯ではないか。


母親の気を引きたいが為に、罪を犯す少年達と同じ。ただ、こちらを向いて欲しいのだ。
夫に対し、それまでこのような感情が芽生えたことはなかった。しかし、彼に特定の女性の影らしきものが見えた途端、それまで嫌悪感すら抱いていた私への過干渉が、恋しくてたまらなくなったのだ。
実際、ツーリングにはまってからというものの、以前に比べると金銭的な面においても私のプライベートに対しても、興味が薄れたように見える夫。
それまでは、冷蔵庫にちょっと見慣れないスイーツやジュースがあったり、また洗面台に新しい洗顔フォームがあっただけで、いつ買ったのか?いくらしたのか?追求したし、また実母に会った時などには頻繁に電話、何時に帰るのかしつこく聞いてきたり、異常な程の着信ーそれも、最近ではなくなり、むしろ代休にツーリングの予定が入れば、進んで実家に遊びにでも行くように促される。

夫の代休の朝は、遅く起きてくることが多いのでブランチとしてパン食になることが多い。平日は和食を好む夫も、休みの朝は特別だ。パンにコーヒーとスクランブルエッグやベーコン、サラダにスープでオンからオフのスイッチが入るのかもしれない。いつからか、パンを出しても文句を言われることがなくなった。
普段は買わない、ホテルマーガリンを買った。パンは、いつもの激安スーパーで買う1斤68円の物ではなく、パン屋で398円のものを。
ジャムは、以前から気になっていたケーキ屋で、チョコスプレッドと共に購入した。2つで1000円程。

それらを代休の朝、ツーリングにいそいそと出掛けようとしている夫の前に出した。わざとらしく、パン屋の袋から食パンを出すと、一瞬何か言いたげな顔をしたが言葉を飲み込んだ夫。
そして、テーブルに並べられたパンのお供には、やはり一言。


「こんなにたくさんどうしたの?誰かから貰ったの?」


いつもの私なら、嘘をつく。ママ友や実母からの頂き物だと。しかしその日は違った。


「ううん、買ったの。駅前のケーキ屋で。前から気になってて。一つ500円くらいのジャムだから美味しいと思う。」


一瞬、夫の舌打ちした音が聞こえた気がした。そして、一方でそれを期待している自分がいた。


「こんなちっさい瓶で500円か、ぼったくりだな。」


ケチをつけながらも、瓶の蓋を開けるとたっぷりとパンに塗る。たちまち瓶の中のジャムは3分の2になってしまう。そして、2枚目のパンには、チョコスプレッドを。ヘーゼルナッツ入りの物で、店一番人気の品だそうだ。
よほど美味しかったのか、文句も言わず3枚目のパンを食べる夫。この時点で、スプレッドの瓶の中身は3分の1になっている。子や私のことなど彼の頭にはないのだろう。普通は後に食べる家族への配慮があっても良いはずなのに。


「食費、余裕があるんだな。安心したよ。」


釘を刺すかのように私に向かって言う夫。こんな贅沢をしているのだから、後から追加の金を催促するなーということらしい。


「余裕なんてない。あと2000円もないからー今週中にお金おろしてきて。」


「は!?どうしたっ?計算出来なくなった?」


「そんなに節約っていうなら、ツーリングに掛かるお金減らしたら?」


売り言葉に買い言葉だった。
心臓はバクバクと口から出て来そうな勢いだった。



ドン!!!ーと突如、背後から衝撃音が聞こえたと思ったら夫が壁を殴っていた。脅しだろうか?これはDVになるのだろうか?直接殴られたわけでもないのに、恐ろしく震えが止まらなかった。
しかし怯える私をよそに、夫は苛立ちながらも出掛けてしまった。


ノートを開き、記述する。
こうした夫の立ち振る舞いを記したこのノートは、いざという時のもの。そろそろ1冊目も終わる。日付と行動、そして細部に渡る会話メモ。本当ならボイスレコーダーに録っておきたいのだが、いつどこで理不尽な物言いが始まるかは見当がつかず、いちいち準備も出来ないので今はこの方法に留まっている。


バイクの鍵を付けたキーホルダーに、見慣れない可愛らしいキャラクターが付いていた。とあるゆるキャラのもので、夫がそれを自分で購入するわけがない。恐らく例の彼女から貰ったのだろう。最悪お揃いの物かもしれない。妄想は徐々に膨らみ、私の行動をエスカレートさせる。
手帳のポケットに忍ばせたゆるキャラ。夫がいない平日昼間、部屋に忍び込みそれを見つけた私は、気が付くとキーホルダーからそれを引きちぎっていたのだ。
テレビでこのキャラクターが映る度、癒されるどころか憎らしい感情がわいて来るようになってしまった。

こうしてまた一つ、嫌いな物が増えていく。





















trackback

copyright (c) 隣の芝生 all rights reserved.

プロフィール

selinee

Author:selinee
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR