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お得の裏側

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食品などの買い物は、基本駅前のスーパーや八百屋で買うのが日課。しかしより安いものを求めるのなら、隣町まで自転車を走らせることも度々のこと。日用品や雑貨などは専らネットショッピング。これは夫が後日カード明細でチェックするのでより安いものを探してまとめ買いをすることが多い。
今月のやりくりー、少し使い過ぎてしまったと反省。何気なくチラシをチェックしていると、破格の食品セットが目に入る。卵、食パン、ソーセージ、牛乳、肉、季節のフルーツなどでしかも全て国産。それら1500円相当の品がワンコインで手に入るというのだ。
資料請求だけでそれらがワンコインで貰えるのならかなりお得。早速契約などハナからするつもりはないが、請求書に特記事項を記入しポストに入れた。
いつ届くのだろうとワクワクし、運送会社が家の前を通る度に、食品が届くかもしれないと部屋着からジーパンに履き替えてスタンバイする。しかしいつまで経っても届かない。
何日か経ち、そのことを忘れかけていた頃、夕飯準備で忙しい時間帯に玄関のチャイムが鳴った。
扉を開けると、私と同じくらいの年齢だろうか?会社のエプロンを身にまとった女性が商品の入った袋を手にドアの前に立っていた。

「こんばんは、遅くなりましたが商品をお届けに上がりました。」

愛想の良い女性、営業スマイルだろうか?すぐに財布を取りに行き、500円玉丁度を渡してから商品を受け取る。そして一応形だけの資料を受け取り、そのまま軽く挨拶をしてドアを閉めた。


チラシの写真通り、満足の行く商品だった。ウインナーはいつも安物なので皮はしなっとしていてあまり美味しくないのだが、このウインナーは皮がパリッとしていて中はジューシー。朝ご飯に出したら、子がもう1本焼いて欲しいとねだった程だ。夫にウインナーが変わったことを悟られ、また値段を聞かれてげんなりしながらも、ワンコインでこれだけの商品が買えたのだと伝えると、納得したような表情を見せてくれたのでほっとする。
食パンも美味しかったし、卵もこだわりのある肥料を与えたにわとりが産んだものらしく、黄身がぷりっと盛り上がっており、いかにも新鮮な物であることを物語っていた。

一週間程経ち、ワンコインで購入した食材は殆ど使い切った頃、また夕方の忙しい時間帯に玄関のチャイムが鳴る。新聞の集金だろうかと慌てて出ると、そこには例のエプロン姿の女性が相変わらずの営業スマイルで立っていた。


「いかがでしたか?資料は目を通していただけましたか?」


予想もしていなかったことなので、絶句する。まさかまた来るとはーしかも形だけの資料請求だったので、パンフレットなどはとっくにゴミ箱に捨ててしまったのだ。


「ええ、とても美味しかったです。特にウインナーは子供も喜びまして・・」


咄嗟に商品を褒めることしか浮かばず、そしてしまったーと思った時にはもう遅かった。



「そうなんですよー。お子さん気に入っていただけましたか。うちの子も大好きなんですよね。2日で1袋なくなっちゃう。このウインナーは特別な製法で・・・~


それからは、彼女のセールストークの独壇場。全く契約する気はないのだから、早く断らなければ。時間の無駄だし、また彼女にしたって同じように労力の無駄遣いだ。彼女は狙った獲物は逃がさないと言わんばかりに、次から次へとクチコミ上位の品々を紹介する。実際の値段は、我が家にとっては全て割高のものばかり。卵だって普段は広告の品である98円のものしか買わないのだ。298円も掛けてられない。



「御免なさい、主人に反対されたんです。買い物は主人担当なので・・」


嘘を付いた。どんな問題であっても夫の名前さえ出せばまかり通る。それまでも様々なトラブルにはこの方法で回避して来た。


「え、そうなんですか?ではご主人様にお話させていただいてもよろしいですかね?」


「え、あのー、それは困ります。主人は普段仕事で遅いですし・・」


「お休みの日は?」


「不定期なんです。それに、うちの主人は買い物が趣味なもので。」


途端に彼女のそれまでの営業スマイルに影が差す。そして険しい表情になったかと思うと、


「え・・っと、ではなんで資料請求されたのでしょうか?」


責められたような気がした。まさか、ワンコインに飛び付いて形だけの資料請求をしたのだなど言えるわけがない。がめつい人間だと思われたくはなかった。しかし何も言葉が思い浮かばず、しどろもどろになる。


「夫を説得出来ると思っていたので・・」


苦し紛れの言い訳をするも、彼女の冷たい表情は変わらないまま、そして資料をさっさと手持ちの鞄に仕舞うと、


「最初からやる気がないなら止めてよね。」


ぼそっと溜息混じりの声が聞こえた気がした。そして挨拶もそこそこに帰ってしまった。自分で蒔いた種だが後味が悪かった。ちょっとした軽率な行動が相手を傷付けることもあるのだ。
お得商品の裏側に、多くの人件費が掛かっている。人件費の裏側には当たり前だが生身の人間がおり、その一人一人に置かれた境遇は様々だ。
あの女性だって、生活に困って幼い子供達を家に置いて仕事に出ているのかもしれない。夕飯の準備だって丁寧に時間を掛けてすることは出来ず、スーパーの惣菜で済ませているのかもしれない。子供達に後ろめたい思いを持ちながらーそうだとしたら冷やかしの客などに時間を割いている暇はないし、腹が立つのも当然のことだろう。


ー申し訳なかったなー

素直にそう思う。対応としてはどうかと思うが、それでも同じ主婦として悪いことをしたと反省したのだった。















































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