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ふりだし

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Yさんとのランチー、充実した時間を過ごすことが出来た。楽しかったし、多少の気疲れはあったものの、気分転換にもなりYさんからプラスのエネルギーを貰えた、そう思っていた。あの言葉を聞くまでは・・


「3月末に引っ越すことになったの。夏から主人だけ関西で単身赴任しててね、私と子供達はゆっくり準備をしながら今度の春休みを目処に家を引き払おうと思って。」


目の前が真っ暗になった。Yさんは、ケロリとした表情で私に告げた。ただの世間話のように聞かされたのは、私がYさんにとってそれだけの存在だということ。彼女はどれだけ私が衝撃を受けたのかなんて知る由もない。
カレーの味が、美味しいと感じたそれからただの辛味を感じるそれに変わる程にショックを受けた。折角ー、こうして誘い誘われる関係にまで発展し、心の底から楽しいと思える人に出会えたのに。もっともっとYさんのことを知りたかったし、私のことも知って欲しかったのに。こんなにも、誰にでも親切で態度を変えることのない、善意あふれる裏表のない女性に、これから先の人生で出会えることがあるのだろうか?大袈裟かもしれないが、それ程までにYさんは私にとって尊敬すべき女性なのだ。
Yさんが、目の前でラッシーを啜りながら、楽しそうに色々と語り掛けてくれているというのに、私の耳に彼女の声は届かず、頭上をサラサラと流れる小川のように通り過ぎて行くだけだった。それを申し訳ないと心のどこかで思いながらも、彼女が私の前から消えてしまうという事実が絶望的過ぎて、なかなかその現実を受け入れることが出来ずにいた。
Yさんは、関西に越すのが楽しみなようだ。どうやら知人もいるらしく、親戚もいくらかいるらしい。子供達のことだけが心配だと言いながらも、どうにかなるさという大らかな心でその日を迎える準備を徐々にしているようだ。


ー私には、真似出来ないな。


ここに越す時、実家の手前もあり私の意見を通したのにも関わらず、半年前から引越しブルーになっていたことを思い出す。引越し前のママ友らと仲良くなるにつれ、その場を去ることが名残惜しく、そして「どうせ引っ越すのだし・・」と、勝手な疎外感を感じていたものだ。


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「死ぬまでに、全国各地に友達がいるってのが私の目標。」


Yさんがカラカラ笑いながらそう言う。なんてポジティブな人なのだろう。ますますこんな人と折角仲良くなれたのに、離れてしまうことが惜しい気持ちになる。しかし、心とは裏腹に、


「日本各地を回るなんて、なかなかそんな機会ないですもん。全国の美味しいもの食べて、素敵な景色を観て、楽しいですよね。」


(Yさんがいなくなるのは寂しいです。単身赴任とか考えなかったんですか?こっちで家を買ったのに売るだなんて勿体無いですよ、子供達も友達と離れるのは辛いと思いますし、もう少し考えてみた方がいいと思います!)


言えるはずもない言葉が、心の中でぐるぐる回る。そして、私はどこまでもガキなのだ。

楽しいランチの後、Yさんは嬉しいことを言ってくれた。


「今度は電車にでも乗って、新宿辺りのホテルビュッフェでも行きません?」


それを聞き、複雑な気持ちになる。嬉しい気持ちが半分ともう半分は悲しい気持ち。これ以上親しくなったら余計に辛くなる、そう思うとこちらから誘うだけのエネルギーはもう湧くことはないだろう、それが私なのだ。

寒空の下、手を振り互いに笑顔で別れた。
まだスタートラインから何マスも進めていないというのに、またふりだしに戻る私ー。そしてそれとは対局に、このステージを抜け、次のゲームへ足を踏み入れようとしているYさんと、いつかまたどこかで交われたら、その時はもっと強い自分でありたいー。鼻の奥がツンとするのは悲しいからではなく寒いから、そう自分に言い聞かせていた。




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