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たまごっちぼっち

ダンス教室で、たまごっちが再ブーム。いつものメンバーは皆、レッスンが終わると母親の元へ行き、それぞれのたまごっちを受け取り遊び始める。
まいこちゃんママ達の輪は、出来上がっていると既に入りにくい。まいこちゃんママが一人でいれば、私に声を掛けてくれてそのまま他の人達が合流ーという流れになることもあるのだが、それはそれで酷く疲れる。その輪の中で、私はやはり「部外者」だからだ。
挨拶をしてもどうせ聞こえないだろうし、誰も私の存在に注意など払ってはいないのだからという都合の良い自己判断で、遠回りをして彼女らの輪を通り過ぎる。あたかも彼女らに気が付かなかったかのようにー、それを一番意識しているのは自分だけだというのに。
背後に彼女らの黄色い声を感じながら、携帯を触る。誰かにメールをしている訳でもないが、「電波の向こうに話し相手がいて忙しい」風を演じる。いくらかこれで孤独感が和らぐ。
子供達の近くにいたことから、何かと子とまいこちゃんが私に話し掛けて来たりするので、それも心強かった。「子供達を見守るお母さん」として、その場にいることを許されるような気がするからだ。


「まいこのたまごっち、ともだち沢山いるんだよ~ほら。」


友達同士でと通信すると、その履歴がともだちとして残るらしく、まいこちゃんのたまごっちは30匹以上ともだちリストやらに残っていた。他のメンバーも、少ない子でも10匹はともだちがいると言う。
子は、誰かと通信で遊んだことがないらしく、ともだち手帳とやらは0匹のままらしかった。


「OOちゃんのたまごっち、ともだちいないの?可哀想~」


悪気のない言葉だが、胸に突き刺さる。子はそう言われて戸惑うような表情を見せた。最近遊んでいるというクラスの友達は皆、DSは持っているらしいがたまごっちは持っていないようだったし、もう2年生だがこうした人脈作りのスキルは、それまでの母親付き合いも影響しているらしかった。現に、まいこちゃんが通信で遊んでいる友達は、家の行き来を親子でしている風だった。またひとつ、子に対して後ろめたい気持ちが湧く。


「可哀想だから、まいこのたまごっちをともだちにしなよ。」


途端に、優しい言葉を掛けるまいこちゃん。やはり子供というのは裏表がない分、時にその言葉は痛く、時に暖かい。しかし、


「ねえ、OOちゃんのたまごっちと通信出来ないよ。」


まいこちゃんが子のたまごっちを覗き、そう言った。


「まいこのはピースでOOちゃんのは4Uだからかな。」


どうやらまいこちゃんの持っている機種は一つ前のものらしく、子のたまごっちのようにタッチが出来ないようだった。他の子達も、まいこちゃんの持っているものと同様、ピースだ。
最初こそ、自分達の持っているものと違う新機種のたまごっちを、興味本位で貸して貸してと騒いでいたまいこちゃん達。順番に子のたまごっちを触り一通り遊んだら満足したようで、子に返却すると、それぞれが自分達のたまごっちを手に通信をし始めた。2人~4人くらいと通信出来るのだろうか?よく分からないが、まいこちゃんのたまごっちのお部屋へ皆で遊びに行ったり出来るようだった。
子は一人、それを羨ましそうに眺めていた。わいわい皆で盛り上がり、他の子供達はすっかり子の4Uの存在を忘れているかのよう。


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ー子供は残酷だ。


まだ人を気遣うーなんて無理な年齢。しかし、傷付くことには敏感な年齢でもある。楽しそうに互いの部屋を行ったり来たり通信し合う友達を横目に、最初こそそれを覗き込んでいた子だったが、画面は小さいしあまりくっつくと、


「ちょっと!OOちゃんどいて!見えない!」


と振り払われるので、一人、自分のたまごっちをピコピコと動かすしかないようだった。しかし、視線はまいこちゃん達に向けられているのが分かる。
それは、まるで私だった。私が先程携帯を触っていたのと同じ行動。それに気が付くと、途端に切なくなりその場にいさせるのが可哀想になってしまった。


「ねえ、買い物あるし、もう帰ろう。」


子に助け船を出すと、素直に頷く。子は、この言葉を待っていたのかもしれない。
皆にバイバイしても、たまごっちから視線を逸らすことなく、声だけバイバイする子供達ーこれも、まるであの輪の中で話に夢中になっている母親達と同じだ。
子も子なら、母親も母親。似たもの親子とはよく言ったものだ。


帰り道ー、子がぽつりとつぶやいた。


「OOも、ピースが欲しかったな・・」


自分の足元を見つめながら歩いている小さな頭に向かって、何と言葉を掛けたらよいのか分からず、しかし、少しでも子の孤独感を和らげたかった。


「ねえ、ママにも今度やり方教えてよ。」


「え?ママもやりたい!?」


「うん!楽しそう。」


内心、たまごっちなどてんで興味がなかったのだが、子の為に一緒に遊んでみようと思ったのだ。子は目を輝かせ、早速催促して来た。


「あのね、4Uは携帯からアイテム貰えるんだって。ママの携帯でやってよ。」


しかしよくよく調べると、ガラケーからは無理でスマホからなら通信が可能らしい。また、タッチスポットというものがコンビニや大型スーパーのおもちゃ売り場などにあるらしく、そこへ行きタッチすれば、様々なミニゲームやアイテムが貰えるとのこと。早速、子が学校の間にタッチをしに行くと約束をした。
子は大喜び、そして私も「やるべき事」が出来たことに満足した。写真撮影をする気になれなかった最近では、また手持ち無沙汰な日々を送っていたからだ。
それまで、学校に行っている間はたまシッターにお世話を頼んでいた子だったが、私にそれを頼むようになった。たまごっちはママと2人で育てているー、その共同作業が子の孤独感を和らげてくれるといいのだが。
一番は、ダンス教室でのたまごっちブームが廃れてくれること。やはり、輪から外れてしまう子を目にするのは胸が痛い。それが故意な苛めではなくても、やはり切なくなってしまうのだ。

たまごっちを通して、親子でのコミュニケーションを深めることが出来るのなら、これはかなり優れた玩具だと言えるだろう。DSでも何でも、「親子で楽しむ」のならば、安全で健全なツールになると言えるから。




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