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壊れた木琴

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今年の年賀状ー
いつものように、私宛の葉書は片手に収まる程度。だからこそ、私にとっては貴重な存在の友人達。
毎年来るはずだと疑いもしなかった友人の一人から、今年、年賀状が届かなかった。恐らく何かあったのだろうー喪中葉書に間に合わなかった年末の不幸ー、もしくは彼女自身が何かの病気や事故・・・
結婚し、出産してからは殆ど会っていない友人。しかし、会えばきっと学生の頃のように楽しく話せると信じて疑わなかった友人。いつか年を取って、何かの拍子にコンタクトを取れば、気負わず空白の何十年さえも埋められるかもしれないという淡い期待を抱いていた友人だった彼女との付き合いは、私の一方通行だったのかもしれない。
いてもたってもいられず、もう数年も送信していない彼女のアドレスにメールを出したのだ。

ー元気にしてるかな?こちらは相変わらず、娘は小学2年になり私もパートを始めたりと日々慌ただしく過ごしているよ。久しぶりに会えたらいいな。年賀状、もしかして不幸があったのに送ってしまったのかなと思って。もしそうだったら御免なさい。なかなか会えないけれど、いつかお互い子育てに余裕が出来たら会いたいよね。
こんなメールを送信した。これでも、何度も何度も読み返し、修正し、そして決心して送信ボタンを押したメールだ。しかし送ってひと息つく間もなく、手に持っている携帯のバイブの振動が体全体に流れた。そのレスポンスの速さに嫌な予感がした。


ーブルルルー


受信したメールを開く前に、宛先と共に表題にある、「Mail System Error」に目が行き愕然とした。しかし、何かの間違いだと言い聞かせてもう一度再送した。そしてやはりまたエラーメッセージ。宛先不明だ。
携帯を変えたのか?アドレスを変えたのか?それとも・・




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彼女とは何年も会っていないが、それでもそれまでの思い出が走馬灯のように流れた。

ー彼女が失恋した時、朝まで飲みに付き合ったこと
ー傷心旅行に箱根の温泉宿に泊まったこと
ー入手困難なミュージシャンのコンサートに行ったこと
ー終電に乗り遅れ、彼女の実家に急遽泊めてもらい、朝食に彼女のお母さんが作ってくれた味噌汁が美味し過ぎたこと
私にとっては、貴重な貴重な友人だった。貴重のボーダーは、一緒に寝泊り出来るかどうか。そのハードルは高く、気を遣い過ぎる私にとっては、勿論彼女と一晩過ごした時も多少の気は遣ったけれど、それでも私にとっては気の置けない友人だから出来た、そんな過去の経験だった。
最後に彼女と会ったのは、まだ数年前。彼女が結婚し、出産し、彼女の大事な赤ちゃんに会いに行った時。ふわふわな赤ちゃんを抱っこさせて貰った。先輩ママとして色々なアドバイスもした。そして、学生の頃のようにお互いを愛称で呼び合い、笑い合い、互いの夫の愚痴を言いーそして、彼女は産休が明けると早々に職場復帰し、暇な私となかなか会うこともなく今日まで来た。しかし、こんな付き合いが細々とでも永遠に続いて行くものと信じて疑わなかった・・・

虚しくなって、もう何の意味も持たない彼女のアドレスを眺めて泣いた。彼女が最後に私の子にくれた、小さな玩具の木琴を取り出した。子も成長し、もう遊ぶこともなくなった木琴。鍵盤の幾つかは外れて壊れてしまっている木琴。他の音は出るのに、ラとシの音が出ない。仲良く並んでいた鍵盤は、もう二度と音が出ないのだ。

馬鹿な私は、もう駄目だと分かっているのにもかかわらず、携帯ではないPCアドレスからもメールを送信してみた。やはり、宛先不明。当たり前だが、何度送信しても同じエラーメッセージ。

それでも懲りずに、彼女の住所に手紙を出そうか迷う私がいる。年賀状はきっと届いているのだ。宛先不明で戻って来てはいない。一縷の望みを掛けてーそのタイミングを伺いたいと思っている。




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