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難しい距離感

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暇な休日、ショッピングモールで餅つきが行われており、買い物ついでに子と寄ってみた。餅つき以外のイベントも行われており、どれも無料で参加出来る。その中に、参加型イベントで、女の子が好きそうなものがあったので子にやらせてみることにした。「デコパッチ」というフランス工芸で、色とりどりの薄い紙を好きなようにコラージュしながら、空き缶や空き箱に貼る、エコでアートなデコレーションツールだ。
元々、子はこういう細かな作業が不器用ながら好きなのだが、私が教えるとセンスもないうえ、思うように子が出来ないことで、お互いイライラして中途半端に終えることが殆どなのだけれど、赤の他人が教えるとなれば、子も多少の緊張感から我儘を言うことも なく、スムーズに事は運ぶような気がした。
子を列に並ばせて、私は少し後ろで見守ろうと下がると、視線の先に見覚えのある後ろ姿。それは園時代、唯一私に対して良くしてくれたふわふわママだった。彼女も子供と来ているのだろう、しかし私と同じく列に並ぶ子供を1人で見守っているようだった。こういう場合、普通ならば笑顔で駆け寄り挨拶ーが正解なのだろう。しかし、私はわざとらしく彼女の視界に入るような位置に移動する。いやらしい話だが、彼女の方から声を掛けて貰う算段だ。
彼女が気が付くように、あえて顔をそちらに向ける。勿論視線は合わさない。あくまでも、「私」と気付いて貰えるような角度、位置をキープする。話し掛けられ易いように、いくらか柔和な表情を浮かべてーすると、


「あれ?OOさん?久しぶり!」


ふわふわママが声を掛けてくれた。私は待ってましたと言わんばかりに、犬がしっぽを振るように笑顔で挨拶をし返した。小学校に上がってから、クラスも別々になり、互いに話す機会もなかった私達。数年前の運動会で、彼女に親切にされたことは、今でも私の中のメモリアルボックスに大事に大事に保管されている。彼女にだからこその回りくどい自己アピールだ。
彼女は、誰に対しても柔らかい雰囲気の癒し系。その場を和ませる天才だ。そんな彼女だが、私に対しては久しぶりの再会ということもあってか、多少のきごちなさを感じるような気がした。それでも当たり障りのない、クラスの担任のことだとか習い事だとか、一通りの近況、そして情報交換ーいや、その殆どは彼女から私に向けられるものであって、私が彼女に与えられるような有益な情報はないに等しいのだが・・・それでも、私にとっては唯一話せるママ知り合いの1人なので、多少ウキウキしながらも、はしゃぎ過ぎないよう、努めて気持ちを落ち着かせながら彼女の話に耳を傾け、極力楽しそうに相槌を打っていた。


「あれ~!来てたの!?」




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背後に、女性の声。振り向くと、私を飛び越えてふわふわママに話し掛けたのは、見覚えのある・・・以前運動会とプールボランティアが一緒だった彼女。Yさんのママ友で、二度目ましての挨拶はスルーされたが、勇気を出して三度目の挨拶は受け入れてくれた彼女。これで四度目ー、しかし、その四度目は半年ぶりだ。そして、彼女はちらっと私に視線を向けると、私を覚えていたからなのか、それともふわふわママの知り合いだということでの礼儀なのか分からないが、私に向かって小さく会釈をしてくれた。
そして、そこから先はいつもの展開だ。ふわふわママも、先程までのぎこちなさから解放されたような、くだけたフレンドリーな口調になる。それまで私との間にあったはずの「壁」のようなものは取り払われ、手を叩いて笑い、 共に好きな俳優が出演しているのだろう、新ドラマの話で盛り上がっていた。実は、私もそのドラマは先日観たばかりで、話に入れば入れる内容。しかし、二人の盛り上がりに気後れし、つまはじきにされた訳でもないのに、なんとなくそんな風な気持ちになり、挨拶もせずすごすごとその場から離れ、デコパッチを待っている子の傍へ行き、


「結構並んでるし、またにする?」


自己中で、最悪な提案をしたのだった。しかし、予想に反して子も、


「うん、今日はいいや。」


待つのが面倒になったのか、本屋に行きたいと言い出した。子の手を取り、列を抜け、二人の方向に視線を向けるとまだ盛り上がっている。さよならの挨拶をする隙さえないのを再度確認しつつ、私はそのままその場を後にした。


「知ってる子がいたよ。」


「え?」


「幼稚園の時、一緒だった子。誰だっけ?」


「・・・・・」


子も気が付いていたのだ。そして、私と同様、自分からアクションを起こすことも出来ず、ただ見てるだけ。親も親なら子も子・・そして勿論それを咎める権利など私にある訳がない。
大人でも、子供でも、「顔見知り程度」、その距離感が一番難しいものなのかもしれないと思った出来事だった。




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