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気分転換

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晴れた日に、家にこもっていても気分が優れない。かといって、近所のスーパーに出向いても、顔見知りが楽しそうに群れている現場を目にすれば余計に滅入るだけだろう。
なので、電車に乗って遠出することにした。子は1週間のうち2日間は6時間授業、朝7時過ぎに家を出れば、夕方4時まで帰って来ない。

今の自分を好きになれず、いや、これまでの人生において好きだった時期なんてわずかだが、唯一自分が好きだった頃の思い出の場所へーそれは横浜。大きな観覧車を見上げ、平日だというのに若いカップルが行き交うクイーンズスクエアの中を通る。ぼんやりー、それでも鮮明な記憶ー

元彼がこの通りの露店で買ってくれた、小さなアクセサリーを入れる小箱はもうとっくの昔に捨ててしまった。手のひらに収まる程の大きさの、真鍮で出来た花の模様の小物入れ。
あの小さな入れ物の中に、私の夢が詰まっていたのだ。あの夢は一体どこへ消えてしまったのだろうか?

ふらりと入った店、普段なら入らないような値段の張る雑貨や服が並んだセレクトショップ。春物を身にまとったマネキンが、あまりにも自分の好みにドンピシャだったのと、店員がなんとなくだが感じ良く見えたことで店内に入る勇気が湧いた。


「そちらの商品、他にブルーとイエローもありますよ。」


私が手に取っていた、エメラルドグリーンのニットソー。マネキンが着用していたものだ。店員は、派手でもなく地味でもないー、恐らく、1時間後にすれ違ったとしても思い出せないであろう特徴のない顔立ちで、しかしその平凡さが私の気を楽にした。また、アパレル店員特有のスタイルの良さだったり美しさが、私をいつでも気後れさせ、店内に入ることをためらわせるのだが、彼女の少々ぽっちゃりとした柔らかな雰囲気も、人に安心感を与えるのに十分な印象だった。


「最近温かくなって、なんだか春物が欲しいなって。」



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いつもなら、そのまま苦笑いして商品を戻し、その場を去るのだが、なんとなく人恋しい気持ちがそうさせたのか、気が付くと彼女の言葉に愛想良く返事を返す私がいた。
それからは、なんでそんなことになったのか分からないが、気分を明るくしたいから服を買いに来たーから始まり、今度の参観日に着て行く服を探している、そこから子どもの話、学校の話、気が付くと赤の他人にあれこれ自分の身の上話を打ち明けていたのだ。 彼女は、そこらのカウンセラーより余程、「聞き上手」に思えたし、何故私もこんなにペラペラ口が回っているのか分からなかった。しかし、彼女の合いの手ー、私が何かを言うとそれを更に掘り下げ質問をし返してくれるその話術の巧みさに、こちらが飲まれているのかもしれないと頭の隅で思いつつも、それが心地良く、許されるのであればいつまでもいつまでもその中に浸っていたかった。 気が付くと、7900円もするニットソーを購入していた。普段、1500円くらいで購入するであろうその類のトップスは、私にとってはあまりにも桁違いの代物だ。
しかし、まるで酒に酔ったかのように彼女との会話に酔っていた私は、気持ち良く財布から万札を出しそれを受け取ると、ほくほくした気持ちで店を出た。
ショップのDMを送りたいとの申し出は、夫に見つかるとまたやっかいなことになるので丁重にお断りし、その代わりにメールアドレスを彼女に伝えた。
嬉しかったことはもう一つ。こんなことは初めてだが、店員に「名前」を呼ばれたのだ。


「OOさんとお話し出来て、楽しかったです。またのお越しをお待ちしています。」


甘いものが食べたくなり、ランドマーク内のジェラート屋へ行った。そこで、少し奮発してピスタチオのそれを頼む。気分は少しだけれど上昇。そして、スワロフスキー社製のクリスタルエレメント約5,000個を飾り付けた「クリスタル桜」を眺める。きらきらと光りを反射させながら表情を変える桜は人工的だったけれど、甘いものとキラキラしたもの、そして春色の買い物に、日頃の憂鬱もこの日はだまされてくれたようだった。




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