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親子の距離感

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懇談会の後、担任から話があると言われたことで気になっていたところ、夕方頃電話があった。


「お忙しいところ、すみません。OOさんのことでお話しがありまして・・」


受話器の向こうで、担任の咳払いが聞こえた。こちらも居住まいを正し、ワンオクターブ高いよそ行きの声を出す。


「いえ、こちらの方こそ途中で抜け出してしまって申し訳ありませんでした。」


社交辞令的挨拶を互いに終え、いざ本題に入る。


「実はですね、OOさんの作文を県のコンクールに出そうということで・・校内で決定された件、OOさんから聞いてますか?」


初耳だった。


「いえ、作文というのは?」


「家族についての作文なんですがね。とても素晴らしくて、私がコンクール提出作品に推したんです。それで、その事実をOOさんに伝えたらとても喜んでいて・・しかし、私のミスでもあるのですが、類似した文章が既に過去の賞でありまして、そうなると審査も厳しくなりますので校内で検討した結果、今回は見送ることになったんです。あくまでも「類似」であって、真似したとかではないのですが・・本当に、今回は私の勉強不足でして。
一応、OOさんには了解を得たんですが、恐らくショックも大きかったのではないかと思いまして。ご家庭でのフォローをお願いしたいと思い、今回お電話させていただいたのです。」


「そうですか。いえ、それは仕方ないです。OOからその件については聞いていませんが、それとなく聞いてみます。」


「本当に、申し訳ありません。OOさんにもよろしくお伝え下さい。」


静かに受話器を元の位置に戻し、目を閉じた。正直、誰かとのトラブルかと焦っていたので、そうでなかったことにほっとすると同時に、子の心の心配をする。遊んで帰って来た子に、それとなく聞いてみた。


「さっき、先生から電話があってね。なんか、作文すごい上手に書けたらしいじゃないの。」


「んー。」


子は、興味なさそうな素振りで、冷蔵庫からジュースを取り出しごくごく一気に飲み干すと、テレビ前のソファーにどかっと寝そべった。


「先生、謝ってたよ。コンクールに出せなくなったこと。ママも残念。で、どんな内容?」


努めて明るく聞くが、気のない返事。


「んー、忘れた。適当。」




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最近の子は、度々プチ反抗期とも思える口調を返すことがある。しかも、ソファーに寝そべっている姿は夫そのもの。こちらが子を気遣い、下手に出ているというのにお構いなしなその態度に、次第に腹が立ってきた。


「適当って?ママの話、ちゃんとこっち見て聞いて!」


急にヒステリックになった母に、驚きを見せながらも、何故だか子も負けじと意固地な態度を取り続ける。


「だーかーら!ほんとに忘れちゃったの!!うるさいな。」


しおらしく項垂れでもしたら、思い切り慰めて、ちょっとばかり担任の悪口でも言い合って、戸棚の奥にあるとっておきのクッキーでも出してやろうと思っていたのに・・テレビを観ながら、ゲラゲラ笑っている子に対し、言いようのない怒りが湧く。


「親に向かって、その言い方は何なの!?誰のお陰でこの家にいられるの?そんな口叩くなら、もう宿題も見ないし、食事も作らない。洗濯だって全部自分でやってよね!!」


さすがに子も、私の豹変ぶりに驚き、そろそろとこちらにやって来て小さく謝った。


「ごめんなさい・・・」


しばらく子に対しては安定していた情緒だったが、思わぬところで爆発ー日々の鬱憤を晴らすかのように、夫への不満をぶつけられない分まで吐いてしまった。


「ママ、そんな態度の子なんか要らない!もう出てく!パパと二人で暮らせばいい!パパは夜しかいないから、家のことは全部あなたがやりなさいよ。遊ぶ時間だってなくなるし、宿題だって間違いだらけ。洗濯してないきったない体操着にしわしわのハンカチ、それにぐちゃぐちゃの給食袋を学校に持ってって、友達に笑われればいいんじゃないの?」


子の表情が途端にぐしゃっと変わるのと同時に、瞳からは、みるみる涙があふれ出た。それなのに怒りは収まらず、トイレに閉じこもる。まるでー、子がまだ2歳くらいの頃、イヤイヤが酷くてストレスがピークになった、あの時と同じだった。


ードンドンドン!!!


トイレのドアを叩く音が聞こえる。


「ごめんなさぁーい、ごめんなさぁーい!!」


子が、先程までのスカしたような態度から一変して、感情を露わに号泣したことで、ようやく私の気持ちも治まった。


ーサイテイ・・・


自分自身に反吐が出る思い。トイレから出て、子を抱きしめてから仲直りした。


「ママ、悲しかったんだよ。OOがこっち見て話してくれないから、ママなんてもう要らないのかなって、そう思ったの。」


これは、本心だった。子に必要とされない自分ーこの家にいてもいなくても良い存在ー、夫だけでなく、子にまで疎まれたら、私は一体どこへ行けば良いのだろう?追い出される前に、自ら出て行くことの方が傷つかないで済む、そんな気がしたのだ。
些細なこと、しかし、現実に数年後に迫るそれが来た時にどうなるのか自分が怖かった。その恐怖心から子を怒鳴ってしまった。


「ごめんね。」


「ママも、怒鳴ったりしてごめん・・」


互いに泣きはらした真っ赤な目で、しかしもっときちんと仲直りがしたくなり、一緒に早めの風呂に入った。裸と裸で狭い湯舟に浸かる。子を赤ん坊の頃のように、膝に乗せて。
最近、一緒に風呂も入っていなかった。しばらくぶりに見た子の裸は、すらっとした長い手足と締まった尻、それはもうすっかり少女の域に入っていた。あのぽっこりお腹とムチムチの手足が懐かしかった。


「ママ、あっちむいてホイ、しよう。」


「いいよ。ママ、負けないから!」


風呂場でしんみりしてしまったその気持ちを、互いに隠すかのように、これまた久しぶりの遊びに没頭する私達がいた。





*************


前記事に、多くのコメントありがとうございました。
どれも参考になることばかりで、情報網に薄い私ですが、ブログをしていて良かったと心底思いました。
また、とても心に残った言葉があり、私のように悩まれている方々に共有して欲しく、勝手ながらそのほんの一部を掲載させて下さい。(コメントを承認にすれば良いのですが、いつの記事のコメントとして掲載されるのかが分からないので・・)


「子供時代って、満たされることだけが大事なのでしょうか?悔しかったり、悲しかったりもとても大切なはずです。でも今は、親が満たしてやることばかりに貪欲で、ネガティブな要素はとことん排除する・・・そんな風潮になっているのかもしれません。だから、自分以外の人の気持ちに対して鈍感な子供が多いのかもしれないですね。
ネガティブ上等!ってわけでもないけど、恐れるに足りず!くらいの気持ちで行けたらいいですね。これは私自身に対しての言葉でもあります(*^^*) 」


通りすがりさん、本当に救われました。
お気に障れば、すぐに削除しますのでお申し付け下さい。


seline




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