にほんブログ村 主婦日記ブログ ひきこもり主婦へ
にほんブログ村 主婦日記ブログ 専業主婦へ
にほんブログ村 子育てブログ 一人っ子へ

キラキラの時間

スポンサーリンク




突然の嬉しい誘い。
引っ越し前のママ友だ。
週末に行われる、東京蚤の市ーそれに一緒に行かないかと誘いの電話があった。まだ互いの子供達が幼い頃、何気なく骨董や雑貨の話になり、一緒にいつか行ってみたいねと話していたことを覚えていてくれたのだ。
正直、私はママ友に比べたらそこまで骨董に興味はないのだけれど、というよりも、それが好きなママ友に話を合わせていただけなのだけれど、しかし彼女と一緒なら楽しいなと思い、そう言ったのは本音だった。
そして、それを思い出してわざわざ電話を掛けて来てくれた、その好意が嬉しかった。

夫は仕事、なので子も連れて行くことになった。ママ友の子は、息子君はパパとスポーツ観戦だというので妹ちゃんだけ。女の子同士だしこちらも安心。
電車を乗り継ぎ、現地集合ー駅からものすごい行列に辟易しつつも、懐かしい笑顔を見つけたら心が綻んだ。


「久しぶりー!急に誘っちゃってごめんね!」


「ううん、嬉しかった!」


子供同士も、少し恥ずかしがっていたものの、子がお姉さんらしく妹ちゃんをリードする。
入場券500円を購入し、場内に入ると、もの凄い人だらけだ。海外から買い付けたという、食器や雑貨、古道具や雑誌。アクセサリーや人形、それに服。しっかりと子の手を引く。子供連れはどこも大変そう。


「ちょっと、ごめんね。あの店いいかな?」


妹ちゃんを私達に託すと、ママ友はヴィンテージガラスの店であれこれ物色し始めた。子供達がいるので、入り口付近で私もそれを見たが、光を当てると色が変わる綺麗なガラスや、可愛い花の絵柄が入ったガラスのペンダントトップが細々とたくさん置かれている。


「きれーい!!」


子や妹ちゃんが手を出した。こういう時、私はすぐに店主の目を気にする。やはり、私達を見ていたその視線がなんとなく迷惑な感じに思えたので、二人の手をそっと引き、通りに出た。


「ありがとー!たくさん買っちゃったよ。これでピアスとかネックレスとかたくさん作りたくって。」


息を付く暇もない程、次はヴィンテージレースの店に入ってしまった。またもや、私は子と妹ちゃんを預けられてしまったので、近くにある子供が好きそうな昔のおもちゃなどが売られているレトロな店を覗いた。二人とも、あれこれ触って喜んでくれた。ここの店主は子供に優しい視線を送ってくれた。


「ごめんごめん!ありがとうね!レースもかなりいいのがあって。掘り出し物たくさんだよ~ほら、これ可愛くない?」


彼女が見せてくれた、20センチ四方のレースはなんと2500円もするものだった。こんな切れ端に2500円?と内心思いながらも、


「素敵だね。繊細で可愛い。」


確かに、値段を抜きにしたら可愛かったのでそう答えた。


「あ!なんか私のばっかり。ごめん、何か見たいものとかある?」


「いいよいいよ、この雰囲気だけでも楽しいし。気にしないで。ゆっくり回ろう。」


2時間程歩いただろうか、子供達がお腹が空いたと騒ぎ出したので、焼き豚丼のお店で弁当をテイクアウトした。ライブも行っていたので、それを観ようと席を探し、腰を下ろした途端、


「あ、私はお昼いいや。ごめん、ちょっとだけお店見て来てもいい?この子、食べてる時は静かだから!ね、OOちゃんママの言うことちゃんと聞くのよ。」


ーえ?


少しだけ違和感を覚えつつ、しかし私も歩き疲れたし、ライブも楽しそうだったので子供達と昼休憩をすることにした。


「ごめんごめーん!」


結局、1時間と少し経った頃に彼女は戻って来たが、両手一杯に紙袋。


「ハンドメイドの資材が欲しくって、あれこれ見てたらこんな時間になっちゃった。本当にごめん!!」


「いいよいいよ。すごいね、こんなに買ったの?荷物持つよ。」


「いや、大丈夫!中身は布とかかごとかだし。食器類は買ってないから重くないよ。それにしても、すごい可愛いボタンとかもあってあれこれ目移りしちゃって。なんか色々作りたくってむずむずして来たー」


「ハンドメイド、順調?」


「うん、まあね。今はネット販売が中心だけど、ゆくゆくはお店持てたらいいなーって。はぁー、喉渇いた!!ちょっと待ってて!」


ーまた?と少しだけ思ったが、興奮して上気した頬を見せる彼女が、なんだか子供のように思えて可笑しくなった。


「お待たせ!」


振り向くと、ビールを二つ持つ彼女。


「なんか子供達のお守りさせちゃって、本当ごめん!甘えちゃったよ。これ、一緒に飲もう!」


ビールを奢ってくれたのだ。
子供達はライブが面白かったようで集中して見ていてくれたし、別に私は大変ではなかったのだが、彼女の好意に甘えることにした。昼間から飲むビールは格別だった。いや、訂正する。昼間から友達と飲むビールは格別だった。




スポンサーリンク





それからは、彼女とあれこれ近況ー子供達のあれこれや旦那のこと、彼女の仕事やママ友関係の愚痴、それに最近のニュースやドラマについてあれこれ語り、もうどれくらいぶりだろう?いつもは緊張感というベールに、頭のてっぺんからつま先までくるまっているというのに、それを脱いで解放されたーそんな心地よさを覚えた。

ふらっと手頃なレトロガラスの店に入った。それまで覗いた店は、一枚の皿が何千~何万円もするので手が出なかったが、その店は数百~千円ちょっとという良心的な価格。キラキラのどこか懐かしい模様の入ったガラス食器に心奪われる。


「それ、可愛い!買っちゃいなよ!」


小さな小鉢?デザートグラス?に手を伸ばしていたら、彼女から背中を押された。一つ1000円。私にとっては決して安くはない金額なのだが、


「うちも買おうかな~、夏っぽいし、アイスクリームとか入れたら可愛くない?子供達のお揃いにしようよ。」


そう提案され、なんだか嬉しくなって購入してしまった。子に何色が良いか聞いたら、意外に「紫」と言うのでそれを選ぶ。ママ友は、「赤」と「緑」をそれぞれ妹ちゃんと息子君用に選んだようだった。

結局、私が購入した物は、そのグラスと小さなドライフラワー、それに子が欲しがった動物のブローチだった。予算は飲食入れても4000円までと決めていたので、なんとか守られた。一方ママ友は、恐らく全部で軽く10万円以上は使ったのではないかと思う。しかし全てそれは経費になるという。小さな可愛いガラクタ達は、彼女の手先で素敵な雑貨やアクセサリーに生まれ変わるのだ。

まだ日は明るかったが、お互い夕飯は自宅で食べるので、途中まで共に電車に乗り、先に下車した彼女達を電車の窓から手を振って見送った。子が私を見上げ、胸元に付けたばかりのブローチを撫でながら、


「ママ、すっごい楽しそうだったね。私も楽しかったけど、ママの方がすごい楽しそうだった。それに、OOちゃんママ、買い物し過ぎだよね~」


互いに顔を見合わせて笑った。
心地よい疲れ、そして少しだけ残るアルコールに酔いしれながら、電車に揺られて見た夕焼けは、まるで幸福の象徴を表すかのような暖かな色をしていた。




スポンサーリンク



trackback

copyright (c) 隣の芝生 all rights reserved.

プロフィール

selinee

Author:selinee
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR