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ラブ・レター

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外出先から帰宅すると、つい期待しながらポストを覗いてしまう今日この頃。
Yさんへ、紫陽花のポストカードを出してから、ほぼ毎日の習慣。
私が勝手に好意で出した、ただそれだけのことなのに、なぜこうも待ってしまうのか。
どうでも良い、ダイレクトメール。寿司屋の宅配チラシ、不動産の物件案内、それらを一緒くたにぐしゃりと丸めてごみ箱に捨てたが、少しも気は晴れなかった。
文通は、メールと違い、返信に手間が掛かる。
なので、多少のタイムラグがあるのはおかしくはない。それでもー、Yさんなら、すぐに返事をくれるのではないか?という淡い期待がどこかにあったことは否めない。 遠い先の先の将来にまで、思いを馳せていたのだ。
これを機に、文通が定例となり、たまにこちらに遊びに来たYさんとお茶をする。この文通が何十年も続けばー、互いに心を許し合える仲になるのではないか?
社交的で、人間関係の広い彼女だが、そんな彼女の心の拠り所になれたらー
おこがましいが、あの病気の事実を告白してくれた去り際、その資格が少しは私にあるのではないかと思ったのだ。




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何日もポストを覗き、それから携帯メールの受信ボックスも眺める。
しかし、たまに受信したかと思い、飛び跳ねる気持ちを抑えて確認すれば、夫からの身勝手なメールだったり、携帯会社からのお知らせメールなのが常だった。
ぼーっとしながら、Yさんを宛先にした新規メール作成画面を開く。そこに、もやもやする気持ちを書き連ねた。


ーYさん、ポストカード届きましたか?私、Yさんが喜ぶかなって思って、学校裏の紫陽花の写真を撮ったんです。でも、Yさんにとってはもう過去のことなんですかね? この地も、ここの人達とのことも、Yさんにとってはもうどうでも良いことなのかもしれないですね。私は、残された立場だというのに、いまだYさんのいてくれた過去から動けずにいます。 それくらい、私にとってYさんは大切な存在だったんですー


そこまで打ち込むと、勢い余って送信ボタンを押してしまった。




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頭のてっぺんからつま先まで血が駆け巡り、慌てて携帯を操作すると、送信ボタンを押してしまったと思っていたが、実際は「下書き」保存されていただけだった。
安堵のため息をつきながら、誤って送信ボタンなど押してしまったら大変だとすぐに「削除」ボタンを押した。
まるで、ラブレターのようなそれは、いくらYさんでも引くに決まっている。
暑中お見舞いー今度はひまわりの写真を撮りに行こうか。
一方通行でも構わない、私はYさんが好きなのだ。 ギブアンドテイクを求めるべきじゃない。それは、ただの押しつけだ。
しかし、彼女にとって私からのポストカードが、先程捨てたダイレクトメールと同じ価値だったらと思うと、胸の奥がチクリと痛むのだ。




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