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静観

洗濯物を干していると、お隣から罵声。そして、子どもの泣き声。
ヒステリックに何か喚き散らしているようで、リビング学習をしていた子も、


「すごい怒ってるね。」


心配そうに窓の外を見つめた。
そういえば、最近、ご主人を見ていない。声も聞こえない。
以前なら、土日の休みになれば、開け放した窓から夫婦の楽しそうな笑い声や、子ども達をあやす優しい男性の声が聞こえていたのだけれど、もうそれがいつの頃のことかと思う程。


思わずバルコニーに出て、様子を伺う。


「オマエなんてことしてくれるんだよ!!ふっざけんなよ!!」


ドタバタと何かを壊すようなー、それか何かが落ちて割れたような音。そして子どもの泣き叫ぶ声。通報?静観?
以前も、この件では悩んだ。だが、罵声と同じくらいに笑い声もあったし、様子見しているうちにおさまったのだ。
しかし、「オマエ」という呼び方に、ただならぬ気配を感じる。たまにエントランスや玄関前で出会う時のお隣さんは、癒し系美女で上品な感じ。
とてもじゃないけれど、そんな言葉遣いをするようには見えないのだ。
ただ、園児と1歳ほどの兄弟を抱えてのコロナ生活。完全籠りきりでないにしても、ストレスは並大抵のものではないだろう。


「いい加減にしろよ!もう自分でやれよ!」


すると、


「ババアなんて大嫌いだー!!」


泣きながらも、負けじと言い返す子どもの声。


「何だって!!?もう一度言ってみろよ!はぁ!?誰のこと言ってんだ!言ってみろ!!」


バン!!突然、窓を閉める音。その先は、ヒステリックな声と泣き声は聞こえるが、言葉までは聞き取れない。
まだ1歳足らずの下の子も、きっと怯えているに違いない。泣き声は、上の子のものなのか下の子のものなのかも分からない。
ただ、「ババア」と言い返す上の子に、親子揃っての二面性を感じる。たまに会えば、お行儀よく挨拶も出来る子なのだ。

人は、分からない。表の顔だけで判断することは出来ないし、そもそも二面性どころか三面、四面も持っているものだと思う。ただ生まれ、食べて寝て繁殖するだけのシンプルでは足りない、余分なコンテンツをあちこちにぶら下げながらも、まだ欲したり持て余したりと、複雑な生き物なのだ。




出会いがしら

ずっと引きこもっていては、体がなまる。
ようやく、感染者数も一桁になり、夫からも「少しの散歩程度ならOK」の許可が出た。
なので子と二人、天気の良い昨日は外に出た。


「気持ちいい!」


子も、太陽の光に飢えている。あの狭いバルコニーでの日光浴程度では、思春期のモヤモヤは晴れないのだろう。
それは、私も一緒。
だが、夫が仕切りに外に出るよううるさかったのが気になるが。
誰かとオンラインで何かしたいのか?いそいそと自室にワインクーラーを運び込むのを目にしたのだ。

私が、夫も子も仕事と学校で留守の日中、よく歩いていた道。一眼レフにハマっていたあの頃の道をてくてく歩く。
街は、人が多い気がしたけれど、何もない小道ですれ違う人々は少ない。


「綺麗。」


子が、持参したスマホで写真を撮ったのは、名も無き野草。綺麗な花だが、図鑑でもなければ分からない、マイナーな花。
キャピキャピと女の子達の声。前方に目をやると、DちゃんとEちゃん、そしてその母親達。
Eちゃんママと目が合い、咄嗟に反らしてしまった。マスクだったし、気付かない振りという、いつもの悪い癖が出た。 だが、すぐに、


「あ。OOちゃーん!」


Dちゃんが屈託のない声を掛ける。子も、戸惑いながらも嬉しそうな顔。卒業し、子ども会も終わってしまい接点が無くなったけれど、こうして道で出会えば笑顔で声を掛けられる。
そんな存在が子にいることが、心強い。


「こんにちは。」


私も、勇気を出して二人の親に挨拶をした。
Eちゃんママは、相変わらずつんけんした感じだったが、Dちゃんママだけは、愛想良く返してくれた。
だが、そこから雑談に発展することもなく、軽く会釈をして通り過ぎる。子は、名残惜しそうに振り返り、だが、向こうは一度も振り返ることなく去って行ってしまった。
休校になっても、こうして家族ぐるみの付き合いをしていれば、気分転換に友達親子で散歩くらいは出来るのだ。それが出来ないことに、この年になっても後ろめたさをおぼえる。
幼児の頃のように、率直に羨ましそうな素振りを取らない子だが、それがかえって申し訳ない気持ちになる。
その後の散歩は、なんだか会話も弾まずで、ただひたすら小道を互いに無言で歩いた。
子どもには、刺激が必要だ。やはり、来月の学校再開を切に願う。




活動費の使い道

臨時収入。
子ども会の活動費が、一人当たり3000円貰えることになった。
先日、800円程捨ててしまったところでの収入に、喜びは隠せない。捨てる神あれば拾う神ありー意味は違うけれど、金は手放せばまた手に入る。
使わずけちけち貯め込んでいたら貯まらない―というのは、引き寄せの法則とやらでもよく聞くことだ。


ーねえ、コロナが落ち着いたら、そのお金でちょっとお高めランチはどう?


Tさんの提案。
正直、現金が欲しい私。皆はどう思っているのだろう?少ししてから、メンバーが次々と返信メッセージ。


ーいいね!やろう♪


ー楽しみ!自粛でストレスMAXだったから、それを励みにもう少し頑張れそう!


ー飲み放題もつけちゃう~?


皆、前向きな返信だ。私もそれに乗る形で、本音とは裏腹なメッセージを送った。


ー素敵な案ですね!賛成です!


いつ開催されるのか分からないけれど、活動費は会計のMさんが預かる形となった。
Tさんも悪気がある訳でもないのだろうけれど、もやもやが晴れない。だが、活動費はあくまでも子ども会で使用した費用にあてがうのが筋だ。通信費だったりコピー代等。
ならば、親睦費として計上したことにして、自らを納得させた。こんな風に思う私自体、異常なのかもしれないけれど。




素直になれない






子ども会のポスト投函間違いの件、Hさんが解決してくれた。
ほっとしたのと同時に、大きな借りが出来た、そんなモヤモヤ。もし会長が同じことをしてくれたのなら、素直に感謝の気持ちで済んだのだろうけれど。
モヤモヤの原因は、彼女が私のことを嫌っているからだ。
スネ夫ママの件のそうだけれど、どちらか一方が嫌う関係は、もう一方にも伝染する。見えない壁というか隔たりが小さな妄想ーネガティブな気持ちを生み、必要以上にギクシャクしてしまうのだ。

ライン上だが、再び謝罪と感謝の意を伝えると、Hさん以外はスタンプを返信してくれたが、Hさんは既読スルー。
こんなリアクションで、更に彼女に対して苦手意識が生まれるのだ。

しかし、Hさんは、マンションの管理人のところに電話を掛け、その経緯を話して住人とコンタクトを取り、無事に品物を返して貰い、更に渡し先に直接届けに行ってくれたのだ。
素直にただありがとうという気持ちを持てない、そんな自分が嫌になる。





大失敗

子ども会からの卒業祝いを、それぞれ分担し、配り歩くことになった。
私は、DちゃんやEちゃんなどの一部女子担当。コロナの件もあり、直接玄関先に伺うことに抵抗を感じ、ポストに入れておくことにした。 私なりの、配慮だ。
お祝いの品は、桜色のラッピングに包まれており、その上に一言添えた付箋を貼った。


ーご卒業おめでとうございます!子ども会からのささやかなお祝いです。勉強に部活に、楽しい中学校生活を!ー


子が、まだ幼い頃に遊びに行ったり来たりしていたDちゃん宅は知っていたけれど、それ以外の子ども達の家がどこか分からず、住所録を頼りにするしかなかった。
それでも、各家庭のポストに配布し終えると、ようやく長かった子ども会役員の業務がこれで終了したのだという安堵感と共に、達成感もわく。
こんな私でも、やり遂げたのだと。
数日経ち、珍しく携帯電話が鳴り響く。着信画面には、Hさんの名前。それと同時に嫌な予感。


「もしもし?ちょっと聞きたいんだけど、お祝いのプレゼントってどうやって自宅に届けた?」


「ポストに投函しましたけど。」


「え!?直接伺わなかったの?」


「あぁ・・はい。こんな時期ですし、その方がお互い良いかなって思って。」


「1件、届いてないって。」


「え・・」


実は、住所が曖昧な家が一件あったのだ。表札が出ておらず、だが子ども会の住所録と同様の住所。なので、名前は確認出来なかったけれどこの家なのだろうと、深く考えずにポストに投函した一件。
マンションだったので、号室もきちんと確認した。


「その家、去年に引っ越してるんだけど。」




住所録の更新をしていなかった。というよりも、そのお宅は子ども会に引っ越したことを公表していなかったのだ。
受話器越しに、沈黙。Hさんは呆れているのか怒っているのか、その表情は見えないが、見えないことが恐怖だった。


「表札に名前が無かったんです。もしかしたら、空き家だったかも・・」


「はぁ?それで投函したの?確認せずに?普通、するよね?確認。」


まるで、上司に叱られているような感覚。彼女の圧倒的な正しさを前に、萎縮する。


「もういいや、皆に相談してみる。」


ガチャ切りされてしまった。
やってしまったーという後悔と、Hさんに対する恐怖心。それに、これから向けられるだろう皆からの視線に対する羞恥心で、私の頭は真っ白になる。
これだから、何やっても駄目なんだー、自分に対しての劣等感が、どうやったって割れない風船のように、際限なく膨らみ続ける。

ラインアプリを恐る恐る開く。子ども会のグループライン。未読件数が、10件から20件、30件と瞬く間に増えて行く。
既読にする勇気がなく、静かにPCをシャットダウンする。

明日、考えよう。問題は、先延ばし。布団の中でなら、少しはマシな対応策が見付かるかもしれない。









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