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矛盾の塊

夫、今夜は飲み会。しかも、仕事上ではない仲間内の飲み会。ツーリング仲間の一人が結婚するらしく、その祝いの飲み会だという。
これを知った子が、カンカンに怒り出した。
先日、映画館に行ったことを咎められ、更に、友達の家の行き来を禁止されたからだ。
折角仲良くなったクラスメイト。自宅に招待されたという。だが、夫から禁止令が出ているし、そもそも学校も週明けから休校なのだ。私も行かせる訳にいかない。
さすがに、登校を禁止にはしていないけれど、夫なりに娘が心配なのだ。それがただ行き過ぎているだけ?なのか、夫判断が常識的なのか?私にも分からなくなって来た。




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この1~2週間が危ないとされており、会食なども自粛と政府より通達があったというのに。
もし夫がうつれば、家族である私も子も、「濃厚接触者」として外出禁止になる。それだけならまだしも、感染でもしたらどうなることか。
コロナは、未知のウイルスなのだ。後遺症の心配だってある。恐ろしいウイルスだ。
自宅待機をし、自然治癒に向かう人もいれば、突然容態が悪化して人工呼吸器ーという人だっている。人間は、未知の前では丸裸同然だ。
どうしたって、マイナス思考になる。ポジティブの先延ばしは、現実逃避で愚かな行為なのだ。

夫は、とうとう小銭まで除菌するようになった。スプレーももうすぐ底をつく。
使い捨て手袋も売れているらしく、今のうちに手に入れたい。
夫が矛盾した行為をしている間も、私はドラッグストアー巡りに奔走する。




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  • 2020/02/29

卒業式縮小に向けての心構え

卒業式。
縮小の話が出ている。全国休校になったこともあり、昨日の卒対ラインはパニック状態。
卒対のラインではその話で持ち切り。
そもそも、卒業式が縮小ならば謝恩会もお流れになるだろう。合唱なんてしている場合ではないし、マスクをしながら感染を気にしつつ歌うことなど馬鹿げている。

だがー、心にぽっかり穴が空いたようだ。
学校行事が苦手な私。役員仕事や授業参観に懇談会、その他の行事に出向くことに負荷を感じていたはずなのに、この失望感は何なのか。
もし、卒業式が中止になればー複雑な思い。きっと、我が子の晴れ姿を直前に控える親達は、皆、同じ心持ちだろう。

自分がここまで「節目」にこだわる人間だとは思わなかった。




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日々、感謝しながら生きる。
毎日の何でもないような暮らしは当たり前ではないこと。
そう、言い聞かせる。そうすれば、イベントにこだわる気持ちが少しは薄らぐ。

謝恩会は、中止の流れになってきた。
匿名ライン投票で、役員内でも「中止」の声がちらほら上がっていた。私も勿論、「中止」の投票ボタンを押した。
流石に、都知事までが都立学校の卒業式縮小の方針を述べたのだ。
もう、流れに身を任せるところにまで来ているのだ。




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卒業式、延期希望ーブロ友申請して下さったSさんへ

卒対集まりでも、専らコロナの話題。
世間では、多くのイベントが中止されている。卒業式を取りやめる学校もちらほら。
来月に、今の状態がどのようになっているのかは分からない。だがこのまま終息どころか、感染クラスターが発生したのなら、謝恩会どころではない。
もう、中止にして欲しいとすら思う。この宙ぶらりんな状態が、一番ストレスなのだ。


「お弁当もどうする?注文しちゃったけど・・ちょっと今の状況が続くとなると、飲食は厳しいよね。」


委員長が、口火を切る。


「既に、保護者から何人かライン来てる。どうするのかって。」




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ボスママが困り顔で答える。
そんな中、スネ夫ママは声を大にして言う。


「中止なんて、小学校最後のイベントなのに可哀想だよ。私達も、こんなに頑張って来たのに。」


まるで安っぽい青春ドラマのようなノリで訴える彼女を見ていると、頭の芯が冷えてくる。


「っていうか、学校をもう休校にして欲しいんだけど。この1~2週間が山場なんでしょう?」


孤高の人の強い口調に、周囲も相槌を打つ。私も、彼女の意見に賛成だ。
もう思い切って、落ち着くまで学校を休校にしてしまえばいいのに。中途半端な対策では、ウイルスの猛威に立ち向かうことなど不可能だ。
やり過ぎくらいが丁度良い。命を落としてからあれこれ悔いても遅い。政府ははっきりとした指示をせず、国民に判断を丸投げ。先日の対策基本方針も、「政府に責任が降りかかるような対策はしない」と宣言しただけ。

卒業式ー、大事なイベント。
しかし、どうにか今回に限っては、延期出来ないだろうか?
一年後だって、いいじゃないか。それだって、生きていさえいれば、「例外の卒業式」として、子ども達の記憶に残るはず。
命さえあれば、どうあろうとも思い出の一ページになるのだ。

***

昨日、ブロ友申請を下さったSさんへ

ブログ管理画面からの直接返信がうまく出来なかったので、こちらで失礼します。
依頼の件ですが、承知しました。
メッセージ、嬉しく思います。
私も昔の記事を読み返し、懐かしく当時の気持ちを思い出しました。

seline

***




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マスクショック

朝から自転車を走らせ、ドラッグストアー開店前の列に並んだ。


「一時間前から並んでるのよ。」


「週明けだから、納品されてるはずよ。」


前に並ぶ老人らが、喜々とした様子で話している。彼女らにとっては、今は病院よりもドラッグストアーのマスク行列が社交場と化しているらしい。
私の目当ては、消毒液だ。夫があちこち噴射しまくるので、残りわずか。ストックが無いのでまずい。
メディアでは、ここ1~2週間が正念場だと言っている。
開店9時半のドラッグストアAは、この街で一番開店時間が早いのだ。私が並び始めたのが9時ちょっと過ぎ。それからも、続々と人の列は増えていた。
店長らしき男性が、ポイント5倍セールののぼりを片手に自動ドアを開ける。開店3分前。先頭に並ぶ男性が話し掛けていた。


「すみません、本日、マスクの入荷はありません。」


長い列から、どっと落胆の声が漏れる。


「早く言ってよー」


「1時間も並んだのに。」


申し訳無さそうに、男性店員は頭を下げる。彼のせいでもないのに、国に対する不満をぶつける場所が無いからか、まるで八つ当たり。
私は消毒液コーナーに直行する。しかし、花粉ブロックスプレーばかりで肝心のアルコール消毒液の棚は空っぽだった。
気を取り直し、10時開店のドラッグストアーBへ。自転車を再度走らせる。
午前中は、家事を放り投げて消毒液探しに費やすと決めたのだ。夕方から子ども会の集まりがあるが、何とかなるだろう。
水分を取らず、ずっと自転車を漕いでいるせいか、クラクラする。




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ようやく店に着き、だが続々と客が出口から出て来るのを見て、無いのだなと悟る。
開店時間に来てすぐ帰る。しかも、袋を下げていなければ、見なくても分かる。
それでも、折角来たのだと、自分の目で確かめる。やはり、スプレーもシートも無い。
あったと思えば、アルコールフリーと小さな文字で記載されているシートのみ。

続いて、ショッピングモール内のドラッグストアーCへ。もう開店時間は過ぎているので、コンビニなどを寄り道しながら向かう。どのコンビニも、マスクは在庫ゼロ。
どうしてしまったのだ、日本。マスクショック到来だ。

へとへとになりながら、ようやくC店へ到着。モール内の一角に向かう。ぞろぞろと袋を下げた人達。マスクや消毒液が透けて見えた。
在庫ありか!走って走る。
だが、私が着いた頃には、店員が大きな段ボールを片付けているところだった。貼り紙を貼る店員。


ーマスク、消毒剤の次回入荷は未定です。ご理解のほど宜しくお願いいたします。


ちょっとの差だった。レジに並ぶ人達のカゴには、お一人様1点なのだろうが、それぞれマスクと消毒液のセットが入れられており、余裕があるのか、ファミリーパックのお徳用菓子まで買っている人もいた。


「マスクが欲しかったのよ。でも、一応、これだけでも買えたから良かった。」


また老人。消毒液をカゴに入れ、近くにいる客と談笑している。
それにしても、平日のこの時間帯は、恐らく在庫も一杯あるだろう老人と子持ち専業主婦が多い。
折角の専業主婦という立場をうまく使いきれなかったことで、焦りだけが募る。




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カリスマママに押し付けママ

子ども会の次期役員選出。
結局、酒井さんから良い返事を貰うことは出来なかった。
他メンバーの顔の広さとコミュ力で、残すところ定員一名。それだけが決まらない。
そして、その残った役は「会長」の座だ。敷居が高い。


ーどうするかね。もうそろそろ決めないと、まずいよね。


ラインの中で、やり取りが続く。だが、見通しはつかないまま。


ーなんか色々面倒になって来た。もう一年、私やろうかな。


会長のSさんには、まだ在学生が二人いる。
その下には幼稚園の子もおり、まだまだ小学校生活は続くのだ。だが、親の介護も合わせて今年度は大変そうだった。
今もまだそれは続いており、他メンバーの協力は必須だ。今年度の行事も、いざという時は彼女が仕切っていたが、大体のところはHさんの力によるものが大きかった。
副会長というには名だけの、私の力が及ばなかったところも原因の一つだけれど。




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ーさすが!応援する~


ーSちゃんなら出来るって!私、賛成!


ーSちゃんが残るなら、次年度も、出来る限りフォローはするよ!


皆、待ってましたと言わんばかりに彼女をヨイショし始めた。皆、早々に片を付けたいのだ。私もそれに乗っかる。


ーSさんなら、新しい方々も安心だと思います。カリスマ性ありますし。


私らしくもなく、ゴマすり発言がするっと出た。
ずるいかもしれないが、卒業する身としては、どうでもいい話だった。さっさと会長が引き受けてくれたらいいのにーとさえ思う。
後は野となれ山となれー的な。さっさと終わらせ、一息つきたい。それが、私の本音だ。




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除菌男

夫に叱られた。 この時期、子を外にー、しかも映画館に行かせたことを咎められた。
仲良しグループにハブられて、一時ぼっちだったことを夫は知らない。


「あなた、危機感無いの!?」


除菌シートでスマホを拭きながら、夫は眉間にしわを寄せた。
子は、朝いちで出掛け、夫は昼前に起きて来たのだ。子が居ないことに気付き、出掛けたと答えるとちょっとしたパニックに陥ったのだ。


「映画館だなんて、非常識にも程があるぞ!あんな密室で人が集まる場所に行かせるなんて、あんた母親だろう!?」


あなたからあんたに呼び方が変わる時は、夫が私に切れた時。 私だって、悩んだのだ。だが、子の久しぶりに見せたキラキラした瞳を曇らせたくなかった。だが、夫の言うことも一理ある。
もしも感染したらー、悔やんでも悔やみきれない。




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夕方、子が帰宅するやいなや、夫はすぐに玄関に行き、部屋に上がらせる前に除菌スプレーを全身に吹き掛けた。子は、自分がばい菌扱いされたことに憤り、険悪ムードになる。
すぐに風呂に入れ!と夫に言われ、ムスっとした表情で浴室へ向かう。
その間も、夫は、子の持ち物ー、バッグや買い物袋にスプレーを吹き掛け続けた。それはもう、掛けられた物らがびっしょりになるくらいに。
部屋中漂う、アルコール除菌の匂いに、吐き気すらおぼえた。

夫は、酷く神経質な面と大雑把な面を持ち合わせている。今回のコロナに関しては、神経質。マスクだっていち早く買い占めていた。
除菌スプレーの在庫が無いことはまだバレていないので、夫に気付かれないうちに補充したく、ドラッグストアーに行く度にチェックしているが、いまだ入荷未定のところばかり。


「うちの会社も、テレワーク導入するかもだって。」


その言葉に、安心よりもげんなりする。休日に一日家にいられるだけで気が休まらないのに、それがコロナが終息するまでだなんて、頭が痛い。




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兆し

「遊びに行ってもいい?」


久しぶりに聞いた、この台詞に胸が躍った。


「いいよ。いつ?」


「今度の日曜。」


「休みに?どこに?」


クラスメイトの2人と、映画に行くとのこと。正直、コロナ騒ぎもあるしやめて欲しい気持ちが湧く。
だが、回って来た良い流れに乗りたい気持ちが勝る。


「いいよ。その代わり、マスクは絶対して行ってね。」




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約束したクラスメイトは、地味グループではない別の子達だ。どんな流れでそうなったのか分からない。
ただ、名前と顔が一人は一致するがもう一人は良く分からない。集合写真を見て、子からどの子から聞く。やはり分からない。
だが、目立つ訳でもなく普通の可愛らしい子達だった。

どうやら、ダラダラ視聴していた動画繋がりで仲良くなったようだった。
あまりタブレットを見せておくのも良くないと思いつつ、友達関係をこじらせ塞ぎこんでいる我が子が、唯一リラックス出来る時間だと割り切ることにしたのだ。
卒業までの時間、嫌な学校生活でも毎日通っていることを〇として、家にいる時間は自由でいさせたいーそれは親心だった。 教育上良くないーそう思っていたツールに救われることもある。何がダメで何が良しかなんて、その時々。臨機応変になることが大事だ。

自分のことにように、嬉しい。
卒業式を、暗い表情で迎えることになるのだろうと既に覚悟していたのだ。それでも、私は笑って子の晴れ姿を見届けようと。
だが、それも杞憂に終わることになるのかもしれない。
雲間から光が差すかのように、明るい兆しに胸が高鳴った。




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夜練

「もっと練習回数増やした方がいいって。」


スネ夫ママが声を大にして言う。
謝恩会まで、1か月を切った。出し物担当の彼女。その中に、音大出身の母がおり駄目出ししたのがきっかけだった。
音大母とスネ夫ママも仲良しで、しかも彼女のことをリスペクトしている様がビンビン伝わって来る。
仲良しママとは違うー、どこか憧れの眼差し。崇拝に近いものだろうか?

音大母は、スネ夫ママやボスママの少し年上といったところか。金持ちオーラが漂っており、エレガント。
キャピキャピしている群れの中でも、落ち着いている、だが、自分の意見はしっかり伝えるー、堂々と。


「結局、集まる人は決まってるんだよね。でも、仕事や小さい子がいて来られない人を無理矢理って訳にいかないでしょう?その人達に、絶対来られる予定を聞いて、私達がその日に都合付けるしかないよ。」


全体練習の回数を増やすべきというスネ夫ママを制し、彼女の意見が通る。よって、まだ練習に参加していない人を洗い出し、それぞれクラス別に連絡を取り出席可能の日時を聞き出した。
すると、夜ならOKという回答がもっとも多かった。




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「じゃあ、夜集まるしかないね。」


「そうだね、そうしよう!」


誰も、反対しないのが不思議だった。夜に集まるって、子ども達の夕飯はどうするのか?特に、我が家は一人っ子だ。
一人で夜留守番、しかも夕食を食べさせるだなんて可哀想だ。特に今現在、学校でうまくいっていない子。家でも一人にさせる訳にいかない。
サクサク日程が決まり、卒対メンバーは当たり前のように参加の流れ。この空気で、「私は行けません。」と言えない。


「ごめーん!うちは無理だわ。ちょっと下は留守番させられない。S奈がいてもね、ちょっとまだ心配。」


「あ、そうだよね!ごめんごめん気付かなくて。」


委員長が、


「じゃあ、うちらも集まれる人だけでいいよ。送迎とかの時間も被ることあるだろうし。後でラインするから、来られる日程チェックしておいて。」


助かった。勿論、私はチェックせずにスルーするつもりだ。
それにしても、夜に駆り出される保護者らは、卒対メンバーとの温度差に戸惑うことになるだろう。




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折り紙の動物

卒対の集まり。
保護者出し物である合唱練習も、ほぼ形になりつつある。
6年間にお世話になり、他の学校へ異動された先生への連絡も終えて、謝恩会当日のプログラムも決定した。
司会も、孤高の人がやることになっており、本人もだが周囲もそれが当たり前の感じ。
私は、彼女の手が回らない雑用をこなす。だがそれも、私以外の担当外で手が空いている人達が率先して行うので、出る幕など無かった。
仕事がなければ、居場所が無い。逆に、仕事さえあれば居場所は出来るのだ。




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孤高の人は、下の子を連れてくる時もある。私はその子の相手をする。折り紙だったりお絵描きだったり。
最初は、皆が楽しく雑談しているところに入って行けず、それと同様に取り残されてぐずっていた下の子の相手を何となくしたことがきっかけだった。
幼稚園の延長保育をしていることが殆どだけれど、園の行事関係でそれが出来ない時と集まりがかぶれば、連れてくるしかない。
リーダー的な彼女は、委員長やボスママらとがっつり話し込むことが多いので、そうなると下の子はどうしても邪魔になる。


「助かるーありがとう。すっかりOOさんに懐いちゃって。」


「いえ、全然。可愛いし。」


ただ相手をしていれば、時間は過ぎる。勿論、作業があればそれに集中するけれど、雑談が殆どなのだ。私の知らない共通の誰かの話で盛り上がっていたりもするし、そもそもスネ夫ママが苦手だし目も合わせたくない。
彼女がいる輪には、近寄りたくもないのだ。


「はい、あげる。」


下の子から貰った、折り紙の作品。それは、猫だか犬だか分からなかったけれど、なんだか捨てられず、今もまだバッグの中で笑っている。




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コロナ奔走

こう毎日のように、報道でコロナ騒ぎが起きていると、色々と気になってくる。
速報では、増加する感染者。相変わらず、どこもかしこもドラッグストアのマスク売り場は空っぽ状態。
そんなさなか、在庫にあったはずの除菌スプレーが無い。今自宅で使用しているものは、わずか。
最近では、夫はこまめに除菌スプレーをティッシュにしみ込ませ、スマホを拭くようになったものだから、ますます減りが早い。
マスクの在庫は、夫が買い占めたので存分にある。だが、除菌スプレーまで気は回らなかったようだ。
自宅にストックが無いことを知れば、また何と言われるかー主婦失格の烙印を押されてしまう。

あさイチから何店舗もドラッグストアーを回る。どこにも、無い。ウェットシートコーナーも在庫ありと思えば、アルコールフリーのものだけ。
自転車であちこち回り疲れ、ある一件の小さな薬局に目が留まる。

店内に入ると、60代程の眼鏡を掛けた女性がレジ横に座っていた。
私がキョロキョロ店内を見回し、除菌スプレーを探していると、


「ないわよ。」




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「マスクもスプレーもシートも、全部売り切れ。ごめんなさいね。」


恐らく、普段からあまり客足が遠い店なのだろう。このコロナ騒ぎでようやく客が入って来たものの在庫の無いもの目当てで、その対応に疲れ切っているようだった。
現に、私の接客中も、外から数人客が入って来て、マスクの棚だけ確認したらすぐに店外に出て行った。
何となく申し訳なく、目に付いたのど飴を購入した。すると、店員に笑みがこぼれた。


「こっちも、毎回諦めた感じで帰ってくお客さんを見るのがしんどくてね。はい、おまけ。」


そう言って、化粧水のサンプルをくれた。


「早く、終息するといいですね。」


「ほんとに。」


皆、不安で焦りと苛立ちが募る日々。こんな時だからこそ、慌てず焦らず落ち着こう。
それにしても、私は引きこもり主婦だと自覚しているのに、こんな時に限って外に出なければならない用事が多いことに辟易する。夕方からは、また卒対の集まりだ。 子どもがいると、外に出ない訳にもいかないのだ。




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勉強代80円

たった80円ー、されど、80円。


激安スーパーは、雨の日は行くことが出来ない。隣町なので、自転車必須なのだ。
どうしても卵が必要で、広告を見て、近所の小型スーパーへ出向くことに決めた。
こじんまりとしたスーパーだが、たまに目玉商品が並ぶことがある。この日は、卵1パック98円。
卵だけ買うつもりだったのだが、その他ついでに納豆や豆腐など安いものをカゴに入れた。
やはり、皆卵を狙って来たのだろう。多くの客のカゴには卵。
長蛇の列。レジも、この日ばかりは二人体制だ。

やっと私の番。
店員は、次々と早業で商品のバーコードをスキャンする。最後の最後に卵をスキャンしようとした時だった。


「あの、500円以上でないと98円にならないんですよ。どうされます?」


ーえ、どういうこと?




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一瞬、パニックに陥る。レジを待つ苛々した客の視線を背中に感じる。


「今、484円なんですけど・・」


ということは、後いくら買い物をすれば98円になるのか?それとも、卵を含めて500円以上ということか?
色々聞きたいことが頭に湧き出たけれど、それを一つ一つ聞くことは面倒なことになりそうなので、98円の卵を諦めた。すると、レジ店員は、手慣れた操作でタッチパネルを叩く。


「あ、いいです。このままで。」


「では、卵は178円になりますね。合計、662円になります。」


98円が178円・・もの凄く損をした気になる。さっさと支払いを済ませ、もやもやした頭で商品をエコバッグに入れ替えながら、今度は落ち着いた頭で考えてみた。
レシートを見直す。卵が入っていない状態で、484円だった。なので、20円分の買い物をしたら卵は98円だったのだ。チロルチョコ2つでそれは余分な買い物だったとしても、50円は得をしたことになった。
悔しい。
だが、あの長蛇の列にもう一度並び直すことは面倒だし、周囲の視線も痛かった。なので、この80円は勉強代だ。今後は、広告の品にすぐ飛び付くのではなく、きちんとポップを確認しよう。




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倍返し

メルカリに出品していた物が売れた。例の、夫のバイク関連アクセサリー。
結局、送料や手数料差し引くと、8000円弱ということころか。それでも、売れるのは嬉しいし、なんだか自分が認められた気さえする。
厄介なコメントもなく、即購入。こういう客が有難い。
綺麗に梱包。資材をわざわざ買うのは勿体無いので、夫が無駄遣いでネットショッピングした空き箱やプチプチの付いたクッション封筒などは予め取っておくようにしている。
お礼のメモと共に商品を袋に入れると、後はコンビニへ行き、発送手続きをするだけだ。

バレンタインの件でむしゃくしゃしていたこともあり、夫の部屋を物色する。何か売れそうな物はないだろうか?ごみ箱を除くと、義理チョコで貰ったのだろう包装紙などが捨ててある。だが、例の手作りのラッピングは無い。
女の直感で、引き出しを漁る。


ービンゴー


そこには、丁寧に折りたたまれたラッピングとリボン、それに紙袋。まさかのチョコが入っていたバスケットには文具が入れられており、途端に吐き気がする。
思春期の乙女にでもなったのか?気持ちが悪い。




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引き出しの奥の方に、無機質に光るものを見付ける。指輪だ。
もう何年も見ていなかった、私との結婚指輪。
それと共に置かれていることに苛立ちをおぼえる。なんて無神経なんだろう。怒りの感情の後で、すぐに虚しさをおぼえた。
一旦、パンドラの箱を開けてしまえばもう歯止めが効かなかった。次々と夫のデスク周りの引き出しを開ける。
鍵付きの引き出しはやはりきっちりと閉められており、確認することは出来なかったが、それ以外の引き出しと名の付くものは全て開けた。
私が遥か昔、まだ独身で買い物依存気味だった頃に夫にプレゼントした高価な腕時計が出て来た。確か、無理してローンで買ったもの。あの頃の私は、夫に捨てられないよう必死だった。
既に、電池も切れており、また手入れもしていないのか錆びついていた。夫は、この時計の存在なんて忘れているのだろう。
だって、一つ屋根の下、共に暮らしている妻の存在さえ見えていないのだから。

腕時計を取り出し、綺麗に磨く。ネットで調べた裏技で、瞬く間に艶が出た。そして、それを出品した。出品価格は10万円。これが高いのか安いのかは分からない。
思い出を売るという行為ー、それは、取返しの付かないことになるのかもしれない。一種の不貞行為なのかもしれない。だが、それを先に始めたのは夫の方だ。やられたらやり返す。ただそれだけのことだ。




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  • 2020/02/18

残飯チョコレート

日曜の外出後、買い物袋を両手にぶら下げていたので、子にポストを開けるよう頼む。
バサっと相変わらずの不動産チラシに交じり、何やらカラフルなリボンのイラストが描かれた袋。
付箋メモが付いており、子宛ての友チョコだったのだ。


ーバレンタイン遅れたけど、作り過ぎたのでどうぞ。Dより


子は、素直に喜んでいた。クラスは違うけれど、子ども会では仲良くしているDちゃん。だが、私はもやっとした。
どうみても、余ってしまったチョコを思いつきで子に押し付けているのではないかと。
友チョコにしては、量も多かった。しかも、同じタイプの型抜きチョコ。それが10粒程。普通、2~3個なんじゃないかと。
そもそも、バレンタインから2日も経っている。作ったのがバレンタイン前日だとしたら、3日過ぎ・・手作りだし、衛生的にはどうなのだろう?
このコロナ騒ぎの中、当日に貰うとしても身構えてしまう手作りお菓子。しかも、きちんと手消毒して作ったのか、親は見ていたのかも謎のものだ。
だが、私のもやっとは、当日に貰えなかったということ。まるで、残飯処理ではないか?




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恐らく、大量に作ったのをみんなで和気藹々と交換し、その場に子は呼ばれることもなかったしDちゃんの頭の中に子の存在など無かったに違いない。
交換した更に大量の友チョコを食べるのは数日がかり。その上、自分で作った友チョコも余らしていたとしたら?
捨てるのは、作った労力を考えると勿体無い。ならば、誰でもいいから処理してくれる子に回してしまえーそんな算段ではないだろうか。
勿論、子には口が裂けても言えない心の内。
そして、生クリームが入っていないのだろう、固そうな型抜きチョコを、それでも嬉しそうに食べる子の姿に、一瞬でもクラスの嫌な空気を忘れられているのなら良しとしようと思い直すのだった。




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マスクの押し売り

実母から電話。正月明けに子と会って以来なので、久しぶりに声を聞くことになる。
子の友達の件や卒対など自分の仕事で手一杯、母のご機嫌伺をしている余裕など無かったのだ。
しびれを切らした、そんな感情のこもった第一声は、


「あんた、マスクは買ったの!?」


の一言だった。
相変わらず、こちらの都合は考えずに一方的にまくし立てる。相槌を打ちながらも、視線はテレビのワイドショーに向けられていた。


「ほんと、こんなんじゃ一歩も外に出られないわよ。マスク探しで疲れちゃったわ。お父さんとあちこち探して、やっとこさ駅前のドラッグストアで入荷したばかりの手に入れたわ。 一人ひと箱だから、時間を置いてまた午後から行ってみたけど、もう売り切れ。花粉症だし、ほんと困るわよ。」


お一人様ひと箱の意味がないではないか。秩序も何もあったもんじゃない。こういう年寄りが一定数いるお陰で、「老害」なんて言葉が生まれたのだ。


「でも、箱マスクをやっと買えたから安心したわ。これで在庫は600枚はあるんじゃないかしら。」




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自慢なのか何なのか、3人家族で600枚ということは、一人200枚。これが多いのか少ないのかー、父は病気持ちだし、歳を取れば免疫も弱い。 買占めは良くないけれど、仕方が無い部分もある。


「あんた、マスクが無いなら届けようか?」


口実だ。いや、これが本題だったのだ。しばらく来ていない我が家に足を踏み入れたいのだ。だが面倒だし、夫が買いだめした物で十分足りるので断った。 すると、母の様子が一転、怒ったようになる。


「あっそ。ならこっちが心配することも無かったわね。忙しそうだから切るわ。」


ガチャン!


一方的に掛かって切れた電話を手に、唖然とする。
更年期がまた始まったのだろうか?それとも、まだ続いているのか?いや、彼女の性質なのだろう。




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宣戦布告的チョコ

昨夜、夫は遅かった。バレンタインだということを思い出したのは、午前様を回り耳障りな程に玄関チャイムとドアノブがガチャガチャ回される音を聞いた時。
玄関扉を開けると、酒臭さについ鼻呼吸を止めてしまう。
鼻歌交じりに浴室へと消えて行く夫の背中に、もう何度も味わって来た違和感をおぼえる。

浴室からシャワー音が聞こえたのを確認し、急いで夫がリビングに投げ出したビジネスバッグを漁る。幾つかの義理チョコに交じり、高級チョコがあるのだろうと思いきや、まさかの手作り。
店名の記載されていない紙袋の中にある、綺麗にラッピングされた小さなハート型のガトーショコラは、美しく粉砂糖で化粧され行儀良く透明なBOXに収まっていた。
シャワー音が止まったので、焦ってガトーショコラを元の位置に戻し、ビジネスバッグのファスナーを締めた。

まだ濡れた髪をタオルドライしながら、夫はご機嫌にビジネスバッグの元に一直線。それを手に自室へ消えて行った。


ー私って、夫にとって一体何なのだろう?




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ーいや、あれは世話している部下がくれたものかもしれない。もしかしたら取引先の事務員が皆に配っているものの一つかもしれない。


無理矢理、自分の都合の良い方向にこじつけてみるが、何度振り払っても吉田さんの影がチラつく。
思い切って、聞いてしまいたいーだが、バッグの中を勝手に漁ったことがバレてしまう。それは、隠れてスマホを覗いたのと同等だ。
最近、頻繁に目にする不倫ニュース。世の主婦達は感情移入し、男の方をバッシングする。だが、本当の意味での感情移入などしていないのだろう。
他人事ではない、テレビ越しの彼らを、私は直視することが出来ない。すぐにチャンネルを替え、気持ちに蓋を閉める。
ここずっと、吉田さんの件に関しては気持ちに蓋を閉めていたのだと気付く。私の心の中から彼女の存在はフェイドアウトしていた錯覚に陥っていたけれど、実際はそうではなかった。

そして、気付く。
ガトーショコラの彼女は、夫に向けてではない、妻である私に向けてこれを贈ったのだと。




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  • 2020/02/15

紅一点

下校した子に、学校での出来事を聞くこと。
普通なら、なんてことないこと。
だが、我が家のように、こじらせている子どもに聞くのは、並大抵のことではないのだ。

私自身も、疲れていた。
合唱練習は、だだっ広い体育館。委員なので、そう何度もサボれない。何回かに1回は参加する。それが、億劫。
練習前と練習後の雑談タイムやちょっとした空き時間に、身の置き場を探し出せず茫然とする。風景と化した周囲に馴染めず、ただただ時間が過ぎ去るのを待つのみなのだ。
おやつを出して、予め点けられたワイドショーをBGMに、話し掛けた。


「今日、グループワークあったでしょう?」


ー何かあった?なんてオブラートに包み込んだようなまどろっこしい聞き方はやめにした。




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「なんで知ってるの?」


「だって、合唱練習あったから。担任の先生に廊下で会った時に聞いたよ。」


母の特権で、嘘も付く。これは、必要な嘘だ。


「疲れたでしょう?」


子は、表情が崩れないよう必死になるのを隠しつつ、ココアを飲む。顔の半分をマグで覆い、一呼吸付いた。
グループワークは、あるテーマが決められ、それに沿ってプレゼンをするとのこと。
先生も、学校生活最後だからーということで、好きな者同士で組ませることがプレゼントになると信じて疑わなかったのだろう。
それが、生徒によっては最悪のプレゼントになるという僅かな想像力すら生まれなかったのが信じられないところだけれど。
余りもの同士ーというか、子は、女子のグループに入れなかったようだ。数人ずつのグループで、男女混ざっているところもあれば、男子だけや女子だけのグループもある。
それなのに・・・
担任の鈍感さに腹も立つが、クラスメイトのー特に、それまで仲良しだったあの子達の底意地の悪さにうんざりする。地味だから良い子ーなんて図式は成立しないのだ。
子は、辛そうだが泣きはしなかった。というか、諦めたような表情だった。


「そっか、あと1か月だよ。そんな最低なクラス。」


そんな言葉を掛けるしか出来なかった。




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一緒に頑張るということ

私に友達関係のことを打ち明けてからというもの、それでも子は変わりなく登校している。感心していることの一つ。
夫には、口止めされていることもあり、打ち明けていない。
そもそも、子の変化に父親としてまったく気付いていないのだ。物理的に関わる時間が少ないのに加えて、あからさまな反抗期に夫も辟易しているのだろう。必要以上に子に関わらないようにしていることが見受けられる。
攻撃から無視になり、リアクションを得られないことの方が、受ける側には堪えるのだ。

今朝は、いつもより一層、子の動きが鈍かった。朝食も殆ど残し、ため息ばかり。トイレの回数も多く、夫が出て来ない子に向かって何度も叫ぶ始末。


「おい!いつまで入ってるんだよ!一旦、出てくれ!!」


舌打ちしながらトイレから出て来た子の目付きは、夫が目にしたら血がのぼせるだろうくらいに敵意が混じっていた。


ーどうした?何か、嫌なこととかあるの?学校、休む?




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心の声。今にもぽろりと外に漏れてしまいそうになるのをぐっと堪える。子の方からそう言って来たらーその時に考えよう。
こちらから積極的に不登校のきっかけを与えるべき段階ではないー。しかし、本当のところ自信が無かった。
母としての自信も、人としての自信も。偏った経験値にだけ頼った対応が、果たして正解なのか?
重そうなランドセルを背に、子は玄関を後にした。
子が風呂に入っている際、今日の時間割はチェックしていた。グループワークという単語が目に入り、恐らく気の重い理由はこれだろうと見当は付いている。
私も今日は、気の重い予定ー、合唱練習が入っている。


ーママも、頑張るよ。一人でも、物事には必ず終わりがあるから・・


子が下校したら、暖かいココアを淹れて、子の話に耳を傾けよう。そして、私の話もしよう。恰好付けず、ありのままに。一人じゃない、あなたがいて私がいるのだと。




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チョコ支度、はじめました

友達関係がこじれたこともあり、今年のバレンタインは子にとって無縁。
百均へ行く予定もなければ、ネットでレシピ検索をする素振りも無い。
私は例年通り、義両親に向けての高級チョコレートを調達。

後は、夫へのチョコレートを用意しなくてはならない。渡しても、反応は薄い。だが、渡さなければ機嫌を損ねる。面倒なお子ちゃま気質なのだ。
去年は、子が作った友チョコの残りを一緒にしたのだが、それに対しての反応は良かった。やはり、一人娘からの手作りチョコは格別なのだろう。食べる前にスマホで撮影までしていたのだ。
誰かに見せたのかもしれない。


ー俺は、娘にこんなに慕われているんだぞー的な。
夫へのチョコレートは、手作りだとしても購入だとしても、私の虎の子から出している。以前、生活費から出したことバレた時、誕生日プレゼントなどもそうなのだが、


ー結局、俺が稼いだ金を遣ったのかと思うと萎えるんだわ。


そんな風に言われたのだ。




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夫は高級チョコには目が無い癖に、そこら辺のスーパーで手に入るチョコには目もくれない。また、私が作ったものに対しては、冷蔵庫にお蔵入りだ。
だが、ひと箱三千円もするチョコなんて渡す気にならない。更に手間暇掛けて作った、結局自分で食べる羽目になりかねないチョコを用意するのなら、スーパーでちょっと高めのバレンタインチョコを買うのが得策だ。
予算内のうえ、自分の腹に入るとしたら嬉しいチョコ。形だけなら、それで構わないだろう。
虎の子片手に、気に入りの輸入雑貨店へ。ラッピング済のトリュフー600円程度のものを一つ。コーヒーに合いそう。


ーチョコ支度、はじめました。




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卑しい賄賂

夫にマスクのことを聞いてみた。
昨日は休み前なのに、珍しく早帰り。翌日は祝日ということもあり、早々に晩酌タイム。
ほろ酔いで気持ち良くなったところで、すかさず尋ねる。


「あなたが買って来てくれたマスク、なんだか減ってる気がするんだけど、知らない?」


「あぁ、あれなら上司にやった。」


気分良さそうに、グラスのビールをグイッと空にしてお代わりを促す。金色の液体を継ぎ足しながら、夫の話に耳を傾ける。


「絶対、いると思ったんだよ。ムカつく上司だけど、査定は奴だからな。案の定、マスクがないない大騒ぎしてたよ。 嫁が神経質で怖いんだと。マスク何箱も渡したら、大喜びだよ。丁度、嫁がドラッグストアー探し回って、どこも売り切れでパニックになってるって愚痴ってたからな。 どんな賄賂より、効き目あったよ。」


ーあり得ないし・・




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いよいよ年度末。人事考課の時期まであと少し。この行為によって、夏ボーナスに影響することは勿論のこと、夫の立ち消えた転勤話も再度浮上するかもしれない。いや、そんな訳あるまい。
仕事で評価をあげろよーと内心思う。こんなゴマすりでどうにかなると思っている我が夫は、子ども染みた一面があるのだ。
金という利益に変えた訳ではないし、ただで譲り受けた上司からしたら、「親切な部下」に他ならない。だが、メルカリで転売する人種とそう変わらないのでは?と思うのだ。
食事の後だというのに、スナック菓子を広げてむさぼり食うその丸い背中に、卑しさを感じずにはいられなかった。




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  • 2020/02/11

マスクパニック

ドラッグストアや百均ー、ついでにマスクコーナを確認してしまう。
やはり、どこもかしこも在庫切れのお知らせの紙ぺらが一枚張り付いている状態。
そうなると、人間不思議なもので、マスク一枚の価値が物凄く高く思える。
インフルや胃腸風邪が流行り、それに花粉がちらほら舞う季節だというのに、ちょっとの外出でマスクを使うことに罪悪感さえおぼえる。
夫が買い込んだマスクー
どれくらいあったっけ?と思い、備蓄していた倉庫を見ると減っている。相変わらず、黒いマスクはそのままの状態で数箱置かれていたが、60枚入りの箱入り使い捨てマスクは10箱ほどあったはずなのにわずか2箱・・
あんなに買い込んで白けたけれど、こう毎日のようにメディアでマスク騒動を目にすると、買っておいてくれて良かったー、夫でも役に立つことはあるのだと思っていたのに。




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一瞬、チラリと浮かんだ疑惑。


まさか、転売とかしてないよね?


メルカリなどでは、法外な値段で売買されている。ようやくそうした出品削除がされはじめ、ほっとしている。
花粉症の時期に入ることもあり、更にマスクの需要は高まるに違いない。そうした中、本当に必要なところに行き届かない事態が生じているのだ。こんな時なのに、自分の利益しか考えていないーそんな人種に自分の家族が属していたらと思うと、身震いする。
だが、私が知る限り、夫がメルカリなどで何かを販売するのを目にしたことは無かった。もし、していたとしたら、本や服などが要らなくなった際、リサイクルショップに持って行けと頼んだりしないだろう。
それに、先日のバイク関連のアクセサリーだって、あんな無造作にゴミ箱にポイすることだってあり得ない。
だがー、なんで?誰かに譲ったのだろうか?善意で?まさか、吉田さん?
最近、彼女の影がチラつくことは無かっただけに、嫁の勘ーというか、妙な胸騒ぎがした。
今夜、何気なく夫に聞いてみよう。




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  • 2020/02/10

見えない相手

メルカリに出した、夫の捨てたバイク関連雑貨。コメントが付いた。


ーすみません。裏地をアップで見たいのですが、写真を見せて下さい。


面倒だが、顔は見えないといってもお客様だ。丁寧に対応しなければならない。
すぐに、品物を裏返し、写真を撮りアップ、出品画面を編集し直した。
少しして、


ーあと、マジックテープを外したところもお願いします。


小出しはやめてくれと言いたい。だが、言われるままにマジックテープを外してもう一度写真を撮りアップした。
また少しして、


ータグを見せて下さい。


出掛ける直前だったこともあり、苛々した。何故、一度に言わないのだろうか?コメント返信した。


ー分かりました。他には何かありますか?(面倒臭いから、一度に全部言って下さいよ。)


ー大丈夫です、お願いします。


念押しし、OKだったので再び写真を撮る。タグは裏表に文字があるものだったので、念の為、裏表両方ズームで撮った。




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もう大丈夫だろうと思っていたが、再び。


ー何度もすみません。パッケージって一度空けちゃいました?


質問の意図が分からない。パッケージから出さなければこう何度も写真撮影出来ないだろうに。だが、その苛立ちを隠しつつ誠意を持って対応する。


ーパッケージからは出してしまいましたが、ほぼ未使用です。値札も付いてますので、再度パッケージに入れ直して発送いたします。


そこからプツリと連絡が無くなった。お流れかーこんなにやり取りしたのに・・
気を取り直して、買い物に出掛けた。
激安スーパーで、野菜や肉を買い込み、レジに並ぶ最中にメール。またさっきの人から。


ー半額になりませんか?


「はぁ!?」


前に並んでいたお婆さんが振り向く。つい、声が出てしまった。
半額も何も、適正価格以下で出品したのだ。見た目は新品。だが、パッケージから出しているし、未使用にしても夫が一度くらいは手にしたかもしれないので中古扱いにしたのだ。
うちのよりも、余程使用感がありそうな同等の品よりも、安い。
散々コメントでこちらを振り回した挙句、この非常識とも言える値下げ交渉にうんざりした。こちらからお断りーなのだが、気を取り直してからマイルドに返信。


ーすみません!お値引きは考えていません。ですが、1割引きでしたらいたしますので・・


これに対しては返信なし。このままこちらのコメ返はスルーする気なのだろう。流石に疲れた。メルカリは楽だけれど、こうした見えない相手との折衝がストレスにもなる。気持ちの良い取引が出来る相手と繋がりたい。




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矛盾の塊

夫の部屋を掃除していると、ゴミ箱に無造作に捨てられたバイク関連のアクセサリー。透明のパッケージに入ったまま。
生ごみやプラ、ペットボトルと一緒くたになっており、分別くらいしろよと呆れ返る。
未使用なのか?値札もついたまま。久しぶりにメルカリに出してみようと思い立つ。

早速、検索。メーカーを打ち込むとずらりと出て来たそれと同様の商品の価格は、なんと1万前後だ。中古でもだ。
久しぶりに当たりくじを引いた気分になる。




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いそいそと、リビングの一番陽当たりの良い場所にそれを置く。様々なアングルから写真を撮り、商品説明を記載。そしてアップした。
すぐに、「いいね」が付く。嬉しい。この手応えは堪らない。

それにしても、ケチな夫だが、こういう物を躊躇なくポイっと捨てるところに育ちを感じる。金持ちの家に育った夫は、物を大事にしない。
気に入ればすぐに手に入れ、飽きればすぐ手放す。それが金に代わるという意識もない。生活費のレシートチェックは欠かさない癖に、矛盾の塊だ。




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  • 2020/02/08

タイムプラス動画

定期的に訪れる、家事モチベーションの低下。
特に、生理前は酷い。
普段、テキパキ動ける日でも、朝の食器洗いや掃除洗濯、ちょっとした下拵えや水回りの掃除をするうちに、11時を回ってしまう。
その中には、名もなき家事も含まれている。ハンドソープやトイレットペーパー、それにボディーソープなどの入れ替え。
昨日も、うっかりそれを忘れており、風呂場から夫の怒鳴り声。そもそもご機嫌斜めの帰宅だったので火に油を注いでしまったのだ。
この下がったやる気をどうにかして持ち上げようと思い、ネット徘徊。
タイムプラス動画というのを見付けた。








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簡単に言えば、家事をしている様子を動画で取り、それを早送りしたものをアップしたもの。ぼーっと眺めていると、気持ち良い。
人様が淡々としている食器洗いや掃除などー、ちょっと早送りにして見るだけで、家事の達人と崇めてしまう。
また、ビフォーアフターを見れば、こちらまでエア達成感を得られるのだった。

いくつかの動画を見たら、俄然やる気が出て来た。いつまで持続するかは分からないけれど、今日のところは何とかなりそう。
タイムプラス動画は、学生が勉強風景を録画したものもあるらしく、スマホを使うので触れない=勉強に集中出来るという利点もあるらしい。
遥か昔、私も受験生だった頃、勉強で使用した使い切りのペンのインクが空になる度に、達成感と高揚感を得られたことを思い出す。

目に見える達成感ー、そして、それを他人と共有することでやる気は倍増するのだ。




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共感は体験から

子のチック症状が治まった・・ような気がする。だが、これも一進一退、また復活すると思っていた方がいい。
相変わらず、放課後は家に籠っている。
孤高の人に頼まれた、謝恩会の飾り付け用ペーパークラフト。一緒にやらないかと声を掛けてみた。


「やらない。それより、謝恩会って出なくてもいいの?」


「え?」


「面倒臭い。」


「いや、普通出るでしょう?お世話になった先生方への感謝の会だし。」


「別に世話になってないから。」


何か含みのある言い方に、引っ掛かりをおぼえた。


「ママ、卒対委員した意味なくなるんだけど。」


つい、本音がぽろり。謝恩会は、表向きは任意の参加。卒業式の後に行われるのだ。例年、ほぼ親子全員参加と聞いている。
少しして、子の発言の意図を考える。明らかに、友達関係がうまくいっていないのだ。


「友達と、何かあった?」


ココアを飲み、リラックスした様子の子に尋ねる。少し、動揺したような瞳の動きを見逃さなかった。


「ママね、OOと同じ年の頃、虐められて登校拒否になったことあるよ。2週間。」


実際、登校拒否にはならなかった。
2週間どころか半年以上、ハブられて我慢していた苦い記憶。あの頃子どもだった私は、いつでも子育てに(長女である私に対してのみだが)自信たっぷりだった母に、まさか自分が虐められているだなんて打ち明けられなかった。
言えば、あからさまに失望され見放されるような気がしたからだ。それ程、母は私を買いかぶっていた。
クラスの皆に虐められて学級委員をさせられ、また私立へ行く為に無理矢理入塾させられそこでは最下位同然。
皆に慕われ学級委員に推薦され、友達とも円満で勉強もそこそこ出来て、いじめなんて無縁の世界ーそう母に思い込ませたのは自分を守る為だったのだ。 子には、そうなって欲しくない。




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「一人で休み時間過ごすのが恥ずかしくて、いつも机で寝たふりしてた。」


「え!?ママ、友達いなかったの?」


「そんな驚くことじゃないでしょう?もう分かってると思うけど、ママ、ママ友だっていないじゃん。」


「あ、そっか。」


子は、まん丸の目で私をじっと見た後、笑った。声を出して笑った。それは、馬鹿にした笑いではない、安心した笑いだった。
その表情に、薄っすらと涙が滲んでいるのが見えて、私も鼻の奥がツーンとした。


「実はね・・」


それから子は、クリスマス会に起きた出来事ーそして、それから色々こじれて冬休みに入り、新学期になれば皆から無視され今に至ることを、つっかえながらも最後まで話してくれた。
私は黙ってうんうんと頷くしかなかった。


「謝恩会、無理して出なくていいよ。」


親が出て子が出ない謝恩会なんて、普通に考えたらあり得ないだろう。委員じゃなければ私だって欠席だ。だが、背に腹は代えられない。
周りがどう思おうと、我が子は親が守るしかないのだ。


「卒業したらね、もう小学校はお終い。授業じゃないんだから、そんなストレス溜めてまで出る必要なし。」


実際、子にはそう言って安心させたものの、もう一人の私は頭を抱えている。さて、どうするかと。限りなく可能性は低いけれど、状況の好転を期待するしかなさそうだ。




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公開授業

学校の公開授業。
かおりと別れた後、時間ギリギリだったが間に合った。
いつも通り、廊下にはスネ夫ママやボスママなどのお喋り集団。彼女らは子供を見ずに何をしに来るのだろう?
教室の中に入らずぺちゃくちゃするなら、ファミレスでお願いしたい。はっきり言って目障りだ。
授業中の子は、いつものようにひっそり静かに担任の話を聞いていた。時々、教室の後ろにいる私の方を見ては気まずそうな表情。
ぽつぽつ空席があり、風邪かインフルなのか?と思うと、隣にいた母親達がひそひそ声で噂話。


「受験が終わるまで休むみたいよ。」


「大変だね。」


そうかー、受験生やその家族は、ここ最近のインフルだとかコロナだとかの感染症に普通の人以上に敏感だろう。思い切って学校を休ませるのも、一つの手段かもしれない。
そして、スネ夫ママがガッツリ廊下にいたことを思い出し、げんなり。息子を私立に行かせる話はどうなったのだろう?また同じ中学だなんて御免だ。

チャイムが鳴り、ちょっとした休憩時間に入る。子ども達は、思い思いに過ごす。男子はじゃれ合い、女子は仲良し同士、席に集まりお喋り。
子はー、ちょっと目を離した隙に消えていた。仲良しだった地味グループ・・の中に、子はいない。
やっぱりーと思う気持ち半分、切ない気持ち半分。




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廊下に出て、掲示物を眺める。何気なく視線を感じて横を見ると、我が子。
ハンカチタオルで手を拭いていたので、トイレに行っていたようだ。


「ママ、こっち来て。」


そう言って、職員室前に連れて行かれた。そこには、6年生が作ったというオルゴールが並べられており、恐らく卒業記念の品なのだろう。何人かそれに気付いた母親らがスマホで我が子の作品を撮っていた。
子のオルゴールは、♪と校舎ー、それに花が彫刻されていた。


「すごいね、OO、自分で全部掘ったの?」


「うん。かなり大変だったけど。あ、授業始まるから行くね。」


子は小走りに教室へと向かって行った。休み時間、手持無沙汰なのを隠すかのように、私の傍に来た子。学校ではいつも私のことなんて避けていたはずなのに。
子の心細さを知ると、胸がキュッと苦しくなった。
だが、様子が分かって良かった。授業中、クラスメイトのムードメーカー的男子が面白い発言をし、皆をどっと笑わせていた。子も、一緒になって笑っていた。
その笑顔を見て、まだ大丈夫かなーそう思えた。




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対等な関係を保つ為に

かおりとのランチ。
午後に学校関連の用事があると伝えたら、我が家の最寄り駅まで足を延ばしてくれた。


「時間、ないよね?適当な店でランチしよう。」


駅前のショッピングモール。午後の予定の気の重さから、正直がっつりランチという気分ではなく、懐具合からもフードコートで済ませたいのが本音。
だが、またお情けのように何か奢ってもらうことになったらかなわない。なので、あまりお腹が空いていないと伝えたら、


「そうなんだ。なら、ここにしない?さっぱりお茶漬けもあるし。」


彼女が選んだのは、鰻専門店。ショーウィンドウのサンプルには、確かに鰻がちょっぴり乗ったお茶漬けがある。それでも千円以上した。
だが、かおりとのランチということで、金は多めに持って来てたので想定内。
店に入ると、


「鰻、食べたかったんだー!子どもがいると、なかなかね。」


そう言って、うな重をオーダーした。つい、メニュー表の価格を見てしまう。迷わず「上」の三千円近い金額。


「給料出たし、自分へのご褒美よ。」


格差を感じるが、仕方が無い。彼女は代わりに「労働」しているのだ。
私が頼んだ茶漬けも、美味しかった。サラサラ食べれて、ちょっとしか載っていない鰻は口の中で蕩けた。


「はい、あげる。」


突然、かおりが自分のうな重から鰻を一切れ私の茶漬けに乗っける。正直、困惑した。頼んでもないし、断る隙も無かったから。


「え!いいよ。」


「いいって、食べなよ。」


「・・ありがとう・・」


まるで恵んでやったと言わんばかりに、彼女は満足そうな顔。本当に私はお腹が空いてなかったし、茶漬けだけで十分だったのだ。かおりからしたら、私がうな重を頼めるだけの余裕がないと思っての同情なのか?
嬉しくもないのに感謝の言葉を述べるのも、なんだか違う気がした。
だが、そんな態度を出せば、今度は僻んでいるように思われるだろう。

限られた時間だったし、鰻屋は長居出来る感じではなかったので、そのまま別の店にお茶だけすることになった。 30分後には出ないとならなかったので、気軽に入れるチェーンのコーヒーショップへ。




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「ここ、入ろう。席取っておいて。何頼む?」


「じゃあー・・ブレンドで。」


一番安いドリンクを頼む。それでも300円以上。
席に着くと、少ししてから、トレイにドリンクとケーキ二つずつ乗せた彼女。ケーキなんて頼んでいない。


「甘いもん食べたくて。」


「あ、幾らだった?」


内心、勝手にケーキーしかも、あまり気分じゃないチーズケーキを頼んだ彼女に苛々したが、表情に出さない様に気を付ける。


「いいって、奢る。」


「いや、いいって。」


「いいのいいの、優待でドリンク券貰ったから。」


「いや、困るって。」


「いいって、奢らせてよ。」


かおりに以前、モラハラ的夫の愚痴を吐いたことを思い出す。自由に金が使えないー細かいレシートチェックにクレジットカードチェック、冷蔵庫チェック等・・
彼女なりの気遣いだろうか?ただ、毎回こんな風に奢って貰っていては、今後気軽に会うことが出来ない。それに、同情されるなんて真っ平御免だった。


「筋合い、無いから。」


かおりの表情が一瞬強張った気がした。


「かおりが汗水垂らして働いたお金でしょう?それは、子ども達や自分の家族に使ってよ。私も自分の小遣いくらいあるから。」


「あ、ごめん・・」


二人の間に見えない壁のようなものが出来た気がした。千円札を渡した後、ギクシャクしながらもコーヒーを啜り、もう時間だからと店を後にした。
今後、彼女とは頻繁に会うことは無いかもしれないし、また何事も無かったかのようにランチするかもしれない。
後のことは分からないけれど、これで良いのだーそう言い聞かせた。




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本日

今日は、朝から忙しい。
プライベートと学校行事。盛沢山。
楽しみ半分、憂鬱半分。




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退会ビリ

何気なく、去年のPTAグループの存在に気付き、そういえば退会処理を一度しくじってからそのままになっていたことを思い出した。
今更だが、退会しようーそう思い、違和感。
グループ名のすぐ横の()内の数が、1になっていた。
トーク画面を開く。そして、驚愕。




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ずらっと、メンバーの退会メッセージ。スネ夫ママを筆頭に、続々と連なる大会の文字。その日付は、だいぶ前ー去年の春先だ。
あんなにあったメンバーのアイコンも、私一人になっていた。この取り残された感・・・
さっさと退会したいーずっとそう思っていたし、このグループに未練も何も残ってないはずなのに、こうしていざ自分が一人取り残された状況に寂しさをおぼえるのは何故だろうか。いや、それよりも悔しさが勝る。スネ夫ママの勝ち誇った顔が脳裏に浮かんだ。

もう誰も居ないグループから、そっと抜ける。「退会」ボタンを押してもスッキリしない。
卒対グループ解散まであと少し。今度こそ、一番乗りで退会してやろう。




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交際貯金

「月曜、暇?急だけど、仕事が休みになったんだ!ランチしない?OOの家近くまで行ってもいいよ~」


かおりから、突然のお誘い。嬉しさと、戸惑い。カレンダーの来週前半の日付には、しっかり予定が組まれていた。
週明け一発目、午後2時~授業参観、その後に卒対の集まり。どちらも気が重い予定だ。授業参観は任意だが、最近の子の様子が気になるので行くつもりでいた。
友達とうまくやっているのかどうかー、それを知る良い機会だ。
正直、それに備えて、午前中は家でゆっくり過ごしたいのが本音だった。それに、週明けは土日に夫や子供があちこち散らかした部屋を掃除するのに、いつもよりも倍時間が掛かる。
午後は夕方まで学校に缶詰状態なので、夕飯の下拵えまで済ませて出るとなると、慌ただしい。
その日に限って、夫は早帰りデーというのもタイミングが悪い。

二つ返事でOKする気分になれず、だが断る勇気も出ない。何ていうか、こんな風に気軽に誘ってくれる友人は貴重だし、また実際会えば楽しい時間を過ごせる相手だと分かるだけに悩むのだ。
身体的にはキツイー精神的には会いたい。どうするか・・




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ふと、思う。かおりには悪いが、これも、先々の生活を豊かにする為の貯金なのだと。これを断れば二度と誘われないーそんな間柄ではないのだけれど。
遠くもない、セカンドライフを思う。

「その時」を充実させ、本当の意味で生きていると実感出来る日々を過ごしたければ、金も大事だけれど、それと同じくらい付き合いも大事だ。
病気や先約があればまだしも、気分だけで断るなんて、私にしたら贅沢な話なのだ。
少な過ぎる交友関係だからこそ、いまある付き合いを大事に育てていかなければ。
本来なら、この住み慣れた土地で、気の合うママ友との繋がりを育てていきたかったけれど。それがかなわないのなら、旧友に頼るしかない。


「月曜、1時ちょっと過ぎまでなら大丈夫だよ!OOの授業参観があるから、それまでなら全然大丈夫!」


全然大丈夫ではないけれど、気分を上げてなんとかしよう。




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