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姥捨て山

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母は、祖母のことで父と喧嘩をすると、感情に任せ暴言を吐くことが多かった。


「早く死んでくれたらいいのに!どれだけ私を苦しめたら気が済むんだろう!?」

「私とお婆さん、一緒に溺れてたらどっちを助けるの!?」


父はいつでもそれに答えることはなく、黙って自室にこもるか逆ギレするかでー、私は子ども部屋の二段ベッドの布団にくるまり、耳を塞いで時が過ぎるのを待ち続けていた。


ついこの間あったというのに、また母からの電話だ。どうやらココナッツオイルのお礼の電話らしい。猫撫で声なのですぐにピンと来た。


「気を遣わせて悪かったわね~。痴呆症に効くらしいから、あんたに迷惑掛けない為にも毎日摂るようにするわよ。料理に入れてもいいし、毎朝ヨーグルトに入れても美味しいわね。あ、そうそう、OOはどう?2年生になって新しいクラスには慣れた?」


珍しく、母が孫のことを聞いてきたのはすこぶる機嫌が良い証拠だろう。最近、子の友達関係で悩んでいたこともあり、ついぽろりと悩みをこぼした。


「あんたにOOはいつもちゃんと話してる?学校のこととか友達のこととか。」


「聞くんだけどね、なかなか。時間掛けてあれこれ聞いても、忘れただとかうるさいとか・・あまり話したくないのかな。」



「あんたの時は私にあれこれ話してたくれてたからね。私がいつも聞く姿勢持ってたから。」



母は、私が彼女を喜ばせようと必死に取り繕いながら虚言していたなんて夢にも思っていないようだった。勿論全てが嘘ではないけれど、本当に辛い時はいつでも自分の胸に溜め込んでいたー私はそんな子供だった。


「いつも思うんだけどね、OOがしゃべらないのって父親が影響してるんじゃないの?あの人、本当にいつだって喋らないじゃないの。あれでよく仕事勤まってるわよね。驚いちゃう。無口な親に育てられて会話がないから、家でも学校でも自分の言葉を相手に伝えることが出来ないんじゃないの?それに、あんたは彼に気を遣い過ぎてるのが私から見て痛いくらい分かる!子供はね、母親が父親の顔色ばかり伺っていると、まっすぐ育たないわよ。」



母の言うことに正直カチンとしながらも、的を得たところもあったので言い返せずにいた。見ていないようで見ているー、やはり母は私の母であり、私は母の子供なのだ。
それでも、母だって父だっていつも夫に対して話し掛けようともせず、目も合わせようとはしないのだー


「お母さん達から話し掛けてくれたら、少しは違うかも。」


「え?なんでこっちからいちいち話し掛けないとならないのよ?向こうから話し掛けるのが筋でしょうが。なんてったって、あんた結婚失敗したわよ。もう少し愛想の良い人とだったらOOだってもっと扱い易い子に育っただろうに。あんただって、いつでも疲れた顔して、おばさん臭いセンスのない格好して、美容院だって行ってるの?結婚してから本当にお婆さんになっちゃって。やつれた顔して・・少し太った方がいいわよ。それにもっと綺麗にしてないと、OOは女の子なんだから、母親が小奇麗にしてないと嫌な思いするよ。」


母が私の年の頃ー、毎週のようにデパートに連れて行かれ、欲しいままに自分の物を買っていた。常にジュエリー売り場を渡り歩き、真珠やエメラルド、ダイヤなどのリングやネックレスを買いあさっていた母。勿論、私や弟にと着せ替え人形のようにデパートの服を買ってくれたりしたこともあったが、そこに私の意見など存在しなかった。「母が可愛いと思う物」は絶対で、私が欲しい物とは到底掛け離れていたが、「お母さんの目に狂いはないのだ」という言葉に縛られ、どうせ駄目出しをされるのだと、幼心に主張すら無意味なものだとハナから諦めていたのだ。
それでも今こうして微々たる物ながら、私からの仕送りがないと生活出来ていない状況にどう思っているのかと一度尋ねてみたい。しかし、それをしたところで、年寄りを虐めることになるだけで、また後から私自身自己嫌悪に陥り嫌な思いをすることも分かっているので、することはないけれど。


「あの人は不器用だからー、家では本当にマイホームパパだし、お母さん達のことを悪くなんて言ったことはないよ。むしろいつも気にかけてくれてありがとうって言ってる。結婚しても精神的にも経済的にも私の家族は自分が守る責任にあるって自覚してくれてるよ。自分の親兄弟と同じ様に思ってるって。」



また嘘をついたー
こうでも言えば、少しは夫への風当たりも弱くなるかと思ったからだ。もし、私が夫から経済的DVまがいなことや浮気の真似事をされていると知ったなら、母はどう思うだろう?
しかし、母が私に同情し助けてくれると思うよりも先に、「ほれ見たことかー」「私の目に狂いはなかったー」「あんたは結局お母さんの言うことを聞いていれば良かったのよー」など、私の選択を全否定されるのが目に浮かぶのだ。
私はもういい大人だ。いまだに「子供が子供を育てている」という感覚で、私の子育てを駄目出しする母。しかし、口出しするだけで何かを手伝ってくれることは殆どなく、助けをなんとなく求めても、「だから近くに住んでいたら良かったのに、そんな所に住んでるからお母さん何も出来ないわよ。」など、電車で30分足らずの距離であっても、今まで頑として助けてくれはしなかったのだ。
彼女の言う近隣とは、徒歩15分圏内。その範囲に住居を構えなかった私達家族は、母からしたら「姥捨て」同然、それを常に根に持っている。

姥捨て山に捨てられたーそう思い続けている母に、母の日の贈り物を厳選する。週に1度は電話をする。月に1度は仕送りをするし、ささやかながらプレゼントを贈る。敬老の日や誕生日、それに結婚記念日、また何故かホワイトデーやお中元にお歳暮ー、向こうから特にお返しがなくてもそういったイベントには何かしら気持ち伝えるようにしている。それでもまだ足りないのだ。




「そうそう、姉さんから電話があったんだけどさ。OXちゃん(従妹)の旦那さんがハワイに連れて行ってくれたんだって。随分景気いいわよね、本当OXちゃんはいい人と結婚したわよ。」



叔母は従妹の子供をしょっちゅう預かっているし、また従妹の旦那ともうまくやろうと歩み寄っていることは差し置いて、羨ましい部分だけをクローズアップし、それをこれみよがしに伝えて来る母。
母の中にもある「隣の芝生」は、私にとっても「隣の芝生」。そして、それを遠回しに求められても応えられないそのジレンマを、子供の頃のようにそっと胸に仕舞ってこう返すのだ。


「OXちゃんは美人だしね、玉の輿には絶対乗ると思ってたよ。」


従妹は元々派手な顔立ちをしており、誰から見ても美人。表参道にある行きつけの美容院では、カットモデルとしてカタログに掲載されるし、また学生時代はバイトでメイクのモデルをしていたこともあった。
元々の素材ー、どうしようもない、そしてその一因は私を産んだ母にもあるのだという遠回しの抵抗をするのが、母を黙らせることが出来る私の唯一の切り札なのだった。

















































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家庭訪問のお茶菓子

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昨日は家庭訪問だった。
この日の為に普段しない掃除をし、駅前にある美味しいと評判のケーキ屋で焼き菓子を買い、担任が来る時間までそわそわドキドキしながら待った。
時間10分前になると、いつ来てもよいようにとテーブルに全てをセッティング、玄関にはスリッパを用意。結局時間より10分程遅れてチャイムが鳴った。



「こんにちはー。」


「いつもお世話になっています、どうぞお上がり下さい。」



担任は、勧められるままスリッパを履き、リビングへ。もう一度改めて挨拶を互いにし頭を下げ合う。担任が座ってから私も椅子に腰掛けた。
クールでテキパキした雰囲気を持つ担任は、まず子の家での様子を聞き出した。私は必要以上に子のことを褒めた。素直であどけなくてひょうきんで、まさに家の太陽であるとー。そして、お手伝いもよくしてくれ助かっていると。
懇談会ではしどろもどろだった子の長所も、マンツーマンで相手が女性ということでいくらかすらすら言葉も出て来た。担任は微笑を浮かべながら私の話を一通り聞くと、今度は子の学校での様子を語り始めた。


「OOさんはとても真面目で、係の仕事なども進んで引き受けてくれます。教室内ではマイペースに自分のやりたいことをしているようですね。折り紙が得意なのかしら?器用に色々な物を作っているようですよ。」


担任が褒めてくれたことで、私の何かが決壊し、話終わらないうちにあれこれ矢継ぎ早に質問を向けていた。


「お友達はいるんでしょうか?うまくやれてるんでしょうか?仲間外れとかないですか?それと萎縮し過ぎて自分を出せていないのではないですか?」


さっきまではスラスラと子の長所を口にしていたというのに、途端にマイナスの言葉を投げ掛ける。担任は少し驚いたような顔をしつつも、



「そうですね、お友達とはうまくやれていないことはありませんよ。ただ、特定のお友達というよりもマイペースに一人でも楽しめる力があるようです。授業中は、まだ恥ずかしいのか発言等はありませんが、ちゃんと人の話を聞く姿勢も持ててますし、まだクラス替えしてからそれ程経っていないので、これから徐々に慣れてくるのではないかなと思っています。」


先日の授業参観で、子のことなど全く視野に入っていないように見えた担任だが、一応気には掛けてくれているようで安心したーと同時に、親とのゴタゴタが面倒だからと当たり障りのないことしか言わないのかもしれないと疑心暗鬼にもなった。あれこれ指摘されれば不安になり、されなくても不安になる。もっとどんと構えていられたらー子だって伸び伸びと自分を出せるようになるのかもしれない。


「実はー、学校のこともあまり話してくれないんですよね。友達は出来たかとか、今日は発言出来たかーとか・・嫌なことはなかったかとかー聞いても答えてくれないんです。」


担任は私が話終わるのを待つと、ひと呼吸置いてからこう言った。


「お母さん、少し子供の力を信じてあげて下さい。マイナスの言葉は子供の力の芽を潰してしまいます。色々ご心配されるお気持ちは分かりますがー、学校に行くのが嫌だと言ってるわけではないのですから・・まだ低学年ですから記憶の定着も曖昧ですし、時機に話してくれるようになりますよ。」


マニュアル通りの答えーそう思ってしまった。些細なことかもしれないが、現に登下校メンバーとはうまくいっていないし、また1年の頃は特定の友達も出来ずに終わった。それに、授業を止めてしまう程の消極性ー


「お子さんはーおひとりですか?」


そして、またお決まりの質問だ。


「はい、そうですが何か?」


つい突っけんどんに返してしまった。



「いえ、そうなんですね。友達が出来ないーというよりは自分の世界があるのではないでしょうか?」



「・・・でも現にー、友達関係で泣いて帰って来たこともありましたし、それにやっぱり友達と遊ぶのが大好きなんです。ただうまくコミュニケーションが取れないだけで・・」


ああ言えばこう言う親ー彼女からしたら、「大人しいモンペ」に過ぎないのかもしれない。学校に乗り込んでは来ないが、取るに足りない小さなことに、あれこれ気を揉み相談する面倒な保護者。
少しの沈黙があり、ちらっと時計を確認する担任ー、結局お茶にも菓子にも手を付けず、



「次の方が待ってますので・・すみませんがまた何か気になることがありましたら・・」


と、定形通りの言葉で締めくくった。私もそれ以上話を持ち掛けることが出来なかった。
どこか、モヤモヤが晴れないままに担任を見送ると、途端に喉が乾いたことに気が付き、彼女に用意したお茶を一気飲みする。そして、焼き菓子も次々に口に放り込んだ。


形だけ用意したお茶菓子と同じー、形だけの家庭訪問は、こうして幕を閉じたのだった。


















































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バラバラ黄金週間

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ゴールデンウィークは、家族で旅行やレジャーを楽しむのが理想だけれど、実際のところはこの期間の馬鹿高い宿泊料金だったり混み具合で、遠出をする気力がわかない人々も多くいるのではないか。
我が家も例に漏れず、今年も夫の実家に遊びに行くくらいしか予定のない連休になりそうだと思っていたのだが、突然夫が私に提案して来たのは、私抜きで義実家とキャンプに行くという計画。2番目の姉家族と義父母とだ。大きなコテージを借りたという。私に相談は何もなく決定した後にそう聞かされた。


「姉さんとこの家族とキャンプに行こうって話になっててさ。姉さんはその日、友達と温泉旅行の予約入れてるらしくて来ないっていうんだよ。だから、父さんと母さんと兄ちゃんと子供しか来ないし、あんたも来たら子供の世話だとかで疲れるだろうから、友達と飲みにでも久しぶりに行ってきたら?母さんもそう言ってるよ。」



物分りの良い夫を装っているが、その予定の後にそのまま子供達を義実家に連泊させる腹積もりだろう。そして自分はツーリング仲間と楽しくやるという魂胆なのだろう。仕事仲間とバーベキューと言っていたが、絶対に彼女もその中に含まれるはず。
と、なると私は邪魔者。義母にとっても私がいない方が何かとやりやすいのは分かっている。お姉さんがいないのも、一応私に気を遣ってのことかもしれない。お姉さんはさぞかし喜んで羽を伸ばすだろうが。

「料理とか女性がいないと大変でしょう?お姉さんがいなくても私は大丈夫、行くよ。」


鈍感な振りをしてこう答えると、夫が一瞬面倒臭そうな表情をしたように見えた。


「母の日のプレゼントだと思ってゆっくりしろよ。たまには家事育児忘れて独身時代に戻ってさ。」



それまで家庭に縛り付けておいて、何を言うか。夫はいつだって自分の都合の良い方向に事を運ぶのがうまい。そして、私も夫の偽好意を断ることで、イライラされてもかなわないので、大人しく頷いた。




それから、私も数少ない友達にメールをしまくった。
宗教の友達ー、引越し前の友達ー、従姉妹ー、そして最後に実母。
しかし、誰とも約束を取り付けることが出来なかった。皆、一様にGWは予定が一杯で忙しいと言うのだ。むろん、母にいたっては見栄か出し惜しみだろうが・・
結婚したての頃、夫に嫌な顔をさせても、細々と続いてきた交友関係をもっと大切にすべきだった。これから子育ても終了し、老後の生活を考えると、友達もおらずぽつんと日々美味しいのかどうなのか分からない食事を黙々と一人で食べ、片付け、テレビに向かって話し掛ける自分が浮かぶ。


折角、親と出掛けてまだ楽しいと思ってくれている子がいるというのにー、なぜ親ではなく、祖母や祖父を喜ばせ思い出作りをすることに優先順位を上げるのか。
夫はどこまでも私の存在価値を下げるー、それはもう意識的ではなく無意識になのかもしれない。夫の冷たい横顔を見てそう思った。













































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年下の女医

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コンプレックスを刺激されることは日常の中で多々あるが、昨日はそれが突如起きた出来事に誘発された。
朝、体が痒くて起きてみると、腕全体に蕁麻疹。なんとなく顔も痒くなり、無意識にこすっていたら、いよいよ瞼は膨れ上がり外に出られる状態ではなくなりつつある。
ネットで蕁麻疹を調べ、画像検索するとたちまち出て来た溢れる情報の数々。私と近い症状が出た女性のブログを読んだら、早急に皮膚科に行くべきだと判断し、マスクで顔半分を覆い、自転車で駅前の休日も営業している皮膚科に向かった。
その清潔で小さなクリニックは、女医が医院長を務めているようで、受付窓口の女性はまだ20代前半だろうか?学生上がりのように見えたが、メイクはバッチリ、エステサロンの受付女性のようだった。
待合室にはまばらの人ー15分程度で名前が呼ばれて診察室に入る。

ドアを開けると、だいぶ若い女性が白衣を着て座っていた。おそらく20代後半だろうか?今風のメイクと巻き髪で派手な顔立ちの女医。私の苦手なタイプだ。



「えっと、今日はどうされました?」


聞かなくても、この顔を見れば分かるだろうと、マスクを取る。


「朝起きたら、なんだかあちこち痒くて。気が付くと蕁麻疹が体や顔に広がってしまって。」


女医は、まじまじと私の顔や腕を見て、それからパソコンに何やら打ち込む。昨日食べた物や最近何かストレスを感じたことなど詳細に聞かれた。



「蕁麻疹はねー、原因不明なことが多いのよね。あなた、些細なことで色々考え込んだりするでしょう?神経質な人に出やすいからね。それに、この程度の蕁麻疹で大騒ぎするのもね、ちょっと大げさっていうかね。」


急なタメ口。持病の病院や小児科など、男性医師からタメ口をきかれることも多いが、その殆どは私よりも年上。しかし、明らかに私より年下の綺麗な女医からの上から見たような物言いは、なんだかカチンときてしまう。


「この程度なら、アイシングでもおさまったかもね。まあ、心配だろうから一応薬は出しておくねー3日間しても治らなかったらまた見せに来てー。」



「はい、ありがとうございました。」



診察室を出て、蕁麻疹で腫れ上がった醜い顔を再びマスクで隠す。年下の女医はなんというか偉そうで、まあ若くして病院を持つこと自体凄いことだが、その凄さはきっと今までも多くの人々から称賛されて来たのだろうーそんな自信と誇りがこの数分間に垣間見られた。

すごすごと待合室に戻り、処方せんを受け取る。神経質だと言われたことも癪に障った。たった数分間、しかも蕁麻疹が出ただけで性格まで判断されるのかと思うと嫌な気がした。確かに私は神経質だ。ストレスも溜めやすいしマイナス思考。ただそれは自己分析の範疇で言っている分には構わないが、他人から指摘されると面白くはない。何年も付き合った友人だったりパートナーから言われるのとはわけが違うのだ。
女医は、ぱっと見の雰囲気で私を判断したのだろう。
その言葉に悪意はなく、思ったまま感じたままを相手の気持ちを考えずストレートに口に出来る、絶対的な自信が彼女にはあるのだ。幼い頃から医者になる為に、多くの犠牲を払ってきた代償がそこにあるのかもしれない。何もせず楽をして来た私は、この先死ぬまで多くに怯え、自分を偽り、心とは裏腹の薄笑いを表に浮かべていかなければならない。

この教訓は、分身である子に同じ思いをさせないよう、生かさなくてはならないと思っている。「自信」という見えない武器は、自分を守りそして生きやすくするのだ。





























































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いとこのこども

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従姉妹から、初節句の内祝いが届いた。初節句祝いといってもほんのささやかな気持ち程度の物で、お返しなど期待していなかったのだが、立派にのしが掛けられた高価そうなスイーツは、実際のところ半返しどころか全返しなのかもしれない。
お返しは貰うつもりは到底なく、要らないからねと一言添えて渡した図書券と小さなおもちゃ。逆に気を遣わせてしまったようだ。
内祝いの箱を開けると、小さな封筒が入っており、その中にお礼の手紙と従姉妹違の写真が何枚も封入されていた。写真館で撮ったのだろう、可愛らしい衣装を着せられたあどけない笑顔ー
ピンクの花があしらわれた十二単にブルーのドレス、キャラクターの着ぐるみと3つの衣装ーそれから家族写真。美人の従姉妹とイクメン・カジメン・イケメンなご主人の間に、ちょこんと座る小さな天使。
それらを前に、圧倒的な敗北感を感じずにはいられなかった。

子に見せると、またスタジオで写真を撮りたいと騒ぎ出すだろうから、それらの写真を封筒にそっと戻す。内祝いが届いたお礼を電話で伝えようとしたが、この感情を抱いたまま彼女と到底話す気力がわかず、簡単にメールで済ました。
少しして、メール返信。同じく簡単な短い文面に写真が添付されており、私の知らない数人の赤ちゃんと従姉妹違が楽しそうに寝転んでポーズを取っている様子がそこにあった。正直、どれが自分の従姉妹違なのかも分からなかったが、いちいち聞く気も起きず、そのままスルーすることにした。


普段、頻繁に会うことのない従姉妹ー、そうであってもこれ程些細なことに心は乱される。そして、充実した日々を送る彼女に嫉妬心をおぼえる。
毎日のように忙しく出歩いているだろう社交的な従姉妹は、私と同じ血が流れているとは思えない。まだ姉妹ではなかったのが救われる。母が私と従姉妹を比較しても、所詮それは本当の意味での比較ではないから。


そして、もし去年の今くらいの時期までに妊娠していたのならー、従姉妹とママ友になれたかもしれないなんて、しても仕方のない想像をして虚しい気持ちになる私がいた。




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求人を探すにあたって、まず重要視するのは「その職場に自分が馴染みやすいかどうか」だ。出来れば一人で黙々と出来る作業が良いし、そうでなくても少人数。
それから年齢層も考慮する。ファーストフード店などキャピキャピしていそうな場は自分には合わないし、またそこで働く自分を想像し難い。女性だけの職場も然り。いじめのターゲットにされはしないかと不安になる。
土日の新聞広告内には、様々な地域の求人チラシが入っており、片っ端からそれをチェックしては駄目出しをする。
夫に、先日の嘘の続きー、「前職場では既に採用が決まってしまった。」と報告し、それを聞いた彼の表情が一瞬曇ったのを見逃さなかった。


「まあ、いずれにしてもー、そろそろ子離れしないとな。OO以外の世界を見つけろよ。経済的にも多少余裕を持たせたいしな。」


子供以外の世界ー
もうしばらくご無沙汰だった。私の世界は子供と夫ー、それから子供関係の付き合い。それだって殆ど上手くいっておらず、日々心も体も持て余しているのが現状だ。
もし私が働くことになって、夫の協力は望めないだろう。早朝出勤の遅帰りー、土日出勤も多く代休だっていつになるのか分からない夫に、家事をさせるのは物理的に無理なこと。
理想は、平日3日の朝10時~15時くらいまで。これなら子の帰宅にぎりぎり間に合う。もし間に合わなかったとしても、留守番させるのは1時間にも満たないはず。
レジ打ちでも何でもーと思いながらも、持病のこともあるので体に負担が掛からないものを選択せざるを得ない。そして短期でーとなると狭き門。
結局チラシの中に、希望する求人は一つもなかった。
「要資格」の看護師や保育士、また介護職などの求人は引く手あまた。私の希望する座って出来る仕事だと、事務職が挙げられる。しかし、その求人の殆どが、当たり前だがPC全般出来る人物を求めているように思う。
エクセルやワード中級とはどのレベルなのだろう?
ただの打ち込みくらいしか出来ない自分にも可能なレベルなのだろうか?去年、団地の役員になり広報を努めた。また、幼稚園の最終年でも役員をしたので、試行錯誤しながらもいくつもの書類や配布プリントなどを作成して来た実績はある。しかし、それらはひな形があってのことで、一からと聞かれればそう自信を持って出来るとは言い難い。
もう何年も家にこもっていたブランクを、果たして埋めるだけの魅力と技術が自分にあるかと聞かれれば、答えはノーだ。

ネットでの求人も検索しチェックしてみた。良さそうだと思いクリックすると、社内の様子が写真でアップされていたり、また職場メンバーがこちらに笑顔を向けている写真に、「一緒に頑張る仲間を待っています!」などの見出しがあると、途端にそれまでのやる気はしぼみ気後れする。
写真の中で笑顔を振りまいているー、私と同世代の女性達とは到底うまくやれそうにないと決め付けてしまう。なんとなく恐怖感が先に出て、仕事でミスをしたり無視されたり、社内で孤立してしまう自分を想像してしまう。
なんてマイナス思考なのだろう。

しかし、夫から自立するー、今の言いたいことも言えない関係に終止符を打つと決めたのだ。
その為にも、社会復帰。
頭では分かっていながらも、行動を起こせずに唯々検索画面をぼーっと見つめ続けるだけの日々が過ぎている。








































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女社会の序列

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最近子が一人で帰宅していることが気になり、過保護かもしれないが、学校の近くまで買い物ついでに迎えに行くことにした。
下校時間ー大小様々な体格の子供達がバラバラと、ランドセルを背負って下校する。ふと目についた先に、DちゃんやEちゃん達がいた。子もその中になんとなく入ってはいるものの、彼女達が家の近くの公園のベンチに腰をおろして何かを始めると、ふらっとそこから離れてこちらに向かって歩き出した。
見てはいけないものを見てしまったようで、咄嗟に隠れた。子が通り過ぎたのを確認して少し後をつけた後、背中越しに名前を呼ぶ。
子は振り向くと、特に変わった様子でもなく、買い物袋の中身を気にし出した。


「おやつは家にあるから買ってないよ~今夜のご飯。ハヤシライスにしようと思ってね。」


「やったー!」


「今日は一人で帰ってきたの?」


「ううん、皆で帰って来たけど、Dちゃん達は寄り道してる。」


「一緒に寄り道しなかったんだね、えらいね。」



寄り道は学校側から禁止されている。しかし、それまでの子ならば一緒に寄り道をしていただろうに、Dちゃんらと何かあったのだろうか?それに、最近放課後も皆と遊んでいないようだ。
Eちゃんとはクラスが一緒になったものの、特に仲良く遊んではいないようだし、子供の間で何かあったのだろうか?
不思議に思っていると、エントランスで素敵ママに出会った。たまたま彼女も車でどこかから帰宅して来たところらしく、子が駆け寄ると、にっこり笑って手を振ってくれた。
子が、素敵ママの腕の中にいる赤ちゃんに向かって話し掛ける。彼女は子の視線に合わせてかがんでくれ、なんとなくそのまま立ち話となった。そうしているうちに、R君も帰って来て、そのまま子と一緒にエントランスで遊び始めた。
久しぶりの穏やかな時間ー、私も楽しいが、子も楽しい時間。


「最近、OOちゃんどう?」


素敵ママの笑顔に、なんとなく頼りたくなった私は、つい先程心に引っかかったことを口にした。


「最近、OOが一人で帰って来てるみたいで・・今まではDちゃん達と仲良くしてもらっていたんだけどね、なんか3学期の終わり辺りから疎遠になっちゃって。さっきもOO以外は寄り道してたみたいなんだけど、OOだけ一人でそのまま帰って来たっぽくて・・子供同士、何かあったのかなって心配してるところ。」



そんな私の悩みを一通り聞くと、少しの間を置いてから、素敵ママから思いがけないことを聞かされた。


「そうなんだ。実はね、これ言ってもいいのか迷うんだけど・・EちゃんがOOちゃんに無視されたって登下校メンバーに言ってるみたいで・・Rは男の子だからあんまり感じてないんだけどね、他の女の子達がそれ聞いて、ちょっと妙な先入観抱いちゃってるみたい。特にOOちゃんは皆とは幼稚園が違ってるからさ、Eちゃんの単なる思い込みかもしれないけど、やっぱり皆、昔からの友達の言うことを信じちゃうみたいで。」


私がそれを聞いた時、真っ先に浮かんだのは、児童館でのEちゃんママとの微妙なやり取りだった。元々Eちゃんは、待ちぼうけをしている子に声を掛け、一緒に遊んでくれた子だ。それが急に子のことを敵対視するとは考えにくかった。それにー、無視というが、子供は普通何かに熱中していたりすると、誰かの声が聞こえなかったりするものなのではないか?Eちゃんが少し過敏過ぎるのではないか?
そして心のもっと奥では、Eちゃんママがあの一件で気分を害し、Eちゃんにそれとなく我が子と接触を持たせないようなあることないことを吹き込んだのではないかーとさえ思ってしまった。


「それとね、1年の時のクラスにいたHちゃんって覚えてる?彼女のママさんからも実はOOちゃんとのこと色々相談受けてて・・Hちゃん、ちょっといじめられやすいところあるでしょう?だからOOちゃんに笑って貰えないことが引き金になって学校行けなくなってるってママさん泣いてたんだよね。」



ショックだった。
まず、電話越しでは大人しく物分りの良さそうだったHちゃんママと素敵ママがママ友だったこと、そして泣きながら相談というー弱みを見せて同情を買うようなやり方も汚いと思った。
それにー、素敵ママも一方的な股聞きを信じ、子が全て悪いかのような物言いをして来たことに、悲しい気持ちにさせられた。
唯一のーママ友とまではいかないけれど、信頼出来る知人だっただけに、残念な思いで一杯になる。そして、そういえば以前、子がR君とスネオママがMちゃんを苛めていると担任に告げ口したことが思い出された。
もしかしてー、その時の仕返し?とまで思ってしまう私の心は相当歪んでいるのかもしれない。
心の中は、怒りと悲しみで覆い尽くされていた。一方的に責められている子ーただ人の話を聞いていなかったというだけでー。誰かを叩いただとか仲間外れにしただとか、故意に傷付けたというわけでもない。
言ってみれば、勝手な被害妄想で、逆に嫌な思いをさせられているのだ。確かに子は不器用だ。それは学校生活を見てみても分かる。それなのにー、最もらしい理由をつけて仲間外れにされるのは心外だったし、また子供だけではなく大人達からもそんなレッテルを貼られ始めていることが不憫でならなかった。


「そうだったんだね、私、何も知らなくて。ちょっと帰ってOOに聞いてみるよ。教えてくれて助かった、ありがとう。悪気はないとは思うんだけどね、でも言葉が足りなかったりしたんだろうね、皆を嫌な気持ちにさせちゃって申し訳なかったよ。」


本心とは裏腹に素敵ママにそう告げてから、遊んでいる子に声を掛け、エレベーターに乗り込んだ。丁度、素敵ママの新たなママ友であるお隣さんがエレベーターから降りて来たことで、彼女は更にもう少しの立ち話をするのだろう。


素敵ママにー(人の子供を指摘する前に、自分の子供を見たらどう?R君はもっと酷い苛めをしてたんだよ。それも2対1で女の子を。自分の子供がやったことを棚に上げて何を言うの?下の子が出来て愛情不足なR君のこと、もっとしっかり見てあげたら?それが出来てからママ友の相談乗るべきなんじゃないの?順序が逆だよ。)


Hちゃんママにー(ママ友に泣いて相談!?泣けば同情して貰えると思って・・そりゃあ自分の子が一番可愛いかもしれないけれど、確信が持てないうちから子供の言うことを全て丸呑みにして、あちこちの人に吹聴するのは大人としてないんじゃないの!?)


Eちゃんママにー(ちょっとカチンと来たからって、親の感情を子供に植え付けさせるのは間違ってるんじゃない!?仲間がたくさんいるから強気に出てるのかもしれないけれど・・それでも子供に変な先入観を抱かせないで欲しい!!)



頭の中は、それぞれの母親達に向けての怒りでぐるぐるモヤモヤしていた。



「ママ、どうしたの?怖い顔・・」


エレベーターの中、私を見上げ子はつぶやく。



「ママ・・、悔しいのよ。OOは何も悪くないのに・・」


「え!?OOが悪くないって何?」


「あ、何でもないよ。それよりおやつ、今日はプリンだよ。」


女社会は集団が強い。
ママ友がたくさんいるというだけで強気に出れる彼女達ー根も葉もないことを、強靭なネットワークでたちまち広め、相手を陥れる。
ぼっちママは、こんな時弱い。ただ言われるがままー。子を守れるのは私だけなのに・・
黄色いランドセルカバーの取れた、まだ初々しさが残る子の背中が涙で滲んで揺れていた。












































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宅配の気まずさ

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自分の身の回りのものだったり、安い日用品雑貨の殆どはネットショッピングだ。
宅配業者はその時々で変わるが、大体いつもお決まりのところ。そして、地域で担当が分かれているのだろう、同じ男性が商品を届けてくれる。

夫は自分の趣味のものだったり、また服などを毎週のようにネットから購入する。私にはその価値が良く分からないバイク雑貨。一応、夫宛のものについては受け取る際、何も思わない。
しかし、自分のものだと身構えてしまうところがある。
毎回宅配の男性は、確認の意を込めて、受け取り人氏名を口にする。


「OOさんでお間違いないですよね?」


伝票に記載された名前を指して聞くのだが、フルネームーつまりは下の名前で呼ばれることのむず痒さだったり、また商品名だったり店の名前も共に確認されている気分になり気恥ずかしい。
心の中で、どう思われているかが気がかりなのだ。


(専業主婦で毎日家にいて、あれこれ買っていい身分だな。)

(暇なんだから、ネットで買物してないで外で用を済ませろよ。)

(こんな真昼間からひとりで家にいて、引きこもりかよ?)


また、少しの外出で入れ違いになり、再配達票が入っていた際は申し訳ない気持ちになる。


(こっちは忙しいんだよな。二度手間取らせるなよ。)


勝手な妄想である。
実際、彼らは全くそんな風に思ってはおらず、ただただ業務を遂行させているに違いない。それでも、あらぬ妄想をしてしまうのが私である。

居留守を使ったこともある。
たまたま体調が悪く、寝巻きだった時だ。髪もボサボサでチャイムが鳴ってから身支度をすれば、待たせてしまう。
そこで居留守を使った。
冷静に考えれば、少しの時間待たせるだけのこと。いや、それよりも彼らにとって受け取り人がすっぴんだろうが寝巻きだろうが構ったことではないだろう。玄関先で待つことよりも再度配達に来る手間の方がよほど迷惑に違いない。
もっと最悪なことに、二度寝をする為にインターホンの音を消音にしてしまうこともある。メールで当日配達となっていて、彼らが来るのは事前に分かっているのにだ。
本当にタチが悪い。

そしてさも外出していたかのように、夕方頃再配達の依頼をするのだ。その時は勿論、外に出てもおかしくない恰好をしている。準備万端というわけだ。



出先で、いつも配達に来る男性を見掛けることがよくある。それは運転中であったり、荷物を他の棟の住人に運んでいる時だったり。
そして、視線をつい逸らしてしまう。
なんとなく気まずい。


本当に私は自意識過剰だ。
彼らにとっての私は、数多くいるお届け人のうちの一人だというのに。
そして今日もまた、玄関ドアのチャイムがいつ鳴るのかと緊張しながら彼らを待つ私がいる。





























































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季節を楽しむ

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今年の4月は雨の多い月であったが、しかし気候は段々と暖かくなっていき、春を体で実感している。日々、与えられた家計のやりくりの中であっても、季節を楽しむ為に財布の紐をゆるめることがある。
例えば筍。
この時期しか食べられない筍ご飯は、子の大好物だ。国産の筍は、旬であってもやはり高い。子と共に八百屋に買い物に行った際、


「筍ご飯、食べたいな~」


と言われ、600円近くする筍に躊躇したが、隣にいた主婦が迷うことなくかごに放り込んでいるのを目にしたら、買わないという選択は私の中から消え去った。
おもちゃや菓子をねだられているわけではない、それなのに高いからといって駄目だと言うのも親として情けなかったし、また子に食べ物のことでひもじい思いをさせたくはなかった。
正直、筍をとぎ汁で茹でたり皮をむいたりの作業は面倒だったが、子が美味しいと言って、喜ぶ姿を見ることが出来るのなら、こんなに嬉しいことはない。
隣のフルーツコーナーには艶やかな形の揃ったイチゴー、子にそれもねだられたが、そのまた隣にある見切り品で150円にまで値下がりした、不揃いで小粒なイチゴをかごに入れる。ここは妥協だ。
我が家の肉は、夫にばれない範囲で殆どが外国産。しかし、中国産だけはどうも買う気がおきない。筍は国産以外、中国産が殆どなので、普段はなかなか手が出ない。青椒肉絲は筍ではなくエリンギで代用することが殆どだ。

食品だけでなく、季節を楽しむことは出来る。花を飾るのも良いが、2本で300円のチューリップに躊躇する。ならば、近所の公園に咲いている花を愛でることでも春を感じることは出来る。
また、先日桜を見に行った際、子と一緒に落ちている桜の枝や花びらを拾って持ち帰った。それを小さな瓶に挿したり、器に水を張って花びらを浮かせるだけで、金をかけずに家にいながらも桜を楽しむことが出来た。
引きこもり主婦であっても、この時期の太陽や風を感じることは気分をいくらか上げてくれる。花見の季節が終わり、今度は新緑の季節。
光をたっぷり浴びたエネルギー溢れる木々に、少しの勇気と希望を分けて貰えればと思っている。




























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参観と懇談からの決意

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新しい学年になり初めての授業参観ーそれから懇談会。
相変わらず、廊下には母親達の集団ー、教室の奥には割りと一人で来ている父兄もおり、私も同じくそちらへ移動する。新しい担任は若い女性ーあまり表情の豊かではない、クールな印象にがっかりする。
担任が生徒達に質問をするー、最初はぱらぱらとだった挙手の数も、後半になり増えてくる。子は、そんな周囲の様子にプレッシャーを感じたのか?挙動不審になりながら下を向いていた。


「1年生の時に習った問題ですよ~皆さん、きっと分かるはずです。」


更に、担任がプレッシャーをかける。


「では、今度は分からない人だけ手を挙げて下さい。」


意地悪に思えた。そもそも手を挙げられない子に、追い討ちをかける言葉。教室中がざわざわし出す。しかし、誰も挙げないことで担任は満足したようだ。
担任は、子のことが見えていないように思えた。子が手を挙げても、挙げられなくても、授業が恙無く進行すればそれでいいーそう思っているようだった。
最後の最後ー、子も居た堪れなかったのだろう、ほぼ全員が挙手するのに混じり、小さく手を挙げた。私までドキドキしながらそれを見守った。担任に気付いて欲しいような、欲しくないような・・指して欲しいような欲しくないような、複雑な心境の中、ただ心の中で「頑張れ」とつぶやく。
結局、小学校でも園時代と変わることなく目立っているさなちゃんが当り、子が担任の視界に入ることは最後までなかった。園にいた頃は、同じくらい目立っていたのにー
がっかりしながらも、授業を終わるとそのまま懇談会。毎度憂鬱な自己紹介と役員決めだ。担任が簡単に自己紹介に加えて、クラスの様子などを伝える。その後、順番に一言ずつ言わされた。
去年、恥ずかしい思いをしたこともあり、事前に叩き台を用意しておき何度も復唱し暗記した。心臓はバクバクし、他の母親達の言葉はまるで耳に入って来なかった。そして、自分の番になると、可もなく不可もない、印象に残りさえしないありきたりな一言を早口で多少どもりながらまくしたてた。ほぼ棒読みのそれは、傍から見たら、一生懸命暗記して来たのがバレバレだろう。
最後に伝達事項などが終わり、役員決めの重苦しい雰囲気がやって来た。しかし、以外なことに担任から、



「今年のクラスは有難いことに、立候補が何人もいらっしゃって。ありがとうございます。一応ご希望された役が重複してしまった方もありますので、多数決を取りたいと思います。」


「ooさんと△さんと、□さん、3人の方が校外委員に立候補してくださいました。なので皆さん、こちらの用紙にお願いしたい方のお名前を記入して下さい。」


私を含む3人以外に用紙を配る担任ーなんという罰ゲームだろうか?まるで人気投票ではないか?頑張って立候補したことが仇になる。
ざわつく教室ー、△さんに手を振る仲間らしきグループ・・□さんの両サイドも親しい間柄なのだろう、ひそひそ笑いながら何やら相談しているようだ。
一人なのは私だけだった。唯一話せそうな孤高の人は、会の途中で赤ちゃんが泣き始めたこともあり教室を出てしまったし、顔見知りのEちゃんママは知り合いが数人いるらしく、私とは目が合いお互い会釈はしたものの、実際言葉を交わすことは皆無だった。
担任が用紙を集め、集計を始めた。1クラス分の集計はあっという間に終わったようだった。


「えー、△さんと□さんが同票入っていましたので・・お二人、申し訳ないですがジャンケンして下さいますか?」


△さんと□さんが目を合わせて笑い合う。クラスの視線を浴びながら、勝利を勝ち取ったのは△さんだった。クラス中に拍手がわく。



「では、△さん1年間お願いします。□さん、ooさん、ありがとうございました。」


再び一斉に拍手ー
穴があったら入りたい気持ちだった。担任は票数すら言わなかったものの、それでも△さんと□さんに誰かが票を入れたことは誰の目から見ても明らかだった。
私に票を入れた人は果たしてこの中にいるのだろうか?もしもゼロだったとして、担任はどう思っただろう?担任だけが真実を知っており、「人望のない空回っている親」だという印象を植え付けてしまったかもしれない。こんなことならば、立候補せずに大人しくしているべきだったー


怒涛の後悔が押し寄せる中、今度はボランティアについての募集があった。図書委員だとかベルマークだとか、色々種類がある中、一人の保護者が手を挙げて質問をする。


「今年、お祭りボランティアをしてみたいと思ってるんですが・・準備等、作業的にどれくらい大変なんでしょうか?」


「えー・・お祭りですね・・去年協力して下さった方は・・ooさん、どうでしたか?」


去年の名簿らしきものを見ながら、ふいに担任が私に尋ねる。想定外の質問ーそして発言を迫られ頭の中はパニックだった。真っ赤な顔になりながらも、Yさんの顔を思い浮かべ、勇気を振り絞って自分なりの言葉で不器用ながら伝えた。相手にきちんと伝わったかは分からないがー、何とか話し終えて一息ついた。

2年生の役員や係り、ボランティアは順調に決まった。低学年のうちに終わらせたい親が殆どなのだろう。高学年で役につくと、それこそ会長や委員長などに推薦されてしまうからだ。いずれ、子ども会の役員もしないとならないし、私も今のうちにしておきたかったのだが、今年は見事空振りに終わってしまった。


お開きになり、仲間うちで楽しそうに雑談する母親達を尻目にそそくさと帰り支度をする。すると、突然担任から声を掛けられた。


「ooさん、先程はありがとうございました。立候補もしていただいてー、今回は残念な結果になりましたが、また何かお手伝いして欲しいことが出来ましたら、ooさんにお願いしてもよろしいですか?」


第一印象のクールさからは一転、満面の笑みで担任は話し掛けてくれたのだ。それだけでこの日の大きな収穫だった。母親の印象が多少なりとも良ければ、子への風当たりも良くなるーきっと。


「はい、いつでも声を掛けて下さい。」


私も笑顔で返すことが出来た。


勇気を出すことー、みっともなくても出来ることをしようと頑張る気持ち。子にいつも言い聞かせていることだ。大人になると、その勇気は周りからの視線に負けてつい引っ込めてしまうことが多くなる。無難にやり過ごすことに重きを置き、失敗を恐れ行動出来ないでいることが殆どだ。
しかし、見てくれる人は見てくれているのだー


教室を出て、校庭で遊んでいる子を迎えに行った。そこには、元気に駆け回ってる子の姿があった。大人も子供もー、頑張れる場所、自分らしくいられる場所が1つでもあればいい。全部にそれを求めるから苦しくなるのだ。今年、役員にならなかったら仕事を始めてみようと心の中で決めていた。
勿論、いきなりの社会復帰は無理がある。だから、先ずは短期のアルバイトだ。くすぶり続けている日常に終止符を打つのだ。担任の笑顔に背中を押され、再び決意した瞬間だった。


















































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JSの母

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雑誌などでよくある「親子スナップ」。
掲載されるだけあって、そのどれも隙がなく見える。親もブランド物なら子もブランド物。どちらかが上質でどちらかがプチプラなどありえない。
子供は汚すしすぐにサイズアウトするのだから安物で十分!といっても、どこか1点上質な物をセレクトし身に付けさせていることで途端に垢抜けファッションになる不思議。
身の回りの親子を見ても、センスの良い人は子供の身なりにもそれなりに金を掛けている。
例えば、まいこちゃんママは恐らく有名ブランドの服を着ているのだが、勿論子供にも同等の物を着せているのは、以前一緒に寄った雑貨屋で子供達の土産にと購入していた靴下の価格で知ったこと。1枚数千円の靴下などOL時代でさえ躊躇していたような気がする。私は本当のお洒落ではないただの見栄張りだから、下着や靴下など見えないお洒落に金を掛けない。だったら、見栄えのするバッグやジャケットなどにどかんと何万も掛ける方が納得行くのだ。

結婚し子を産んだら、物欲は自分の物より子の物に移行した。実は、自分は900円台のトップスを着ながらも、子には1万円近いTシャツを買って自己満足していた頃もあった。微々たる独身時代の貯金をそんなことで使ったのは本当に馬鹿だった。今なら子も可愛い物を着ればそれなりに喜ぶが、まだ乳児だったあの頃は、単に親の自己満足に過ぎないのだから。
今思えば、なんてアンバランスな親子だったのだろうー、傍から見たら痛々しいものだったかもしれない。街中でもたまに見掛ける親子らしかぬ親子ー
母親はブランド服でキメていても、子はお下がりでヨレヨレの服ーあるいは子に金を掛けた身なりをさせても自分はボサボサ頭の毛玉だらけのセーターでみすぼらしい格好。
やはり、統一感があるのとないのとでは全然違うー、そして余裕があるのなら、親子共々高価な物でなくてもいいから小奇麗な格好をしていたいものだ。

子はもう2年生ー、最近習い事の共にいる仲間内で、とあるブランドの服や小物が流行っているらしい。なんでもメンバーのうちの一人に高学年の姉を持つ子がいて、その影響らしく、子に言われてそのブランドをネットで検索すると、小さなポシェットでも5000円する。素材やデザインを見ても、正直量販店などで1000円せずに販売されているような感じなのだが、一面にブランドロゴがラメに縁どられて刺繍されているー、それだけで価格は跳ね上がる。ブランドロゴが分かりやすい場所に付いていることーそれを所持することが女の子達にとってのステイタスなのかもしれない。

「欲しい!欲しい!」


自分の物なら躊躇するのだが、子のものだと「定価」であっても多少高くても、本人が欲しがっている物を買ってやりたい欲求を止められない。
進級祝いーということで、ダンス教室に使えるリュックを買ってやることにしたのだ。





ジェニィ ジェニー JENNI うさ耳キルティングリュック 2015春夏 58522

価格:6,372円
(2015/4/4 14:45時点)
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JSという言葉に抵抗感がある。子もあと数年したらここまで大人びるのかと思う程、そのブランド服を身に付けた女の子モデル達は、妙に肌を露出させた服を着て化粧をしており、不自然にも子供離れしてい。るように見えた。
私が本来子に着て欲しい服は、ナチュラルな中に少しの個性が光るもので、可愛らしくカラフルだが、きちんとした行儀の良い雰囲気を持った物。しかし、ブランドとなると手が出ないので、それに近くてプチプラな物を探すのが好きだ。












話しは逸れたが、親子で同じ系統の服を着られるのはわずかー
子の好みは必ずしも親のそれと同じとは限らない。そう思えばー、子が乳児の頃にあれこれ着せ替え人形を楽しむように金を使っていた私を少しは肯定出来る、言い訳かもしれないがそんな気もするのだ。










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おばさんの妄想

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高橋さんは親切だ。
昨日も、腰痛がなかなか治らない私に、家で軽く出来るストレッチや生活習慣の見直し、また小さな小さな私の私生活についてのあれこれを、こちらが心地良く話せるような空気を作り、問いかけてくれた。
実際、おばさんの日常に若者がそこまで興味があるわけでもないだろうー営業トークだということも分かっている。それでも、子供のこと、家事のコツや最近観たテレビのことなど、聞かれるがままに答えているだけなのに、彼は楽しそうに聞いてくれるのだ。
男性相手に最初は緊張していた私も、既に10回は通っているだろうー通院するうちにその場の雰囲気や彼の人柄に慣れて来た。
今も多少、会話が止まるとドキドキしてしまうが、しかし彼はプロだ。沈黙を破るのがうまい。そして、私のような詰まらない人間にでさえキャッチし易いボールを投げてくれるのだ。
調子に乗った私は、つい彼が喜ぶであろう話題を投げ掛けた。


「最近、カメラにはまってるんですよね。子供の行事で頻繁に使うし、思い切ってカメラを一眼にしたんです。本当綺麗に撮れてびっくりしてしまって。」


一眼レフを持っているーということは本当のこと。そして、行事で使っているのも。しかし、はまっているといったら嘘になる。しかし、「これからはまるのだ」と自分に言い聞かせ、彼のHP上にあったプロフィールを思い浮かべながら話を切り出した。


「え?本当ですか?僕もカメラが趣味なんですよ。とはいっても、学生の頃からなんでつい最近ですけど。」



学生時代を「つい最近」と言う彼に、果てしない距離感をおぼえた。私にとっては遥か遠い過去のことだからだ。しかし、彼は嬉しそうにカメラについて語る。
そこから先は、彼の独壇場だった。カメラの機種だったり扱い方、また光の取り入れ方だとかの技法を熱く語っている。マッサージを背中に受けながら、楽しそうにしている彼を感じ、私自身も満たされていた。私は今、彼を気分良くしている。肉体的には私が癒されているのだが、精神的には彼を私は悦ばせているー



「詳しいんですね、私は常にオートで撮っているんで。なので全然上達しません。それでも季節の移り変わりだとか空の色だとか、普段気付かない日常に少しは敏感になったような気がします。」



「楽しければいいんですよ!心で撮るんです。僕も正直のところ感性はイマイチで。イメージ通りに撮れた試しがありません。」



あまりにも高橋さんが楽しそうだからー、私との話が楽しそうだからー、



「もしかして、ブログとかしてます?してたら教えてくれませんか?」



「え?ブログですか?ーーー・・いや~、ブログはしてませんね。」



調子に乗り過ぎた。途端に、高橋さんの手がこわばったのを背中越しに感じた。気持ち悪いおばさんだと思われた。ストーカーになるのではないかと怖がらせた。心の中で、「ババア、まじかよ、勘弁。」ーそんな声が聞こえた気がした。



「そうですよね、ブログって面倒臭そうですもんね。」


沈黙が怖く、的外れな返しをしてしまう。面倒と言いながらーほぼ毎日こうして更新しているブログのある私が何を言うか・・


「はい、終わりましたよー。今日のところはここまでです。」



まだ少し続いてもと思うところで高橋さんは切り上げてしまった。心臓がドキドキする。合わせる顔がないというのはこういうことを言うのだろう。
そそくさとカーテンを締めて、自分の服に着替える。カーテン越しに、「ありがとうございました。」の声が聞こえる。私も小さく同じ台詞を返す。
普段なら、お会計場までついて来てくれる彼が、その日はそのまま次の客の案内を始めてしまった。会計にはいつもの綺麗な女性がおり、上目使いで私を見る。



「1450円になります。」


「はい。」


小銭がたくさんあったので、じゃらじゃらと1円まで出して丁度ぴったり。いつもならすっきりする瞬間なのに、この日はモヤモヤが消えなかった。
私が去った後、高橋さんはこの女性とこんな会話をするかもしれない。



『いや~、おばさんに目を付けられたっぽくてさ。キモイんだけど。』

『えー、あの地味そうなおばさん?』

『なんかさ、俺にブログやってたら教えてくれとか言うの。つーか教えるわけないし。ストーカーされんじゃん。怖すぎ。』

『えー!ちょっと刺されないように気を付けてよ~つーか店ん前で待ち伏せとか有り得るかも。』

『犯罪臭プンプンなんですけど。あー、明日も来るのかな。ちょっと優しくしただけで図々しいんだよ!』

『あの年になると、欲求不満の塊なんだろうね。旦那にも相手にされてなさそうだしさ。』



妄想がどんどん膨らむ。恐ろしいくらいにそれはリアルな会話だった。しかし、それ以上に高橋さんのしなやかな掌が忘れられない。
そして、こんな妄想に負けるのは嫌だった。
HPを開くと、変わらぬ高橋さんの爽やかな顔が掲載されていた。この笑顔の裏をまだ知るには早過ぎるーそう思った。







































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扇の真ん中

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ドタキャン返しされてからというものの、こちらから実母に電話もメールもしていない。しかし、こちらの苛々した気配を感じ取ったのか、毎日のようにメールが来る。


「腰が痛い、寒さが戻って膝が痛くてしんどい。」


「花粉症の薬の副作用で頭がぼーっとして辛い。」


「今週もずっと病院、忙しくて嫌になる。」


お決まりの病気ネタ。
しかし、病気といったら笑われる程度のもの。生き死にに関わる病でもなければ、どれも日頃の不摂生から成る生活習慣病が殆どだ。特に花粉症の薬の副作用でヒーヒー言っている最近、この先本当に何か重大な病に掛かったらどうなってしまうのだろう?
特に趣味もなければ人付き合いもない彼女にとって、「通院」「服薬」という習慣は、もはや生活の軸であり欠かせないものなのだろうが。
しかしそれを毎回、声を大にして訴えられてはこちらも参ってしまう。まだ孫だったり娘のことを心配する電話なら、面倒でも有難いと思う気持ちがわくのだが、母はやはり自分が一番なのだ。


子が発熱し、あたふたしている時ー電話のベルが鳴り、受話器を取ると母から。


「もしもし、あたしよ。」


「あぁ、ごめん、今OOが熱出して。38度あるの。」


「あら、それは大変。私もこないだから調子悪くて。この寒暖差にやられるのよね。一週間寝込んだわよ。やっと治ったと思ったら、今度は腰をおかしくしてね。寝たきり状態で買い物にも行けない状態。花粉もすごいし薬飲んだら頭がぼーっとしてまた調子悪くて・・・」



こんな調子で自分の体調の悪さに話をすり替える。またある時の、子が学校でうまくやれず、担任から呼び出しがあり落ち込んでいた時の電話では、



「もしもし、あたしよ。元気?」


「うん、元気っていうかーOOが色々学校で問題あって悩んでるとこ。」


「そうなの?大変ね。まあどんな子でも色々あるわよ。それより先週病院に行ったんだけどね、薬変えたら調子が悪くて。病院替えた方がいいのか悩むんだけどね。甘い物も禁止って言われちゃったわよ。でも隠れて食べちゃうんだけどね。なんか胃が重いのよ。ガンかもしれない。私死んだらお父さん達のことよろしくね。私がいないと何も出来ないんだから。」



こんな調子で話はすぐにすり替えられる。イライラしながらも受話器を置けずに、いつでも母の話に耳を傾けてしまうのだ。子供の頃からずっと。
少しは、私や子の心配をしてくれてもーと思うのは幼稚だろうか?孫の心配よりも自分の体ー残念な気持ちになる。


物心付いた頃から母の愚痴や悩みを聞かされて来た。父のことや祖母や親戚の愚痴、近所のママ友らのトラブル関係ー弟のこと。
まだランドセルを背負うだけにも重いと感じる私にとって、それらの話は負担だった。それでも、母が自分にだけは心を開いてくれている、頼ってくれているという事実が嬉しかった。無力な弟がなんだかんだで溺愛されているのを横目に、私は母に必要とされていることで愛情のバランスを保っていたのかもしれない。


最近、自分が将来母のようになるのではないかという不安感に苛まれていたが、それとは少し違うかもしれないと思い始めている。
私は自分のことを子に話さない。親のこと、夫のこと、自分自身のこと、ママ友関係ーそれらの悩みは「ここ」にさらけ出しているからだ。
まだ自分のことだけで精一杯の我が子に、余計な負担を掛けたくないし、また私からの刷り込みで偏った先入観を抱いて欲しくはないからだ。
だからといって、「完璧な母親」になろうとしているわけではない。時に親も弱みを見せることが、子供にとってプラスになることも有り得るのだと聞いたことがある。ただ、そのタイミングや時期を間違えてはならない。その見極めこそ難しいのだけれどー。


今、私は母と子の間に挟まれる、「中間層」に属している。しかし実際のバランスは、組み立て体操で作られた「扇」の真ん中にいるようなもの。両サイドから引っ張られ、なんとか立っている状態だ。
実母に子育てや家事をフォローして貰いながら好きなことをしている人々もいるだろう。例えば、ピラミッドの頂点に立つ義姉達。彼女達を羨ましく思いながらも、しかし自分はこのポジションにしっくりきているのも事実だ。
親も子も、今はまだそれ程大きな問題を抱えてはいない。これから先、10年もすれば「介護」が現実味を帯び、その頃子の「受験」が迫る。その時、今作られたバランスがどう崩れるか、どちらに倒れるのかは分からないが、出来るだけこの形を保ち続けて行けたらと思っている。

















































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チック親子

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最近気になる子の言動ー
会話の途中でやたらと頭をブンブン振り回す。これはチック症状なのだろうか?

私自信、低学年の頃、特に理由はないがチック症状に陥ったことがあった。鼻をクシャっとさせてしまう癖がなかなか抜けず、その度に親に怒られた。
子供心に、何故怒られるのか理解出来なかった。
やってはいけないーその理由を、親は単に「ブサイクになるから」というだけだった。鏡でその顔を確認したら、確かにそれはブサイクだった。口はひょっとこのようだったし、鼻をくしゃっとすることで顔全体が歪んでしまって醜いと思った。
しかし、なかなかやめられなかった。怒られれば怒られる程、親が見ていない隙にこっそり鼻をくしゃっとさせるようになった。我慢すると、なんだか分からない胸の奥がモヤモヤして来て、しかしそのモヤモヤは顔を歪めることによって一瞬スッキリするのだった。だからなかなか止められなかった。
私のチックは、高学年になるまで続いた。親に隠れてやっていてもやはり癖、どうしても見られてしまうこともある。その時はやはり怒られ、親の前ではやらないようにーそれだけに細心の注意を払うようになった。しかし、ある日クラスメイトに言われたのだ。

「OOちゃん、変な顔。」

友達に言われた衝撃は大きかった。親に言われる数倍もの打撃ー、そしてやっとの羞恥心からいつの間にその癖は消えた。しかし、大人になった今でも実は時々出てしまう。
私の場合、その癖は小学校に入学した頃ー、また弟に障害が分かり親が悩んでいる頃にあったように思う。しかし、それは今になって分かることで、あの頃はそれと繋げて分析する経験値すらなかった。
弟に掛かり切りになった母、そして仕事がうまくいかなくてイライラしている父との間で、私は孤独だった。しかし、親の前では健全な優等生でいなければーその思いと実際の自分とのギャップを埋める為の癖だったのか?今はそう思える。


子が頭をブンブン振り出したのは最近のこと。最初は怒りはしないが、軽く注意はした。


「どうしたの?頭痛いの?」


「え?別に・・」


「じゃあやめなさい。頭が悪くなるから。」


母が私をブサイクと言ったーあの理由とさほど変わらない理由でたしなめる。子は聞いているのかいないのか分からない、読み取れない表情の後で小さく頷いた。

しかし、また数日経ってそれを目撃した。宿題をやりながらだった。取り敢えず黙って見守ることにしたのだが、カウントしてみると、その日は学校から帰宅して寝るまでの間、計10回以上は頭をブンブン振っていた。


「学校、どう?」


「普通。」


新しいクラスに新しい担任ー、子なりに大きくストレスを溜めているのかもしれない。それがチック症状となっているのかもしれない。
そう思い尋ねてみても、のれんに腕押し。特に収穫もないまま現在に至る。
最近は、学校の登下校も一人のことが多いようだ。Dちゃんらとも上手くいっていないのか?さりげなく聞いてみても、反応が薄い。
ただその反応の薄さに比例するかの如く、頭の振りは日々多くなるようだった。



親子そろって神経症かー


小さく溜息をつく。
鈍感でいられたらー、毎日笑って生きていられたらー
人より敏感、繊細なこと。それは時に自分を行き辛くする。もっと周りを気にせず、マイペースに伸び伸びと自分の生活を楽しめたらいいのに。
私も子も、似たもの親子。
真面目で神経質、そしてそんな性格の自分に振り回され、疲れ果ててしまう宿命なのかもしれない。



































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セカンドフール








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嘘つきの私には、エープリルフールなんてあってないようなもの。1年に1回の嘘なんて狼少年の私に足りる訳もない。夫に昨夜は馬鹿にされ、またありもしないことを口にした。
夫は私を無能な女だと思っている。実際そうかもしれないけれど、一番近い人間にそう思われることのストレスを彼は知る由もない。日々私に向けられる言動は、私の一番柔らかい部分に爪を立て、少しずつ引っかき傷を作る。その傷は知らぬ間に深くなり、消えない跡となる。
また、ツーリング仲間のあの女性ー、彼女と比較されるのも辛い。同じ土俵に立つことすら許されない。夫にとって、彼女はスーパーウーマンなのだから。
夫が私に与えるストレスー、折角作った弁当に手を付けず持ち帰ることも、晩御飯不要の電話をして来ないことも、給料明細を見せてくれないことも、私に無関心なことも、全ては何をやっても逃げはしない無能な家政婦を養っているーという事実に彼があぐらをかいているからだろう。



「世間が狭すぎるんだよ。それしか感想はないの?」


職場で嫌なことがあると、たまにする私へのあてつけ。政治経済のニュースに対しての感想を私に求め、しどろもどろに答える私を小馬鹿にする遊び。彼のストレス解消法。


「アホなコメンテーターの受け売りなんじゃないの?もっと自分の意見とかないの?」


昨夜の夫はしつこかった。馬鹿な嫁を持つ恥ずかしさーそれを吐き出すかのようなわざとらしい大きな溜息。実際、夫以上に知的会話を満たす嫁だったのなら、たちまち夫のエベレストより高い鼻っ柱は折られてプライドはガタガタだというのにー。
普段早帰りした夫は、くだらないバラエティ番組を観たりするのだが、機嫌が悪い時は大概ニュースだ。そして、チャンネルがそれに変わると、夫の食べた後の食器を洗いながらも、私の背中は緊張感でピリッとする。彼の悪趣味な遊びが始まるからだ。そして彼の思う通り、私はうまく答えられず的外れなことを言ってしまったり・・ちんぷんかんぷんで何も発言出来ないことさえある。
そして、冒頭の台詞を頭から投げ付けられる。ー無能な専業主婦。閉鎖的で、温室の中でぬくぬくしているだけのー。夫は私がその温室の中でもがいていることなど知らない。好きでそうしていると信じて疑わないのだ。


「前に勤めていた職場から、人が足りないからまた働かないかって言われた。」


そして嘘を付いた。夫の反応が見たかった、焦る顔をひと目見れば、それだけで満足出来ると思った。


「え?前の?いつ!?」


「先週ー反対されると思ったから言わなかったけど・・」


「反対?なんで?」


「だって、OOが小さいうちは家にいてくれって言ってたじゃない。」


夫は驚いた顔をしつつ、それから私が想像だにしていなかった言葉を発した。


「すごいじゃん!まだ間に合う、断ったの訂正しろよ。」


体が硬直する。まさかの反応だった。夫は私に働いて欲しいのだ。


「でもー、OOはまだ小さいし、何かあったら・・」


「学童だってあるだろう?っていうかさ、小さいってもう2年生だろう?赤ん坊でもあるまいし。しかも前に勤めてたとこなら融通も効くだろう?俺はいいと思うよ。40からだと最就職も難しいって言うし。まさかこのまま一生家にいるわけでもないだろう?」



「・・・分かった。間に合うか分からないけど・・明日電話で聞いてみる。」


勿論これも嘘だ。そもそも誘いの電話なんてないのだから。虚しく嘘に重ねた嘘の言葉がリビングに響きわたる。私が外で働かない理由ーそれは、「夫が反対している」という免罪符があったから。それがなくなった今、そろそろ外に出る準備をしなくてはならないのかもしれない。
それは思い掛けず、割と早い時期に来たのだ。
嘘をつくと、回りまわってしっぺ返しが来る。学習能力のない私は、いまだその過ちを繰り返している。



























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セールス

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子の習い事、まいこちゃん達と入口で居合わせた流れで、スタジオまで共に歩く。子とまいこちゃんは走って行き、私は彼女と別れるタイミングを見計らっていた。
彼女は、仕事を始めたことで、それまでとは違う装いでキリリとした化粧ー、専業主婦だった時の小奇麗さとはまた違うフォーマルな空気感が漂っていた。

なんとなく子供達の話をしていたら、彼女の取り巻きらも近づき輪が出来た。
優しい印象の小太りママと、以前まいこちゃんママとTDL年パスの件で微妙な感じになった千葉ママだ。なんとなく輪から外れそびれたことに後悔しつつ、しかしその日のまいこちゃんママはまるで素敵ママかの如く、私に向かっても好意的に話を振ってくれたので、それに答えたり笑ったり、また他のママ達も私に向かって話し掛けてくれたことでいくらかリラックス出来た上に、多少会話に愉しむ余裕さえあった。

学校の話ー、役員の噂話ー、最近効果的だったダイエットの話から美容の話・・そしてまいこちゃんママが何気ない風を装って、鞄から1冊のパンフレットを出した。
先日私が見せられたものとは異なり、アンチエイジングや美白を促す基礎化粧品の数々ーそして、それと共にサンプルを私達に配り始める彼女。

千葉ママがそれを受け取りながら言う。


「ありがと~!この間サンプルくれたのすっごく良かったんだよね!1週間しか使ってないのにさ、旦那がエステ行った?って聞いてきたんだよ~。この時期花粉とかで肌もガサガサするのにね、あれ使ったらそれもないしツルツルもっちりだよ。あれ、もうサンプルないし買いたいと思ってるんだけど幾ら?」


まいこちゃんママの表情がぱぁっと輝く。そしていそいそと注文書を取り出し、千葉ママにサインをさせた。いとも簡単にー。
千葉ママは、何の躊躇もなく財布から万札を出し、まいこちゃんママに手渡す。シャネルの財布は新作だろうか?まだ買ったばかりといっても良い程、それは新品のように見えた。


続いてそれに同調するかのように、小太りママはパンフとサンプルを見比べながら、目尻の皺とほうれい線が気になるので、お勧めアイクリームやたるみ取りに効果的なクリームはないかとまいこちゃんママに尋ねる。そして驚いたことに、まいこちゃんママはそれに対し、滑らかに的確なレスポンスを返し、要望に見合う商品を勧める。しかし、彼女のすごいところは、小太りママが1万以上の商品を購入しようとするのを一旦止め、3000円ちょっとのトライアルセットを購入して、それから考えた方が良いのではないかと勧めたのだ。
なかなかのやり手だなーと思った。
本来、ガツガツ営業しようと思えば、言われるがままにその商品が客に与える影響などお構いなしで商品を販売するだろう。しかし、彼女はあえてそうせず、ワンクッション「ママ友」という良好な関係性を置くことで、長い目で見た信用性を売ることにしたようだった。
小太りママは、素直に彼女から勧められたトライアルセットを購入することにし、肌に合えば今後の購入を決めると彼女に伝えたようだ。
他のママ達も、値段はまちまちだがあれこれ商品を購入しているようだった。注文書は何枚もあちらこちらで行き交い、ただただ彼女のセールストークの上手さに驚く。そうかー、彼女にはこんな才能があったのだな、と。


「OOさんにはね、これがお勧め。」


ぼーっとパンフレットを眺めていると、まいこちゃんママが私に全ての商品の中でも一番安いと思われる、美白化粧品のお試しクリームを指し示す。お試しというところがポイントで、価格も彼女達からしたら駄菓子を買う感覚なのだろうー、有無を言わせない空気がそこにはあった。そして「あなたも勿論買うよね?」という周囲の視線に私は負けてしまった。


「ありがとう~、じゃあ、これサインしてくれる?」


サインしながら自分に問う。
なぜ、NOと言えなかったのだろう。
皆購入している中で断る勇気がなかったー場の空気を乱したくはなかった。そして一番安いものを勧められたというのに、それさえ買うことが出来ないと思われたくなかったー、40近くになったのだから、少しは基礎化粧に気を遣った方が良いのではないかというもう一人の自分の気持ち。普段、ドラッグストアで1000円もしない化粧水を使っている。たまには良いではないかー、子の習い事でママ友らに嫌われたら最後、子までまいこちゃん達の輪から外されてしまうかもしれない。
それらの感情が混ざり合い、注文書にサインをしている私がいた。


「絶対効くから。翌日びっくりするよ~」


「くすみが無くなったよね、厚化粧の必要がなくなったよ!私、敏感肌だし心配だったんだけどヒリヒリしなかったし、つけ心地良かった。香りもいいよね。」


取り巻き達が、口々にまいこちゃんママに言う。まいこちゃんママは、嬉しそうにしながら感謝の言葉を皆に向けていた。勿論、私に向かっても笑顔だった。
もし、商品を拒否していたらどうだったろう?考えたくはないが、彼女の冷たい一面を知っている分ぞっとした。元々このグループに私は属している訳ではないが、しかし、子がはぶられるのだけは避けたい。
他のママ達も、我が子の分までお土産を買って来てくれるようになったのは、私とまいこちゃんママが少なからずとも知り合いだと認識しているからだーだから彼女を敵に回すことはナンセンスなのだ。


後日、商品を受け取った。そして早速その日の夜の風呂上りにクリームを塗ってみた。確かにいつも使っている安いクリームと違い、肌に浸透する感じがリアルに伝わる。目を閉じて目の下や目尻にくるくるとクリームを滑らせる。何も考えず、万札を出し商品を購入していた千葉ママの横顔が浮かんだ。
そういえば、彼女は若く見える。以前彼女の干支を何かの会話で知り、私よりも3歳年上だと分かったが、身なりやスタイルや顔の作りが垢抜けているのに輪を掛けて、彼女の透明感とハリのある肌は自分よりはるかに年下に見えた。
ファッションよりも肌質とヘアスタイルが「若さ」を呼ぶ。たるんでハリのない、くすんだ自分の肌。肌が美しくなれば少しは垢抜けるのだろうか?
疑心暗鬼になりつつも、米粒程のクリームを大事に肌に塗り込む。

40直前にして、最後の足掻きだろうか?夫の背後にある女性の影がそうさせるのか?それまで無頓着だった美への執着に火が付いてしまいそうな感覚をおぼえたー





























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自堕落なオンナ

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例の、転勤し、泣く泣く引っ越した彼女のブログを一日に何度もチェックする。しかし、あれからずっと更新がないまま。一体今頃どうしているのだろう?
勇気を出して書き込んだコメントに対しての返信も無いままで、勝手にイラついている自分がいる。いっぱいいっぱいなのは分かるが、返信くらいしてくれたらいいのに。コメント返しが出来ないのなら、何故コメント欄を開けているのか?自分勝手な言いがかりをつけては、何の進展もない状態に歯ぎしりする。

入学式は終えたはずー。引越し後の片付けだとかに追われているのかもしれない。もしかしたらまだパソコンを繋げてさえいないのかもー

一体私は何を望んでいるのだろう?ああ、そうか。彼女の負の感情をつまみに酒でも飲みたいのか。我ながら本当に性格が悪い。だから人も寄っては来ないのだ。

もし、今の自分に満足していたのなら、私はここまで無駄な時間を過ごしていただろうか?今思えば、引越し前の私はここまでネットに依存してはいなかった。勿論、子の夜泣きで眠れない夜だったり、また息抜きにネットサーフィンをすることはあったけれど、今思えばあの頃は、それこそリアル充実な子育てブログを徘徊していた。キラキラママ達のファッションだったりインテリアを眺めては憧れ、自分で出来るプチプラアイテムで真似してみたり。ネットの情報は、自分の生活を充実させる為のツールにすぎなかった。
それが今は・・


溜息を付きながら、パソコンを閉じる。少しの家事をしてから、今度は携帯をいじる。夫のことをスマホ依存だと指摘しつつ、自分だって同じようなものじゃないか。家族の前でそれをするかしないか、だけ。
不毛な時間。しかもこの日は冷凍庫にご飯のストックもなく麺類もないから、先日ドラックストアで買った59円のポテトチップスがブランチだった。ふと、消したテレビ画面に映る自分が目に入る。夫がこの日は出張の為、朝方早くに出て行き顔を合わせてないこともあり、いまだ顔も洗わないままパジャマである部屋着のまま。
そして、櫛も通していない髪はボサボサで、布団を敷いたまま携帯をいじりスナック菓子をむさぼっている。なんという自堕落な生活ー、母親らしからぬー
ポテトチップスののり塩が歯と歯の間に挟まり、ようやく重い腰を上げて洗面台へ行く。にっと鏡の前で歯茎を出すと、歯にはあちこちとのりが付着しており汚らしい。何とも言えない無様な自分に嫌気がさす。このままでは駄目だと思い、慌てていつもの酵素サプリを喉に流し込む。
ここでスイッチが入り、顔を洗い歯を磨き、髪を整え、掃除機を掛ける。いつも思うのだが、1日で何故ここまで埃がたまるのだろう?特に髪の毛ー、そして何故か縮れ毛が至るところに落ちている。リビングで裸になっているわけでもないのに、どうしてこの種の毛があちこちに見当たるのか?この毛があるだけで不潔なー、汚い部屋になるような気がする。いつも綺麗にしていそうな、整った部屋に住んでいるリアル充実ブログを書いている人々の部屋にも、こうした毛は落っこっているのだろうか?それとも我が家が特殊なのか?
詰まらない不満を抱えつつ、溜まったしわくちゃのYシャツにアイロンを掛け、流しに放置してある皿などの類を洗う。無心になって家事をしている間はいくらか罪悪感も消えるのだ。

さて、まだ正午にもならない。子が帰宅するまでにもう少し時間があるので結局はパソコンを開いてこうしてブログを書いている。
子が帰宅したら、何事もなかったかのように、シャキッとした母を演じるのだ。






























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新クラス

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新学期が始まった。
子以上に私が気になるクラス替えー
子が仲良しと同じになるようにーあわよくば、私も知り合いとなれるようにーそして話しやすい担任であるようにと願う。

子が帰宅するまでに、朝寝をしてしまった。その時に夢にまで見たクラス発表ー重症だ。
夢の中で、子はDちゃんとまいこちゃんら習い事仲間と一緒であり、私はまた素敵ママと一緒。そしてなぜかYさんも。Yさんの子は子とは違う学年だというのに、潜在意識での願いが夢に現れたらしい。



「ただいまー」


子が帰宅した。その表情からは何も読み取れない。嬉しそうでもなかったので、こちらもがっかりしながら、一応どうだったのか聞いてみる。


「別にー、普通だったよ。」


子が言う「普通」は、イコール「詰まらない」と同じ。要するに、なりたい子とはなれなかったらしい。そして、クラス表を受け取り、知ってる子はいないか確認すると、さなちゃんとEちゃんの名前、それにダンス教室で一緒の小太りママの子Qちゃんの名前があった。さなちゃんの母親は孤高の人ー、小学校に上がってからはめっきり会うこともなくなっていたし疎遠になっていたが、これを機会にまた接触出来るだろうか?
Eちゃんママとは先日の児童館で気まずい思いをしたこともあり、少々気が重かった。しかし、子にとっては顔見知りがたくさんいて良かったと心底ほっとした。
にーしても、このメンバーだったらもう少し嬉しそうにしてもよいものを、子の表情は浮かないままだった。女の子は難しいーこんな時に感じること。親が思うよりもずっと、子供関係は複雑なものなのかもしれない。

子が持ち帰ったプリントに目を通すと、やはり早速、気が重くなる予定がずらりとーまずは懇談会と役員決めの用紙。懇談会は前回さぼったが、新クラスではそうもいくまい。また役員決めは、一緒になろうと相談する仲間もいない中、一人で決める憂鬱さが常に私につきまとう。
この小学校は、園程ではないが保護者の団結がかなりあるように思う。無論、専業だけではなく兼業もいる中でなので閉鎖的ではないにしてもー

それからボランティアー。今年はどうしようか?Yさんはまたやるのだろうか?共に手を挙げたい気持ちだが、メールで誘う程の勇気もなければ彼女の動向を探る程の器用さもない。さらっと聞くことが出来ればいいのだが、きっと必死感が全面に出過ぎてみっともないことになる。ここで自分を捨てられる程プライドがなければいいのにー、小心者の癖に一丁前にプライドだけは人並みなのだから我ながら扱い辛い。


4月ー
この数週間でまた人間関係、大きな動きがあるかもしれない。去年Yさんと出会えたように。そう思い、勇気を出して役員希望の括弧に○を付ける。
取り敢えず、空白だった手帳に必須の学校行事を埋め込む。決して楽しくはない予定の数々だが、それでも自分でなければという義務感は、己の存在意義を満たすのには十分なものなのだった。




























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夢の国では終わらない

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春休み中の代休ー
TDLに行くことになった。それも家族で。
どう話しを持っていくか悩んでいたのだが、子が夫にだだをこね、結局のところ夫が折れるという形におさまったのだ。
夫が首を縦に振らなければ、私は子にまた嘘をついてしまうところだった。夫が行く気になったのは、

「4月には値上がりしてしまうよ。」

この一言が効いたのだ。
夫なりに、いつかは子を連れて行かなくてはならないと思っていたのだろう、値上げ前の滑り込みセーフだった。


春休みということで、園内はかなり混雑していた。独身以来のこの空気感。夢の国特有の匂い。
子は大興奮、集中し過ぎてその表情は楽しいのかどうかさえ疑う程ー、常に緊張状態と言って良い程だった。


「腹減った。取り敢えず何か食いもん。」


そう言って、夫はファーストフードの店に入って行った。私としてはまずファストパスを取りたかったのだが、そもそも開門からだいぶ過ぎての入園だったのでその列にすら並ぶのは億劫。人気のアトラクションは、三桁分待ちという混雑。
子は、早く何かに乗りたいと騒ぎ出す。


「ぼったくりだな、こんな冷凍食品が。」


そう言いながら、自分の分だけのピザとコーラーを手に夫が戻って来た。丁度パレードが行われる時間だったので、その場で待機しようということになるが、今度は私をパシリに使う。



「ポップコーン、買って来て。」


今回のレジャー、何も言わなかったがお互いの財布を持って来ていた。家計からは足りないし、夫から「出そうか?」の一言もない。
普通の夫婦関係なら、家族のレジャーで金を払って貰うのは至極当然のことだしまた催促するのも何てことはないのだろう。しかし、私と夫との見えない壁が、そうすることを妨げるのだ。
喉元まで出掛かった金の催促は、結局飲み込むことにして売り場に走った。入場料と駐車料金は夫が支払ったのだ。後で催促されるかもしれないけれどー・・
一応金は自分のタンス貯金からいくらか持ってきた。2万もあれば大丈夫だろう。
普通の塩味が空いていたので、それを買い戻る。しかし、夫に駄目出しされた。



「キャラメル味が良かったんだけど。塩味なんてどこででも食べれるじゃん。今ピザ食べたばかりだし、甘いもん食いたいんだよ。」



子が喜ぶと思い、バケツも買った。しかし、


「OO、アナ雪のバケツが良かった・・」


と言われ、母心を踏みにじられた気分になり、大人気なく、


「じゃあ他の子にあげてくるからいい!」


と取り上げると、べそを掻いて謝る子ー夫はあくびをしながらスマホ片手に、


「早く!買って来て!」


と子供のように催促する。
正直、子供2人連れて来ているかのようだった。マップでキャラメル味のポップコーン売り場を探し、たどり着くと長蛇の列。時間が勿体無いので、パレードが終わったら、夫と子とで見たいアトラクションに並んでくれとメールした。
メール返信はなかったが、ポップコーンを買い終え元の場所に戻ると、二人共そこにはいなかった。キャラメルポップコーン片手に、夫の携帯に電話を掛けても電源が切れていて繋がらない。焦る気持ちになりながら、何度も掛けてメールもするがうんともすんとも言わない。
ならば、向こうから掛かって来るのを待とうと思い、お土産ショップをふらふら徘徊することにした。
結局、私達が再び出会ったのは3時間後だった。私はその間、一人お腹を空かせながらパークをさまよっていた。


「ママ!プーさん乗ったよ!!」


子が嬉しそうにはしゃぐ様子で苛立つ気持ちも静まった。


「何度も電話かけたんだけど・・」


夫に抗議する思いで伝えると、



「え?気が付かなかった。」


ととぼける。普段、スマホ依存症である彼が、携帯の着信に気が付かないわけがない。きっと面倒でスルーしたのだ。それも分かっていたけれど、折角のレジャーを台無しにしたくなく、努めて気にしない風を装って気分を切り替えた。


「次は何乗ろうか?」


子が、瞳を輝かせながら私達に聞く。マップを見ながら計画を立てるのは私ー、夫は隣で詰まらなそうにポップコーンをむさぼりながらスマホを相変わらず眺めている。
どこでもかしこでもスマホだ。


「ご飯は?」

「どこもクソ高い。普通にそこらでテイクアウトしながら食べ歩きでいいんじゃないの?」



それには私も夫と同意見。夫が食べたいと煩かったチキンは、筋があり過ぎて噛み切れないと散々文句。何を食べてもこの人は小うるさくて嫌になる。また、何かにつけて値段を見てはケチをつける。
夢の国ではその雰囲気を楽しむー、その料金が食べ物にも上乗せされ価格設定されているというのが分からないのか?子は食べ物よりも何よりも、パレードやアトラクションを数多くこなすことの方に全力を注ぎたがっていたようだった。
どこも行列だったが、モンスターズインクのアトラクションに並んだ。昔はなかったアトラクション。何度か子と映画も観ており、どんな様子なのか想像するだけでワクワクした。子も待ちきれない様子で落ち着きなく視線をあちらこちらに動かしていた。
夫だけが、一人スマホ操作をし続けていた。
前後に並ぶ家族連れー、和気あいあいと家族で会話を楽しみながら並んでいるのを見ては、切なくなった。いつものことだけれど。
150分程並び、子としりとりなどのミニゲームをしながら、なんとかアトラクションに乗ることが出来た。しかし、プーさんの時は夫と子だけが並んでいたはず。夫は子を放置してスマホをいじり続けていたのだろうか?だとしたら最悪だ。

あれだけ並んで、アトラクションに乗る時間はたったの数分ーあっけなかったがとても楽しかった。夫も少しは楽しんでいたようで、子を挟んで隣からは、「お!」だとか「すげえ。」だとかの声が聞こえた気がした。


あまりにも混雑していたので、最近出来たアトラクションの殆どはまたの機会ということで、比較的人気の薄いものをいくつか選んだ。
魅惑のチキルームや、白雪姫、ミッキーのフィルハーマジックなどだ。特にフィルハーマジックは、画面が飛び出てドナルドと一緒に空の旅を楽しんでいるかのような一体感があった。
ケーキなどの画面が出れば甘い香りがしたり、水しぶきが画面に出てくれば、少量の水が実際吹きかけられたりと、とても手が込んでいるアトラクションだった。
ひとつ、心残りだったことがある。ミッキーと一緒に写真が撮れるアトラクションに行けなかったことだ。夫が極端に嫌がった。恐らく着ぐるみ相手にどう接したら良いか分からない戸惑いがあるのだろう。子も行きたがっていたのに、夫はただ写真を撮るだけのアトラクションに1時間も並ぶのは馬鹿げていると言い、決して譲らなかった。

すっかり辺りは暗くなり、私が一番楽しみにしていた光のショー。お城に浮かぶ光の絵ープロジェクションマッピングも、エレクトリカル・パレードも素敵だった。子が、光るステッキを欲しいと言うので夫に伝えると、やはり値札を見てげんなりするも、それでも子のことは可愛いのだろう、しぶしぶだが財布を出してくれた。
子はとても満足していたし、私も大満足だった。


久しぶりの家族水いらずのレジャー、口うるさい夫に辟易しつつも、子は本当に楽しそうにしていたし、また私も夢の国の魔法に掛かったかのようだった。
傍から見ればー、普通の仲の良い家族。そんな夢から覚めてしまうことを唯々恐れる私がそこにいた。






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ドタキャン返し

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実母の面倒くささは折り紙付きだ。いつもの私なら、またかーと思うだけなのだけれど、生理前でイライラしていたこともあり、母のちょっとした対応にカチンと来てしまう。

春休みに入り、子と母と3人でランチでもしようと予定していた先週のこと。一応互いのスケジュールを第二候補まで挙げ、天気が良い日に会おうということになっていた。しかし、前日の夜に子の腹痛と微熱があり、急遽キャンセルすることになった。
当日だと、準備もあるだろうからーそう思い、もう夜更けだったがメールを1本入れた。普段、病院くらいしか予定がない母の唯一の約束を反故にするのは、若干悪い気がしたが、いくら母でも孫の体調を気遣ってくれるだろうーそう思っていたのだ。
返信には、あっさり「了解」とだけ。子の心配をする様子もなく、事務的な感じだったが、私もバタバタしており、一応第二候補の日程に変更ということで話はついた。


そして今週に入り、約束の日ー
細かい時間と待ち合わせ場所を決めようと、メールをするが返信がない。会うのなら、子に支度をさせて夕飯の下拵えまでしてから出掛けないとならない。
一応、その日に延期という流れになったのだし、また変更なら何かしら連絡があっても良いだろう。しかし何もない。しびれを切らして電話を掛けると、余所行きの気取った母の声が受話器越しに流れた。


「今日、どうする?」


繋がったと同時に聞くと、


「え?何が?」


ととぼけた声。いつもの母のやり方。


「約束したでしょう?今日に延期にするって。」


「あ~?そうだったっけ~。忘れてた。ごめん、予定あるのよ。」


無駄に記憶力が良いくせに、忘れたなんて嘘も白々しい。しかし、私も大人の対応で返すことにした。


「あ、そうなんだ。分かった、じゃあまた。」


「あ、でもこっちに来てくれるなら時間調整出来るかも。」


どうせ、予定なんて入っていないのだろう。私を困らせたいのだ。というか、仕返しだ。先週ドタキャンされたのがよほど頭に来たのだろう。いつもこうやって時間差で仕返しをしないと気が済まない性格なのだ。そして、暇つぶしの道具に使われたくはないのだろう。都合良く使われることを極端に嫌がるその性格は昔から変わることはない。常に優位に立っていたい母ー「忙しいけれど仕方なくあんたに付き合ってあげているー」という図式を壊されたくないのだ。
しかし、その日の私はいつもと違って苛立っていたし余裕がなかった。



「うん、忙しそうだし悪いからいいよ。天気もいいしね、友達親子誘ってお花見でもすることにするわ。じゃーね。」


イラついていた私は、嘘の見栄を張る。気軽に誘える友達親子など存在しないというのに。
母の表情は実際電話なので見ることは出来なかったが、恐らくがっかりしているのは親子だから分かること。似たもの同士なのだ、私達は。
一瞬母を負かした気がしてすかっとした。
母にドタキャンされようが、いくらでも替えはきくのだ。受話器を置いた後、いくらかの高揚感はあったが、途端に心にすきま風が吹く。

母はあと生きて何年だろう?
2ヶ月に1度会えたとしても、1年に6回ーあと15年生きたとしても、100回に満たない。しかし、実際はこうした不毛なやり取りで会えるはずの1回をフイにしているのだ。
いくら相性の悪い親子だとしても、唯一血を分けた親子なのだ。母がいるから私は愛しい子を授かることが出来た。それなのに私は母を疎ましく思うことがあるー、親不孝な娘なのだ。


待ちに待った予定を裏切られる気持ち、そして私も母と同じような思いを味わう。



「ママ、今日はずっと児童館に行くね。5時にお迎えに来て。」


午後は一緒に図書館へ行く予定だったのだが、あっけなく子に振られてしまった。
そうして私は丸々開いたフリーデーを持て余す。外は晴れー、お花見日和。
こないだ買ったばかりのレモン色のカーディガンを纏い、あの整体院へ行くことに決めたのだった。











































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正当な評価

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珍しく早帰りの夫、しかし玄関ドアを開けるやいなや、そのイラつきがこちらに伝わって来る。子は春休みに入り、少々夜ふかししていたことで、一応感情を露わにするのをこらえたようだが、さっさと風呂場へ行くと、例の叫び声がシャワー音に混じって聞こえた。

「パパ、何言ってるの?」

子が夫の声に驚き、不安を隠せない表情をする。何でもないからと窘めながら、既に寝る準備は済んでいたので、共に寝室に入り寝かしつけた。
子から健やかな寝息が聞こえるのと同時に、夫がどうやら風呂から上がりダイニングに来たようだ。早く夕飯の準備をしないと、輪を掛けて機嫌が悪くなるー急いでリビングに行き、予め温めるだけにしておいた夕飯をこれまた既にテーブルに並べてある皿に盛り付ける。勿論、グラスにビールを注いで作り置きのお通しと共に出すことを済ませてからだがー


黙々と並べられた料理を平らげ、一気にグラス5杯程のビールを飲み干すと、いくらか落ち着いたのだろう、ようやく口を開き始めた。

夫の機嫌が悪い理由ー一言で言えば、後輩が夫を差し置いて昇進が決まったのがこの間のこと。その後輩は、夫が毎度のように「使えない」と小馬鹿にしていた男性だったのだが、内示が出てからというもの、夫に対し掌を返したような態度を取るという。
その日も、何度か夫のプライドを傷つけられることがあったのだろう。具体的には聞いてないので分からないが、相当堪えているらしい。



「上は分かってない!アイツは本当に使えないんだよ!!俺が今までどれだけ苦労させられて来たか・・あんな奴を役職付けたら駄目だろうが。フッザケンナ!!!」


こうなったら、嵐が過ぎるのを待つだけー
夫はプライドが高いのだ。エベレストより高い鼻っ柱をへし折られたような気分なのだろう。正直ー、夫がそこまで仕事が出来るかどうか、実際現場を見ていない自分には分からない。夫から聞かされる仕事上の武勇伝を全て鵜呑みにすれば、夫は将来有望株だということー、上司からも好かれ、部下からも好かれる人望のある存在だということー
しかし、家庭での夫の様子を見れば、果たしてそれが事実なのか疑わしい。普段からの立ち振る舞いもそうだが、本当に人望のある人間ならば、家庭においてもそれはイコールなのではないか?


夫が昇進しなかったことに、普通の妻なら落胆し、共にその決定をした上の人間をこき下ろし、怒りに震える夫を慰め励ますのかもしれない。しかし私の心では、そら見たことかーと嘲り笑う。
女やバイクにうつつを抜かしているからだー、その間に黙々と仕事に全てを捧げてきた後輩が正当に評価されただけのこと。それが実力というやつだ。バチが当たったんだー
それにー、夫が昇進し昇給したところで、私達親子の生活は目に見えて変化するわけでもない。ギリギリ貰うやりくり費が増えることもないだろうし、また上がった給与明細を見せてもらうことすらないのだ。実感するのは、夫がいくらか機嫌良くなるかもしれないことくらい。なので、今回の人事に限らずそれまでも、彼の仕事上の評価など私にとってはさほど興味を引くことでもない。よほど、その日の特売チラシの方が、小さな世界に住む私にとっては有益な情報なのだ。


私のリアクションがあまりにも薄かったことで彼の期待を裏切ったのだろう、ダイニングからリビングにうつるとソファーに寝そべり、舌打ちしながらスマホをいじりだした。
こんな時だから、いつも仲良しの彼女に慰めて貰えばいいじゃない?恰好付けないで。この醜態を晒せばいいのにー
夫が食い散らかした、米粒がいくつも付いた茶碗を洗う。夫はいつでも一口程茶碗にご飯を残す。子供の頃教わらなかったのか?食べ物を粗末にするなーと。
こんな基本的なことすらままならない人間が、他人に評価して貰おうなど甚だしいにも程があるのだ。





























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