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ママ友がいないメリット

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スーパーを出て、自転車の荷台に荷物を置いている時だった。突然肩を叩かれ振り返ると、野田さんが満面の笑みでそこに立っていた。


「買い物?」


見れば分かるだろうに、敢えて聞くことが出来る彼女のハートの強さを羨ましく思う。急ぎでないのか、その場で立ち話が始まった。
ダンス教室を辞めることになり、彼女とは二度と会うことはないだろうと思っていたのは何故なのか?同じ市内に住んでいるのだーいつ遭遇してもおかしくはない。
たまたま今まで気が付かないだけで、どこかですれ違っていたことだってあったかもしれないのだ。
そんなことをぼんやり考えながら相槌を打っていると、いつの間に彼女の自慢話と愚痴が始まった。


「でね、うちにばっか来る癖に、一度も家に呼んでくれないの。たった一度もだよ?もう何年も付き合っててさ、いつも遊ぶ時はうちなの。何でだと思う!?」


鼻息荒く憤る彼女だが、そのママ友には何も言えないのだろう。私だから愚痴を言うのだ。


「もしかしたら、義理のご両親と同居されているとか・・・」


「いや!普通に核家族だよ!なんか図々しいんだよね。でもね、見た目穏やかだし大人しそうな人なのよ。そう、OOさんに雰囲気似てるわ。常識ある人だと思って付き合ってたけど、やっぱりおかしいよね。」


「はぁ。そうですね。一度くらいは招待してくれても良さそうですよね・・」


「子供も図々しいのよ。お菓子ひと袋しか持って来ない割りにすっごい食べるんだわ。出したら出した分だけ綺麗にさ。これ嫌いとかって文句も多いし!」


ママ友の間ではよくある話だ。私が子供時代からあった。実母ははっきりした人だったので、自分が招いてそこから招かれなければ、その縁は躊躇なく切っていた。


ーあの人、図々しいのよ。人の家にはノコノコ来る癖に、絶対自分の家には呼ばないの。何考えてるんだか。非常識もいいところ。都合よくうちを喫茶店代わりに使われたんじゃたまらないわ。


昔、母が野田さんと同じ様に苛つきながら文句を言っていたことを思い出す。


「人の家にばっか来て、でも私のそんな気持ちも分かってないとこが鈍感でむかつく!招く方は、朝から掃除してお菓子やお茶の用意して、ほんと割りが合わないわよ!あー苛つく!一回でも誘ってくれればこっちは満足なのにさ。もやもやしながら付き合ってるとほんとストレス。」


ーじゃあ、付き合わなければ・・


心の中で思うが、それは彼女の求める同意ではない。




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「よく分からない人ですね。呼ばれたら呼び返すとかのルールはなくても、普通はお邪魔しっぱなしだと気になりますよね・・」


「そうなの!そうなの!!しかも、その人どんどん図々しくなって来てさ、誘っておいて当たり前のように場所はうちが前提になってるんだよーほら、これ見て。」


そう言いながら、ラインを見せてくれた。


【今度の火曜、暇?】


【うん、暇暇~】


【じゃあ、また子供遊ばせながらお茶しよ~】


【いいよ、13時くらいでも大丈夫?】


【OK!じゃあその時間にお邪魔するね~】


確かにその流れは強引な気がしたし、彼女の言う通り、毎回場所提供をするのは大変だと思う。付き合いがあれば、また色々な悩みがあるのだなと思い、こんな時はママ友がいない自分に少しだけ救われるのだ。





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二人ペアの残酷

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私の子供時代にもあったが、体育の授業や美術の時間、最も残酷で焦りと緊張感を生む指示が、


「ペアになりなさい。」


奇数クラスであれば、明らかに一人誰かが余る。そして、その誰かは担任と組むという屈辱感を味わうのだ。
子が、まだ秋祭りで回る友達がいないという心配もあり、重い体を引きずって、雪の降る中、任意の参観に行ってきた。体育の授業だったのだが、先ず準備体操というか柔軟のようなものをすると言う。


「それでは、誰でもいいからペアを組んでー!」


担任が大きな声を上げる。嫌な予感は的中。子は、おどおどした様子で周囲を伺いつつ体は動かない。さっさとペアを組むクラスメイトを横目に、どうして良いか分からない、そんな様子だった。
なんとなく見て居られず、親として失格だが目を反らしてしまった。




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「Aちゃん!一緒になろ~」


「うん、いいよー」


「H!ペアになろう!」


「いいよ!」


あちこちで誘い誘われる声が聞こえる。まるで椅子取りゲームのようにペアになる相手を取り合うーというか早い者勝ち?
男子生徒の中で2人程うろうろしている子もいたが、このクラスで奇数は男の子のはず。ふと見ると、仲良しなのか?珍しく男女ペアの子もいた。まだ男女の意識の壁は3年生では低いのかもしれない。
はらはらしながら、再度子の方を見る。まだ一人。


「ほら!自分から誘わないと!」


担任が声掛けをするが、何とデリカシーのないことだろう。クレームを付けたい気分だった。子は更に困惑した表情になったようだったが、組む相手がいなかった男子生徒が子の方に向かって声を掛けたようだった。
もう一人の残された男子生徒が担任と組むことになった。正直予想外の展開だった。担任と組むのは女子一人余った子になるだろうと覚悟していたのだが、男子生徒の優しさなのか、単にもう一人の子が嫌われているのか謎だったが、ほっと胸を撫で下ろした。
しかし、心配が払拭された訳ではない。特定の仲良しがいないのか?放課後の友達には困っていなかったが、クラスでは孤立しているのか?
男子生徒に背中を押され、柔軟している子の姿を見ながら、胸が痛くなる。学校での出来事を聞くと、決まって給食の内容だとか授業の話、担任の話などでクラスメイトの名前は挙がって来なかった。
休み時間はどうしているのだろう?このままでは秋祭りは確かにひとりぼっちだ。どうにかしないとー しかし、ママ友すらいない自分、コミュ障の自分が彼女にアドバイス出来ることなど無い。情けないが、どうしたら良いのか分からず途方に暮れている。





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マネキンおばさん

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激安スーパーでいつもの買い物。
珍しくキャベツが100円代と安かったので、迷わず2つ購入。今夜は久しぶりにロールキャベツでも作ろうか。

店内をふらふら周り、いつものようにもやしと豆腐、それに20円もしないそばもかごに入れる。一人の時のランチでもいいし、子と二人きりの土曜のランチにでもいい。
立ち食いソバ屋で人気だという冷凍ポテトを付け合わせにすれば、子も喜ぶだろう。


「お姉さん、これ食べてみて。」


ウインナーの試食販売。ちらっと見ると、夫と買い物すれば必ずかごに入れられるあのウインナー。特売でも300円はするし、普段100円代のウインナーしか買っていないのでそのままスル―しようと思ったが、人の良さそうなマネキンおばさんを無視することが出来ず、つい手が伸びる。
いや、本当はお腹が空いていたのだ。丁度正午前、周囲はざわついていたが、確実に私の腹は鳴っていた。
一口頬張ると、ぷりっとした皮が口の中で弾け、続いて肉汁がじゅわっと広がり更に食欲が刺激される。いつものウインナーとは全然違う。このメーカーのウインナーは、夫がかごに入れたとしても、その殆どをあっという間に食べられてしまう。
朝食だったり、夜のつまみだったり。勿論子にも与えるので、私が食べる隙が無いのだ。
値段が値段なだけあり、本当に美味しい。




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「こんな味付けにしても美味しいのよ。」


キャベツとピーマンとで炒めたそれも渡され、言われるがままに口に放り込む。もうご飯が欲しくなってしまう。このままここで昼飯を済ませたい気分になってしまった。
おばさんは暇なのか、更にもう1品作っていた小さなフライパン上にある炒め物をこれまた小さな銀色のトレイに乗せ、器用な手付きでつまようじと共に私の掌に乗せた。
もう、買わない訳にはいかないーいや、初めからここに立ち止まったら、買わずに立ち去ることなど小心者の私には出来るはずもなかったのだ。


「じゃあ、これ買います。」


ぱぁっとおばさんは笑顔になる。その笑顔で、ついもう一袋かごに入れてしまった。決して押し付けられたわけでもない、ただその人から買いたくなったのだ。
この人は、点々と色々なスーパーを回っているのだろう。既に馴染んでいる店内の従業員に混じって、物怖じせず、「マネキン」という役を演じ切るのだ。
私には到底出来ない仕事だ。このおばさんも普通に夫と子供がおり、卒なくご近所付き合いや親戚付き合いをしているのだろうか?仕事だから威勢の良いおばさんを演じているのだろうか? だとしたら、本当に凄いなと思う。勿論、素のままだとしたら、もう雲の上の存在だ。





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在宅ワークのマイナス印象

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久しぶりに、登下校パトロールへ行って来た。これは、学校から適当に割り振られてスケジュールが配布されるので、仲良し同士とはいかないことも多く、私のようなポツンママにとっては都合が良い。
それに、働いていようが参加は義務付けられており、都合が悪ければ、自ら知り合いに変更を頼まなければならず、この日こそは子が熱など出さないよう願っていた。
いざという時、頼める人がいない不安感ーどうしようもなければ、素敵ママに頼むしかないのだろうけれど・・・

少し早く集合場所に出向くと、まいこちゃんママがいた。彼女のことは嫌いだけれど、会えば会話出来る貴重な人ーこの矛盾がもどかしい。しかし、後のメンバーは知らない人ばかり。
学年も違えば世代も違う、クラスメイトの親というカテゴリーだと緊張感が走るが、顔も名前も覚えなくても良い気楽さは、何物にも代えがたい。

話す相手がいなかったのか、まいこちゃんママが親し気に話し掛けて来た。習い事の一件から、彼女に愛想笑いをする気も起きなかったが、しかし同じ土俵に立つのも具合が悪い。
私なりに精一杯のお愛想を込めて、返事を返した。


「今日は、お仕事お休み?」


興味も無いが、話すネタが無いので当たり障りの無い言葉を選ぶ。この日の為に、仕事を休んだらしい彼女。しかし、今月分の売り上げは達成したのでいつ休んでも良いのだとさり気なく自慢を入れるのが彼女流。


「お疲れさん!」


ダンス教室で一緒の、関西ママとそれにDちゃんママ。この二人はどう繋がっているのかは知らないが、仲良く二人で連れ立って来た。そして、私とまいこちゃんママに合流する形となった。
時計を見るー、パトロール開始まであと10分・・こんなことなら時間ギリギリに来れば良かったと後悔するが、そんなことはおくびにも出さず、薄っすら笑顔を浮かべて彼女達の輪に入る。
関西ママが、先程私がした質問をまいこちゃんママに再び向ける。


「うん、休みにしたの。営業だからね、結果さえ出せば、後は自由なの。」


「すごーい!バリバリだね!」


Dちゃんママが、羨望のまなざしを彼女に向ける。


「私も、そろそろ働きたいなー」


「でも、まだ下の子小さいやん。」


「そうなんだよね、だから、家でも出来る仕事ないかなーって。知り合いが添削の仕事しててさ、紹介して貰おうかなって思ったんだけど、ちょっと見せて貰ったらレベル高くて無理だったわ。」


「在宅ワーク、今結構流行ってるらしいで。金になるんかなって思って、色々調べてみたんやけど・・400字で100円とか文章書くと貰えるらしいけど無理やわ~」


「それって、ほぼほぼ内職じゃない?」


どこか、馬鹿にしたような風にまいこちゃんママが口を挟んだ。




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「でも、介護とか育児とかで外に出れない人には、いいかも。」


Dちゃんママが食いつく。


「ちょっとやってみたことあるんよ。でも、100円の仕事に1時間掛かって、あー無理や!ってなった。余程文章を書くのが好きな人ならええかもしれんけど、頭痛くなるわ。」


関西ママは、ガハハと豪快に笑う。


「私、内職だけはやめてくれってパパに言われてるんだ。金に困って無いのにそこまでする必要無いって。私も下がまだ小さい頃、やっぱり自分の稼ぎが欲しくて家で働ける仕事って思って、探していたことあったんだけどね。パパからしたら、自分の奥さんが夜な夜な内職してる姿=、甲斐性なしのレッテル貼られてる気分になるんだろうなって。」


「でも、外に働きに出るのは反対されなかったの?」


「うん・・お金の為じゃない、私自身のモチベーションの為って言ったらね。生きがいなら反対する理由なんてないに決まってるでしょう?そんなされたら、経済DVだって言い返すし。」


私自身、ライター内職をしています!などとはこの流れで言えるはずもなかった。言ったところで引かれることは必須だし、憐れまれるのもまっぴらごめんだ。


「家で一人、カタカタ文字打ってるってのもね・・鬱になりそう。」


Dちゃんママの、この一言。なんだか打ちのめされた。内職かもしれないが、私なりに子が寝た後や一人の日中、それで毎月5万前後は得ているのだ。誤字脱字が無いよう毎度チェックし、良く分からない単語は辞書で調べ、事実関係などを調べる為に、図書館で本を借りることだってある。
インターネットという荒波に流す以上、私なりに覚悟を持って情報発信しているのだ。それをディスられたーそんな気がして切なかった。

パトロールの時間になり、それぞれ担当場所へと散り散りになった。今回、私は一人きりだったのでほっとした。もう、他人に気を遣う余力など残ってはいなかった。
横断歩道を渡る子供達に、挨拶をする。子供相手なら、引き攣らないー、自然な笑顔を浮かべながら、旗振りをした。




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毛玉だらけの彼女

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残すところわずかのダンス教室。
久しぶりに野田さんにばったり会い、挨拶ーからの少し立ち話。
ぱきっとしたグリーンのニットは、毛玉だらけで気になる。しかし、彼女はそんなことは全く気にしていないようだった。


「ここ、辞めることになりました。」


一応、知らせておくべきかと思い、彼女に告げた。


「え?そうなの?なんでなんで~?」


彼女の瞳の奥に、どこか野次馬的な愉しそうな気持ちが読み取れる。


「娘、飽きちゃったみたいで。」


「ふうん、そうなんだ。」


今度は詰まらなそうな顔。トラブルで辞めると言えば食いつくのだろうか?


「今日も、下の子の幼稚園のお手伝いと、上の子の学校のボランティアで疲れちゃった~ボランティア、任意だって知らなくて申し込んじゃったんだよね。強制的なもんだと思ってたら、やってない人結構いるんだよね。OOさんは?」


痛いところを突かれたが、素直にありのままを答える。もう、彼女と話すのも最後かもしれないと思えば、今更恰好つけることもないのだ。


「働いてなくっても、下の子がいなくっても、やらなくて済むんだね!」




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満面の笑みでそう言われ、若干嫌味なのか?と思ったが、しかしそうではないらしい。その証拠に、そこから先は突っ込んでは来ず、自分の話ばかりし始めたからだ。
結局また、お得意の自慢話だ。


「ボランティア、2つ掛け持ちしてるんだけどさ、なんだか皆意気投合しちゃって。飲み会、毎月やってんの。幼稚園でもちょいちょい飲み会があるからさ、旦那に子供ら預け過ぎって怒られちゃった。ランチだけでもいいんだけど、やっぱり飲み会の方が色々本音話せるしね!でも、流石に今月は既に2件の飲みと3件のランチが入ってたから、金欠だよ。」


「すごいですね・・」


「年末になれば、忘年会もあるしクリスマスパーティーも色々しないとだし。本当出費が大変!専業主婦って結構交際費掛かるんだよね~働いているより掛かるかも(笑)」


「野田さん、楽しい方だし、色々なところで引っ張りだこなんでしょうね。」


笑顔でー、しかし、心の中では能面の私。本当は棒読みで言いたい台詞だが、あたかも尊敬するかのような感情を込める。本当に、自分でも嫌になる程の演技派だ。
しかし、彼女は良い気分になった。単純な人なのだろう。そんな彼女が本音では羨ましかった。
他人の言動に対し、裏の裏を読む性格の私。彼女は正反対の人。褒められれば素直に嬉しがるし、けなされれば顔を真っ赤にして憤るのだろう。
彼女のことは最後まで好きになれなかったが、それでも、そんな彼女を可愛い人だと思った。


「あ、うちの子出て来た。それじゃあね!また!」


「さようなら。」


あのびっしりついた毛玉を、自宅にある電動毛玉取り機でごっそり取ってやりたくなった。それは、悪い意味でではなく良い意味で。
清潔感が大事だと思うのだ。彼女にそれがあれば、もっともっと人間関係の幅も広がるのではないかと思う。こんな私に言われたくないだろうけれど。





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テスター荒らし

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普段から、プチプラのコスメを使ってるが、買い替えは本当に使えなくなるまでしない。このカラーが飽きたからとか、使い心地が思ったより悪かったからーなどという理由で、次に乗り換えることはない。
昔から地味顔の私。のっぺりとしたー、しかし近寄りがたい地味な雰囲気の顔立ちがコンプレックス。
ならば、メイクで印象を変えようとすれば良いのだろうけれど、どうしたらメイク映えするのか分からない。雑誌やテレビのメイク講座を真似てみても、明らかに不自然な白浮きした変な顔。
百貨店などのBAに今更相談することも出来ないし、もっと若い頃にそうすれば良かったのだろうけれど、昔は昔で色々な悩みを抱えており、あの頃は、肌が本当に吹き出物だらけの赤ら顔で、それを指摘されるのが怖いこともあり行けなかったのだった。

そんな経緯もあり、コスメは適当。マスカラに1000円払うのも勿体無いと思うし、残りわずかになれば、少しの水を入れてのばしたりもする。
そんな中、チークとアイブロウが切れてしまった。正確に言えば、チークは四つ角に少しだけ残っているし、アイブロウはどこかに落としたのか探しても見付からない。
どうせ引きこもりなのだから、適当にBBクリームと色付きリップを塗っていればなんとかなるのだろうけれど、しかし眉が無いとやはりおかしい。チークが無いと病人のように青白い顔。




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学校行事がある際、誰とも関わらないのだからーと眉なしで出掛けようとしたが、しかし鏡を見れば見る程みすぼらしい。
そこで、家にある何かで代用出来ないかと色鉛筆の茶色を試してみたが、元来あれは紙に描くものであって、肌に描くものではない。使える訳が無かった。

自宅と学校の中間地点にあるドラッグストアに寄ることにした。そこで、本当ならそれらを購入する予定だったのだが、生憎財布の中身が足りず、テスターを使ったのが始まりだった。
普段、買えないお高めメーカーのチークを頬に塗る。私が持っているのは300円足らずだが、それは4000円以上するもので、コスメなんてブランドネームで金を取っているだけでどれも同じだという固定観念をあっという間に覆された。
調子に乗って、アイブロウも高いもので描いてみた。パウダータイプのもので、ナチュラルな仕上がりに驚く。眉をきちんと描くだけで若干垢抜けて見える程だった。

それからというもの、ドラッグストア―にふらっと寄ってはテスターを荒らしている。なんと貧乏臭い、他人には絶対に言えない話だけれど、勿論トイレットペーパーなどの生活必需品を買うついでだから大目に見て欲しいと思っている。 ささやかな、貧相な主婦のはまりごとなのだ。





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不幸な主婦から貰うもの

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雨の土曜日。夫は久しぶりの休みだからと、一人でふらふら都内に買い物へ出掛けた。ここ最近の苛々を、家に持ち込まれなくて済むのは有難い。
残された子と私は、家でまったりとしている。
ランチも軽く済ませた。写真に撮るのは忘れたが、夏に食べきれなかった賞味期限まじかのそうめんが残っていたのでそれを茹でて、キャベツやニンジン、それに玉ねぎやもやしの残り野菜に、かまぼことコーンを炒めてちゃんぽん風にゅうめん。
がらスープと少しの醤油、それにしょうがとニンニクとオイスターソースで調味したらなかなかの出来栄えだった。


「あったまる~」


猫舌の子だが、スープなどは熱めが好き。ふうふう言いながら食べることで美味しさが倍増するらしかった。野菜もたっぷり取れて、そうめんなのでヘルシーでもある。
思い付きで作ったが、今後のレシピに追加しようと思った。




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今、子は録画していたアニメをおやつを食べながら観ており、私はこうしてブログを書いている。ぬくぬくとしたこたつの中、このつつましやかな暮らしに幸せを感じる。
昨日、買い物へ行った時に安く売られていたペットボトルのボジョレーを買わなかったことを後悔している。買い置きのワインも切れているし、週末なのに詰めが甘かった。
こんな時、気の置けない夫婦関係だったのならー


「買い物ついでにデパ地下でボジョレーでも買って来て!ついでに美味しそうなチーズも。OOにも何かスイーツよろしくね!」


なんてメールを打つか、電話することが出来るのに・・・
それが出来ない関係性に若干虚しさを感じながらも、こうして暖かな部屋でゆっくり過ごせることこそ幸福なのだと言い聞かせる。
上を見ればきりがない、こんな時に下を見る。不幸な主婦が主人公の小説を読む。そしていくらかの元気を貰うのだ。





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誰かにとっての一番

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「秋祭り、誰と回るか決まった?」


ずっと気になっていること。しかし、敢えて聞かないようにしていた数日間。しかし我慢し切れず、子が割りと機嫌の良い時に聞いたのだ。まるで、夫に何か頼み事をする時のご機嫌伺いと同じようなタイミングで。
しかし、子の顔が曇ったのを見逃さなかった。それまで、ゆったりと録画していたバラエティを観ていたこともあり、楽しい時間に水を差してしまったようで、少しだけ後悔した。


「まだ、決まってないよ。」


もしかしたらーという薄っすらとした期待が外れ、がっかりする。しかし、親としてそんな表情を子に見せてはならないと思い、精一杯の笑顔を無理やり作る。


「そっか。でも、まだ時間あるしね!クラスの子じゃなくてもいいんじゃない?」


「皆、クラスの子と回るって。OOも、一番仲良しの子が欲しい。」


「だって、みこちゃんいるじゃない。」


「みこちゃんは・・同じクラスにひとみちゃんがいるから。」




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初めて聞く名前。ひとみちゃん?放課後メンバーには無い名前だ。よくよく聞くと、ひとみちゃんはみこちゃんのご近所友達ーいわば、幼馴染らしく、母親同士も仲良しらしい。
上の子繋がりだということも判明した。第一子の子供繋がりのママ友は、いわば戦友ー手さぐりで初めての育児をする中で得た、良き相談相手であり仲間なのだ。私は、そんな仲間も引っ越しという転機で失ってしまったが・・・
そして、ひとみちゃんがいると、みこちゃんとは話せないということが判明した。ひとみちゃんが子を睨むと言うのだ。所詮、子供の話だし、私に似た子だ。被害妄想もあるのかと思う。
それでも、大好きな友達に近づけないジレンマを抱えている子の心情を思うと胸が痛かった。
そして、子にも「幼馴染」を作ってあげたかった。


引っ越さなければー

あの幼稚園を選ばなければー

この団地じゃなかったらー


たらればの妄想をしたところで、時間は戻らない。今を生きるしかないのだー、最良の選択をして行くしかないのだ。
みこちゃんのように、「誰かにとっての一番」であればまた、苦労もあるのかもしれない。相思相愛なら良いけれど、一番が複数であれば、その数だけ悩むことになるのかも・・・
と思う一方で、そんなこと全く気にしないあっけらかんとした性格だから、誰かの一番になりやすいのかもしれないな、と思う。
気にする母親から生まれた子ならば、やはり気にする性格になってしまう。もうこれは、宿命なのだ。





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子供会ランチ会

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ランチ会場は、最近出来たサラダバーが美味しいと噂のカジュアルイタリアンだった。
時間より10分前に行くと、既に店の前にはママチャリがずらり。途端に身が怯む。


チリリン・・・


扉を開けると、ドアチャイムが鳴り、奥に座っていた見知った顔ぶれがこちらを一斉に見る。心臓がバクバクしたが、幹事らしき人物がこちらに来て、


「えっと、お名前お願いしまーす。」


笑顔で話し掛けられた。しかし、ネガティブな感情に支配されている私はその笑顔でさえ悪意を感じてしまい、そのまま踵を返したくなる。


(何、一人で来ちゃってるの?ロクに手伝いもしなかった癖に。ママ友がそんなに欲しい訳?ビクビクして笑える。)


「こんにちは、OOです。」


「はい。先に会費いいですか?1500円です。」


金を渡すと、後はお好きな席にどうぞ~と再び笑顔で言われた。端しか空いておらず、その端も小さな子供の隣という微妙な席。

席に着くと、隣の男の子はちらっとこちらを見たので笑い掛けてみたが、すぐに反らされ心が折れる。子供にすら相手にして貰えない・・・
10人くらいずつ座れるテーブル2つを貸し切りにしているらしく、もう一方の席にはDちゃんママやEちゃんママがおり、既に盛り上がった風だった。 こちらのテーブルは、割と静かな人が多いのか?




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前方に座っている女性は、初めて見た顔だった。その他は、なんとなくうろ覚えだが、お祭りだとかの行事ごとで見た記憶がある。
女性は、私と目が合うと、ふっと笑顔になり、


「こんにちは。今日は、自転車で来られました?」


話し掛けてくれたことに、ほっとすると同時に嬉しくなる。


「あ。はい。自転車で来ました。寒くて。」


「もう12月の気温ですよね。こないだまで温かかったのに。本当に寒い。」


彼女は、5年生の男の子の母親だと言う。こちらも自己紹介めいたものをしたが、学年も子の性別も違う彼女に安心感をおぼえる。接点が無いことの気楽さ。
隣の男の子は、その隣の母親の子だったが、自分の子供よりもその隣グループの輪の話に入ることに必死なように見えた。なので、私とその彼女がその男の子に話し掛けたりしながら、時が流れる。
勿論、その5年生の母親は、孤立している私にまで話し掛けてくれる程社交的な人なので、私達と逆端にいる人達に話し掛けたりと、偏らずまんべんなくの会話を心掛けているようで、大人だと思えた。
ふと、Yさんを思い出した。Yさん程溌剌とした雰囲気は無いものの、穏やかな物腰は誰しもをほっとさせる力を持ち合わせている。

彼女がいてくれたお陰で、素敵ママがいなくても何とかその場をやり過ごすことが出来た。サラダバーを楽しむまでの余裕は無かったが、それでも誰とも一言も交わせないことを覚悟していただけに、良い意味で予想を裏切られたことが嬉しかった。
そして、子供会行事でまたの機会に、彼女になら私の苦手とする「二度目まして」の挨拶が出来そうな気がした。それは、思いの他大きな収穫だった。





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危機一髪

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「これ、買ったの?」


最近になり復活した、夫の追及。
冷蔵庫に入っていたコーラ―だ。子は、炭酸が飲めない。それは、私用の飲み物だった。ワインの飲み過ぎで胃腸が重く、それを緩和させる為に飲んでいたものー飲み掛けのものだった。
ワインなどの酒類は、夫に見つからないよう戸棚の奥に隠してあるし、また空き缶や瓶なども、見えない黒い袋に何重にもしているので、ばれることはない。ばれるとすれば、夫がごみ箱を漁り、その何重にもなった袋を開けた時だ。
しかし、毎晩残業や飲み会で遅くなる夫が、そんなことをする暇が無いことは承知の上でしていることだった。


「うん、ちょっと気持ち悪くて。」


さすがに、いくら?とは聞いて来なかったが、明らかに嫌そうな顔をした。たかがジュースだが、しかし彼にとっては、余計なものらしかった。こういった子供のもの以外の嗜好品ー、余計なものは、チリが積もれば家計を逼迫させるとでも思っているのだろうか?
自分は好きなだけ飲食している癖に。コーラ―1本でそんな対応ならば、ワインなど隠れて飲んでいると知られたら、離婚届けでも突きつけられるのでは?と途端に心臓がバクバクし出した。
その残骸が無いか、キッチン周りに目を走らせる。たまにだが、ゴミ捨て前に、蓋のみ置いている時があった。


ー大丈夫、あれはもう捨てたはず。


しかし、自分の記憶が曖昧になり、夫がトイレに入った隙にごみ箱を覗く。何重にもなった例の黒い袋が目に付き、それがやけに目立つような気がして、その上に別のゴミを重ねた。分別も何もあったもんじゃないが、明日の朝にきちんと分別すればいいのだと思い直す。


「何、してるの?」


いつの間に夫が背後におり、飛び上がる程驚いた。


「ゴミ、明日の分、整理してたの。」


「今、出して来ようか?」


ーえ?何言ってるの?どうしたっていうの?家のことなんて普段何もしないあなたが、何言っちゃってるの!?もしかして、何もかもお見通し?


突然の夫の申し出に、動揺が隠し切れなかった。


「え?いいよいいよ、汚いし、お風呂折角入ったのに、いいから。」


「ちょっとコンビニ行くからさ、出して来るよ。」


「でも、夜から出すのはまずいから。」


「え?大丈夫だろ。よく見るよ。家帰る時、ごみ袋持った人とすれ違うこともしょっちゅうあるし。」


夫も、私が断ればムキになってか、引こうとしない。気まぐれだが折角の好意を妻に断られ、自分の立場を失うのが面白くないようだった。その証拠に、夫の表情から苛立ちを感じて思わず身がすくむ。
しかし、あの黒いごみ袋の中身が、何かの拍子に夫の目に触れたらと思うと、それこそタダでは済まされない。その恐怖と天秤に掛ければ、怖いものなど何もないように思えた。


「だからいいって!まだゴミも出るし、明日の朝行くから。普段家のことなんか何もしない癖に、一体どうしちゃったの?何かやましいことでもある訳?突然いい旦那ぶったって、日頃の勝手な行動が帳消しになる訳じゃないから!!」




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心の声は、やはり心の中に留まったままだった。声が出せない代わりに、


「ありがとう。でもね、こないだ自治会の回覧板の禁止事項にそう書いてあったの。夜にゴミ出ししている住人がいて困るって。見付かったら何か罰則があったような・・」


引き攣る笑顔と共に、すらすらと出る嘘八百。しかし、夫はすんなり騙されてくれた。


「そうか、なら仕方ないな。コンビニ行ってくるわ。」


そう言い残し、何かを買いに出てしまった。
夫が家の外に出たことを確認すると、急いで内鍵を閉めてから、ごみ箱の中にある黒い袋を取り出す。そして、それをそっくりそのまま段ボールに入れて、ベランダに出した。
一時の避難場所だ。瓶と缶の日まで、そこに置いておくしかない。部屋の中は危険過ぎる。ふと思い付いて、戸棚の中にある飲み掛けのワインをグラスにも注がずラッパ飲みした。
量にしたらほんの数口程度のそれだったが、その飲み方で我に返り、何かが乗り移ったようなー、自分が自分ではない、そんな気がして怖くなった。





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体の声

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集会所の前に、ずらりと並ぶベビーカー、今日は何の集まりだろうか?ベビーサロンか何かなのか?と思うより先に、見覚えのある顔。
お隣さんだった。
随分とスポーティーな格好をしているな、と思うと、ベビーカーから娘さんを降ろして手を繋ぎ、もう一方の手にはヨガマットと大きなトートバッグ。
前に掲示板で見掛けたヨガ教室に行くのだろう。
しかし、小さな子がいるというのにそのフットワークの軽さに驚くと同時に、自分の腰の重さにうんざりした。運動と言えば、近所に買い物へ行く際の自転車走行ー、ウォーキングすらしていないし、する気も起きない。
顔見知りにばったり会った時、どんな顔をして歩いたら良いのかと、想像するだけで気力は削がれる。
体中が硬く、最近では寒さも手伝って更にこわばりが酷くなりつつある。最近計っていなかった体重を計る為に体重計に乗ろうとすれば、壊れたのかデジタル部分が点滅したまま動かない。

しなやかな体に憧れる。
お隣さんは、私より幾つも年下に見えるが、私が彼女と同じくらいの年齢の時、果たしてあんなに溌剌としていただろうか?自分では、溌剌としていたと思える引っ越し前だって、やっぱり元来のものぐささだったり出不精さはあったように思う。




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更年期が怖い。
今以上に欝々とした日々を送ることになるのだろうか?
運動がてら、短期パートでも探そうかと求人を見ても、ぱっとした内容のものはない。勿論、条件の良い求人はあるのだけれど、その殆どが「資格保有者」対象のものだ。
ぱっとしない人間が、ぱっとした求人を求めること自体、図々しく的外れなことなのかもしれない。

運動したいー。体の内側から湧き上がる欲求を我慢することが出来ず、久しぶりに区民プールへ行くことにした。これから寒くなるし、水着になることを億劫に思うようになるのは予想出来るが、また泳ぐ習慣を取り戻したいと思った。
高揚した気分で、買い物した食材を冷蔵庫に入れると、バナナを1本だけ口の中に放り込み、目的地に向かった。
意気揚々と、施設に到着すると、自動ドアに貼り紙があった。


ー本日、清掃の為、プール施設は臨時休館いたしますー


目にした瞬間、肩に掛けていたプールバッグが、ずっしり体に食い込むような感触をおぼえ、脱力した。




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されどランチ

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たかがランチ、されどランチ。
子が小学校に上がり、そういった煩わしさから逃れていたはずなのに、ついこの間のことのように記憶が蘇る。
これまでだって、ランチに一喜一憂して来た。
まいこちゃんママとのランチ、Yさんとのランチ、上がったり下がったりのシーソーのような忙しい感情の動き。
素敵ママが窓口でなければ、迷うこともなかっただろうし、あの場で偶然出くわし面と向かって誘われなければ、ここまで思い悩むこともなかったろうと思う。
勢いで、つい「イエス」のメールを送ってしまったのだった。しかも、非常識な時間帯。

夫が飲み会で午前様だった昨夜、買い置きの安ワインを空けた。最近、酒量が増えている気がする。とはいってもコルクではないワインードラッグストアで買った299円のワイン。
一番コスパの高い飲み方は、スーパーでセールになっている80円代の缶チューハイ、度数は8%以上のものを飲み干してから、安ワインをグラス数杯。
これでネガティブな心がふわふわと宙に浮き、一旦、どこかへ遊びに行ってくれる。代わりに、いつもの私ではないー脳内でいつもくすぶっている「なりたい私」が、どこからかふと現れる。 素敵ママへのメールを送ったのも、勿論その時の私だ。
翌朝になり、おぼろげな記憶を辿り携帯を開くと、案の定、素敵ママ宛の「送信済み」メールに愕然とした。




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高い会費を払い、憂鬱な気分で数時間を過ごす。何と不毛なー・・
全ては子供の為ーと言い聞かせる。
それでも、子が鼻をすすっているだけで、熱があるのではないかとバタバタ体温計まで差し出す始末だ。小さな液晶画面に表示された至って正常な数値を目にし、キャンセル理由を他に探すが思い付かない。


「ママ、心配し過ぎ。」


私の行動の裏を知らない子は、過保護過ぎる母親だと信じて疑わないのだ。 私が本当に心配している「コト」を、子が知ったならー、こんな母親を持って恥ずかしいだろうと思う。 いや、恥ずかしい母親から脱出する為の試練だ。そう思うことで、ドタキャンメールを送信してしまいそうな心を封じ込めている。




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今日の料理

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偽装工作

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秋支度ーと、温かいルームソックスと厚手のストールを購入した。隣町の雑貨屋で、ルームソックスは半額の250円、ストールも半額の500円という破格の値段。
ストールは、私が使わない時は子が使っても良いし、勉強する時のひざ掛け代わりにしても良い。ソファーにブランケット代わりに置いていても馴染むノルディック柄で、見た目も暖かだ。
自宅に戻り、早速ストールをソファーに掛けようと値札を取る為にハサミに手を掛けて、そのままそれを元に戻す。値札は取らずにそのままソファーに置いた。


「ママ~、これ可愛いね!買ったの?」


3年生女子は、可愛いものに目が無い。学校から帰宅するとすぐさまそれにくるまり、ごろごろし出した。


「これ、ママの?〇〇の?」


「〇〇が使っていいよ。一緒に使おう。」


「うん!あったかーい!」


そのまま録画してあるバラエティを観たり、DSをしたりして、うたた寝をしてしまったようだった。




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夫がいつもより早く帰宅した。


「これ、買ったの?」


子からあった質問とまったく同じものだというのに、何故こうも緊張感が走るのだろう。 予想通りの台詞。そして、値札を付けたままで良かったと安堵する。ソファーに座りながら、やはり値札を裏返している夫を見付け、少しの嫌悪感が湧く。
流石に500円の値段をー、しかも半額シールの付いているそれを目にした夫からは何のお咎めも無かった。それに、私の服飾では無いと思ったのだろう。念のため、


「〇〇のね、勉強する時のひざ掛けに良いかと思って。」


子も使うことをアピールする。夫がそれ以上追及しないと分かった途端、安堵したのと同時にもやもやした気持ちに支配され始めた。
500円のストール1枚で、こうも細工しなくてはならない不自由。なら、働けば良いのかもしれないが、夫の海外赴任の話を聞いてから、その気力は正直失せていた。
これ以上、人間関係で悩むのは馬鹿らしい気もしたのだ。
ルームソックスに付いていた半額シールと値札を取って、捨てずに引き出しに仕舞った。何かの細工に使えるかもしれない。
250円のーニットだとか帽子だとか。リサイクルショップで買ったのだと言えば、個人的な秋支度にいちゃもんを付けられることも無いだろう。
最近、苛立っているように見える夫の気分を逆撫でしないよう、細心の注意を払い続ける努力を惜しまないようにするのが日課となっている。




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目先の選択

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野菜が高い。
激安スーパーですら、なかなか手が出ない価格だ。キャベツが400円近くするし、白菜もカットされたもので200円弱する。安い時の価格を知っているだけに、かごに入れることを躊躇ってしまう。
それでも、子は育ち盛りだ。贅沢ではなくても、栄養価の高いものを食べさせたい。
いつものように、一番最初にかごに入れた野菜はもやし。しかし、もやしだけでは十分な栄養は取れない。散々悩んだ挙句、タイムセールになっていた60円の豆苗を2袋かごに入れた。少しの豚こまとで中華炒めにしよう
鍋は手軽だけれど、ちゃんと作れば費用は掛かる。スープを手作りして浮かしたとしても、例えば、キムチ鍋ひとつ作るにしても、白菜やにら、ねぎに大根、それに豆腐やしいたけなど入れれば、余裕で1000円は超えてしまう。
そんなピンチを乗り切る為に切り干し大根などの乾物を使い、常備菜は欠かせない。一度乾燥させた野菜は、栄養価が何倍も高くなると聞く。こんなところで財布に優しく、しかし子の成長を助けることも出来るのだ。




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豆苗を、再び育てたことがあった。タッパーに水を張り、根元だけ残した豆苗を浸していたら、翌日には既に茎が伸びており感動した。しかし、それも夫に「貧乏くさいからやめろ」と叱責されたのだ。
節約でもあったが、目の保養ー言わば、観葉植物代わりとしても楽しんでいただけに、その楽しみを取られた気がしてげんなりした。
しかし、そのままそれを続行させて家庭の雰囲気を悪くするのも嫌だったので、豆苗リサイクルはそれきりしていない。

家庭菜園も良いかもーと思ったが、しかし肥料や苗を用意したり、また必ず収穫出来る保証があるのかを考えると、どうも腰が重い。結局は節約に繋がらないような気がする。
お菓子を我慢して、野菜を買えば良いのだろうけれど、ついつい子の好きなものを選んでしまう。300円のキャベツと300円のケーキだったら、後者を選ぶに決まっている子。
親目線で考えれば前者を選ぶに決まっているのだが、つい子の笑顔を思い浮かべてしまい、目先の選択をしてしまうのだ。




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素敵ママ的コミュニケーション術

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買い物帰り、素敵ママとばったり公園脇の道路で出くわした。珍しく、下の子と二人きり。連れはいないようだった。


「打ち上げ、来て欲しかったな!楽しかったよ。」


彼女の曇りのない笑顔を前に、罪悪感。あれだけ迷い、結局欠席した防災イベントの打ち上げ。聞くところによると、殆どが参加だったらしくまた罪悪感。


「でね、今度ランチ会をしようって盛り上がって。」


スマホを取り出し、候補日をいくつか挙げる彼女は、私に来られそうな日を聞いて来たのだ。もう、逃げられないーと、同時に、私なんかを熱心に誘ってくれる彼女の思いに応えるべきではないかという気持ちになって来た。
誘われるうちが花ーというよりも、誘われ慣れていない分、どう振舞ったら良いのか分からない。
正解は、快くOKサインを出すことだ。それは分かっている。しかし、軽はずみにOKし、その時を楽しく過ごせないだろう自分が浮かぶ。自分の隣に座る人は、大抵その隣の人と話し込む。正面の人は、両隣と斜め前の人達に向かって話し込む。
そして、取り残された私は、誰よりも早く食事を終えてしまい、ただ薄ら笑いを浮かべて、皆の話に聞き入るポーズを取るのだろう。目線をこちらに送ってもくれない話し手に対し、劣等感を感じながら。





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候補日は、正直どの日も暇だった。しかし、曖昧な返事をしてその場を乗り切ることにした。


「じゃあ、またはっきり予定が立ったらメールするね。あ、ライン教えてくれる?」


「ごめん、ラインしてなくて。」


ガラケーを見せると、彼女はにっこり笑う。


「そうなんだ。じゃあまたね。」


気軽にラインを聞くことが出来て、断られても深読みしない。人付き合いの場数を踏んでいる彼女だからこそのコミュニケーション術。 もしかしたらー、今更だが、彼女との距離を詰めるチャンスなのかもしれない。ここに越して来て、初めて知り合いとして話せるようになったのが彼女だったのだ。
その彼女とは、付かず離れずでこれまで来た。そして、今が彼女に一歩踏み込める「その時」なのかもしれなかった。




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汚い歯

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前歯の隙間に、何かが挟まっていることに気が付いたのはつい最近のこと。
昔から、コンプレックスのある歯。もし自分が子供だった時その親ならば、絶対に矯正させていただろう歯並びの悪さ。
普段から、自分の口元に自信が無いこともあり、鏡の前でも歯を剥き出すことなど無い。しかし、何となくの気まぐれで歯の点検をしたのだ。
すると、中心にある二つの前歯の隙間に、明らかに黒い何かが挟まっている。歯ブラシで丹念にブラッシング。しかし、カスのような物は取れる気配が無い。
珈琲などの茶渋が沈着してしまったのか?
今度は、つまようじを隙間に当ててみる。その場所にとがった物を当てるのは、苦手。前歯の歯茎だとかアキレス腱だとか、手首の内側の脈だとかーそういったものは、見るだけで好からぬ妄想をしてしまい、具合が悪くなる。
慎重に、歯茎に間違えて当たらないように突く。しかし、一向にその黒いカスは微動だにしない。どうしたものか・・




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次第に、これは虫歯なのではないかという不安が募る。痛みは無い。しかし、痛みの在る無しで虫歯があるかどうかなんて分からない。
この黒いものが虫歯だとすれば、何をどうしても取れないのが納得出来る。
歯並びが悪い上に、一番目立つ前歯に虫歯。なんとも耐え難い。歯磨きはきちんとして来たつもりだが、自分の歯をまじまじと眺めることはここ何か月もしてこなかった。
矯正をしている我が子の歯ばかりに注意が行き、自らの歯をないがしろにしていたーというのは単なる言い訳なのだろうけれど。

人と真正面から話すことも少ないので、自分の身なりを気にすることも無くなっていた。髪型や服装、化粧をいくら気を付けていても、目立つところに虫歯があれば、不潔のレッテルを貼られてしまう。 しかし、歯医者の門を叩く勇気がなかなか出ない。
あの、治療前に歯茎に麻酔の注射を刺すことを想像するだけで、気が遠くなる。


ー痛みが出てからでいい・・


痛みに弱い私は、いつものように問題を先延ばしにすることで、何となく解決した気になっているのだ。




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読めない感情

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「ダンス、辞める。」


この言葉を聞いた時、正直言えば、安堵感が大きかった。高い月謝を払ってこれまでさせて来た習い事を、そんな理由で辞めさせるのはどうかしていると普通の親なら思うのだろうが、生憎、私は普通の親では無い。
孤独感や疎外感なら痛い程経験して来た、引きこもりママだ。仲間外れにされたーしかも子供間では無い、その親からだーそんな仕打ちを受けた子の訴えを、ないがしろになど出来る訳が無かった。
過保護かもしれないが、友達がいなくても続けたいーそれくらいの熱意があってこその習い事だとも思っている。それが無くなった今ー、いや、初めから無かったのかもしれないけれど、もう潮時だったのかもしれない。
しかし、夫のリアクションが怖かった。変な所で、彼特有の「教育論」を振りかざして来る。普段、子に対しては激アマな夫だが、今回のことで何と言ってくるかは予想だに出来なかった。


「OOがね、ダンス辞めたいって。」


「何で?」


「友達が、曜日を変えちゃって・・詰まらなくなったみたい。」


「そうかー。」


夕刊から目を離さずに答える夫は、どこか疲れているようだった。YESなのかNOなのかも読み取れない無機質な表情の中、疲労感だけは感じ取れる。仕事で何かあったのか?
長年同じ屋根の下で暮らしていれば、妻としての「勘」のようなものが働くのかもしれない。




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「いいんじゃない?それなら、テニスでもやらせれば?前にやりたいって言ってただろう?」


すんなり受け入れた上で、代替案まで出して来たのは意外だった。こんな時、男親は頼りになるーと思う私は、現金な女なのかもしれなかった。
反対される場合のシミュレーションまで考えていたが、無駄だった。しかしそれで損した気は起きなかった。

翌日、すぐに子に伝えた。


「パパ、辞めていいって。で、今度はテニスをしてみたら?」


子が喜ぶだろう顔を想像しながら声を掛けたが、


「テニス?いいや。何もしなくて。」


子は、想定外の答えを返して来た。そして、そんな場合のシミュレーションなどしていなかった私は、うろたえてしまった。
無気力な空気が、彼女の周囲をまとっているようだった。DSをする丸まった背中を見ていたら、居ても立ってもいられなくなった。




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売れ残りパン

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スーパーのタイムセールで、特売の牛乳と卵を買う。ついでにと、半額シールの貼られたパンをかごに入れた。スーパーの中に併設されているパン屋なのだが、前日の売れ残りを安く販売してくれるのだ。
しかし、その隣で同じ種類の同じパンが、定価で売られている。焼きたてのポップが商品の手前に置かれており、香ばしい匂いが周辺に立ち込める。
店内にいる数人の客は、躊躇なく「焼きたてパン」をトレイに載せる。誰も、前日の売れ残りパンに手を伸ばす者はいない。


子が一緒だったならー
すぐに食べるパンだったならー


定価のパンを選ぶだろう。
けれど、どうせ明日の朝食べるのだ。夫は和食だ。子と私の分だ。トースターで温めれば大丈夫。
そう言い聞かせながらも、こんな小さな葛藤を抱えている自分がちっぽけに思える。買い物をする時に、本当に欲しい物を買えているだろうか?
答えはノーだ。常に値札を気にし、割引シールの貼られた商品を探し、買い物かごに入れたり出したりを繰り返し、結局は安物を買う。
虚しくなって、自宅に戻り、戸棚に大切に保管してあるネックレスを出して眺めた。購入してから殆ど付けてないそれは、こんな時に使う為に買ったのかもしれなかった。 「本物」の輝きを眺めているうちに、気持ちもすっかり落ち着いた。

私は「持っている」人間だ。
夫だって子供だっている。親はまだ介護を必要としていない。借金だってー家の経済事情は夫任せであるが、恐らくないだろう。
衣食住、困ることも無い。
ダイヤモンドの輝きは、いくらか私に「自信」を持たせてくれた。

それでも、パンに貼られた半額シールをそっと剥がす。ゴミ箱に放り込まれた派手な色のシールは、いつまでもチカチカした残像で私の中に留まり、消えることはなかった。




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選択の不自由の安堵

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「OOも、ダンスの日、変えたい。」


予想していた子の台詞。正直それをすれば、まいこちゃんママに負けた気がしてならない。そもそも彼女と同じ土俵になど立ってはいないのだが、それでも負けた気がしてならないのは、率直に、彼女のことが嫌いだからだ。
彼女に、親子共々「金魚のフン」のように扱われるのが嫌だった。ちっぽけなプライド。
しかし、子ががっくりと肩を落としているのを目にすれば、そんなプライドもたちまち消えた。
その日、教室に電話で問い合わせてみた。


「すみません・・・生憎その曜日はもう既に定員一杯なんですよ。」


毎年2回程行われる発表会、それが終わってひと段落の頃に、新規メンバー募集が掛かるのだが、そのタイミングで既存の生徒は日程を変更することが出来る。
しかし、子がまいこちゃんらの変更を知ったのは、その時期からだいぶ経った後で、既に募集も締め切っていたのだ。
やはり、まいこちゃんママの意地悪としか思えなかった。

駄目だったことを子に伝えると、子の表情は途端に曇る。元々ダンスは好きだったものの、ここまで続けられたのは、友達がいたからだ。しかし、そんな仲間を急に取り上げられて、子も動揺を隠せないようだった。




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「仕方ないよ。でも、他に話せる子、いるでしょう?」


「・・・あんまり。まいこちゃんが、他の子としゃべったら駄目って言ってたから、皆、他の子とは仲良くしなかったし。」


衝撃の事実。しかし、あの親の子供だと思えば、分からないでも無かった。言いそうなことだ。


「まいこちゃんは、リーダーだから。」


それを聞き、最初は仲間を引き裂かれる子に同情こそしたものの、そんなリーダーがいるようなグループなんて、こちらから願い下げだと思えた。


「そうなんだ。でも、もう決まったことだし仕方ないよ。」


子は、カレンダーを確認し、あと何回でまいこちゃん達とのダンスレッスンが終わるのかを数えてから、大きくため息をついた。
その姿に心が揺れたが、しかし私の力ではどうしようもない現実に、案外助けられているようにも感じたのだ。選択の自由が認められたとして、今の私ではどちらにするか決めるのは難儀だからだ。




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建前と本音~打ち上げ

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子供会の防災イベントが終わり、しばらくしてからメールがあった。


【打ち上げのお誘い】


今回も、素敵ママからは「㏄」メール。しかし、この間のような落ち込みが無かったのは、しなくてはならないことを終えた安堵感によるものが大きいからかもしれない。
それでもすぐに、欝々とした気分に支配され始める。
打ち上げということは、飲み会か?
ラインをしていない私は、他に誰が来るのか分からないまま。私と同じくラインをしていない人は、準備をして来なかった2名の他にはいないようだった。
相変わらずの、「To」と「㏄」で、しかし人数は2名に減っており、当日来なかった人のアドレスは消えていた。私と同じく「㏄」の位にいた人。どんな人なのかも分からないままだった。
ため息交じりに、返信せずに思い悩む。何故なら、駄目な日程を教えてくれというものだからだ。もう勝手に日程を決めて欲しい。それからなら、夫がいなくて都合が悪いだとかあれこれ欠席理由を付けることが出来るのに。
すぐに、「To」の人からの返信。


「先日はお疲れさま~^^準備に参加しなかった分際でアレだけど・・打ち上げは参加しても良い?図々しいかな~駄目な日は・・・」




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本音なのか?体裁なのか?それでもこうしてすぐに前向きなレスポンスを送ることが出来るのだから、私とは正反対の人種だと思う。もし後者だったとしたら、コミュニケーション術に長けている人だとも思う。
私のようにクヨクヨ悩み、いつまで経っても返信出来ず、結局心は欠席に傾いている人間の気持ちなど、到底素敵ママや彼女のような人々に分かりっこ無いに決まっていた。


子は、まだ3年生だ。そして、6年生で終了では無い。中学も公立ならば、このメンバーと少なくとも関わることが出て来るに違いない。しかし・・・夫の転勤が決まれば、こんな努力なんて全ては水の泡ー。
それでも、大人しく、何を考えているか分からない母親のレッテルー、それを払拭する最後のチャンスになるかもしれないと思うと、すぐに欠席とは決められなかった。素面では出来ないのなら、酒の力を借りるのだ。まだ、飲み会だとも決まっていない、ランチ会かもしれない打ち上げなのに、そうやって自分を鼓舞する。
もう、「ママ友を作りたい」という欲求は消えていて、しかし、「不気味な人」「挙動不審で薄気味悪い人」という印象を覆したい気持ちはまだ寸分だが残っていた。
唯一、普通に話せると思っている素敵ママがいるのだ。これは、チャンス、チャンスに違いない。
段々前向きになっている自分に気が付く頃、既にテーブルの上には1本の安ワインが空いていた。




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霜月はじめ

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嬉しかったことー 子と一緒にスーパーへ行ったところ、何気なく通り過ぎようとしたサービスカウンターで呼び止められ、袋を渡された。
その中には、小袋の菓子が何種類も。子以上に、私が嬉しくなる。ハロウィン用の菓子は、先日のパーティーで交換したこともありたくさんあったはずなのだが、子は2日で平らげてしまい無くなっていたのだ。
買い置きの菓子は、子があまり好きではない柿ピーなど夫のつまみになるようなものばかりだったので、買い足さないとと思っていたところだった。
浮いたお金で、子に、暖かそうな靴下を一足買えた。
ハロウィンだからということで、カボチャ料理を何か作ろうと思い、一つ手に取った。可愛らしい切り絵のような黒い顔がついており、子と共に笑う。
外は寒くて震えそうだったが、心は何だか温かかった。

ちょっとした心遣いがいくつも集まれば、凝り固まった心も和らいで、笑顔が生まれる。
誰かに優しくされれば、次は私もーという気持ちになる。そんな循環が、ずっとずっと続けば良いのに、気を抜くと、すぐにマイナスの感情に引っ張られそうになる。
自分を強く持てば、そんな力に惑わされず、不動でいられるはずなのに。


「ママ、あげる。」


自転車にまたがり、寒さに凍えつつペダルを漕ごうとすると、隣にいる子が私にチョコレートを一つ差し出してくれた。先程、スーパーで貰ったハロウィン菓子だ。
有難く頂戴し、口の中に放り込む。じんわりとした甘さが、体全体に広がり、寒さも和らぐ。
スーパーの心遣いに、プラス我が子の優しさが加わって、11月も頑張ろうーそう思えた。




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