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電話恐怖症

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敬語ママに渡された、ボランティアを主催している団体の副会長の電話番号。
彼女からも話をつけておくが、私からも直接そこに電話をしてくれとのことだった。てっきり、彼女を通して紹介されるものだと思い込んでいた私は、正直面食らった。
それでも、彼女の善意100%の微笑を見ていると、その場で断ることなど出来なかった。
電話は苦手だ。
子の学校連絡網ですら、手に汗を握るのだ。連絡事項を紙に書き、それを何度か練習してから次へ掛ける。それでも、心臓はドキドキするし、気は重く逃げ出したくなる。
仕事では出来ていたー短期バイトだけれど・・電話応対。しかし、プライベート、それも自発的に「会社」という後ろ盾が無い身分で相手先に掛けることは、何ともハードルが高い。
そもそも、ボランティアの詳細も良く分かっていないのに、引き受けるだなんて軽率過ぎる。それに人間関係の構築に四苦八苦しつついまだ収穫ゼロの自分が、行き当たりばったりで見ず知らずの出来上がった輪に入るだなんて、あり得ない。
子の学校行事や子供会のあぶれ者、役員や学校ボランティアだってロクに出来ていないのに。
一方、「母」というしがらみから逃れて、「私」という人間だけで、全く接点の無い環境に飛び込むことはチャンスなのかもしれないとも思う。以前、見掛けた敬語ママの生き生きとした表情。 これも縁かもしれない。
行ったり来たりの感情に振り回され、すっかり疲れ果てた私は決着を付けたくなった。電話をすることに決めたのだ。話を聞くだけ。どんなボランティアなのか、条件だとか・・
勇気を出して、携帯のダイヤルボタンを押す。
発信音が数回鳴った。5回を越した時点でやっぱり止めようと通話終了ボタンを押すのより早く、落ち着いた女性の声が耳に入って来た。


「もしもし・・」


明らかに、警戒しているような、そんな声にこちらも緊張感が高まる。


「あの・・、Kさんの番号で間違い無いでしょうか?」


「えぇ・・」




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「あの、私、〇〇と言いまして、先日敬語さんからそちらの活動の紹介を受けまして・・」


「あぁ、はい。ごめんなさい、今ちょっと・・」


「あ!すみません、お忙しいところ。また改めてお掛け直しいたします!!」


慌てるあまり、おかしな敬語で会話を締めくくり、受話器を置いた。 もしかしたら、仕事中だったのか?それとも電車の中?相手の声はとても小さいうえに聞き取り辛く、そして、予想に反して不愛想な感じだった。
ボランティアをしていること、それに敬語ママとの知り合い。そして、人数が欲しいはずのところその足りない人員を埋めてくれるかもしれない人物からの電話に対しての応対だとしたら、雑過ぎるのではないか。
しばらくして、掛け直すタイミングに悩む。忙しそうだった相手を思うのなら、今日のところはやめるべきか。しかし、善は急げで数時間後に掛け直すべきか。
数日後ーだと今度はこちらの存在すら忘れられているかもしれない。向こうは私のように暇人ではない。精力的に色々な活動をしているに違いない。
こんなことなら、都合の良い時間帯を聞いておくべきだった。それか、向こうから掛け直してもらうべきーいや、それは図々しいお願いだ。通話料を負担させることになる。でも、こちらはボランティアでバイトの応相談の電話でもない。 くよくよしているうちに、あっという間に数時間過ぎていた。

相変わらず、向こうからの折り返しは無い。このまま無かったことにしようか。こちらも忘れてしまったことに。
しかし、自分で言うのも何だが、気が小さく根が真面目な性格の私にそんなことは出来るはずも無いのだ。また、悩み事が増えてしまった。




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くじかれた出鼻

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待ちに待った春休み。子と過ごす、大事な時間。
この為に、ライター内職をコツコツして貯めていたへそくりを少しだけ使う。矯正代金支払いの見通しが少しはついたから。実は、今後の費用を夫が出してくれることになったのだ。
いよいよ夫は私の実家と関わりを持ちたくないと思い始めたのだろう。借りを作りたくないのだ、きっと。そもそも私のへそくりから出していたことを知らなかった夫。もしそれがばれたら、夫の申し出は却下されるに違いない。 へそくりは、極力「消えもの」に使うに越したことはない。子と過ごす時間に使うのが一番だ。

早速、春休み最初のレジャーは、ファミレスランチ。いつものファミレス。二人でお腹一杯食べて、ランチなら千円掛からない。
思いのほか、混雑している店。そうか、私達が春休みなら、他の親子も春休みで時間を持て余しているのだ。
しかし、すぐに来たことを後悔した。子の知り合いがいたからだ。




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不幸中の幸いといっては何だが、私の知らない親子だった。去年、同じクラスだったらしく、その親子が友達親子と来ていたのだ。
例えば、私も顔見知りの親子だったら挨拶するだとかしないだとか、向こうもこちらを知っているから席は遠ざけたいし、いや、むしろ店を出ることを選択するかもしれない。
しかし、私も向こうの親も認識が無ければ、後は子供間の問題だ。それでも、子が何となく羨ましそうな表情であちらの席をちらちら見ているのが切なかった。


「RちゃんのママとMちゃんのママって友達なんだ。」


子の台詞に、耳を疑った。責められている気がした。


ー私のママは、友達がいないから・・だから、私は春休みに遊べる友達がいないー


幼稚園時代のトラウマ。もう、そこから逃れられたはずだと思っていたのに。


「なんかね、GちゃんとMちゃんも、ママや妹達と春休みに遊ぶらしいよ。ディズニーランドに行くって言ってた。」


食事が運ばれてからも、子は黙々と食べていたが、正直私はいつものようにそれを美味しく感じることが出来なくなっていた。
折角の子との時間ー、もっと違う場所を選べば良かったのか?いや、そうじゃない。答えは分かっているが、私はそれを認めたくは無かった。




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当たる心理テスト

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【心理テスト】

Q 
隣に主婦が越して来ました。挨拶に来てくれたのですが、この人とはご近所付き合いは無理だと思う理由を一つ選んで下さい。


A 
①全身、高級ブランド品で固めている
②ロリータファッション
③アニマル風ジャケットに革パンツ
④ヤンキー風の茶髪にジャージ






*********************

*********************


これは、自分がどのような人を羨ましく思っているのかが分かる心理テストです。

①・・・お金持ちが羨ましい
②・・・家事や子育てに追われず、優雅に自分の趣味やお稽古など、自分の時間を使える人が羨ましい
③・・・自活出来る能力があり、男性と対等に渡り合っていける強い女性が羨ましい
④・・・近くに幼馴染や同級生などがたくさんいて、困った時はお互い様と言い合える人間関係が構築出来ている人が羨ましい


私が選択したのは③。
自分の潜在的欲求が分かる心理テストだな、と思った。




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落ちた豆鉄砲

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鳩が豆鉄砲を食らった2度目。
嬉しいのと恥ずかしいのとで、パスタをうまくフォークに絡ませることが出来ず、試行錯誤した。
彼女は手を口に当て、クスクス笑った後で少し真面目な顔をした。


「あんまり話したことは無かったけど、一度ゆっくり話してみたかったんです。」


元彼と付き合うことになった時、頭上に花火が上がったかのような嬉しい衝撃。それと似たようなものが私の体中を駆け巡る。この人とママ友になれるかもー


「ボランティアとか興味無いですか?」


話はとんとん拍子に進んだ。勿論やります!と二つ返事。嬉しかった、凄く。そして、やっとこの地に越して来て安定感を得られるのだと思った。プライベートで繋がれば、この先どんなことがあっても安泰だ。 子が中学校に行っても、分からないこと、困ったことなどあれば彼女に色々と相談出来る。




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仲良くなったYさんは、子供は違う学年だったので共通の話題が正直あまり無かったが、彼女とならいくつもある。それに、私のありのままーぽつん時代(現在もそうだが)を知り尽くしている人だ。それを丸ごと受け止めてくれる、何て器の大きい人なのだろう。それが嬉しかった。
もう、立ち話程度をするだけではない、がっつり手を組めるような、そんなママ友が一人傍にいる。それがどんなに心強いことか。


「来年には、主人の転勤が決まっていて。後任の人を探していたんです。OOさんならしっかりやってくれそうだと思って。」


途端に、崖から突き落とされた気分だった。そして、あぁ、やっぱり私は人を引き付けないのだと思った。
ぬか喜びー絵に描いたような。
どこまでも、私は私だった。ついてないー、少し幸先が良いと思えば振り出しに戻される。いつものこと。そうだと分かっていても、今回はダメージが大きかった。




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豆鉄砲の威力

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人を寄せ付ける人間と、遠ざける人間がいるのなら、私は間違いなく後者だ。
昨日、区役所へ行って来た。小さいが、図書館が併設されているのだ。すると、久しぶりに敬語ママに会った。珍しく、こちらが気付く前に向こうから声を掛けて来てくれたのだった。
彼女は、控えめでいて誰に対しても態度を変えず、どんなに親しくても一線を置いているのか言葉遣いは丁寧。しかし、上の子関係で築いたママ友らは全員役員関係。
恐らく、誰からも一目置かれている存在。
以前も区役所で彼女とバッタリ会った。その時の彼女はボランティアをしており、生き生きとした学校では見せない表情が印象的だった。


「久しぶりですね。学校ではクラスも違うと全然会わないから。」


そう言って、にっこり笑う彼女。私は嬉しくなり、


「今日も、こちらでお仕事ですか?」


立ち入ったかな?と思いつつ、つい聞いてしまった。


「えぇ。でも案外早く終わってしまって。もう解散なんですよ。OOさんは・・?」


向こうが最後まで尋ねる前に、


「暇なんで、ぷらぷら散歩がてら何かイベントでもないかと思って。」


嘘のように素直にありのままを伝えていた。見栄を張ることもなく、真実を。書類を取りに来たなどの他愛の無いーしかし「嘘」を付く必要性を感じなかったのだ。彼女には、そういった武装は通用しないー本能的にそう感じたのだ。


「これから何か予定とかあります?もしなければランチでもどうですか?」


驚いた。鳩が豆鉄砲を食らったら、恐らくこんな表情になるのかもしれないーそう思った。そして、今度は不自然なくらい落ち着き払った声で、


「ええ。本当に暇だったんで嬉しいです。」


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興奮して早口にならないよう、がっついていると思われないよう、感じ良さを意識した笑顔で返した。
区役所の外には出ず、中にあるカフェテリアに入る。私はパスタを、彼女はオムライスを注文した。オーダーが終わり店員が去ると、少しの沈黙。あたふたする私と違い、彼女はどんと構えている。 しかし、それは威圧的な感じでは無い、まるで菩薩が小者を見守っている感じ。


「もう、子供達も4年生ですね。」


やはり、子供達の話題。口火を切ったのは彼女の方。私も彼女を困らせないよう、頭をフル回転させ話題を考える。これは、チャンスだ。向こうからチャンスがやって来た。これを逃してはならない。でも、張り切り過ぎて引かれてもならない。 とにかく、落ち着け、落ち着くんだ。
心の中、自身に言い聞かせながら、一生懸命頭に浮かぶことを言葉にする。勿論、独りよがりにならないよう、彼女からの話題はそれを膨らませるよう質問したり頷いたり。
1対1での会話だと割とボロが出ないのは、恐らく相手がきちんとこちらの言葉を取りこぼさずに聞いてくれるから。会話のキャッチボールが出来るから。
複数だと、勇気を出して相手の投げたボールをキャッチしようと手を伸ばしても、前から違う人間がかっさらっていったり、またこちらがボールを投げても誰も取ってくれなかったりと、タイミングが難しいのだ。


「OOさんって、面白い人ですね。」


再び、鳩が豆鉄砲を食らった。





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「返信不要」の真意

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今日は朝から晴天。
今週を乗り切れば、春休み。普通の母親なら、憂鬱な期間でもあるその時を、今か今かと待ち構えている私がいる。
持て余すことの虚しさは、考える間も無く忙しくしていれば感じることもないのだろうけれど。

素敵ママから、子供会のお手伝いの誘いメールが来た。その途端、憂鬱になった。
関わりたい癖に、いざそのチャンスが到来すると腰が引ける。そして、すぐに妄想してしまう。すっかり出来上がった輪の中で右往左往する自分、挙動不審になる自分、勇気と後悔は常に隣り合わせ。


「返信不要です!」


最後の一文に、とどめを刺された。
向こうはこちらを気遣っての一言なのだろうけれど、ピシリと一線を引かれた気がする。
ただのお誘い。来てもいいし来なくてもいい、気楽にご参加どうぞーということなのだろうけれど、マイナス変換してしまう私にとってそれは、「招かれざる客」なのでは?と捉えてしまう。 一応、社交辞令で誘ったけれど・・どっちでもいいからーそんな声が聞こえてしまうのだ。

じっとただ待っているだけでは駄目。受け身でいる癖に、ぐいぐい来て欲しいだなんて虫がいい話。
分かってはいるが、どちらでもどうぞの誘いに、どうも踏ん切りを付けられないでいる。当日ドタキャンでも良いということだから。気持ち次第だから。
さて、どうしよう。ぐるぐる考えては答えは出ず、夫も子も出て行って、もうすっかり洗濯機も回り終えているというのに取りに行く気力が湧かないままだ。




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アロマと私

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コロンなどは持っていないけれど、ちょっとした香りに癒されることがある。
嗅覚は、人間にとっても大切な五感のうちの一つだ。
柑橘系の香りには、元気を貰う。ローズ系は束の間ゴージャスな気分を味わわせてくれる。ミント系はぼんやりした頭をスッキリさせ爽快感を与えてくれる。
ハンドクリームが丁度切れたので、新しいものを買いにドラッグストアに向かっていたがい、しかし思い留まり、ショッピングモール内にあるコスメショップに立ち寄ることにした。
ドラッグストアとは違い、若い女性で一杯の店内。マスカラひとつとっても、何十種類はあるのではないか?
ハンドクリームコーナーへ行くと、いくつものコーナーに分かれている。「アンチエイジング」「美白」「業務用」「アロマ効果」など。目に付いた「アロマ効果」のコーナーで、テスターを少しだけ指ですくい手の甲に塗る。
ふわっと香る、ラベンダー。心身ともに、リラックス。目を閉じると、温かな日差しの中、ラベンダー畑の真ん中にいるような気になる。
しかし、手の甲全体に付けてしまったことをすぐに後悔する。これでは他のテスターを試すことが難しくなる。なので、気になるものはキャップだけ取り、鼻を近づける。
グレープフルーツの香り、ペパーミント、ネロリやジャスミン。
その中でも、ホワイトリリーのクリームが気に入った。
アロマ効果以外のコーナーのテスターも、手首の内側に塗って試してみた。特に、アンチエイジング。手と首筋は年齢をあらわす。どんなに若々しいファッションやメイク、アンチエイジングをしていても、誤魔化せない部分だ。
商品である自分に相当の金を掛けているであろう、有名女優であっても、40を越えた首筋や手の甲や指先は、どうやっても老化を止められないし誤魔化すことも出来ない。
手タレのように、それをプロフェッショナルにしている人々は、そもそも手を意識的に使わない生活をしている。そうではない私達ー特に、水仕事が多い主婦にとって最も綺麗を保つのが難しいのが、やはり「手」なのではないか。
メイクをすることも出来ない。シミやしわを隠すことも出来ない。いくら綺麗にネイルをしていても、若い子の指先にはかなわない。
だからこその、早目アンチエイジング。 しかし、私はもう綺麗な指先を保つ必要性は感じていない。保ったところで誰も褒めてはくれないし、そもそも気付いてくれる人などいない。つまりは自己満足だ。
そして、私にとっての自己満足は、そこでは無くて、自らが心地良いと感じるもの。なのでやはりアロマ効果を持つクリームを購入することにした。
価格は700円ちょっと。それまで使っていたものより2倍以上の値段はするが、高いとは思わなかった。大事に大事に使おう。香りは気分転換になる。そして、この香りは大好きだった元彼が使っていた整髪料の香りに近いことに気付く。 ふと戻れる、あの懐かしい時間。
少しの間、タイムスリップするくらいいいではないか。




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ボトルと幸福感

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この時期は、歓送迎会。仕事を少し抜けて飲んだら、またオフィスに戻るので今夜はビジネスホテルに宿泊すると夫から連絡があった。
夕飯の支度もまだだったし、最近外食をしていなかった子からの要望もあり、思い立っての贅沢をすることにした。
贅沢といっても、ファミレス。それでも、私達のように週末の夜を持て余したのか、親子連れー特に、母と子供達のパターンが多く席を占めていた。
斜め向かいの親子は、高校生くらいの娘と来ており、楽しそう。母親はボトルでワインを飲んでいるのか、紅潮させた頬を揺らしながら笑い転げている。
その向こうは、ママ友家族か?やはり、デキャンタワインを飲んでいる。


「ママも、飲んだら?」


子に背中を押され、ドリンクのメニュー表を見る。そして、ふとボトルを頼んだ方がお得なのを思い出す。飲み残しは持ち帰りOKだからだ。そして、思い思いの料理を頼み、待つこと数分で運ばれて来たボトルに驚いた。 写真では気付かなかったが、大き過ぎるボトル。よく見なかった私も悪いが、値段が値段なので普通のボトルが出て来ると思っていたのだ。外食でボトルワイン、1000円でこの大きさだなんて驚きを越して、笑ってしまう。


「大きくない!?」


子も、運ばれて来たそれを見て笑う。


「パパに怒られちゃうかも。」


「内緒だねー」


いつものドリアやパスタ、それにポテトと子にはドリンクバーにデザートで、贅沢をした値段は2000円弱。ママ飲み会に参加したと思えばかなり安く済んだ。
悲しいことに、交際費が少ない分、こうして親子密な時間を過ごせると思えばまたそれも幸せだ。
そして、近い将来、子と共にワイングラスを合わせる日が来ることを思えば、生きる気力が湧いてくるのだ。
食事を終え、大き過ぎるボトルを手に店外に出る時はさすがに恥ずかしかったが、ほろ酔いはそんな恥ずかしささえ幸福感に変えてくれた。




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白の日

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子が、友チョコをあげた数人からホワイトデーにお返しを貰って来た。嬉しそうに、手作りのマフィンやクッキーの入ったキラキラの包み紙を手に、遊びから帰宅。
バレンタインでは交換出来なかった子達からだと言う。私までもが嬉しくなった。明らかに、あげた個数の方が貰った個数より多かったことで親の私の方がへこんでいたのだ。
まるで、ポケットに入れたまま忘れていた500円玉を見つけた時のように、心がほっこりした。
市販のものも勿論、ハンカチや鉛筆などと一緒にラッピングされているものも入れたら、全部で3つ。子は、大事そうにおやつの時間それらを味わって食べていた。
バレンタイン、私も某有名店のチョコレートを夫に渡した。流石に手作りはしなかったが、それでも夫が喜びそうなウイスキーボンボンをひと箱。夫は晩酌の時のお伴にしていた。
しかし、夫からは、今年もスルー。勿論、職場関係などのお返しはきっちり3倍以上返し。恥をかきたくない夫はこういうところで無駄に見栄を張る。限定もののスイーツやお茶。ワインや小物、まるで誰かにアドバイスされたかのようなセレクト。
こっそり夫の部屋で見た、色とりどりの紙袋達。今時の女子が喜びそうな店の品々。
中身までは確認出来なかったけれど、それでも普段の行動から夫が知るわけがないブランドや店のショッパーは、恐らく、吉田さんに相談して購入したのではないかと思う。
今回、私の仕事は無かった。それまでは、夫に付き合いデパ地下で分不相応のお返し選びをして来たのだが、それが無くなり清々するのに反し、悶々とした思いがあるのも否めなかった。
子は、ホワイトデー前の休日に、夫と一緒に買い物に出掛けた時に欲しいものを買ってもらったようだった。
最初から期待などしていないけれど、それでも毎年ーもしかしたら・・と期待してしまう女心。花や高級スイーツ、いや、高価なものが欲しいのでは無い。正直コンビニスイーツだっていいのだ。 夫の「心遣い」が欲しかった。
もう、来年からはバレンタインなど止めよう。毎年のように言い聞かせているのに、なぜかイベントに乗ってしまう私がいるのだ。




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65円のチョコレート

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65円で買った、特売のチョコレート。
今朝から苛々が酷く、コーヒーと共に1枚すべて食べきってしまった。戸棚からワインを出そうか迷い、しかし思い留まった。
代わりに、再び常備菜作り。


〇煮込みハンバーグ
〇春雨サラダ
〇茹でブロッコリー
〇高野豆腐の含め煮


しかし、常備菜というよりも今夜のおかずとして食べきってしまいそう。煮込みハンバーグが大変で、力尽きてしまった。
花粉のせいか、化粧ノリも最悪。外出時は、安定のマスク。これがあれば守られている感じ。表情が見られないこと、言い訳が利くということ。

3月も半ば。もうすぐ春休み。子とどう過ごそうか、それを思うだけでわくわくする。
それに反して、4月からの憂鬱な事項。学校関係の役員決めーそろそろ逃げられない雰囲気。それと、素敵ママと約束をしてしまった子供会のボランティア活動。
もう、これだけでキャパオーバー。

作った常備菜を、味見がてらつまむ。一度つまみ始めると止まらなくなる。特に、春雨サラダ。今回は「丁寧に」を心掛けて、コーンの代わりに錦糸卵を入れた。それだけでなんだか贅沢。それに、きゅうりと焼き豚にいりごま。 しょっぱいものを食べていると、今度はまた甘いものが欲しくなる。ガサゴソと買い置きのおやつ収納袋を覗く。子のおやつ専用としているが、こうして時々私も頂戴するのだ。
チョコチップクッキーを1枚ー結局は5枚も食べてしまった。
さて、これからどうしようか。何もやることが無くなってしまった。




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ちゃんとしたお母さん

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午前中、団地内の回覧を回す際、お隣の玄関に素敵ママの傘が立て掛けてあるのを目にした。まるで、ストーカーだ。しかし、彼女がこの柄の傘をさしているのはもう何度も見掛けているので覚えてしまったのだ。 某ブランドの傘。傘ひとつにしても、お洒落に抜かりない。 天気の悪い日ー、いや、晴れている日であっても、こうして部屋にこもりきりの人間は彼女からしたら理解出来ないものかもしれない。 我が家と同じ間取りのお隣。しかし、彼女の装いからしたら、まるで違うインテリアなのだろうと思う。素敵ママが足繫く通うほどなのだから。
先日のホームパーティーで、普段から部屋を綺麗にしておかなかったことを後悔した。付け焼刃の掃除に整理整頓。男性は気付かないだろうそれは、恐らく吉田さんには勘づかれたはずだ。
百均の花瓶に生けた花も白々しかっただろうと、今なら思う。






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私が私でなかったのなら、今頃、お隣で彼女等とお茶をしていたのではないかと妄想する。素敵ママとママ友だったら、その繋がりでお隣とも仲良くなっていたかもしれないし、またお隣と仲良くなっていたのなら、既に顔なじみの素敵ママは共通の知り合いで、すんなりと親密になっていたのではないかと。
私に小さな子が居なかったとしても、たまに彼女らが困っていれば喜んで預かるし、また子にも疑似兄弟気分を味わわせてあげられたのかもしれなかった。
しとしと降る雨の音に耳をそばたてれば、そんなくだらない雑音はかき消してくれた。
携帯漫画も興味をそそるものがなく、また録画していたドラマ達は既にすべてが最終回で観終えてしまい、やるべきことが無かった。
子に、久々の手作りおやつを作ろうと決めた。ネットでレシピを検索し、簡単に出来そうなスコーンを作ることにしたのだ。
チョコチップは無かったが、ナッツはある。バターは無いが、マーガリンはある。冷蔵庫にあるもので出来そうだ。ワンボウルで出来るというお手軽レシピ。生地を作り、手でざっくりこねる。手を動かしていると余計なことを考えなくて済む。
これからのこと、夫とのこと、子の将来、それに実家や義実家とのこと。どれもきちんと向き合わないとならないのに、今は一旦、よそに置いておきたい。生地をオーブンに入れ、甘い香りがし始めた頃、今日という一日を無駄にせずに済んだような達成感をおぼえた。
丁寧な暮らしには程遠い。お洒落感も無い。それでも、今日は「ちゃんとしたお母さん」になれた、そんな気分。
子が鳴らすチャイムを待ちわびながら、ソファーに寝転びスコーンが焼き終わるのを待つ。だらだらと携帯を見ていても、そこに罪悪感は無かった。




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常備菜作り

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だいたい、生理前になるとPMSが酷く、マイナス思考に無気力が加わって何もしたくなくなる。
しかし、子や夫に日々の食事を作らなければならず、特に我が家は夫が冷凍食品NGなので、一からおかずを作らなければならず手抜きが出来ない。
目分量での料理がいまだに出来ない私は、適当にぱぱっと作ることが出来ない。いまだ気合いが要るのだ。
今は便利でネットで検索すればあらかたのレシピが出て来るので、昔の主婦に比べれば甘いことを言っているのだろうけれど。
レシピを検索する。必要な材料があるか冷蔵庫の確認ー無ければ買い物へ。この時点で疲れる。
要領が悪いので、一度にあれこれ同時進行で作ることが難しい。何度かトライしたことがあるが、どちらかが焦げてしまったり味付けがおかしくなったりするので、面倒だがひとつひとつ作るよう心掛けている。
専業主婦で小学生の女の子一人っ子。時間はたっぷり余裕があると思われるだろう。しかし、このように要領が悪いので、案外日々の食事の支度だけで丸一日を費やしてしまうことすらあるのだ。




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そんな中、今日は家にこもるぞと心に決めた。おかずを冷凍したり常備菜として冷蔵庫に取り置くことを嫌がっていた夫だったが、ここ最近の「つくおきブーム」により、それが解禁となったのだ。これにより、元気な時におかずをつくりおきし、体調不良な時は堂々とさぼれるようになった。


「冷蔵庫に色々おかずがあったら、夜中に飲みたくなった時、いいアテになりそうだな。」


気まぐれな夫の一言、しかし、それがどんなに日頃の家事負担を軽くするのかを夫は知らない。
早速、百均で色々な大きさのタッパーを購入した。そして、今日は何種類ものおかずを作った。

●さつまいものレモン煮
●ひじきの煮物
●照り焼きチキン
●切り干し大根煮
●ちくわといんげんの中華炒め
●牛しぐれ煮

午前11時から作り始め、すべてが終わったのが子が帰宅し、更にそのまま公園へ遊びに出掛けて行ってから1時間経った頃だった。
以前、テレビで家事代行の番組を観たのだが、15品を4時間で作るという女性。クライアントがあらかじめ用意している食材を見て、ぱぱっと作るのだ。自分で材料を用意出来ないので、ある意味本当に料理のセンスだったり段取りがうまくないと出来ない仕事。
元フランス料理のシェフだとか、過去に料理を職にしている人が殆どだったが、それと比較しても、自分はやはりトロイというかドンくさいのだなと思う。
出来上がった品々を見て、達成感はあった。それでも、どれもこれも似たような味付けー醤油と砂糖という茶色ベースのおかずばかりを目の前にして、もう10年以上も主婦という仕事をしているのに、スキルアップ出来ていない自分が情けなかった。 グダグダしている時間を、もう少し有効に使おう。愛する子の血と肉になる食事ー、いつかは嫁に行くだろう子。それを作れる時間も限られているのだから。





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チラシの裏ーママ関係図

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素敵ママからメールが来た。やはり、既に子供会役員は決定したとのこと。それでも、面倒臭いだろうタイムラグの申し出に対し、丁寧に返信をくれたのだから彼女はやはり良い人なのだと思う。
良い人ー
しかし、ある一線を越えられるかどうかは彼女の中で基準があり、私は勿論それを満たしてはいない。これまでも、これからも・・
春には学校の役員決めがある。頑張って立候補してみようと思うが、懇談会すら怖気づいて欠席した私が手を挙げるなんてお門違いかもしれない。


ー役員はもう決まっちゃったけど、まだ来年以降もあるし。お手伝いには来てね!ちなみに次回は4月。1年生を迎える会をする予定なんだ。春休みに召集掛けるので、参加出来たら是非!!




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彼女には、Aちゃんママなどの特定の仲良しママがいる。もう幼稚園時代ーいや、それ以前から家族ぐるみのお付き合い。バーベキューやお泊り会などもしているだろう。
その固定されたグループに親子共々弾かれた私達。しかし、園時代は別々の幼稚園という納得出来る理由があった。
そして月日が経ちー、いつの間に、学年も通っていた園も違う酒井さんが彼女等に馴染んでいる。酒井さんの下の子が、Dちゃんの妹と同じ年だから?未就園児の頃からご近所として仲良くなった? それでも、下の子供達が通う園は違うのに、どこに接点があるのか不思議だ。

なぜ、こうも自分と関係の無い交友関係まで気になるのだろう。暇だからか。ここら近所もそうだけれど、学校でも何でも、ろくに話したこともない母親達の関係図が頭に浮かぶ。あちこちに矢印があり、それは行ったり来たり。 しかし、私自身が発信する矢印は素敵ママやまいこちゃんママくらい。しかし、向こうから矢印は発信されていない。完全な片想いだ。
素敵ママへの矢印は、「羨望」の矢印。
まいこちゃんママへの矢印は、「不信感?」の矢印。
お隣さんへの矢印は、その名の通り、「お隣」。
広告の裏に、落書きする。チラ裏程、空しいつぶやきは無いだろう。




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お買い得商品

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子がこれまで使っていた弁当箱が壊れてしまった。給食があるので滅多に使わないけれど、いざという時不便。課外活動や遠足など時々あるのだ。先日の課外活動では、仕方なくこぶりのタッパーにご飯とおかずを詰めたのだが、子からはブーイングだった。 私が勝手に買って来ても良いのだが、割とこだわりのある子。自分で選びたいと言う。
この間の休み、子と一緒にショッピングモールへ行き、ふらりと寄った雑貨屋に弁当箱があり、子が一目ぼれした。しかし、値札を見ると2500円。大人用というかOLが使いそうなもので、正直手持ちが2000円だったので断念したのだ。 弁当箱の相場は良く分からないが、中学生になっても使うというのなら多少の値が張っても致し方が無いと思える。だが、子に聞くと、中学の時になったらまた違うのが欲しくなるかもしれないと言われ、見送ることになったのだ。


「可愛い!ママ、このお弁当箱可愛い!」


今年の正月、福袋で買ったミスドの無料チケットでおやつにと店に寄った際、展示されている可愛らしいポムポムプリンのランチボックスを見て子が興奮気味に叫んだ。
ドーナツ5つとそれで1000円しない。かなりお得だ。ざっと頭の中の計算でいけば、400円もせずにこの弁当箱が買える。二段だし、レンジ対応ありだし、しかも包む為の布もついている。 その時はドーナツ券があったので買わなかったが、サプライズで今度買おうと心に決めていた。


そして、子が学校から帰宅した際、


「あ、ドーナツ!おやつ?」


「うん、それとこれも。」


「あ!!買ってくれたの!?やったー!!」


予想以上に喜んでくれた。 買い物は楽しい。特に、子が喜ぶ顔を見るだけで心の底のドロドロしたものが昇華されていく感じ。それにしても、かなりのお買い得。ここ最近で、久しぶりに心も財布も満足する買い物だった。




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もやもや感

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素敵ママにメールしたが、なかなか返信が来ない。もう遅すぎる申し出なのか?
悶々としながらも、いつものように買い物へ。大した用が無かったので、特売のヨーグルトと卵のみ購入し、自宅に戻る。
団地の集会所前を通ったところ、5~6人くらい人が出て来て、その中に見知った顔。
酒井さんや素敵ママ、それに団地内の顔見知りだ。
咄嗟に隠れる。向こうは、話に夢中でこちらを見ていなかったことで、そんな情けない行動を取ってしまった。
そそくさとー、しかし、私も向こうに気付かないふりで自転車を駐輪場に走らせた。
エレベータの中、閉じるボタンを押したことでようやくほっとする。自分だけの空間。しかし、それに反して絶望感が押し寄せる。
あの人達は、今度の役員だろうか?もう決定し、引き継ぎや打ち合わせだろうか?

いつでも孤立してしまう自分。やはり、原因はあるのだ。
タイミングを見失いがちな私自身、空気の読めない自分に。




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セロトニン効果

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外は天気。気分がどんより落ち込んでいる時こそ、太陽の光を浴びてセロトニンを体内に蓄えなければならない。
セロトニンは、通称「幸せホルモン」とも呼ばれ、心身に安定をもたらす。これが不足すると、うつ病だったり不眠になったりと、心のバランスがたちまち崩れる。
食べ物にこの物質を作り出す成分が含まれているものがあるか調べてみたが、日光程の効果は見られそうもない。あとはサプリなどで取るしかなさそうだ。

本当に気分が沈んでいる時の私の居場所は「布団の中」だ。子供会の役員の話、何となく素敵ママには断る形に終わったことを後悔している。なぜあの時、勇気を出してYesと言わなかったのだろう。 いや、早急に答えを出す必要は無かった。保留という形でもう少し考える時間を貰っても良かったはず。
仲間が欲しい、ママ友が欲しいーそんな願望ばかりが膨らんで、行動が伴わない。もっと積極的に外に出ないとダメだ。しかし、一方では何を今更という気持ちも無いことは無い。
あの親密な輪の中に飛び込む勇気ー、もう、この地で私というキャラ設定が固定されてしまった今では、ハードルは高く不可能に近い。
とにかく、セロトニンを。
例の公園へ行った。1歳過ぎのよちよち歩きの子供を連れて、遊具で遊ばせている母親。そこへ、同じくらいの年の子を持つ別の母親がやって来た。


「こんにちはー」


「こんにちは。」







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互いに初対面なのだろう、遠慮がちに挨拶をしながら、子供を遊ばせる。子供達はたどたどしい足取りで、しかし楽しそうに声をあげながら小さな滑り台の階段をハイハイで登る。
母親は、いつ子供が落ちてもよいように、お尻を支えながら、ワンオクターブ高い声で話し掛けている。懐かしい光景。
しかし、どちらの母親も互いを気にしつつ声を掛けようとしない。遊具の中に、一つしかないハンドルのようなものに一人の子が手を掛け、そしてもう一方の子もそれに手を伸ばしてその子をどかそうと押しのけた。 その時、初めて押しのけてしまった方の母親が、


「ごめんなさい。駄目よ、お友達がまだ使ってるから。ごめんね、痛かった?」


「大丈夫ですよー。一緒に遊ぼうね。」


「何歳ですか?」


「1歳と6か月です。」


「あぁ、近いですね。うちは7か月です。」


それからは、どちらともなく互いの子供について質問をしたりされたり。先程まで赤の他人だった2組の親子は、傍から見たらまるでここで待ち合わせして遊んでいる友達親子のように見えた。
これくらいの時期に時間を巻き戻せたら、私の今は変わるだろうか?不毛な妄想。いや、元の性格が変わらないのだから同じこと。
それでも、暖かな太陽の光がセロトニンを多く私の体に充満させたのだろう。子供会の役を買って出ようと素敵ママにメールをすることにした。




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ディスカッション

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保護者会は、結局欠席してしまった。いや、正確に言えば、途中退室だ。
まずは学年懇談会が視聴覚室で行われ、後にクラス別での会というスタイルなのだが、そのクラス別での会を欠席したのだ。
学年懇談会は、大部屋で3学年の保護者が参加、その期の振り返りや反省、そして4年生に向けての諸々の話を学年主任から聞く。
プリントが配布され、私達保護者はただ耳を傾けるだけの流れ。
私は目立たない、端っこの後方にひっそりと座る。私と同じような、一人と思われる保護者が数人いるポジションだったので気楽。
しかし、彼女達は他学年に子供がいるのか?プリントだけ受け取ると、少しだけお義理に話を聞いて、すぐに教室から出て行ってしまった。
何となく、心もとない思いで前方に目を向けると、相変わらず黙っていても騒がしい雰囲気のスネ夫ママやボスママの姿、それに連なり素敵ママらやまいこちゃんママらの群れが目に入る。
何がおかしいのか、クスクスとプリントを見せ合いながら笑うボスママ達。まるで女子中学生ではないか。
彼女等の他は、静かに話を聞いているものの、しかし仲間同士のように見えてしまう。2~3人、4人の小グループ。
なんだか自分ばかり、独りぼっちのようで居心地が悪い。


「では、学年別はこれくらいにして。時間も押して来ましたので。何かご質問や要望のある方がおられましたら・・・」


主任がプリントから顔をあげ、全体を見回す。少しの沈黙の後、


「なさそうなので・・引き続きクラス別で懇談会を始めます。10分後、各教室にお集まり下さい。今日配布いたしました冊子の一番後ろにあるテーマに沿って、皆さんで話し合いをしていただけたらと思います。それでは、学年別懇談会を終了させていただきます。」




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冊子の一番最後のページをめくると、そこにはいくつものテーマが記載されていた。一番上には、「ディスカッション内容」と書かれている。嫌な予感がした。
子のクラス前に行くと、例のPTA会長の親が数人の母親と楽しそうに雑談をしていた。その他にも数人のグループがいたが、何となく顔が分かる程度で誰の親だか分からない。
しかし、私以外は皆顔なじみらしく、顔が合えば手を挙げて挨拶をし、その流れで話し込んだり忙しい。


ーこの人達と、ディスカッション?無理・・


一度無理だと思うと、そのマイナス感情はたちまち私を支配した。


ー無理、無理、無理無理無理!!・・・


会長の大笑いと担任が到着しての挨拶とざわめき。次々と教室に吸い込まれていく保護者達。しかし、ざっと見たところでクラスの半数程の出席に見えた。それが後押しし、私の足は下駄箱に向かう。
学年懇談会は出たのだ。必要なプリントは受け取ったのだ。そもそも最初から欠席している保護者だっているのだ。
ディスカッションといっても、結局はあの会長がすべてを仕切り、積極的な親達がその話題に乗り、盛り上がり、私のような大人しい人間はいてもいなくても同じ。それなのに無理矢理指名され、気の利いた発言も出来ずに場を白けさせる。 それに、何の意味があるのだろう?

いくら、自分に言い訳をしたところで、この不完全燃焼な思いは消えなかった。出席したところで恐らくスッキリはしないだろう。むしろ、不快感が残るだけかもしれない。
それでも、また逃げることを選んだ自分が情けなく、そして悔しい。
自宅に戻り、学校に行く前は食事が喉を通らず空かなかった腹が、ぐうぐう音を鳴らしていた。ほぼ空っぽの冷蔵庫から1丁の豆腐を取り出し、ラベルを剥がしてスプーンひと匙分のくぼみを作る。
そこに、醤油を注ぎ、皿にも移さず貪り食った。
容器が空になる頃に腹は満たされたが、しかし心は全く満たされなかった。




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転勤族の妻達

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この時期、転勤などで引っ越しが決まる家族も多いと思う。そういった不運(一概にそうとも言い切れないが・・)にぶち当たった母親らのネット書き込みを、最近頻繁に目にする。
しかし、私は彼女らの書き込みを見て、自分はそれを免れたと胸を撫で下ろすことが無いに等しい。むしろ、新天地へ旅立つ彼女らが少々羨ましくも思う。
私も、一から見知らぬ土地で再スタートを切れば、生まれ変われるのではないか、そんな妄想に捉われるからだ。
引っ越し前の時のように、周囲に恵まれうまく行く可能性だってある。そもそも、この地に越して来てあの園に入らなければ、今私はここでこうしてパソコンのキーボードを叩いていたりはしないのではなかろうか。
素敵ママとまではいかないが、それでも普通に学校のボランティアや地域活動に参加し、人恋しい時は、数少ないが気の置けないママ友を家に招いたり招かれたりしつつ子育てやお互いの夫の愚痴を言い合う。
そんな、ささやかではあるが楽しい時間を過ごせていたかもしれなかったのだ。




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この時期、転勤族の妻達に、ある種の共感を持つ私。彼女達は、それまで築き上げてきた関係や住み慣れた街に別れを告げ、新しい環境に果たして馴染めるかどうかという不安感と戦っているに違いない。
そして私も、越して来て5年目という、普通ならば住み慣れた地とも言うべき環境下で諦めに近い感情を持ちながらも、往生際の悪さも手伝ってか焦りや不安感をいまだ抱えている。不安感という共通項に吸い寄せられるのだ。
不安感を抱える人間は、同じく不安感を抱える人間に惹かれるのかもしれない。
しかし、私は知っている。彼女ら転勤族は、結局のところ「引っ越し慣れ」しているのだ。友達を作るのも早い。そして、ある意味執着しない時点でドライな面も持っている。その加減が丁度良く、人付き合いを円滑にさせているのだろう。
距離感ーというやつが上手いのだ。すっと輪に入り、すっと出て行ける。それでいて嫌味も無ければ、根本にはプラスのオーラがある。何しろ、生活を楽しむ余裕がある。
そう、余裕があるのだ。私の一番足りないもの。
そして、この地にも同じく越して来る家庭があるだろう。最初は不安で孤独でも、すぐに周囲と打ち解ける。そして、私を越えて行くのだ。




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タラレバママ

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今週は、保護者会。
嫌で嫌で仕方がない。年間行事予定表で、その日は頭にインプットされているから、今年に入ってから何度もカウントダウンしてしまう。そしてついにその日はやって来る。
こういう労力をもっと別の有意義なことに使えたら、リア充になれるのかも・・ママ友がいたら、もっと気楽に構えられるだろう行事ごと。いや、がっつり親密でなくてもいい、ただ会えば気負わず雑談出来る程度の関係。その関係を築くのが恐ろしく難しい。
まいこちゃんママと素敵ママやスネ夫ママの親密さ。そもそも、スネ夫ママは置いて、まいこちゃんママと素敵ママとは顔見知りだ。まいこちゃんママとは昔ランチをしたことがあり、バレエの発表会も観に行った。 それに、ついこの間まで子供同士は同じ習い事をしていた。
素敵ママとは、一線を置かれていながらも、嫌われている感じは無い。相変わらず、エントランスで遭遇すればフレンドりーに接してくれるし、唯一この地でタメ口OKのママさんだ。
私がもっともっとコミュ力高ければ、あの輪に入れていたのかもしれなかった。そんな風に、彼女らの背を見て思うのだ。いや、そもそもあの底意地の悪いスネ夫ママがいなければ。
あの園に入園しなければー
引っ越さなければー
素敵ママと出会った頃、無理矢理にでも一歩踏み込んでいたらー

このまま受験を考えなければ、入る予定である中学校。そこも、ネットなどの掲示板で情報をさぐると親達の出番が多いらしい。体育会系は勿論、文科系でも親は文化祭だなんだに駆り出されるらしく、ママ友のいない自分は今から憂鬱。 小学校までなら、あと3年と腹をくくれるけれど。
とにかく今は、目先の保護者会が憂鬱だ。そして、そろそろ役員のことも考えなければならない。児童一人につき一度はしなくてはならないPTA。最高学年での初仕事は何としてでも避けたいところ。 色々心配なことが多過ぎて、頭が痛い。





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繋がれない

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「OOさん!」


ゴミ捨てに行くと、背後に素敵ママ。いつもはバッチリ決めている彼女だが、上下ラフなスウェットにヘアターバン、伊達メガネというスタイル。
それでもやはり、お洒落感が染みついているのは抜群のスタイルだったり、美しい肌や整えられた眉、派手な造作の顔立ちからか。


「おはよう。」


私は買い物にでも出られる恰好だったが、彼女とは大違い。毛玉だらけのパーカーにジーンズ。相変わらず野暮ったいマイナスオーラが出ているのは、もう生まれ持った性質なのだと諦めるしかない。


「子供会の今度のイベント、来る?」


聞くところによると、次年度の内定していた役員が辞退したとのこと。急な転勤が決まったらしく、早急にその穴埋めをしないとならないらしかった。
それを、次回のイベント終わりまでに決めたいらしい。最後のイベントなので、引き継ぎなどもするからだそうだ。
その白羽の矢に立ったのが、彼女の中で「私」ということだろうか?


「ごめん、その日はちょっと予定があって・・」


最近、人間関係に消耗していたことですっかり自信を無くしていた私がつい口をついて出たのがこの台詞。しかし、彼女の顔が残念そうに曇ったのを見て、やはり話だけでも聞くべきかーそう思った時だった。


「あ!おはよ~!!」


素敵ママが私の背後に向けて手を振る。振り返ると、久々の酒井さんだった。最近見掛けることも少なかったが、素敵ママと接点があったことに驚く。私とも目が合い、軽く笑顔で会釈してくれた。




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「おはよ~。明後日だけど、旦那が代休で面倒見てくれるから行けそうだよ。」


「本当!?良かったー!Yちゃんとこの車は出せそう?」


ちんぷんかんぷんの会話。そして、Yちゃんという名前が酒井さんの娘さんでは無い、酒井さん自身のファーストネームなのだと分かり始めたことで、私の知らぬところでこうした繋がりがあちこちに出来ていることに愕然とする。
酒井さんは、元々私達より後にここに越して来た人。学年は違うが、同じ幼稚園だったし、素敵ママより私との方に接点があったはずなのにーどうしてだろう?
素敵ママのコミュニケーションスキルの高さは分かり切ったことで、自分と比べることではないにしても、だからだろう。そんな誰とでも仲良くなれる彼女からしても、私はとっつきにくい人間であるのだと再認識する。知り合って、もう何年も経つのに、いまだ個人的な付き合いもなければファーストネームで呼ばれることもないのだ。
酒井さんは、正直見た目は素敵ママと仲良くなれる風ではない、どちらかといえば地味目で、それでいて親しみやすさがある。そういうところに当初私もママ友になれるかも?と期待していた部分があった。
結局、学年が違うということと、彼女は彼女の方でバス待ち仲間と親密になって行ったことで疎遠になっていたが。
それでも、全く接点が無さそうに見えたこの二人が、繋がっていたということに少なからずショックを受けた。

彼女等は、私の所有物でも何でも無いというのにーこの、説明のつかない感情に名前を付けるとしたら、それはやはり「嫉妬」なのだろうか。なりたい自分を既に持っている彼女等に対する「嫉妬」。
次第に、私は空気になる。何てことはない、いつもの流れだ。もう、この流れもルーティーンと化しているといってもいいだろう。 フェイドアウトするのは得意。
二人が盛り上がり始め、私の存在を気にしなくなったのを見計らい、


「じゃあ、また。」


声を掛けた。二人は、初めて私の存在に気付いたかのごとく、少し驚いた表情を見せた後、社交的な感じの良い笑顔で、


「うん、じゃあね。」


手を振り、会釈を返してくれた。
別に、意地悪をされた訳じゃない。 仲間はずれをされた訳じゃない。
それなのに、この寂しさは何なんだろう?頑張って、社会ーといっても主婦だけの小さな小さな社会だがーに身を預けようと腹をくくってみても、生き辛さを抱える自分。
自信の無さがこのような結果を生むのだろうか?自己肯定感が低すぎるから?
何だかどうでもよくなって、自宅に戻りベッドに潜り込む。洗濯機から2回目の終了の合図が聞こえても、私は蛹のように布団にくるまっているだっけだった。




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saさん

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saさん


おはようございます。 以前もメッセージを下さっていましたね。ありがとうございます。距離的に会うのは不可能だけれど、メールの交換をしたいと申し出て下さったこと、覚えています。
そして、嫌な気持ちにさせてしまったこと、申し訳なく思います。
基本、コメント返信しない理由は、常々申してますので割愛させていただきます。
決して、好き嫌いで返信するしないではなく、条件が揃った時での返信です。それを気まぐれとも言いますが、ここでは我儘になり、自分の思うようにしていることでブログを続けることが出来ています。

・心が揺さぶられ、こちらの気持ちも伝えたい時
・私自身の心が比較的安定している時
・コメントをする時間的余裕がある時
・たまたま、コメントを目にした時

上記の一つでも欠けていたら、返信は出来ません。しないのではなく、出来ないのです。
最後の、たまたまというのは、fc2ブログのコメントクローズの設定上、常に下さるメッセージが確認出来るわけではなく、自分のブログ管理画面を開いた際、一番最新のメッセージだけが表示されるので、それに気が付いた時ということになります。時間が無くて開けなければ、古いコメントは埋もれてしまい、遡らないと確認することが出来ないのです。 言い訳がましくてすみません。
ただ、saさんのメッセージが気に入らなかったとかではなく、私自身の問題だと伝えたかったので、この場を借りて謝りたいと思います。
この他にも、同じく嫌な気持ちにさせてしまった方、申し訳ありませんでした。そして、いつも足を運んで下さり感謝しています。

しばらく時間が取れなくなりそうなので、引き続きコメント返信は遠慮させていただきます。


selinee




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意識高い系

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夫の部屋には、ありとあらゆる読まない本が積み重なっている。所謂、「積読」というやつだ。
ポストを開けると、その日も本が入っていると思われるレターケース。かなり分厚い。そして、それは村上春樹の新作だと気付いたのは、珍しく部屋では無いリビングのテーブルにそれが投げるように置かれていたからだ。 以前、ノーベル賞受賞前にカフェで群がるハルキスト達のことを、小馬鹿にしたようにせせら笑っていた夫。


「要するに、アレを読む自分に酔ってる奴らの集団なんだよ。」


実際、夫の書斎には彼の本など無く、もしかしたら目を通したことすらないのかもしれなかった。彼の読む本の殆どは、経済や株、経営の本などビジネス本ばかりだ。たまに小説らしきものがあったとしても、歴史物。
純文学などに興味が無い。
意識高い系が手に取る本とでも思っているのだろう、むしろ、それを読むことすら恥ずかしいと思っているらしい夫がこの本を購入したのは一体どういう風の吹き回しか?
しかし、リビングに置かれたそれは、数ページしたところで、栞が挟まれたままその位置を変えないでいる。




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ピンと来たのは、吉田さんが村上春樹を好んでいるのでは無いかということ。テレビドラマだってそうだ。それまでくだらないと言って、ニュースばかり観ていた夫が全く興味を持たなかったジャンルのテレビを観始めたのも、ツーリングにのめり込み始めてからだ。
いつになってもページが進まないそれを、時間を持て余している日中捲ってみた。
しかし、ものの数ページで睡魔が襲ってきた。頭に入っていかず、何度も同じ行を読んでいたりする。やはり、私には合わないのか?普段、雑誌や簡単なエッセイばかりで長編小説を読む習慣が無い自分には敷居が高い。
ハリーポッターもそうだけれど、新刊が出る度にその解禁時間に書店に並び、嬉しそうに書籍を手にする彼らが羨ましい。それ程「好き」なものがあるということ。それは、人生の財産だ。 何に対しても、夢中になれない自分。何故だろう?どれもこれも中途半端ーそれ以前、半端にすら届かない気がする。

夫のスマホの充電が切れたのか、珍しく子がZ会で使っているタブレットを操作していた。大欠伸をしながら、何やら熱心に見ていたことを思い出し、つい履歴を確認してしまった。
ずらりと出てくる村上春樹の書籍レビュー。新作のレビューだった。
相変わらず同じページに留まったままの栞を目にし、また直観が働く。吉田さんに、本の感想を聞かれても困らないように、内容を叩き込んでいるのだ。他人のレビューを、さも自分が感じたことのように彼女に伝える。
安易で、しかし着実に彼女の期待を裏切らない方法。彼の思い付きそうなことだった。そして、それこそが夫の嫌う「意識高い系」に通じるのではないかと思う。
結局は、いつかそのメッキは剥がれるのだ。私に対してそうだったように。それでも、必死でそうしたメッキを彼女の前では塗るのだなと思うと、それを引っ剥がしたい衝動に駆られるのだ。




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過度な期待

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学校で、生活発表会があった。
学年ごとのもので、子の学年はダンス。ついこの間まで習っていたこともあり、ダンスの得意な我が子。
学校行事は気が重いけれど、子の晴れ舞台なのだからーと気を取り直し、任意だったが見に行くことにしたのだ。

思ったよりも、体育館のベンチは満員御礼。
立ち見の人々も大勢。まばらに人がいるよりも、気楽。一人ぽつんなのも目立たない、そんな気がする。
子の学年の番になり、聞き覚えのある軽快なリズム音が聞こえて来た。暗闇のステージ、スポットライトが一点に集中し一人の児童に当たる。我が子だーと思ったのと同時に、


「まいこ!!」




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斜め前の席から聞こえる、甲高い声。まいこちゃんママだ。それに気が付くと同時に、スポットライト下にいるのは我が子ではない、まいこちゃんなのだと悟った。
30秒程だったが、まいこちゃんのダンスは多くの人々を魅了するものだった。ついこの間まで子と同じーいや、欲目かもしれないが、子の方が上手かったダンス。
しかし、子が教室を辞めてから彼女はこれ程までに上達したのか?と驚くくらい、キレのある大人顔負けの動きを見せたのだった。
まいこちゃんママの取り巻きだろうか、


「うわー、まいこちゃんプロだね~カッコいい!」


「オーディションとか受けてみたら?」


絶賛の声が聞こえる。舞台に集中したくても、席が近いので彼女らの声が耳に入る。
中盤に入り、子の姿を認めた時、舞台上にはほぼ半数以上の生徒が上がっており、その他大勢の内の一人となって踊る子は、正直その親でなければ気付かないレベルの目立ち具合だった。
ソロ部分は他にも数回、見覚えのある顔。そう、同じ教室だった子達だ。まいこちゃんをはじめ、子も一緒に習っていた時にお菓子交換をしていたメンバー。全員ではないけれど、2~3人はその顔ぶれだった。
ソロではなくても、まいこちゃんはじめ、その子達は明らかに目立っていた。大勢が壇上で踊るパートでは、他の生徒らとは一線を画し、明らかに動きがプロだった。
子も、下手ではないけれど、ずば抜けてはいない。中の上といったところだろうか?それでも、ついこの間まで一緒に習っていたメンバーに置いてきぼりを食らった気分。
あのまま続けていればー子もスポットライトを浴びていたかもしれない。自信満々の表情で踊るまいこちゃんらを目にし、子の自信を奪ってしまった自分を殴りたい思いだった。
まいこちゃんらに曜日を変えられても続けるべきだった。「もう飽きた、詰まらない」と言う子のなんとなくの言葉に背中を押され、送迎の面倒臭さで辞めさせてしまった唯一の習い事。本来、子が好きだったはずの習い事。
中だるみ期に、親がどうやって子の背中を押すかに子の人生が掛かっていたというのにー、私は流れに身を任せてしまった。
後悔しても、もう遅い。子は最後までスポットライトを浴びることもなく、可も不可もない踊りを見せた。そして、それでも子の良いところを見つけ出せずに不満を抱えた自分、もやもやした気持ちでいた自分が、いかに母親として毒気を持つのかを思い知らされた一日だった。




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