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素敵なんかじゃない

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ボストンバッグを肩に掛け、下の子の手を繋いだ素敵ママとエレベーター前で会った。時刻は夕方。お隣さん宅だろうか?
こちらが聞く前に、彼女の方からその答えを明かした。


「今日は、友達親子のお宅にお泊りなの。OOさんのお隣の××さん。」


普段、お隣さんのことはちゃん付けで呼んでいるだろう彼女だが、私の前ではオフィシャルに苗字で伝える。その「区別」に胸がざわつく。
彼女からしたら、お隣さんの下の名前など私が知る訳が無いと思っているのだろう。しかし、実際私は知っている。以前、彼女宛てのダイレクトメールが間違えて我が家のポストに投函されていたことがあったから。 その時は、すぐにお隣のポストに入れ直したのだが。
家の行き来は勿論、ママ友宅に宿泊出来るスキルを持つ彼女は、本当にコミュ力が高い。




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「R君は?」


「あぁ、Rはパパとお留守番。たまには男同士で話したいことでもあるでしょう。」


「そうなんだ、いいね、そういうの。」


そう返しつつ、心は更にざわつく。R君のことで学校から何かあったのではないかと。男同士の話し合いというのは、そういうことなのか?
家族で話し合い、解決すべき問題ではないのか?彼女がボストンの他に手にしている細長い紙袋は、明らかにワインかシャンパンが入っているもの。ちらっと見えたボトルに悶々とした思いが渦巻いた。


ー夫に丸投げ?それで、自分はママ友と呑気にパジャマパーティーですか?


常に楽し気な彼女に、それまで嫉妬心が無かったといえば嘘になる。しかし、R君の行いを目にし、すばやくそれに対応するのが私の好きだった素敵ママ。それが為されなかった時、彼女に対しての思いはグレーになりつつあった。
現実逃避で良いとこ取りの彼女は、やはり許せなかった。
エレベーターが到着し、同じペースで歩くのが普通だろう。お隣さんと我が家は同じ場所なのだから。それでも、


「じゃ、お先に。」


軽く会釈し、彼女らを置いてすたすた早歩きをし、急いで玄関を開けドアを閉めた。 それが、私が彼女を前に出来る、精一杯の反発だった。




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新たな義務

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素敵ママの子、R君が数人で虐めていたであろう男の子に遭遇した。1人、とぼとぼと歩いているところを、団地内のポストに夫から頼まれている郵便物を入れに行った際、見掛けたのだ。
そろそろ下校時刻ーそして、もうすぐ子も帰宅する。
彼の後方には集団で下校する子供達が見える。名前を知るチャンスだった。
男の子に気付かれないよう、手に携帯を持ちそれを眺めるふりで近づく。ランドセルの横に下げている巾着袋に名前が付けてあるのが見えたからだ。
追い抜く寸前に、その名前を目に焼き付けた。

それから、子が帰宅しその子のことを聞こうかどうか迷い、しかしやめた。
何かしらの形で、子から私がその子のことを聞いていたことが外部に漏れた場合、疑われるのが怖かったからだ。そう、学校にその件について連絡する気満々だった。勿論、匿名で。
一晩寝てからーと思いつつ、あの子の寂し気な後ろ姿を思い出すと胸が締め付けられた。誰かが、訴えなければならない。見て見ぬふりも同罪だ。気にし出したら止まらない、気持ちが急く。
匿名は、卑怯な気がしたが仕方が無い。それしか方法は無かった。




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子が一息ついてから、お遣いを頼んだ。近くのコンビニでおやつを買いに行くよう300円程持たせた。
その間、15分足らずだが、学校の番号をプッシュする。呼び出し音が鳴るにつれ、動悸は高まったが、しかし匿名なのだからと気はいくらか大きくなった。
年配の女性が応答し、そして予めメモをしていた言葉を読み上げる。しかし、興奮もあってかメモ以外の言葉で喋っていた。何かが乗り移ったかのようだった。
いくらか憤りの含んだ、冷静では無い私。まるで、我が子が虐められているような、まるでその子の母親のような・・・
学校側は、「事実確認」という言葉を何度も用いて、しかし対策はしてくれるようだった。受話器を置き、一仕事終えた気分になりソファーに倒れ込んだ。
そのタイミングで、子が帰宅した。手にはコンビニで買ったというシュークリーム。


「ママの分、いる?」


「うん・・」


しかし、しばらくそれに手を付ける気分にはなれなかった。
後戻り出来ないー、この一本の電話は、果たして正しかったのか?
女の子しか育てたことのない私。男の子なら、あれくらい普通のことだったのでは?
ただのじゃれ合いーそれを大きな揉め事にしてはいないか?
何より、私のこの行動が、あの子の立場を余計に悪くしたのではないか?

もう、何が正しくて何が間違っているかなんて分からなかった。
ひとつ、言えること。それは、あの子を助けたかった。この思いは本物だ。しかし、全ては結果がものを言う。関わってしまった以上。私はそれを、陰ながら静観し続けなければならない。新たな義務だ。




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釣銭間違い?

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ここ1週間のうち、2回も家計簿が合わない。
1回目は千円、二回目は5千円足りない。レジでの支払いで、渡す枚数を間違えたか?それか、5千円札と千円札の釣りを店員が間違えたか?そういえば、先月もいくらか合わなかった。私も慣れないボランティアや子供会の活動で疲れているのか?

買い物時、釣りとレシートをその場で穴が開く程見て確認している主婦を見掛けることがある。それを目にし、正直、卑しく思ってしまう。
どこかええかっこしいの私は、スマートに支払いを済ませたい。
釣りを受け取る時も、何も確認せずに店員を信じ切り、そのまま財布に仕舞うだけ。

そういえばー、2回とも、レジの店員の胸には「研修生」というバッジが付いていた。
あの若い学生アルバイトー、そして、私と同世代の女性。あの女性にいたっては、レジ袋の金を支払ったというのに入れ忘れた。


「あの、袋、入って無かったんですけど。」


遠慮がちに伝えると、しかしすぐに信じてくれずにレシートの提示を要求された。素直にそれを差し出すと、「レジ袋ー5円」と印字された証拠を前に、慌てて袋を差し出した。
しかし、次の客が苛々しているのに焦ったのか、私への謝罪は無し。正直、気分は悪かった。
6千円のモヤモヤが消えない。この大きな額ー、しかしどうすることも出来ず、虎の子から出すしかなかった。




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レッスン拒否?

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「なんか、お腹痛い。」


これで、先週と合わせて二度目。ピアノレッスンの欠席だ。
学校から帰宅し、少し休んでから週一のレッスンへ行くのだけれど、なぜか、いざ行こうと支度すると腹痛が始まる。
実際、トイレで用を足した後の便器をのぞいてみると、確かにお腹が下っているので仮病では無い。
仕方なく、休みの電話を入れる。かかりつけの病院もその日は休診の為、様子見ということになる。

夜にもなると、元に戻っている。そもそも、レッスン当日の朝だって元気に学校へ行っているし、帰宅し玄関ドアを開けた瞬間もまた元気だ。
なのに、なぜかレッスン開始時刻の1時間前になると始まる腹痛。


ーもしかしたら、ピアノが嫌になった?


そう思ってしまう。始めたばかりの頃に比べると、明らかにピアノの前に向かう時間は少なくなった。それでも、私が少し言えば練習を始めるし、イヤイヤしているそぶりも無い。
何故だろう?
色々問い詰めたい気持ちをぐっと抑え、いつものようにソファーで休ませた。レッスンが終わる頃の時間になると、少し調子を取り戻す。それでもその日の夕飯は普通に食べられない。 肉なんてもっての外で、うどんだとか消化の良いもの。
そんな日に限って、かつ丼の下拵えをしていたものだから、勿体無い気分。合わせて、レッスン代だってたった30分でも1回につき1500円前後だ。(月謝制なので、月に4日の時と5日の時がある) 来週のレッスン日の夕飯は、先手を打って消化の良いものにしようと思う。




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絵本と夢

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スネ夫ママらが入っている学校ボランティアのイベント日。
この日は、絶対休みだろうと例の図書館へ行くことにした。隙を突いてーというのが自分でも情けなく惨めな気分だが、それでも心の安定を選ぶならば致し方が無いこと。
気温が高い割に、湿度が低いことで清々しい日中。自宅に籠って一人ヨガをするよりも、こうして自転車を漕ぐことの方が心身の健康を保つ気がした。

久しぶりの図書館。いくつもの大きな窓からふんだんの光が取り込まれ、相変わらず明るくて清潔、そして温かな静けさ。
入館するとすぐさま、カウンターにスネ夫ママらの姿を探すが、気配が無いことに安堵し更に足を進めた。
予めネットでリサーチしていた書籍を数冊探すが、どれもこれも予約が必要だったり貸出中で在庫は無く、背表紙だけ見て決めた2~3冊を持ち、ソファーに腰を下ろす。
パラパラページを繰り、しかしどれもものの数頁で本の世界に入り込むことが出来ず、結局元の棚に戻してしまった。

子が読みそうな本でも探そうと、子供コーナーへ行くと、絵本コーナーを通り掛かる。
そこで、懐かしい一冊に再会した。松永みよこさん作の「いないいないばあ」だ。
独特なタッチで描かれたイラストに、子供なら誰でも喜ぶだろう、小気味良いセンテンス。何度も何度も読み聞かせたくなる、そんな絵本。
まだ赤ちゃんだった子に、何度も読み聞かせた本。この本で、子が初めて本という本に向かって笑い声をあげた、大切な一冊だ。
パラパラ捲ると、あの頃の思い出がぶわっと押し寄せ、何故か涙が零れ落ちてしまった。その他にも、ノンタンシリーズだとか、色々。子に読み聞かせた絵本を何冊も抱え込み、何故かそれらを借りていたのだ。

子が3歳くらいまでは、読み聞かせ日記のようなものをつけていたことを思い出す。そして、そのリストにあったそれらを、学校から帰宅した子も懐かし気に手にしていた。
その姿を目にしていたら、子に買ってやった絵本を、もう読まないだろうとバザーや古本屋に出し、捨てたことを心底後悔した。


「私、絵本作家になりたいんだよね。」


突然、子が言い出した。そんな話、聞いたことも無かったので驚いた。学校でも、何冊か絵本はあるらしく、流石にそれは小学生用の絵本だけれど、小説や漫画とは違うその世界観が子の心のどこかを動かしたようだった。


「OOが好きだった絵本、今度借りて来て。大きくなったから、また読んでみたらあの頃とは違って面白いかも。」


どこまで本音か分からないし、思い付きなのかもしれないけれど、やはり取っておけば良かった・・そして、無性に捨ててしまったけれどその懐かしい絵本を手に入れたくなった。子はもう既に10歳だというのに・・
明日は、古本屋に足を運ぼう。




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アタリという名のハズレくじ

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疲れた気分を癒そうと、本屋へ行った。
買わなくても、ただ背表紙を眺めて気になる本を選び、パラパラページを眺めることに安らぎを感じる。
それは、本屋に限ったことではない。
輸入食品店で、無料サービスのコーヒーを貰い、それを手にぶらぶら店内を歩く。様々な国のお菓子や調味料、珍しい食品を眺めることもストレス発散に繋がる。
子ども会の集まりは、やはり苦痛だった。

秋の運動会、町内会で行うそれに子ども会としても参加が義務づけられているのだが、子供はまだしも大人の出場する競技にばらつきがあり、特に責任重大なリレーや徒競走は例年集まりが悪く、最後はくじ引きらしい。 私は今まで逃げていて、子が子ども会に入会していながらも、そういった面倒ごとー親も競技に参加しなくてはならないことが心底苦痛で、なんやかんやそれらしい予定を入れて逃げて来たのだった。 そのツケが回って来た。
運動音痴の私。皆が注目している中で醜態を晒すこと。耐えがたい苦痛。
しかし、くじを引いてしまったのだ。要するに、走る人員として。しかし、これは「誰か知り合いを引っ張って来る」というノルマ。ただ、そのノルマが達成出来なければ自分が走るしかないというもの。 たった一人ー、しかしその一人をどこで見付けて来たら良いのだろう?
こういったことは、顔が広い素敵ママだったり会長がしてくれたら良いのに・・わざわざそれを選出する人員を更にくじ引きで選出するのだ。
赤い棒を引いてしまった時、あぁ、これは私が走ることになるんだと思ったし、周囲もきっとそう思ったに違いない。
そう思われていることに惨めな気持ちになったし、運動神経も無ければ人望も無い自分を、わざわざ皆の前で露呈しているようで辛かった。いつまで続くのか、このママ社会。顔の広さとコミュニケーション能力だけが物を言う世界。

この世界では、常識だとか誠実さだなんて二の次だ。気の重い問題を前に、すっかり気持ちはささくれ立っていた。
一旦、この課題を持ち帰ったものの、悶々とした気分を晴らすべく、今日は駅前のモールを徘徊していたのだった。
お腹が減ったので、ファーストフードを持ち帰り、自分がそのおまけに惹かれて子供用のセットを頼んだ。

子が帰宅すると、すぐにそのおまけを見付けて遊びたがったのは意外だった。もう、こんなものは卒業していたと思っていたのに・・
二人でテレビを観ながら、ああだこうだ言い合ってそれを組み立てている間は、問題から逃れることが出来た。




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ちっぽけな葛藤

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こんなちっぽけなことで悩んでいるアラフォーおばさん。
自分でも、悲しいくらい笑えて来る。
昨日まで、欠席しようと思っていた子ども会の集会。
行きたくない。さぼろう・・・でも、今朝になって気持ちが変わった。
これは、仕事だと思い直した。子供の為だけではなく自分の為の仕事。
進展無くても、もやもやしても、孤独感に苛まれても。とにかく参加することに意義がある。
周りからは、私なんていてもいなくても変わらないって思われているだろうし、そもそも欠席したって誰も気付かないだろう。
ただ、自分をこれ以上嫌いになりたくなくて、ちっぽけな達成感を求めている。
大袈裟かもしれないけれど、居心地が悪いところに自ら出向いて、一体何の苦行かとも思うけれど、ちっぽけな期待感が無いといえば嘘になる。

根底で、こんなに人付き合いが苦手なのに人を求めているから。
だから、私は行く。深呼吸して、ぶれそうな心を整える。




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宣言

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40代に入り、体重が落ちにくくなるとは聞いていたが、それを強く実感している。
夏休み中、子がいたことで三食きっちり作って食べ、またおやつやファーストフードなどの外食ですっかり太ってしまった。
3キロ増。この3キロは、30代ではまだすぐに取り戻せる数字だったのだが、休み明けから10日余り、まったく元に戻る気配が無い。 しかも、夫に言われたのだ。


「なんか・・太ったな。」


ただそれだけの台詞なのだが、彼の表情からは汚いものを見るかのような視線。嫌悪感と言っても良いかもしれない。
携帯カメラで自撮りしてみた。横顔、子から後ろ姿も撮って貰う。それを見たら、確かにすっかりおばさん体型だ。
ふと、素敵ママやEちゃんママを思い出せば、彼女らはいつ会っても綺麗にしているけれど、それ以上にスタイルも姿勢も良い。だから、どんな着こなしでも決まるしいつまで経っても若々しい。 それは、努力しているからだ。
週に何度か知らないけれど、ヨガに通っているようだし、働いていたり下の子を連れて遊び回っていたりと忙しい。
忙しければ、痩せる。だらけていれば、太る。当たり前のことだ。

一念発起し、明日からダイエットだ。 サプリも最近飲まなくなってしまった。お金が続かなくなったからだ。また始めようか・・
しかし、まずは運動だ。このなまり切った体をどうにかして絞らないと。どうしたら、モチベーションが上がるのか。
こんな時、ママ友でもいたら一緒にジムに通ったりして励まし合いながら痩せられるのかもと思う。一人だと、なかなか重い腰が上がらない。




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真の孤高の人

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久しぶりのボランティア。この日、敬語ママが来てくれるとのメールがあったので、萎み掛けていた気持ちをもう一度膨らませて活動場所へ向かった。
毎年行われるイベントに出店する商品のラベル付け。商品が売れれば、ボランティアの運営費に、残りのそれはある施設に寄付される。
重い足取り。のろのろ足を進めていると、前方に敬語ママの背中が見えた。そして、一人。ほっとしつつ駆け足で近づいた。


「おはようございます!」


「あ、おはようございます!」


久しぶりの清潔な笑顔にこちらの心も洗われるようだった。なんとか命が繋がったー、大袈裟だけれど、1人でも話せる人間がいると心強い。
学校では子供達のクラスが端と端ということもあり、なかなか会えない彼女。どっしりとしたその存在感は私のような小心者にとって手に入れたくても入れられないもの。
歩きながら、夏休みの話、宿題の話、色々した。何でもない雑談だけれど、数少ない信頼のおける相手との会話はどれだけあってもし足りない。そう感じるのは、言葉数少ない彼女でも、沈黙の回避が上手だからだと思う。
ポツリポツリと、控えめに。しかし気まずい空気感を出さず相手の会話の引き出しをそっと開けてくれる。不思議なことに、たどたどしいながらも彼女の前では饒舌に語る自分がいた。


「2学期になったことだし、ランチ、行きましょう。今度こそ。」




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にっこり微笑みながらそう誘われた時は、心底嬉しかった。
部屋に入ると、既に半数以上人が集まっていた。敬語ママは、自然にその中に溶け込む。勿論スタッフだからということもあるけれど、あの熟年グループの輪にもすいすい難なく入って行く。しかも、私を引き連れて。
そこで、初めて私は同世代女性らと視線を合わせて挨拶をし合った。その中の一人と、同じ町内に住んでいることが分かり、少しだけれど盛り上がった。
正直、その女性は声が大きく初めから目立っていたし、私とは正反対の人種なのだと頭から決め付けて苦手意識を持っていたが、話してみれば至って普通で、むしろこちらが圧倒的におかしかったのだと悟る。
相良さんや平井さんもいつの間に傍におり、何となくその女性とその仲間もう一人、そして相良さんらと私の5人で輪を作り作業を始める流れとなった。
目立つ女性ー通称、清水さんは、男の子3人の母親で肝っ玉母さん系。学区は違うけれど、同じ町内ということでこの日は積極的に色々話し掛けてくれた。
私自身、こんな自分に興味を持ってくれることが嬉しくて、舞い上がってしまった。お喋りばかりーというか、彼女から話し掛けられれば、それに卒なく答えることに必死になり過ぎて、肝心の作業がなかなか進まずにいた。
皆、雑談しながらきちんと手先も動いているというのに、不器用な私はどちらかに集中し過ぎるとどちらかが疎かになってしまうのだ。こういうところも、人間関係がうまく築けない原因の一つなのかもしれない。

さらっと私達の輪からスタッフの輪に戻った敬語ママは、既に黙々と作業をしていた。だからと言って浮いているわけでも寂しそうでもない。やはり、こういう人が孤高の人なのかもしれないと思う。
気配り、控えめ、仕事はきちんと。出るところは出て、人が臆する仕事は進んで受け、しかし嫌味にならない。そんな彼女が眩しかった。
もしかしたら、私の心情を考慮して出るところに出てくれたのかもしれない。輪に入れずもう辞めたいーそんな心を読んで、引っ張り上げてくれたのかもしれない。 もう少し、ここで頑張ってみよう。そう思えた。




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匿名行動

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昨日の今日、あのことがあってから悶々として寝付けない夜だったが、翌日素敵ママにばったり出くわした。
玄関掃除をしていたら、お隣さん宅に訪問していたらしい彼女が出て来たのだ。
こんなに近くにいるのに、むしろお隣より私との方が出会ってからの期間は長いのに、微妙な距離感。もうこれ以上縮めることは出来ないだろう。 彼女は既に、ママ友関係お腹一杯というやつだと思う。
それでも、唯一ため口で話せる彼女と気まずい関係になるのは怖かった。しかも、虐められていただろう男の子は名前も知らないのだ。うっすらと顔見知り程度。確か、子ども会の行事で見たような・・その程度。


「そうそう、女の子が引っ越して来たみたいだけど、知ってる?」


転校生のことだ。顔の広い彼女は、情報収集の天才でもある。それでも、まだ転校生とは繋がっていないようだった。子供の性別が違えば、交友関係も変わる。小学校からはやはり子供主体になりつつあるのだ。


「あ、OOからは何となく聞いたけど。うちの向かいの棟みたい。」


「そうそう。引っ越しのトラック、夏休みに停まってたもんね。」


見てないようで、しっかりチェックしている彼女に驚いた。そして、下の子がぐずりはじめたこともあり挨拶もそこそこに行ってしまった。
結局、何も言えなかった。
しかし、コーヒーを飲みながらぼーっとしていると、ひとつの案が閃いた。学校に匿名で電話をしたら良いのではないか?近隣住民が見たということで。
しかし、あの男の子の名前が分からないというのがネックだ。そして、これはチクリになるのだろうか?そもそも匿名では相手にすらしてもらえないかもしれない・・
もう少し考えて、子からも情報を得てからにしてみようと思う。




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目撃と動悸

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バルコニーで洗濯物を取り入れながら、そういえばそろそろ子が帰宅する時間だと思い下を見ると、下校する子供達の群れが見えた。
素敵ママの息子、R君が数人の友達を引き連れて歩いている。そこで、一人の男の子のランドセルをR君が引っ張り、何やら揉めているようだ。
いやー、R君がその子を羽交い絞めにしているようにも見えた。彼の取り巻きなのか、仲間も寄ってたかって身動きの取れない男の子の頭を小突いたり、パンチしたりしている。
見てはいけないものを見てしまったー心臓がバクバク音を立て、しかしされるがままの今にも泣き出しそうなその子を思うと胸が締め付けられた。
私が肝っ玉母さんだったら、このバルコニーから彼らを怒鳴りつけたかもしれない。しかし、そんな勇気は無い。見てみないふりー、それは彼らと同罪だ。いや、それ以上。 彼らは子供で私は大人なのだから、同じ土俵にすら立つことなど出来ない。


誰かー気付いて・・


私の思いが通じたのか、素敵ママがお隣さん?と下の子を遊ばせながら外に出て来た。母より先に彼の方が気付いたのだろう、何事もなかったかのように先程まで羽交い絞めにされていた男の子は解放され、皆で和気あいあいとふざけ合っている。 しかし、あの男の子だけはその波に乗り切れず、無表情で彼らの傍に佇んでいるだけだった。
素敵ママは、恐らく何も気が付いていない。
やんわり、彼女に伝えた方がいいだろうか。正直荷が重い。いくらいつも感じの良い彼女であっても、息子のことを悪く言われれば嫌な気しかしないだろう。
むしろ、R君が被害者であったらすんなり伝えられただろうと思う。加害者の親に伝えること。どうしたら良いか。
私が悶々と悩んでいる間、その何百倍も不安と恐れ、そして悲しみに暮れているだろうあの男の子を思うと、どうにかして行動を起こさなければと思う。




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引き取り訓練

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引き取り訓練があった。 以前、少し遅れてしまったことがありかなり文句を言われたので、今回は早目に行くことにした。
園の送迎もそうだったけれど、こうしたお迎えがいまだに苦手。さっと行って引き取りさっと帰りたい。

学校が見えてくると、次第に母親らの群れに遭遇する。つい伏し目がちになりながらも、先を進む。
前方に、スネ夫ママとボスママの後ろ姿が見えた。行事だけではない、引き取り訓練まで待ち合わせて来ているらしかった。
向こうは徒歩、私は自転車。そのまま追い越す勇気が出ず、自転車をひいてのろのろ歩く。折角早目到着の予定だったというのに、彼女らのせいで遅くになってしまった。
防災頭巾をかぶった子供と親が連れ立ってぞろぞろと校門を出て来る。いつまで経っても来ない母親を不安そうに待つ子の顔が頭に浮かび、駐輪場に自転車を置くと小走りで下駄箱へと急いだ。

下駄箱で、スネ夫ママを追い越す。顔の広い彼女は、あちこちから声を掛けられ、大きな声でボスママらと騒いでいる。一向に子供の引き取りに向かう様子が見られない。
まるで、井戸端会議をしに来たかのよう。
子のクラスに到着し、列に並ぶ。皆、母親らはここでも顔見知りと和気あいあいとしており、ヘルメット姿であくせく訓練を実行している担任などお構いなしにお喋りに花を咲かせている。 いよいよ私の番になり、頭巾をかぶった子が呼ばれた。心底ほっとした表情でこちらに向かって歩いて来た。


「ごめんね、遅くなって。」


「一番に来て欲しかった。」


帰りも再び下駄箱を通ると、相変わらずスネ夫ママらが引き取りもせず談笑している。なんだかな、と思いつつ学校を後にした。




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私のタイムカプセル

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嫁入り道具、なんて大層なものは無かったけれど、結婚する時に処分し切れず、持って来たものを入れている箱がある。
勿論、いざ夫に見られたとしても大丈夫なもので、きっと、私以外の人間がそれを見たら、ただのガラクタとしか思わないだろう。

何年ぶりに、その箱を開けた。
映画の半券や、古いプリクラ、旧姓の印鑑、聴く為の本体が無いMDカセット。

MDカセットには、当時好きだった曲の題名が記載されていた。ふと聴きたくなり、PCを開けて動画を探した。
この曲の、「イマというほうき星」のフレーズが頭から離れず、この時期になると聴きたくなる曲。




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懐かしいそれは、あっという間に私をあの時代に連れ出してくれる。
仕事からの帰り道、ひしめき合う電車の中の匂い、用も無いのにそのまま真っすぐ帰宅するのが嫌で、駅ビルの中をふらふら彷徨っていた。

若かったな、と思う。
地味で目立たない、リア充でも無い、判で押したような同じ日々を過ごしながらも、20代という若さは圧倒的に今と違って活き活きとしていた。
勿論、先の将来を見据えれば常に不安は付きまとっていたけれど、何というか、根拠の無い「一発逆転」を夢見る余裕があった。

MDの他に、昔、退職した時に貰ったメッセージカードがあった。辞めてから一切連絡を取っていない年上の女性。
こんな私でも、同じ職場に数年勤めていれば、仕事を教える立場だったこともある。パートとして入った彼女は、既に子供が大学生で年齢もアラフィフだった。
気の良い、明るいおばさんだった彼女は、しかし物覚えが悪く上司からは煙たがられていた。サービス残業までして彼女の仕事に付き合ったことが何度もあった。
いつしか、彼女は私を頼るようになった。私は、素直に嬉しかった。自分の仕事がそれで進まなくても、必要とされることはこの上もない喜びだったのだ。
そんな彼女から、別れの時に貰ったカード。花束に添えられていたそれを捨てられず、大事に取っておいたのだ。


「あなたのような、暖かい人に出会えて良かったです。次のステージでも、そのお人柄はきっと多くの人々を幸せにしてくれることと思います。」


私の存在を有難く思ってくれる他人ー、そんな人にこの先出会えるのだろうか。




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挙動不審ママ

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来週に、気の重い行事があり再来週はもっと嫌な予定が待っている。
悩んでも、行かなくてはならないからどうしようもないのだけれど、それでもどうにかして心持が軽くなるよう色々と試みる。
一番は、これまでで辛かったことを思い出す。そうすれば、少しだが楽になれる。


ーあの時を思えば、大したことはない。


幼稚園で、何かの説明会の時・・私を避けるように皆が皆同じ列のパイプ椅子に座らなかったことだとか。子が、私のせいで輪に入れなかったことだとか。
それは、突き詰めて考えれば今に繋がっているのかもしれないけれど・・こんな親の子だから、子も気を抜くとつい一人になってしまう素質を持っているのかもしれない。

コンビニに振込の用があり、団地から一番近くのそれを目指し歩く。
暑い日は、帽子が顔隠しになるし、雨の日は傘があるので安心感がある。会いたくない知人に出会ってしまった時、気付かれないし、もし気付かれたとしてもこちらが気付かないふりが出来るのだ。

夏休み明けは、コミュ障に拍車が掛かる。人の道に外れたことをしている訳でもないのに、何故私は公の場を堂々と歩けないのか?
下向き加減にトボトボと歩く。おどおどと何かから逃げるように。なのに、人一倍周囲を確認しつつ。
こういった言動が挙動不審に見えるから、誰も私に近づかないのかもしれない。

とにかく、来週の山を乗り越えることだけを考えよう。過ぎてしまえば、何てことはないと信じて。




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転校生

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「転校生が来たよ。」


子が、興奮した様子で私に伝えて来た。しかも、同じ団地で隣の棟の子。クラスは違うけれど、登下校で見掛けるらしい。


「どんな子?」


「わかんない。でも、静かな感じ。」


子から聞いて、私の方が妙にそわそわする。既に、近所の固定された人間関係からさらりと省かれている私にとって、またとないチャンス到来だからだ。
子が、その子と友達になれば、仲良くなってくれたら、その母親とも接点が出来る。まだ、周囲の情報に疎いだろうから是非力になりたい。


「誰かといるの?」


「ううん、一人で歩いてるよ。」


「だったら、声掛けてみたら?」


「え~、何で?恥ずかしいよ。」


会話は、そこで終了し、子は宿題に取り掛かり始めた。どうにかしてその子と仲良くなってはくれないかと思う母心だが、それは親の勝手な都合。
それでも、近所で浮いている子にとって、悪い話ではないと思うのだ。仲良しの友達が団地内に出来れば、この先ー中学へ行っても心強い。
宿題が終わり、ゴロゴロDSを始めようとする子に向かい、もう一度声を掛けてみた。


「その子、家も近いんだし・・まだ初めての学校で緊張してると思うから、一緒に登下校誘ってみたら、心強いんじゃないかな?」


「なんで?なんで私から誘わないといけないの?」


「・・・・・」


一筋縄ではいかない子。これが幼稚園の頃なら、素直に私の意見に従っていただろう。子には子の感情があり、世界があるのだ。それを無視して自分の都合を押し付けていたことに気付く。
それでも、ヤキモキする私がいる。


「それが、思いやりっていうものじゃない?」


静かそうな子というだけで、何となく子と気が合いそうだ。5年生になればキャンプ、6年生になれば修学旅行がある。女子の世界は子供であってもシビアだ。待ってるだけでは状況は変わらない。
唯一無二の親友とまでいかなくても、それに近い友人がいれば、思春期も乗り越えられる、そんな気がするのだ。





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