Mっ気
疲れた。
先日の役員会。しかし、出席者は半分以下で、一匹ママや柔らかママなどは来ておらず、スネ夫ママの群れとプラスαのみ。
正直、こんなことならサボれば良かった。仕事で欠席は許されてサボりで欠席は許されない。専業主婦は、こういう時に損だと思う。
私が渋々参加している3時間程、時給1000円なら3000円ポッケに入るということだ。
委員長にスネ夫ママ、伊達メガネママ、それにお喋りママと派手系ママと大和ママ。
派手系ママが書記なのだろうか、黒板横に立っており、その他は小さな会議室の長テーブル2つを合わせ、向かい合う形だった。
委員長とスネ夫ママが黒板横のテーブルに座り、やはりスネ夫ママはまた書記らしくPC画面を操作している。
私が到着した頃には、時間前だというのに全員来ており、既に場は盛り上がっていた。小さく挨拶だけし、空いている席に座る。隣は、大和ママ。
大和ママは、私と目が合うと、微笑を浮かべて軽く会釈してくれた。
まだ夏前なのに、秋の行事に向けての打ち合わせ。私は役員も初だし、一人目ママなので、右も左も分からない。
私以外は、二人目か三人目ママなのか、ほぼ経験者らしく、何もかも分かっている前提で話が弾む。
「中学ではー・・・」
大和ママが、中学で同様の行事があった時のノウハウを披露する。スネ夫ママの上の子ももう中学なのか、互いに話は盛り上がる。
同中かどうかは分からないけれど、また「結束」が出来上がるのを目の当たりにする。
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他のママらも、どんどん意見やアイデアを出していく。思い付けば、ポンポンと。
そして、声を発していないのは私だけ。その場にいることが辛くなり、既に逃げ出したくなっていた。
自ら口火を切ることなど、もう出来なかった。タイミングも分からないし、一体何の話をしているのかさえ分からなくなっていた。
私はそこでは置物だった。誰の目にも止まらない置物。
ざっくりいるメンバーでの担当決めを行い、派手系ママが黒板にそれぞれの名前をすらすらと書いていく。私の番になった時、私をじっと見つめ、目を細めた。
「えー・・っと。」
ーお名前は?
心の声が聞こえたので、即座に答えた。派手系ママは、悪びれるでもなく、鼻で笑いながら再びチョークを走らせる。
スネ夫ママの視線を感じた。いい気味だとでも思っているのか?この中で、唯一、私の名前を知る彼女は、派手系ママにそれを伝えることもせず、我関せず。
それなのに、こちらが痛くなる程意識しているのが見て取れる。
もう数回経つこの集まりだが、誰からも名前を覚えられていないのだろうと思い、何とも言えない気持ちになる。
いてもいなくても同じ、そんな存在。それを知りながらも、苦痛な集まりに出席する私は、マゾッ気たっぷりの特殊な女だ。
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- category: 小学校
- 2018/06/30