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手持ち無沙汰

結局、子ども会の名簿作成は書記の人がやることになった。
保険加入の手続きは、会計の人。
会長が、私が言わずとも、各担当に仕事を振ってくれていたようだった。
それで、私の役割は一体何なのか?それとなくラインで会長に聞いてみたけれど、


ー大丈夫!ありがとう!


それだけ。別に、意地悪されている訳でもないし、無視されているわけでもない。面倒な仕事を押し付けられているでもない。
それなのに、このモヤモヤは何なのだろうか。
今のところ、彼女に嫌われているってこともないだろう。それを証拠に、ライン上では愛称で呼んでくれているのだから。

1年生を迎える会のことで、来週打ち合わせがある。そこで、私のすべき仕事が明確になればいいのだが。
PTAでは、私なりに一生懸命仕事をし、それなりに頑張って来たのに、最後まで馴染めないまま1年を終えた。
今度こそー、私の居場所を見付けたいのだ。




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まだ見ぬ世界

歯が、疼く。
先月から、しばしば気になっていたのだが、それが頻繁になって来ると気になりだして仕方が無い。
特に、夜寝る前が酷く疼く。場所も、奥歯から横、そして前歯へぐるりと移動するのだ。
子の歯科矯正ついでに診て貰えばいいだけの話だが、また虫歯を見付けられたり、ガリガリ歯垢を取られ口内が血だらけになることが耐えられない。
それに、金も掛かる。
痛みではなく疼きなので、もうしばらく様子を見ることにした。

平成が、終わる。
昭和に生まれ、3つの元号を跨ぐ。ついこの間、テレビで「平成」の発表を目にした気がする。
時の流れは、年を重ねるにつれて加速する。
平成は、私の人生が大きく舵を切った時代だった。学生から社会人になり、結婚して妻になり、妊娠出産し、母になった。
次の時代に、私の未来はどうなっているのか。子は、どう成長していくのか。
まだ見ぬ世界に、思いを馳せた。




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春休み中盤

春休みも中盤。
子と、二人きりの日々。友達と約束もしていないし、習い事もピアノのみ。
しかし練習も殆どせずに、ごろごろテレビを観るかタブレットで動画なので、つい口出ししてしまった。
形だけの練習をしたら、またソファーに寝っ転がる。その姿が夫に瓜二つで、苛立ちが募る。


「5年生の復習でもしたらどう?」


声を掛けると、眉間にしわを寄せ、ため息をつきながら部屋に行ってしまった。
母と娘ー、年頃になれば、一緒に買い物やお茶に行き、まるで女友達のような楽しい関係を築けると思っていた。
けれど実際は、家の中ですら会話が乏しい。私がもっと明るいお母さんだったら違ったのだろうか。
夫も子も、違う表情を見せてくれたのだろうか?

相手に変わって欲しければ、まずは自分が変わらなくてはならないと、どこかで聞いた言葉を思い出した。




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杞憂

春休み、突入。
小学生に聞けば、長期休みで一番嬉しいのが、春休み。
それもそのはず、宿題が無いからだ。だがしかし、子はため息ばかり。


「クラス替え、誰となるかな。」


ため息の原因を、何度も何度もしつこく聞いて、やっと出た言葉がこれだ。どうやら、6年での新しいクラスが気になり、そわそわしているらしい。
このそわそわは、楽しみよりも不安が大きそうだ。だが、親からしたら、言葉は悪いが、柄の悪いS奈ちゃんらと離れられるいいチャンス。
どうしたって、子が、あのグループに馴染むはずもない。それなのに、必死についていこうとする我が子を見る度に、胸が締め付けられるような思いだった。
カーストでいえば、頂点。憧れのグループに入りたい気持ちは分かるけれど、都合の良い時だけ声を掛けられ、後は適当にあしらわれ、子ばかりが気を遣う力関係の不平等さに、傍から見てヤキモキしていた。
地味でもオタクでもいい。子が素でいられて、対等の友人関係を結べる、そんな付き合いが出来るグループに所属して欲しい。それが、親心だ。




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「誰となりたいの?」


「M希ちゃんとか・・」


やはり、グループの中でもS奈ちゃんの名前は出て来ない。子にとっては、脅威の存在なのか?また、S奈ちゃんがいなければ、ただの華やかな感じの良いグループだったのかもしれない。
派手でも何でも、一人、微妙な人間が加わることで複雑化する女子グループ。
私まで、憂鬱になって来る。子が、心の底から笑い合えるような、そんな友人との出会いが欲しい。1年間限定だとしても、6年生では色々とイベントがある。修学旅行だってある。良い思い出を残してやりたいのだ。




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我が家のカタチ

結局昨日は、嫌がる子を無理矢理引っ張り出し、家族で花見に出掛けた。
あんなに私が誘っても、気乗りしなかった子。それなのに、夫が少々強めに誘っただけで、あっさり折れた。
それでも、低学年の頃のように、心の底から家族のお出掛けを楽しむようなテンションではなく、まさに、親の為。
土曜の寒さも一転、春の陽気の日曜。酒を飲む夫の為、電車で少しだけ遠出した。
それでも、妻が免許を持っていないことに夫はチクチク嫌味を言う。


「酒を飲んだ帰りに、また電車と徒歩かと思うと面倒だな。」


ー少しは運動しろよ。


乱暴な台詞を心の中で呟く。昔は割とスリムだった夫だが、結婚して暴飲暴食、深夜の飲みを繰り返して、もうすっかり良い体格を通り越してメタボの標本だ。
ベルトに乗っかっている突き出た腹ー、少し歩いただけで、額に汗を滲ませるその姿に嫌悪感を抱く。
花見会場は、既に人が一杯。家族だけではない、学生や仕事仲間、中年男女のグループや大家族、ーそれに、子どもだけのグループもいる。
適当な所に腰を降ろすと、弁当や飲み物を広げる。
唐揚げに卵焼き、アスパラベーコンにウインナー、頑張ってエビフライも作った。それに、おにぎり2種と稲荷寿司。
今年が最後かもー、そう思うと、まるで運動会弁当のような豪華で品数の多い弁当になった。
夫も子も、黙々と箸を付ける。こうしてみると、やはり親子。その表情に同じ血を感じる。
子も昔は、大袈裟なくらいに手を叩いて大喜びをしたりはしゃいだりしていたのに、いつからか、感情を表に出さなくなってしまった。




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「来週が、満開だろうな。」


ポツリと夫が呟く。無表情だが、ビールの進みを見れば一目瞭然。空き缶が次から次へと増えて行く。機嫌の良い証拠だ。


「お菓子もあるからね。」


何となく子を気にし、そんな言葉を掛ける。静かに頷く子は、キョロキョロと辺りを見回していた。釣られて私も見回すと、私達家族だけ別空間にいるかのようだった。
周囲は、飲んで騒いで楽しそうにしている。大人同士で話が盛り上がっていたり、小さな子供連れで落ち着かなかったりと忙しなくも動きがある。
我が家はまさに、「静」だった。だが、桜をしみじみと楽しんでいるわけでもなく、夫はビール片手にスマホ。時々おかずに箸を付ける。
家での食事と変わらない。子と私も、会話が続かない。私ばかりが気を遣っての話題提供だが、まるで一問一答で盛り上がらない。
夫と独身時代、デートをした時を思い出してしまった。あの時も、私ばかりが彼の気を遣い、沈黙を恐れるかのようにあれこれ話題を探していた。

少しでも楽しい気分に浸りたく、そこまで飲むつもりでもなかったが、ついついチューハイに手が伸びた。3缶目を開けた頃には、居心地の悪さはすっかり無くなり、純粋に桜の下で過ごしている空気感を楽しめた。
顔を上げれば、ピンクと青のコントラストに心奪われた。会話が無くても、同じ時間、同じ空間にいる。それが私達「家族のカタチ」でも、いいじゃないかと思えた。




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敬語NG、分岐点

子ども会会長から、ライン上だが下の名前で呼ばれた時は、驚いたと同時に物凄く嬉しかった。
引っ越し前のママ友以来だからー、もう何年振りだったか。こんなにも、自分の名前を呼ばれることにときめきを感じるだなんて、そしてそれだけで会長の存在が太陽のように思えるのだから、私は案外、単純な人間なのかもしれない。


ーこんばんは!先日はお疲れ様でした。これから宜しくね。OOちゃんは、駄目な日とかある?多分、OOちゃんと会うことが一番多くなると思うからー


会長から、直ライン。日程を把握したいような感じのメッセージが届いた。 すぐに、返信メッセージを送る。


ー特に、決まってダメな日とかはありません!ー


ータメ口でいいよ~敬語は禁止ね!笑ー


フランクな人。ここに越して来て、他人とタメ口を叩くことなど無かったから、どう振る舞ったら良いのか分からなかったのが本音だ。
しかし自分を演じてでも、ここは勝負所なのだと思い、またラインだからこちらの動揺している表情を見せることもなく、事を勧められるのは都合が良かった。


ーありがとう^^それじゃあ、遠慮なく敬語は抜きで。


こうして新しい出会いの可能性を探りつつ、長らく閉じていた「なりたい自分」の扉のノブに手を掛けた。




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花見に焦がれて

桜も開花し、お花見シーズン真っ只中だ。
バルコニーから、素敵ママやお隣さん、その他大人数が、大荷物を持って出掛けるのが見えた。
パパさんらもその中におり、家族ぐるみで和気藹々と楽しむのだろうその光景を想像し、未来の老後を思う。
一体、私達家族は、この地でいつまで暮らすのかー。
素敵ママらはいずれ引っ越すとしても、この近辺に一戸建てを購入するらしいし、老人になっても、趣味の老人サークルなどを立ち上げて、これまで築き上げて来たコミュニティーの中、楽しく暮らして行くのだろうと思う。

夫は、ツーリング仲間との花見はあるというが、家族で花見という感覚はあまり無いらしく、何も言って来ないので、こちらから誘ってみた。
子も、来年は中学生。親と花見も今年が最後だろう。そう思うと、何が何でも、今年の桜は家族で観たかったのだ。
意外なことに、話を持ち掛けると、夫は二つ返事のOKだった。久しぶりに、家族水入らずでのレジャー。
こんな夫とでも、子を交えれば、傍から見れば理想的な家族のカタチだ。
早速、花見弁当の材料を買い込んだ。ビールやジュースや菓子なども、チラシの安い時を見計らう。天気も準備もOK。




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「週末、お花見行くよ。」


「え。誰が?」


「パパが休めるから。皆で行こう。」


すると、子が渋い顔。行きたくないと言う。家でゆっくりしていたいと言うのだ。


「でも、もう春休みなんだし。休みになったらゆっくりすればー」


「留守番してる。二人で行って来たら?」


親離れか、何なのか?弾んでいた心も、一気に萎んだ。夫と二人で花見なんて、あり得ない。いや、夫からしても同じ答えだろう。
黙々と弁当を食べて、1時間も持たない。
さて、どうするか。




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憎さ100倍

終業式まであとわずか、もうすぐ春休みだ。
PTA活動が終わり、ほっとしたのも束の間、子から一枚のプリントを受け取る。
ー卒対のお願いーという表題に、切り取り線。提出期限は終業式まで。卒対委員を募るというもの。
希望する・希望しないのいずれかに〇を付けるのだ。子は、渡しながら、


「皆のお母さん、するらしいよ。」


余計な一言を付け加えた。しかも、夫のいる前で。
この日、夫は代休だった。珍しく、ツーリングにも花粉が酷いからという理由で行かず、体調も思わしくないようでゴロゴロしていたのだ。
リビングでスマホをしていただけの夫だが、いつもは会話に入って来ないのに、こういう時に限って、まるで嗅ぎ付けたようにして入って来るのだ。


「何の話?」




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夫は、私の手からプリントを取り上げると、一通り読んでから、


「こういう時、専業主婦だと学校の活動に専念出来ていいな。」


と笑った。子に悪意は無いけれど、何故夫の前でーと苛立ちが込み上げる。いや、学校側に。何故、夫の代休日にこんなプリントを配布するのか?


「子ども会も、忙しいし。ちょっと考えておくね。」


一旦、保留にしようとしたが夫は許さない。


「おいおい、たかが学校のボランティアだろう?仕事をしている訳でもないのに。子供だって一人なんだからそれくらい協力しろよ。 断る選択肢なんて、ないだろう?」


そう言いながら、夫は冷蔵庫横にあるペン立てからペンを取り出すと、勝手に「希望する」に〇をした。満足気な顔で、子に渡す。 子は、


「名前も書いて~」


と、私の所に改めてプリントを持って来た。夫の行為は、私からしたら嫌がらせ。だが、子からしたら善意なのが、どうにもこうにも腹が立つ。
夫の名前をそこに書いてやろうー腹立だしい気持ちで思うが、結局自分の名前を書く。怒りで筆圧が強くなり過ぎたのか、インクが滲んで汚くなった。




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  • 2019/03/21

自分の役割

子ども会の引き継ぎノートを眺めていると、「新入生の勧誘」をする時期らしい。
だが、会長からは何も言って来ない。こちらからお伺いを立てるべきなのか?
去年は、新1年生が7人程入会したらしい。入会が決定すると、名簿作成ーこれも、私がやるのか書記の仕事なのかぼんやりしているが、しなくてはならない。
そして、何か事故が起きた時の為に、団体保険にも加入しないとならない。
また、小学校に電報を打たなくてもならない。入学式に「祝電」という形で。
こういった、4月までにしなくてはならなそうなことについて、まだ会長から何も話が来ないのは流石に不自然だ。
3月も三分の二が過ぎれば、4月に入るのなんてあっという間。




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会長も、子どもがたくさんいて忙しいのかもしれない。一人っ子で仕事もしていない自分にとっては、頭の中はそれだけで一杯なのに。
出過ぎた真似かもしれないが、こちらから連絡をして、今後の活動について色々相談した方が良さそうだ。
副会長のポジションは、調整役と聞く。でしゃばらず、会長をサポートする。まるで、秘書のように。
だが、こちらからコンタクトを取ることの勇気が出ない。会長は、子ども会も何度か経験しているベテランだ。差し出がましいと、初っ端から嫌われたら元も子もない。
あれこれ考え過ぎて、身動きが取れずにいる。




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ヘアチェンジ

髪の毛がボサボサになり、手に負えなくなって来た。
面倒で、気力が無いと出来ない、セルフカットを久しぶりにした。

風呂場で頭からゴミ袋に穴を空けたものをすっぽりかぶり、カットの不揃い感が分からないよう、まずはゆるくパーマを掛ける。
パーマも、セルフだ。
大き目のカーラーと小さ目のカーラーを、順々に巻き、専用液を振り掛けて数十分。それを洗い流すだけ。
乾かすと、最初は爆発気味だし、くるんくるんで酷い状態だけれど、そこからカット。
鏡の前、バランスを見ながら、分厚いところはすいて、パーマが掛かり過ぎておかしい所はカットする。
それで、何となくそれらしいヘアスタイルになるのだ。
カラーは辞めた。プリンになる度にヘアカラー材を買うのも勿体無いし面倒臭い。それに、パーマとカットで消耗し、カラーまでする余力など残ってはいないからだ。 また、後日、カラーをする為だけに、あれこれ準備をしたり片付けたりするのも億劫だ。




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「ママ、美容院行ったの?」


子に聞かれ、つい頷く。
夫は、私のヘアスタイルの変化になど興味が無い。あるのは、「その髪型にいくら掛かったか」だ。以前、どこの美容院へ行っているのか聞かれた時、「千円カット」と答えたら、もうそれから髪型のことに触れなくなった。 興味が湧かなくなったのだろう。
春だ。
春になると、こんな私でも、髪型を変えたくなる。




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毎日カフェ時間

私と同じく、一人っ子専業主婦のとあるブログに出会った。
ブログには、淡々と、一人時間を過ごす彼女。
毎日のように、家族を送り出し家事を済ませると、行きつけのカフェで手帳と本を開き、子供のお迎え時間になれば「ママ」そして「妻」に戻る。
ブログには、子供の成長記録もなければ、夫とのやり取りも無い。
そして、インスタ映えするようなカフェ写真はあるものの、ママ友とランチやお茶、習い事などの時間は無く、あくまでも一人カフェを楽しんでいる。
一人の時間を、淡々と楽しんでいるのだ。
群れない感じの彼女が気に入って、最近ではちょくちょくそのブログを閲覧している。
不思議なもので、そうなると彼女のことを知っているかのような錯覚に陥る。
一方的な交流は、気楽で心地良い。
毎日のように、誰彼と楽しく過ごしているような人とは、生理的に仲良くなれない気がしている。
一人でも、充実している人に、リスペクトの感情が湧く。こうなれたらという憧れがあるのだ。




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だが、彼女は毎日のようにカフェ通いをしている。ドリンクとフードで、これがランチとしていても、毎日千円は掛かるだろう。
これを、平日の日中4~5日続けたら、軽く2万円は超える。余計なお世話だが、これは彼女の独身時代の貯金から出しているのか、それとも夫から小遣いとして貰っている分からなのか、生活費からなのか。 いずれにしても、私からしたら、セレブ主婦だ。
セレブ主婦とは対極にいる自分だけれども、孤独を愛する彼女に親しみが湧く。

私は自宅のコーヒーと、子の為に買ってある大袋のアルフォートを2つ程小皿に乗せ、駅前の図書館で借りた節約雑誌を読み込む。
身の丈の一人時間。
キラキラしてはいないけれど、彼女と同じ空間にいる気がした。




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ワンコインの勉強代

PTAが終わり、ライングループから外れようと思い、PCを開いた。
未読が物凄いことになっており、それは、打ち上げ関連のこと。だいぶ、盛り上がっている様子。
私は、欠席する意思が固まっていた。なので、このやり取りに心がざわつくことも無かった。
先日、最後の会議の際、委員長が見ていない隙を見計らって、こっそり伊達メガネママが金を回収していた。
そのプレゼントについて、再び、柔らかママから直ラインが私宛に届いていた。


ーこんにちは。先日、皆さんから集めたお金で委員長へのプレゼントを購入しました。これに、ミニブーケと図書カードを付けようと思います。 なので、少々予算オーバーになってしまいました。追加で500円いただきたいのですが、打ち上げ当日にお願いします。


絵文字も何も無い、要件だけのメッセージ。その下に、プレゼントの写真も添付されていた。ハンドクリームや石鹸などを詰め合わせた、スキンケアグッズのようだ。 柔らかママ=貸した千円の図式が消えない。こちらもヤケになっていた。それに、打ち上げは欠席する予定だ。
さて、どうしようーそして、思い付いた。




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ー打ち上げは、都合が悪くて参加出来そうもありません。なので、追加の500円ですが、以前お貸しした千円からお願い出来ますか?今度、お会いした際、500円だけ返していただければと思います。


ここまで文字を打ち、心臓の音が自らの耳にドクドク届いていた。手に汗を握る。嫌な奴だと思われるかもしれない。いや、それは向こうの方だ。このまま舐められてたまるものか。
意を決して、送信ボタンを押した。すぐに既読になった。
それから、だいぶ経った後で、


ー了解しました。


この一文メッセージが、スタンプでも無く送られて来た。後味悪くも、何故か笑みがこぼれた。結局、残りの500円は返って来ることはないだろう。
ワンコインの勉強代だ。
無闇に人に金を貸すべきではない。いや、もっと人を見る目を持たなければ。
お情けのつもりで、スタンプを押す。文字の入っていない、お辞儀をした動物のスタンプだ。
これでいい。私にしては、かなり我を通したけれど、そうでもしないと気持ちが治まらなかったのだ。
PTAグループラインでは、打ち上げは欠席することと、1年間お世話になった挨拶をメッセージに入れた。
そしてその日のうちに、退出ボタンをそっと押した。




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無味無臭

花粉症が、ひどい。
昨日、久しぶりに街歩きをしたこともあり、かなりの花粉を浴びたようだ。
喉も痛むし、鼻水も酷い。くしゃみの連発に夫がうんざりしたような顔をする。
目も痒く、うっかりこすると瞬く間に瞼が腫れてしまい、人に良からぬ想像をさせてしまう。
顔も、手も首も、とにかく衣服から出ている部分が痒い。肌はボロボロ、化粧水やクリームを塗って保湿をしても変わらない。
まるで、風邪のひき始めのような不快感に、この時期はずっと引きこもっていたくなる。




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もうすぐ、春休み。子の給食も終わる。
それまで恐ろしく手抜きだった昼ご飯を、しっかり作らなくてはならない。
まだ子が幼かった頃は、手抜きをしたところで何も言われなかったが、最近食べ盛りの子は夫同様、食事内容に口煩い。
鼻が詰まって、料理がし辛い。味見をしても良く分からない状態なので、献立を考える時点から憂鬱だ。




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W.D業務

夫の仕事が激務なことで、今回、職場の女性陣へのホワイトデーは、私に任されることになった。とはいっても全部義理返し。彼が特別気に入っている子の分は、既に購入済み。夫の部屋を掃除する時に見掛けた、有名ブランドのショッパー。また、プラダのポーチでも買ったのだろうか?あの人の頭には、嫁にお返しをするという優しさのカケラすら無い。あるのは、下心と余計な見栄だけ。
金額は、一人当たり2000円前後が7つと、5000円前後が2つ。気の重い任務。
夫が言う「任せる」は、本当の意味でのそれではないのだ。

PTAも終わり、ぽっかりと時間が空いた日中、都内デパ地下へと向かう。どこもかしこも「W・D」の文字。
昼代節約の為、バッグに震災用のもうじき賞味期限が切れるカロリーメイトとアイスコーヒーの入ったマグを入れて出掛けた。

予め夫から、品物が決まったらメールで写真を送るよう言われていたので、値段とそれに見合う品物を見付けると、携帯を取り出し写真を撮ってすぐに夫の元に送信した。
2000円程度の焼き菓子の詰め合わせが、見栄えも良かったので、送信。しばらくすると、夫からメール。


ーそれは2000円には見えないだろ。もっとちゃんと探して。


駄目出しを受け、ぐるぐる店を回る。今度はお茶のセット。桜模様のパッケージに包まれたティーバックと小さなクッキーの詰め合わせ。 店員が別の客の対応をしている隙に、再び写真を撮って夫に送った。




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ーそこらへんのスーパーでもそんなの売ってるだろう。もっと、洒落た感じのないの?


別の百貨店に足を延ばし、再び色々な店舗を回る。綺麗な金平糖が和小物入れに入った品物に目が留まる。また、写真を撮り夫に送る。


ー金平糖!?婆さんへのお返しじゃないんだから。2~30代の女の子が貰って嬉しい物!分かる!?


腹が減ったのと疲れたのとで、一旦店を出て、外のベンチに腰を降ろした。アイスコーヒー飲みつつカロリーメイトを1本一気に平らげた。
当ても無く街中をうろつくと、一件の小さなケーキ屋が目に入った。5~6人、店の外に列が出来ており、直感で入ってみることにした。
素敵な内装、洒落た雰囲気の店内。宝石箱を散らしたようなケーキがいくつも並んでおり、また店オリジナルの焼き菓子やチョコレートが洗練されたラッピングで陳列されている。 早速、夫にメールをしようとすると、夫からのメールが先に受信されていた。


ーもう会議になるから。電源切るぞ。


こうなると、自分で決断するしかない。写真を撮らず、勢いで頼まれていた予算の焼き菓子の詰め合わせセットを購入した。
1万円以上のお買い上げだったので、店から3つ程焼き菓子の入ったプチギフトのおまけを頂いた。
夫に散々振り回された気がするが、まるでそれを知っているかのように、店員からの労いを受けた、そんな気がした。




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  • 2019/03/13

生活費追加のお願い

子の歯科矯正、今月は3回も行かなくてはならない。
こちらとしては歯科医に従うしかなく、言われるがままに次の予約を取るのだが、その際に掛かる費用の追加を夫に申し出ることが、苦痛でしかない。
生活費の追加のお願いは、夫の機嫌を見計らって。だがしかし、年度末でただでさえ日々仕事に追われている夫がピリピリしているのは目に見えて分かるこの頃。
どのタイミングでそのことを伝えたら良いのか、頭を悩ませる。
最近では、内職のモチベーションも下がり気味で、虎の子も少しずつ減り始めている。役員仕事や子ども会で手一杯で、そちらにまで手が回らないのが現状だ。
深夜遅くに帰宅した夫、純粋な仕事の残業の為、酒臭さも無い。あるのは疲労感のみ。
珍しく、食事を済ませていないとのことで、豚汁を温め直し、煮魚と野菜炒め、それに春雨サラダと冷奴に漬物を出した。
外が寒かったこともあり、豚汁のセレクトが夫の気分に合っていたようで、丼2杯のお替りをした。
テレビを点け、表情が和らいだように見えたその隙に、矯正の件を持ち掛けた。


「今月、あと2回行かないとならなくて。追加でお金貰いたいんだけど。」


「え?また?」


あからさまに、うんざりした顔。




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「本当に、その医者大丈夫なのか?で、なんでまた2回行く必要があるんだよ?」


「それはー・・」


答えに詰まると、


「母親なんだから、そういうところまで聞いておかないと駄目だろう?何でもハイハイ聞いてるから、こっちが何も分からないってところに付け込んで、無駄な請求されてるのかもしれないぞ。」


ーじゃあ、あなたが聞いてよ。


それからも、缶ビール片手にくどくど文句を言われた。
まるで、私への小言が酒のツマミであるかのように。あくまでも生活費の要求で、しかも我が子に掛かる費用。
夫が子とのレジャー、ゲーセンなどで数千円落とす無駄金に比べたら、矯正費用はなくてはならない金だ。
ひとしきり私に不満をぶつけると、満足したのか、1万2千円差し出した。頭を下げながらそれを受け取った時、私の中で何かが違うという気持ちが「パチン」と弾けた。




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前例という対価

震災の被害に合い、あれから時は過ぎても癒えることの無い傷と共存しながら、逞しく生きている人々には頭が下がる思いだ。
この件について、思うところが色々あり、文にしようかと思ったのだが、 つくづく自分の文章能力には限界があり、書いては消してを繰り返し、遂にはキーボードに置かれた指が動かなくなってしまった。
何を書いても薄っぺらく感じ、それはやっぱり「体験」していないから。
渦中にいる人からしたら、ぬるま湯から何をぼやいているのだとウンザリされるだろう、そんな言葉の羅列。

黙って、出来ることで支援し続ける人。
何もせず、傍観している人。
言いたいことを言い、他者を批判し、自らは動かない人。
色々な人が、いる。歴史が動く瞬間、その人の人間性が浮き彫りにされる。

余裕があるなし、体験しているしていない、幸福の隙間エネルギーを放出させているだけの人、色々。
何が正解で不正解なのかは、受け取り側によるものが大きいから分からない。
渦中になかった私達は、ただ推測し、相手側になるべく不快感を与えないよう、最善を尽くすのみだ。

日本で起こったことなのだ。いずれ、「ここ」でも起きること。それはすぐ近い未来かもしれない。
「前例」という対価を受けたのだから、決して忘れず常に心に留めておかなくてはならない。




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ひとりごと

やっぱり、なんとなく近付かない方がいいと思う人はいる。
だいたい、第一印象で決まる。
取り繕って、うまくやろうとしたところで、ボロも出るし身が持たない。 付かず離れずの距離が丁度いい。

余裕は、どこから生まれるのだろう。
幸せから生まれるんだろう。
良い循環に、身を投げたい。




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子ども会面子

子ども会の顔合わせランチは、近所のファミレス。
今年度の会長は、団地の自治会長の幼馴染が実父だという、THE・地元民のSさん。住まいは、団地近くの一戸建て。
子供は、一番上の子が中学生で、真ん中2人が小学生、末っ子がまだ幼稚園の子沢山ママ。しかも、全員男の子だそうだ。
みるからに、ベテラン感が漂っている。
これまでも上の子の代で会長をしたことがあるらしく、そろそろ下の子達の分も引き受けないとと思っていた矢先らしい。
続いて、書記になったTさん。とにかく、若くて綺麗な人。20代後半だろうか?それでも、小学生で年子の子供が2人いるらしいので、恐らく結婚し出産するのが早かったのだろう。 見た目は、アイドルグループに所属していそうな軽い印象を受けたが、自己紹介の挨拶をすると、かなり頭が切れるタイプだと分かった。
バッチリメイクに、雑誌から抜け出たようなファッション。とてもじゃないけれど、子供がいるように見えない。彼女も、団地住民ではない外部の人だった。二人は子供のうちの一人が同学年らしく、最初は気付かなかったけれど、割と仲良しのようだった。





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そして、会計のHさん。とにかく、ズバズバ物を言う感じ。
同じ団地だけれど、子供の学年も性別も違うし、住んでいる棟も違うのでまったく接点が無かった人。
これまでの子ども会でも、何となく彼女は目立っていた。学年を超えて、顔が広そうだし、素敵ママやEちゃんママらにも、ずけずけ物を言っていたような記憶がある。 それでも、周囲の笑いを取ったりと、皆とうまくやっている風だった。
この顔合わせランチでも、ほぼ彼女がペラペラその場を仕切って話しており、会長は穏やかに見守っている感じだった。
私のような人間が、Hさんを苛立たせはしないかと、今からビクビクしている。
最後に、会計監査は中学生と小2の子供がいるMさん。彼女は、あまり印象に残らない人だけれど、可愛らしい感じの人。
副会長の私を入れて、5人。このメンバーでこれから1年間、頑張らなくてはならない。




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匿名アンケート

PTA活動、最後の日には、アンケートが配布された。
匿名OKで、学校の昇降口近くにあるポストに投函するだけのもの。
この一年を通して、思うところは色々とあったので、恰好付けることなくありのままの気持ちを文字にした。

◎友達同士とそうでない人との温度差があり、居心地が悪かった。
◎一部、サークル乗りのようで、幼い印象を受けた。
◎仕事をしている人とそうでない人との業務内容に差があり過ぎた。
◎やたらとランチや飲み会が多く、苦痛だった。
◎挨拶をしても、無視をしたり感じの悪い保護者が一部いた。
◎休日までラインが頻繁だったのは、面倒だった。




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匿名OKなので、書きたいことは山程あった。柔らかママにまだ金を返して貰っていない。会の途中でパートがあるとかで抜けてしまったからだ。
個人的には、そのことも書きたいくらいだった。
いつもは書かない丸文字で書いた。見る人には、私だということがバレるかもしれない。
例えば、スネ夫ママー彼女には分かるだろう。いくら鈍感だったとしても、書いてあるその殆どが、彼女に向けてのものだったからだ。
ポストに投函すると、心なしかスッキリした。




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500円玉の重み

PTAから、この1年間活動したことにより見込まれる「通信料」をいただいた。
しめて、500円。電話やメールのやり取り、またパソコン仕事をする場合のネット代だろうか。
皆、それ以上掛かっているだろうが、暗黙の了解で深々と頭を下げ、本部から受け取った。

この500円玉は、重い。
まさかのスネ夫ママと共に、活動したこの一年は、嫌な目に合うことの方が多かった。
楽しい思い出など殆ど無いけれど、終わりを迎えた今となっては達成感。

役員会の帰り、500円玉を握り締め、スキップをしたいような気持ちで近くのスーパーに入る。
丁度、ハーゲンダッツが割引の日だったので、子と二人分のおやつにと買い物かごに入れた。
嫌なことで得た対価だが、水に流すつもりですぐに使う。それでいい。
まだ、お疲れ様の打ち上げが残っているけれど、もうそれも欠席でいいかと思い始めている。




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チャンス

子ども会の顔合わせランチをしましょうと、今度の会長からラインが入った。
即、OKを出す。先日、役決めの時に感じた彼らの雰囲気は、互いによそよそしい空気を感じた。
これは、人見知りの私にとっては好都合。既に出来ている輪の中に入る気まずさが軽減される。スタートが皆一緒なら、すんなり入って行けるかもしれない。
引っ越し前の私に戻れるチャンスかもしれない。あの頃、確かに明るい自分を演じ切っていた部分はあるのだけれど、だからうまく歯車は回っていたし、今よりずっと自分のことが好きだった。
良いママ友に出会い、付き合い、挨拶をすれば普通に返され、また目が合えばにっこり相手から話し掛けて貰えるような、どこにでもいる普通の母に戻りたかった。




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役決め後に、繋がったグループライン。あれからぶりのトーク。
皆、他人行儀に「さん」付けなのも好感が持てた。PTAのラインと違って、疎外感を感じずに済む。
仕事的には、十分に重いことが予想されるが、ポジティブに先を見よう。運命は、自分で切り開く。良くも悪くも自分の行動次第で決まるのだ。
副会長になったことは、チャンスと捉えよう。自身に言い聞かせた。




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故障続き

電動自転車の調子が悪く、そろそろ買い替えかと思い、夫に相談しようとしたら車が故障した。
エンジンオイルがどうのこうの言っていたが、新しく車を買うつもりなのか、ディーラーから何冊ものパンフレットを持ち帰り上機嫌。
冷蔵庫も最近おかしく、先日相談したら、


「まだいいだろ、冬だし。」


と、流された。冷凍がうまく出来たり出来なかったりと場所によっておかしい。それに、冷蔵部分も、電気が点いたり点かなかったり。おまけにしばしば変な音がする。
急に壊れても困るので、前もって買い替えの準備をしておいて欲しいのに。
家電選びについては、使用頻度の多い主婦が主導権を握るのが効率的だと思うけれど、我が家は夫一択。あれこれ電気屋やネットショップの価格帯を調べ上げ、一番お得に購入出来る店を探す。
探し出したら、今度は店に出向き、店員を困らせる程の値引き交渉が始まる。
なので、一緒に買いに行くのは非常に億劫なのだ。
どうせ、私の意見などはなから聞く気がないのなら、一人で行って欲しいくらい。
それ程、周囲の目が気になる交渉の仕方なのだ。




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家の中にいる時間は、圧倒的に私が多いのに、インテリアも何もかも任せて貰えない。そういう「趣味事」は、贅沢であり敵なのだ。
お隣さんにお裾分けをした際、ちらっと見えた玄関。同じ間取りだというのに、何もかもが違って見えた。団地とは程遠い、お洒落なマンションの一角といったところ。電動自転車も最新の物だし、いつ見ても、小奇麗にしている。
恐らく、素敵ママの家もそんな風なのだろう。
我が家は、THE・団地だ。所帯染みた、素っ気ない家。百均グッズで飾り立てたこともあったけれど、余計貧乏臭くなり、辞めた。
鼻歌交じりに、車のパンフレットを捲る夫は、私の中に結婚以来くすぶり続けている不満など、知ったことはないのだろう。




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郷愁

整形外科に通っているのだが、毎回、電気のようなものを当てられて湿布を貰うだけの治療。
昨夜は、痛みが強くなり、頭痛と吐き気。やっと寝付けたと思えば、夢見が悪く寝た気がしなかった。
戸棚から湯呑を出そうとしたのだが、滑り落ちてひびが割れた。続いて、皿も落としてひびが割れた。
3度目の正直ーになる前に、実家に電話をした。電話に出た実母は、酷く狼狽し、そして弱弱しい声で泣いていた。
実家では、このように何かが壊れるーそれが2度続けば3度目があると信じて疑わない母は、親戚に電話で安否確認をするのが常だった。
そのことを思い出し、私は夢の中、電話を掛けたのだ。父親に何かがあったのだろう前提で。
親は年老いていく一方で、潜在意識の中、どうにかしないとならない焦りがこのような夢を見させたのだろうか。




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続いて、昔のクラスメイトが間接的に夢の中に出て来た。
彼は難病を患っており、学校も長期にわたり休むことが常だった。
私は彼の隣の席だったのだが、長期ぶりに学校に来た彼は、誰もが声を掛けられない程に容貌が変わっており、皆腫物に触るかのように接していた。 そもそも積極的に人に働き掛けるタイプではない私だが、なぜかその時は何かが乗り移ったかのように、彼に対して何かコンタクトを取らねばという義務感に苛まれ、一生懸命自分からコミュニケーションを取っていた。
それは、同情だったのか、友情だったのか、それとも恋だったのか、いまだに分からないままだけれど、すっかり浮いてしまっている彼をどうにかしなければという使命感のようなものが、思春期の私の中に衝動的に芽生えていた。
そんな私に彼も打ち解けてくれ、次第に私はクラスメイトと彼との懸け橋的存在となった。
一人っ子だったはずの彼だが、姉らしき人物が夢の中に現れ、しかし、直感的に「彼」はもうこの世にいないと思う私は、姉に彼の思い出話はするものの、「今」の話をなるべく避けた会話をしていた。その事実を知ることが、怖かったのだ。
胸が苦しく、夢から覚めた時、私は泣いていた。
寝起き、頭痛は治まったものの、吐き気は若干残っており、まだ首は痛かった。なぜだか、昔愛読していた少女漫画を猛烈に読みたくなり、この感覚が一体何なのか自分でも持て余している。




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ひな祭り予算

ひな祭りの準備。
ちらし寿司にあさりのお吸い物、それに子の好きな唐揚げとポテト。桃の花は毎年悩む。
花より団子で、何か甘いものを買った方が良いかー頭を悩ませつつ、こんなことなら、子の好きなファミレスの方が、安く楽に済ませられるのではとさえ思う。

日曜のひな祭りは、夫も在宅。なので、ビールも要る。第三のビールなんて飲まないから、これも予算に組むと厳しい。
まだ月初なので、後半の家計管理はきつくなるが、祝い事なので仕方が無い。

◎ちらし寿司の具(市販)とかにかまやカイワレー500円
◎いくらー600円
◎唐揚げ用肉ー500円
◎あさりー400円
◎ビールー1000円
◎桃の花かスイーツー300円
◎冷凍ポテトー300円

広告を眺めながら、大体の予算を組む。3000円越えてしまう。どうしたら良いか・・いくらとビールがこの中では贅沢品だ。
だが、いくらが無いと、一気に彩りの悪い貧相なちらし寿司になり、夫に文句を言われかねない。
桃の花とあさりを削り、はんぺんのお吸い物に変更。そうすれば、ギリギリ3000円。
とにかく、善は急げで「広告の品」だけは手に入れたい。




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責任の所在

「あんた、お父さん、ボケたかもしれないわよ。」


朝から酷い頭痛で、夫と子を送り出し、なんとか最低限の家事をしてからほっと一息コーヒーを淹れた瞬間、家電が鳴った。
こんな時間ー学校からだろうか?焦って受話器を取ると、慌ただしい声の母からだった。
父が入院してからというもの、頻繁に鳴る電話。あれ程強気だった母だが、心細さがそうさせているのだろうか?


「あんた、長女なんだから何とかしなさいよ。私は他人だから。あんたは血が繋がってるんだから。」




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「私は、知らないわよ!」


お決まりの台詞。弟は、両親の介護どころか自分自身で手一杯だ。なので、いくら嫁いだとしても私。
父がもしも介護が必要になったら、「娘である私」が面倒を看るのが当たり前ー子供の頃から言い聞かされていたこと。
釈然としない思いで、母の話を聞く。母本人の立場、「妻である私」は、一体どこへ行ったのか?今だって、現に父と生計を共にしているのは母のはずなのに。
言い返したい気持ちを、ぐっと堪える。
私にとって、父も母も、血の繋がりのある両親。そして、弟も。その事実は変わらない。
誰が、どれだけのポテンシャルを持っているだとか、分担の損得だとか、そんなことは関係ない。
自分がその時、出来ることを出来る限りすること、ただそれだけなのだ。
受話器を置くと、カップに淹れたはずのコーヒーは、もうすっかり冷たくなっていた。




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金のだらしなさ、人間性

突然、柔らかママから直ラインが送られて来た。
「友達」承認をすると、すぐにメッセージ。


ー今回、委員会で尽力下さった委員長に、皆からプレゼントを渡そうと話しています。 打ち上げでお渡しする予定です。賛同いただければ、お一人500円、次回の集まりの時に持参下さい。


この文面を見た時、言いようのないモヤモヤが再発した。
500円、委員長の為に支払うのは苦ではないし、むしろもっと払っても良い気がする。
モヤモヤの正体は、いまだ、柔らかママからランチ代を返して貰っていないこと。すっかり彼女は忘れているのだろう。
何度か、伝えようかと思いながら言い出せずにいた。金に煩い奴だと思われたくない、そんな見栄もあったし、また微妙な空気が流れることを想像しただけで、具合が悪くなった。
しかし、彼女からどう思われようが、これ以上の関係に発展するでもないし、また委員会が解散されれば、もう赤の他人。
恐らく、道端で出会っても、向こうから私に声すら掛けないだろう。
お世話になった委員長に500円、むしろ迷惑を掛けられ、嫌な仕事を押し付けられた柔らかママに1000円。天秤に掛けるまでもない。
ならばーと、勢いでメッセージを送った。




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ープレゼント代の件、承知しました。それから、以前、ランチ代を立て替えたかと思うのですが・・まだ返して貰ってないのですが。


送信ボタンを押すと、肩に力が入っていたのだろう、一気に大きなため息が出た。
少ししてから既読になり、


ー返しませんでしたっけ?


まさかの返信内容に驚く。スッとぼけた文字の羅列に怒りが湧く。


ーはい、まだいただいていません。


毅然とー、こちらはまったく悪くない。それなのに、何故か嫌な汗を掻く。何故、善意で金を貸したこちらがビクビクしなくてはならない?
また既読になったが、なかなか返事は来なかった。そして、3時間程経ち、


ー返したような気がしますが、分かりました。次回お渡しします。


なんだこれ?舐められてるとしか思えない。柔らかママは、ちっとも柔らかくなどなかった。人を見て、態度を柔軟に変える、要注意人物に他ならなかった。




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