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寝ても覚めても

昨日、我が子からの衝撃な告白を聞いて、口臭に関するあれこれを調べまくった。
アラフォーからの口臭は、「歯周病」が原因することが多い。
数年前、歯の猛烈な痛みに耐えかねて、歯医者へ行ったことがある。虫歯の治療をいくつかした後、定期検診の知らせは来たがそのまま放置。
億劫だったのと、恥ずかしかったのと。
自分で見ても、汚い歯。全体的に黄ばみが酷く、茶色い箇所があちこち。飲み物によるタンニンが原因だろう。
子が言うに、幼稚園時代から臭かったということは、歯科治療をしていた頃もそうだったのだ。何故、定期的なクリーニングを怠ったのだろう。
あれから時が経ち、恐らくまた振り出しにスタートだ。自己流の簡単な歯磨きに戻り、もうだいぶ経つ。
あの歯医者に行くのは、敷居が高い。

マスクの中で、自分の吐息が溜まる。意識的にそれを鼻で吸い込むと、えずいてしまう。このままではまずい。
とにかく食事の後は、徹底的に歯磨きだ。そして、デンタルフロスを再度使う。これは、あの頃の使い掛けのものがまだたっぷりと残っていた。
一本一本、丁寧に。何度も何度も。
そうして磨き上げた歯ー。だが、ものの5分も経たないうちに、口内のねばねばが気になり、いつもの臭い感じに逆戻り。
朝、起きると自分の口の中に意識が集中し、気持ち悪過ぎてげんなりする。寝ても覚めても、気になってきた。一体、どうしたらよいのだろう。途方に暮れる。





隣の弁当

夫、交代出勤日。
外飲み解禁だというのに、弁当は持って行きたがるようになった。それは、一緒に昼飯を食べていた同僚が、コロナを機に愛妻弁当持参になったからだ。
そして、品数に煩くなった。


「アイツの弁当、マジうまそうなんだよ。奥さん、育児休暇中で手の込んだもん作ってくれるようになったとは言ってたけど、実際、弁当の中身みたらすごいのなんのって。」


「へえ。」


そう言われても、言葉だけでは想像出来ない。すると、それを察したのか、夫がスマホを見せて来た。
インスタには、ずらっとバイクの写真数々ーその中に紛れるように、カラフルな色合いの弁当画像がちらほらと。
拡大して見せられたそれは、確かにすごい美味しそう。


「冷食も一切使ってないんだと。」


「へえ、すごいね。」


ある時は、舞茸ごはんに鶏のから揚げ、卵焼きに小松菜の胡麻和え、里芋の煮っ転がし、またある時は、鰆の塩こうじ焼きに出し巻卵、筍の土佐煮に新ショウガにささみカツにほうれん草と何かを和えたもの。
なんていうか、バランスが取れている。そして、曲げわっぱに詰められたそれは、インスタ映えを狙ったかのよう。コンビニや弁当屋で買う弁当は、どこか揚げ物を全面に出した油っぽいもんだったり、ジャンクっぽかったり、OL受けしそうなものはお洒落なだけで野菜は意識していても、量が少なかったり。 こういう弁当なら、確かに外で買う気もしなくなるだろう。
夫はそれ以上何も言わなかったが、要するに、嫌味だ。
私の作る弁当は、どこかマンネリ。品数を多くしてみたところで、彩が悪かったり・・また、揚げる煮る焼くのバランスが悪かったり。味付けも同様。
全部がソース風味になってしまっていたり。言われて気付く、要するにセンスが無い。先日の、中華オンパレードになってしまった食事のように。
一念発起、翌日の弁当も頑張ったし、夕飯も頑張ったーのに、弁当は、


「あぁー・・今日は、外で食べるんだわ。言うの忘れてた。」


それに続く謝罪など無い。ただの報告。こういう時、夫のことが心底嫌になる。
そして、夕飯も、また作り終えた後で不要の電話。どうにかならないものか。
弁当は、3人分作ってしまった。子に、二つ食べるか聞いたが、勿論、拒否された。なので、私が食べた。自分の分を食べ、もう腹は満たされていたけれど捨てるのが罪悪感。
だが、案外ぺろりと平らげてしまった。そして、食べ終えた後はスッキリした。少ししてから後悔した。
そして夕飯時、安酒のツマミにしながら夫の分もー要するに、二人前平らげた。9%のチューハイは、1本でも十分酔えるからコスパが高い。


「ママ、すごい食べるね。」


「パパにはお酒のこと、内緒ね。」


そう言って、口止め料に虎の子500円を渡す。よくよく考えたら、99円の安酒が、外で飲むのと変わらない価格帯になってしまったけれど。
何となく、体が重い。そして、体重計は調子が悪いのか壊れているのか、点滅を繰り返して数値が確定する前に表示が消える。恐らく、数キロ増えているだろう。
だが、家庭内であっても食品ロスはこのご時世避けたいもの。そう自分を肯定させながら、今後も夫の残飯処理は続くのだろう。









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  • 2020/05/30

ショックな告白

子に、宿題を教えている際、やたらと顔を背けるのが気になった。


「何?ちょっと集中して。」


「だって、近いよ。」


母親相手に、何を恥ずかしがっているのだろう?コーヒー休憩をしに来た夫も、私が熱を入れて子に勉強を教えていることで、お代わりの催促をせずに待っている。


「・・臭い。」


「え!?何?」


「だから、臭いんだって。」


「何が!?」


「口が、臭い。」


同時に、それを聞いた夫が口に含んだ珈琲を噴出した。対して、私は頭のてっぺんからつま先真っ赤になった。よりによって、夫がいる時に。


「確かにな、ママは臭いよ。」


含み笑いをしながら、夫まで追い打ちを掛ける言葉で応戦する。いや、夫の二日酔いの朝の匂いや加齢臭の方がどぎついし、最悪だ。


「でしょう?パパがお酒飲んだ次の日より臭いんだよね。」


ーえ?嘘でしょう?あれよりも、臭う??


「いつから?」


「え・・ずっと前から、もう忘れたけど、幼稚園くらいからずっと。


自覚症状が無いだけに、きついパンチを食らったかのよう。あり得ない。そして、あまりにも突然の告白に、言葉も出なかった。ずっと臭いと思っていた夫を上回っていたなんて。


「胃が悪いのもあるんじゃないのか?」


確かに、持病の関係で胃も悪い。それでも、自分では気付かなかったし、家族だからか本音を言ってくれたのだろうと素直に捉えようとするも、ショックだった。
では、子ども会や卒対の役員会などでも、他人だから誰も指摘しないが、皆、思っていたのだろうか?穴があったら入りたい気分だ。
早速、気付けばミントのタブレットを舐めるようにしている。が、子からは不評。


「なんか、色々混ざって余計臭い。」


一体、どうしたらよいのだろう。だが、今年はマスクを付けて夏を過ごせる。咳エチケット兼、口臭エチケットだ。




静観

洗濯物を干していると、お隣から罵声。そして、子どもの泣き声。
ヒステリックに何か喚き散らしているようで、リビング学習をしていた子も、


「すごい怒ってるね。」


心配そうに窓の外を見つめた。
そういえば、最近、ご主人を見ていない。声も聞こえない。
以前なら、土日の休みになれば、開け放した窓から夫婦の楽しそうな笑い声や、子ども達をあやす優しい男性の声が聞こえていたのだけれど、もうそれがいつの頃のことかと思う程。


思わずバルコニーに出て、様子を伺う。


「オマエなんてことしてくれるんだよ!!ふっざけんなよ!!」


ドタバタと何かを壊すようなー、それか何かが落ちて割れたような音。そして子どもの泣き叫ぶ声。通報?静観?
以前も、この件では悩んだ。だが、罵声と同じくらいに笑い声もあったし、様子見しているうちにおさまったのだ。
しかし、「オマエ」という呼び方に、ただならぬ気配を感じる。たまにエントランスや玄関前で出会う時のお隣さんは、癒し系美女で上品な感じ。
とてもじゃないけれど、そんな言葉遣いをするようには見えないのだ。
ただ、園児と1歳ほどの兄弟を抱えてのコロナ生活。完全籠りきりでないにしても、ストレスは並大抵のものではないだろう。


「いい加減にしろよ!もう自分でやれよ!」


すると、


「ババアなんて大嫌いだー!!」


泣きながらも、負けじと言い返す子どもの声。


「何だって!!?もう一度言ってみろよ!はぁ!?誰のこと言ってんだ!言ってみろ!!」


バン!!突然、窓を閉める音。その先は、ヒステリックな声と泣き声は聞こえるが、言葉までは聞き取れない。
まだ1歳足らずの下の子も、きっと怯えているに違いない。泣き声は、上の子のものなのか下の子のものなのかも分からない。
ただ、「ババア」と言い返す上の子に、親子揃っての二面性を感じる。たまに会えば、お行儀よく挨拶も出来る子なのだ。

人は、分からない。表の顔だけで判断することは出来ないし、そもそも二面性どころか三面、四面も持っているものだと思う。ただ生まれ、食べて寝て繁殖するだけのシンプルでは足りない、余分なコンテンツをあちこちにぶら下げながらも、まだ欲したり持て余したりと、複雑な生き物なのだ。




自粛明けの解放感

「夕飯、いらないから。」


自粛明け、早速の飲みか?正直、呆れる。
それに、てっきり夕飯は家で食べるものだと思い、用意も終わったタイミング。せめて、まだ何も手を付けていない時にして欲しい。

最近は節約を兼ねて、品数は少な目。ひじき煮と豚の生姜焼き、それに豆腐とわかめの味噌汁とほうれん草とツナもやしの中華和え。
栄養バランスを考え、野菜を多く取り入れるよう心掛けている。

連絡があるだけまだマシなのかもしれないけれど、食べなかった夕飯を翌朝食や昼食に回すことはご法度の夫。
義母も専業時代、そんなことはしたことないし、いつでも「まごはやさしい」を意識して、彩りも良く、品数も多い食事を三食作っていたのだ。それは、義姉達からも聞いている。
だからこそ、夫の嫁になる子は大変だーと婚約の時に言われたのだ。

だが、それは食費予算が多く取られているからだろう。私だって、予算が10万もあれば、それなりの食事を作ることが出来る。それが3万程だと、キツイ。
食べ盛りの子ー女の子であっても、ちょっとばかりデザートの果物などを買おうと思えば、すぐに予算オーバー。また、調味料などは月によって一気に買わなくてはならないこともある。

夫が残業などで不要となった夕飯は、これまでは翌日の昼飯にしていたけれど、夫も子も明日は在宅。となると、何かしら作らなくてはならない。

私ひとり、残り物を食べる気にもならない。子が寝た後、なんだかむしゃくしゃして、冷蔵庫からサワーを取り出す。夫との電話の後、一人晩酌を決めて冷やしておいたのだ。
不思議なことに、先程までは腹一杯だったはずなのに、アルコールに刺激されてか食欲も再び出て来て、取り敢えずとタッパーに入れていた夕飯の残りを、レンチンする。
10時を回っていたが、どうでもいい。生姜焼きを頬張る。レモンサワーに合う。その調子で、和え物やひじき煮などもつまむ。
気付くと、サワーは3缶。そしてタッパーは全て空っぽになっていた。それでも何だか満たされず、冷蔵庫からチーズとハムを取り出す。今度は、夫が飲み掛けのワインを1杯、拝借。

どうせ、夫は午前様。久しぶりに外で飲む生ジョッキに喉を鳴らしていることだろう。だから、私だってこれくらいの羽目を外したって構わない。




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  • 2020/05/27

スマホ中毒

残りわずかの休校生活。だが、学校の課題以外、ほぼスマホをいじっている我が子。もう立派な中毒だ。
誰とラインをしているのか、心配もあり、ちらっと盗み見した。
だが、あだ名なのか?フルネームではないし、アイコンはイラストだったり好きなキャラだったりで、誰なのか特定することは不可能。


「ちょっと、ライン見せてよ。」


「え?なんで?」


「犯罪とかに巻き込まれたら怖いし。それに、プライバシーだとか文句を言うのは、自分でバイトでもして携帯代払ってから言うことだよ。」


一瞬、うんざりした表情。だが、素直にスマホを差し出した。
友達の登録数に、驚く。いつの間にーこんなに。私よりもよっぽど多い。休校中、ずっと引きこもっていたのに、いつどうやってこんなにも友達数を増やしたのだろう。


「この子、誰?」


「知らない。」


「え?知らない子と友達なの?」


「友達の友達だって。」


「友達の友達って・・名前も顔も知らないの?」


「なんとなく分かるけど。同じクラスの子だし。まだ話したことないけど。」


話したこともない子と友達になり、ラインを送り合っているのか?だが、トーク画面を開くと、登録の際のスタンプ交換くらいで、まだやり取りはしていなかった。
そんな「友達」が、何人も。これまで小学校の時は、子がどんな交友関係なのか、何となくだが把握出来ていた。それが中学になり、一気に変わる。
幼稚園から小学校へ入学した時も、同じような不安感はあった。未知の世界に子どもを放すこと。
しかし、全てを把握することは、出来ない。我が子を信じて、間違った道に進まないよう祈るのみだ。




出会いがしら

ずっと引きこもっていては、体がなまる。
ようやく、感染者数も一桁になり、夫からも「少しの散歩程度ならOK」の許可が出た。
なので子と二人、天気の良い昨日は外に出た。


「気持ちいい!」


子も、太陽の光に飢えている。あの狭いバルコニーでの日光浴程度では、思春期のモヤモヤは晴れないのだろう。
それは、私も一緒。
だが、夫が仕切りに外に出るよううるさかったのが気になるが。
誰かとオンラインで何かしたいのか?いそいそと自室にワインクーラーを運び込むのを目にしたのだ。

私が、夫も子も仕事と学校で留守の日中、よく歩いていた道。一眼レフにハマっていたあの頃の道をてくてく歩く。
街は、人が多い気がしたけれど、何もない小道ですれ違う人々は少ない。


「綺麗。」


子が、持参したスマホで写真を撮ったのは、名も無き野草。綺麗な花だが、図鑑でもなければ分からない、マイナーな花。
キャピキャピと女の子達の声。前方に目をやると、DちゃんとEちゃん、そしてその母親達。
Eちゃんママと目が合い、咄嗟に反らしてしまった。マスクだったし、気付かない振りという、いつもの悪い癖が出た。 だが、すぐに、


「あ。OOちゃーん!」


Dちゃんが屈託のない声を掛ける。子も、戸惑いながらも嬉しそうな顔。卒業し、子ども会も終わってしまい接点が無くなったけれど、こうして道で出会えば笑顔で声を掛けられる。
そんな存在が子にいることが、心強い。


「こんにちは。」


私も、勇気を出して二人の親に挨拶をした。
Eちゃんママは、相変わらずつんけんした感じだったが、Dちゃんママだけは、愛想良く返してくれた。
だが、そこから雑談に発展することもなく、軽く会釈をして通り過ぎる。子は、名残惜しそうに振り返り、だが、向こうは一度も振り返ることなく去って行ってしまった。
休校になっても、こうして家族ぐるみの付き合いをしていれば、気分転換に友達親子で散歩くらいは出来るのだ。それが出来ないことに、この年になっても後ろめたさをおぼえる。
幼児の頃のように、率直に羨ましそうな素振りを取らない子だが、それがかえって申し訳ない気持ちになる。
その後の散歩は、なんだか会話も弾まずで、ただひたすら小道を互いに無言で歩いた。
子どもには、刺激が必要だ。やはり、来月の学校再開を切に願う。




もうすぐ・・・

来月から、いよいよ分散登校から始まり、徐々に通常授業が始まるとの通達が来た子の学校。
ほっとしたのと同時に、親子で緊張している。
なかなか切り替えが出来ない私達、この自粛生活は不便で息が詰まるものだったけれど、本来、人間に備わっている適応能力なのかそもそもの性質なのか、この生活に快適さも感じるようになっていた。
子には可哀想だけれど、学校行事やPTA関連が無いというストレスフリー。
社交的ー、素敵ママやスネ夫ママらのような、人々にとっては、宣言解除は「あっぱれ!」に他ならないものなのだろうけれど、少なからず、私のような思いを抱えている人は、声を大にしては言えないけれどいるはずだ。

だが、やはり元の生活が始まれば、私は一人の時間を満喫するのだろう。寂しいと言いながらも、夫の不定期な在宅ワークはかなりストレスだった。
ほぼ自室に籠っているが、声がでかい。仕事上、仕方が無い時もあるけれど、雑談も多い。それに、不意打ちにリビングに来て、いちいち嫌味や文句を言うのだ。


「いつも、こんな感じなの?」


4月当初には、いつものように朝の家事を済ませた後、ちょっと子とコーヒーブレイクをリビングでしていた際、言われた一言。


「いいよな、主婦は。ずっと家でコーヒー飲んでられるんだから。」


確かに、仕事をしている人間から見たら、家仕事でー、主婦の雑務は所詮、生産性の無いものでしかない。それに、幼子でもいなければ、自分の好きなタイミングで休憩だって出来る。
大家族だとかは別だけれど、我が家のように、手のかからない年頃のー、しかも女子一人っ子の親ならば、逆に暇を持て余すと考えてパートの一つ二つでもやろうと思うのが普通なのかもしれない。


「ここ、汚くない?ちゃんと掃除してる?」


いつもなら、夜遅くに帰宅する夫に合わせて、帳尻合わせた家事を行っていたのだが、日中から在宅していれば、あれこれ目に付くのだろう。午前中から、水回りの汚さを指摘されることのうざったさ。
それでも夫には、感謝しなければならないのかもしれない。確かに、在宅で仕事をするということは、デメリットの方が多いだろう。
職場の人間とのコミュニケーションだって、対面でなければやりにくいことだってある。雑談だって、無駄なことばかりではない。よく、職場の喫煙所が有益な情報交換場所だと言われたように。




息抜き

持病の薬を貰う為、病院へ。
都内の感染数が激減しているからか、街中の人々は浮足立って見えた。ファミレスなども、窓際にたくさんの人々が座っているのが見える。自粛なんて、もう過去のことだと言わんばかりに。
久しぶりの、買い物以外の外出。夫は在宅ワークの日で子は休校で自宅。
電車を使うことに抵抗はあったけれど、通院と言えば、夫もすんなり承諾してくれた。

院内は空いており、スムーズに診察も出来た。いつものように、高圧的な担当医に決まりきった質問をされ、それに答え、その日は検査などなく終わる。
次回の予約日を決め、薬を処方して貰って終了。
こんな簡単に終わるのなら、電話処方にしてくれたらいいのにーと思う。

簡単な昼飯は作って出たので、急いで帰宅する必要は無い。あまりにも、街が以前に戻って見えたことで、私もつい気が緩んでしまった。
ふらりと本屋へ寄る。気になる雑誌をいくつかパラパラと立ち読み。ふと、紙に付着したウイルスはどれくらいの時間生存するのかーと過ぎったが、すぐに都内の前日の感染数を思い出し、また気が緩む。
財布の中に、千円程余っており、これは自分の虎の子分。この虎の子も限りがあるけれど、無性にジャンキーな物が食べたくなった。
我慢出来ずにファーストフード店に寄り、一番安いサンドとポテトのセットをオーダー。コーラーも頼んで、窓際の一番端っこの空いている席に腰を降ろした。

喉がひどく乾いていたので、炭酸を流し込む。胃が刺激され、腹が空いたことを急に思い出したのか、ぐうぐうと音を立てた。
サンドにガブリとかぶりつき、そのままポテトも一緒に口の中に突っ込んで、再びコーラーに。至福のトライアングル。順番にそれらを一気に平らげ、ゴミだけのトレイになった瞬間、げっぷが出た。
おばさんの極みだ。

久しぶりに、満足のいく食事が出来た。自分の作る料理に飽き飽きしていたし、一人、外で食事を取ることがこんなにもストレス解消になるとは。
ワンコイン以下で、体も心も満足ー、栄養は偏っているかもしれないけれど、トータルでみたら、健康になれたと思う。

さて、明日も、主婦・母業を頑張ろう。




夫よ、転職したいのか?

昨夜、オンラインで誰かと自室で飲んでいるらしい夫の声が、ドアの向こうから聞こえて来た。


「給料も減るし、辞めるなら今だよな。」


笑いを含みながらの話声だったが、一瞬、ドキリとした。子は風呂だったので、つい書斎ドアに耳をくっつけて盗み聞きをしてしまう。


「~さんもさ、引き抜かれたって話じゃん。タイミング的には今しかないよ。」


「でもあの人は独身だからさ、身軽なのは強いよ。」


PC越しの相手の声も、何となくだが聞こえる。誰の噂話しなのかは分からないけれど、共通の知人が引き抜かれたということだろうか。


「あー、俺も辞めちゃおっかな。転職するなら40代までだよな。」


冗談なのか本音なのか?そもそも話し相手が誰なのか分からないので、真意も分からない。


「ママー!!シャンプーが無い!」


突然、風呂場から子の呼ぶ声が聞こえ、聞き耳を立てるのも中断しなくてはならなかった。
再び、書斎へ行こうとしたところ、夫が冷蔵庫の前でビールを取り出しているところに遭遇した。


「もうないから、冷やしといて。」


ラスト1本のビール缶片手に、書斎へ向かう背中に問い掛けたい気持ちが募る。
冗談でも何でもーそれが言葉として出て来るということは、心のどこかに、現状の不満があるのだろう。実際、転職なんてことになったらかなわないが、夫の場合、私に相談などせず、事後報告にきまっている。 夫婦はチーム、なんて言葉に憧れる。
人生の岐路に立つ時、男性の多くは一人で悩み決定することが多いというけれど、冗談を交えてでもいいから、少しの本音でも吐き出して貰えて、またこちらの本音も吐き出せる、そんな夫婦関係が眩しい。




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  • 2020/05/21

活動費の使い道

臨時収入。
子ども会の活動費が、一人当たり3000円貰えることになった。
先日、800円程捨ててしまったところでの収入に、喜びは隠せない。捨てる神あれば拾う神ありー意味は違うけれど、金は手放せばまた手に入る。
使わずけちけち貯め込んでいたら貯まらない―というのは、引き寄せの法則とやらでもよく聞くことだ。


ーねえ、コロナが落ち着いたら、そのお金でちょっとお高めランチはどう?


Tさんの提案。
正直、現金が欲しい私。皆はどう思っているのだろう?少ししてから、メンバーが次々と返信メッセージ。


ーいいね!やろう♪


ー楽しみ!自粛でストレスMAXだったから、それを励みにもう少し頑張れそう!


ー飲み放題もつけちゃう~?


皆、前向きな返信だ。私もそれに乗る形で、本音とは裏腹なメッセージを送った。


ー素敵な案ですね!賛成です!


いつ開催されるのか分からないけれど、活動費は会計のMさんが預かる形となった。
Tさんも悪気がある訳でもないのだろうけれど、もやもやが晴れない。だが、活動費はあくまでも子ども会で使用した費用にあてがうのが筋だ。通信費だったりコピー代等。
ならば、親睦費として計上したことにして、自らを納得させた。こんな風に思う私自体、異常なのかもしれないけれど。




ホームワーク

子が登校日に持ち帰る宿題。その多さに驚く。
全教科ーまだ、科目ごとの教師すら曖昧で、学校で授業さえ行っていない。
それを踏まえた上での、宿題。
最初の方は、6年生のおさらい程度だった。だが、それをやっていたら間に合わないのだろう。
まさに、急激なスピードアップ。
課題は、プリントやレポートなど。穴埋めなどは、ただ教科書の該当箇所を探し、太字を埋めていく程度なのだろうと高を括っていたが、実際は予想を上回る難易度。
これは、簡単にインターネットで検索する生徒がいること前提での問題なのか?と思う程。
ネットがなければ、資料集やその他関する書籍を集めて、調べて、しかも自分なりの言葉を使って埋めて行かなくてはならない。
私立でもないのに、この難易度。だが、授業が行えない今だからこそ、自宅学習の質を高める為に、わざわざの難易度なのかーとも思う。
なので、通信学習は一旦お預け、学校の宿題を付き添って見ることになった。

数学については、とにかく問題を解く。途中経過まで記述しなくてはならないし、しかも答えは配布されていない。
小学校などの夏休みの宿題は、親宛てに問題の答えが配布された。なので、恥ずかしながら、解けない問題については、その解答を見ながら自分なりに解釈し、子に教えていた。
正解なのか不正解なのか、分からない。単純計算ですら、公式が曖昧だと分からないので、いちいちネットでやり方を検索し、しかもきちんと解かなくてはならない。
子の出した答えと私の答えが違っていれば、再度、見直し。
最初の方は、頑張っていたけれど、この頃では何となくさらっと眺めてお終い。答え合わせ含め、もう学校でやってくれという気持ちになってしまった。

親が見るのは、答えが完璧かどうかではない、学習態度だ。そう自分にとって都合良く言い聞かせる。

国語も同じく、教科書の音読くらいで済んだ小学校とは違い、その内容をきちんと解釈しまとめるーという宿題が出た。子は、頭を悩ませる。読書感想文が大の苦手の子だから、こういう類の課題は時間が掛かるのだ。
私が自信を持って教えられるのは、家庭科くらい。それでも、家庭科の教科書片手に見なくてはならなかった。 その他、理科もなかなか面倒な宿題が出た。夏休みの自由研究に匹敵するかのごとく。

全教科の宿題を、次の登校日までに仕上げるーそれも自宅で。期間限定ならいいけれど、これが続くのなら御免だ。それか、早々にオンライン授業を取り入れて貰いたい。
実際、既に取り入れている学校とそうでない学校とで格差が出来始めている。導入にてこずっている学校は、一部の教師がネットワーク環境に疎いのだろうか?
または、一部の生徒にネット環境が整っていないということか。そのような一部の生徒に対してのみ、学校に集めて授業を行うーでは駄目なのだろうか?
いち主婦には計り知れない、多くの問題があるのだろうけれど、大量の宿題を目の前に愚痴も言いたくなるのだ。




主婦の味方

食事作りが面倒なこの頃、先日は、夫と子に心無い言葉を投げられ、ほとほと嫌気がさしていた。
目には目を、歯には歯を。
そんな思いで、激安スーパーで大量に安売りしていたレトルト系調味料を何種かカゴに入れた。それに、カット野菜。
言い訳をすれば、普通に買うより安かったのだ。それを3袋程買う。冷凍食品にも心奪われたが、見付かればまた何か言われるに違いない。
倉庫のように隠す場所もないので諦めた。

交代出勤日の夫、だが、これまでのように残業や飲みはなく真っすぐ定時に帰宅。レトルトの包みは丁寧に新聞紙にくるみ捨て、カット野菜と合わせ炒めたものをその日の食卓に出した。
カット野菜、これまで割高だし抵抗があったけれど、なんて楽なのだろう。袋からそのまま出して炒めるだけ。包丁とまな板を使わないことがこんなにも食事作りのストレスを軽減させるとは!
ここまで来たら、洗う食器類も減らしたく、野菜はざるに開けずに袋のまま水道水を入れ、じゃっぶじゃぶ袋の中で数回洗っては捨てを繰り返した。

食事作りのストレスは、その後の片付けも含まれる。いかに、それを減らせるか考えるのにも労力を使う。最近、袋のまま食べられる冷凍チャーハンが注目されているらしいが、需要があるということだ。
それが毎日だと、味気ないし侘しささえおぼえるが、たまにならば十分な息抜きになる。


「これ、うまいな。こういうの食べたかったんだよ。」


夫に料理を褒められたのは、昨年のビーフシチュー以来だ。


「なんか、いつもと味付け違う、うっま!」


子も、喜んだ。内心、複雑な思いだったけれど、私も家族も喜んでWIN-WINだ。だが、再現となると難しい。これは、定期的にレトルトをストックしなくては。
冷凍食品やレトルトを毛嫌いしていた夫だが、まさか、目の前にあるそれがそうだとは露知らず。言いたい気持ちをぐっと堪え、何食わぬ顔でいつもと違う味付けのそれに手を付けた。




捨て金

買い物の際、一番気を遣うのが、会計時。
最近ではセルフレジもよく見掛けるが、激安スーパーや八百屋のような個人商店の多くはいまだレジ担当がおり、直に客と金銭の受け渡しをしているのだ。
手袋をしている店員を前に、私もーと思うけれど、何となく抵抗がある。神経質な客だと思われたくない気持ちもある。
財布の開け閉めさえ衛生的によくない気がし、最近では札をポケットに入れ、釣りを買い物をした袋の中に投げ込み持ち帰ることが多くあった。
そして、やってしまった。

それに気付いたのが、家計簿をつけている時。どうしても、800円程合わない。
昨日は、ちょっとした買い物ー近所のミニスーパーに、牛乳を買いに行ったのだ。千円札をポケットに入れて。
牛乳は、確か200円しなかった。釣りが800円ちょっとだった気がする。レシートと共に釣りを牛乳の入ったレジ袋に入れた。
そこからの記憶が曖昧で、だが、あの袋から牛乳を取り出し、冷蔵庫に入れ、袋はそのままごみ箱へ捨てたとしか思えない。なんせ、記憶にあるのが冷蔵庫までなのだ。
そして、プラごみは今朝、ゴミ収集の日。あの小銭が入ったレジ袋も今頃は、どこかの収集場所に放り投げられているのだろう。

最近、ライター内職もしていない。というか、出来ていない。夫がほぼ在宅だし、そうでない日もやれそうな案件が無い。
恐らく、取り組みやすい案件は、自粛休養している人々が目を付けているのだろう。あっという間に案件終了となる。
なので、虎の子から800円ちょっとの小銭を捻出するのは痛い。それも、どうしようもないミスで・・

ため息をつきながら、虎の子から家計用財布に小銭をうつす。また、メルカリ再開か。夫の不要品排出を待つばかりだ。




籠の中の母子

とうとう、都内の感染者数が9人、一桁となった。
皆の頑張りが功を成したのだろうか。


「ちょっと、バルコニーに出よう。」


巣ごもり時間が長引くにつれ、気も滅入る。五月の爽やかな空気に触れないまま、梅雨を迎えるのも憂鬱だ。
夫が在宅していると、外出はしにくい。必要最低限の買い物くらいは行くけれど、子を連れての気晴らしはNG。
感染数が減ったとしても、まだ油断は出来ないと夫は言う。「緩み」こそが、危ないのだと。
こういう時、車の運転が出来たらーと思う。軽くドライブでも気持ち良いだろう。夫に連れて行って欲しいのが本音だが、実際そんなことを頼めるような雰囲気でもない。

籠の中の鳥のように、バルコニーから外を眺める。案外、人は出ているのだ。下を見下ろすと、団地のエントランス付近にお隣さんとその仲間達親子がたむろしている。
その中に、素敵ママはもういないけれど・・・
子どもは、マスクをしていない。完全に、緩んでいる。お友達同士、お菓子を食べたりしているのだから。


「あー、退屈。」


子が、うんざりしたような顔で空を見上げる。


「来月は、さすがに学校も始まるかな。」


「そうだね。」


入学してから、数回の登校日を除いて、休校中はずっと自宅にいる子。散歩くらいーと正直思うが、夫にばれたら大変だ。
それに、最悪、感染したとして?行動履歴を知られたらまずい。我が子を守るのは、親しかいない。過保護と思われたとしても、長い人生のうちの数か月なのだ。

そして、いよいよ自粛解除の兆しが見え始めた今、少しだけ、この生活に名残惜しさを感じる私もいる。
また、夫や子に取り残され、一人孤独に淡々とした日常を過ごすのだと。
この、異例ともいえる家族時間を、もっともっと大切に、心残るものにしたいと思うのだ。




食事作りの限界

「また餃子?」


夫と子に言われ、はっと気付く。


「しかも、一昨日は麻婆豆腐だったぞ。」


「中華ばっかじゃない?昼はラーメンだったし。」


まだ、自粛解除はされていない都内。しっかり3食のご飯作りはいつまで続くのだろう。
確かに、食事内容がマンネリ化している。
これまで、昼は夫に弁当を作ったとしても夕飯は飲み会や残業などで抜きだったり、また子は学校で給食が出るものだから、品数を多く求められたとしても、食事内容がかぶることは、あまり無かったのだ。


「飽きるな。」


ボソっと呟きながら、餃子へ箸を伸ばす夫。食費節約の為、品数を少なくするように言われ、楽になったかと思えた食事作りも、こんな風に文句を言われたのならまた苦痛となる。
その日の夕飯は、餃子に中華スープ、それに春雨サラダとかぼちゃの煮物。一応、バランスだって考えた。だが、今週は確かに中華ばかり。
家族共に食べられるーこれまでは、帰りの遅い夫の為に、温められる料理だったり、揚げ物はその都度揚げたりしていたが、中華は何となくだが一気に炒めたり焼いたりするものーと思うので、夫が代休の日に作ることが多かった。
それに、ビールに合うのはやはり中華。てっきり喜んで食べてくれているだろうと思っていたが、二人とも、うんざりしていたらしい。

買い物だって、なかなか行けない。冷蔵庫のありもので作る三度の飯作りは、頭を使う。バラバラになったジグソーパズルを合わせる作業に似ている。もっとも、私が完成させる最近の作品は、中華ばかりなのだけれど。


料理ブログを開き、献立を真似してみようかと思ったけれど、どれもこれも何かが足りない。レシピに忠実にならずとも、自分なりの舌と感覚で作れる人が羨ましい。
主婦歴十年以上の私だが、いまだに軽量カップやスプーンを使い、レシピ通りに作らなくては失敗するのだ。

あぁ、外食したい。ファミレスでも何でも。自分で作る料理は、味だって予想出来るし楽しくない。それでも家族の為にー、それだけをモチベーションに頑張っているのに。
なんだか、糸がプツリと切れてしまいそうだ。




ポストチェック

「まったく、催促だけは来るんだよな!アベノマスクは一向に届かない癖に。」


舌打ちしながら、夫が放つ言葉に同意。
使い捨てマスクー黒いカラスのようなものだけれど、それはまだ十分にあるのに、あのマスクが来ないことに腹立だしい思いは私も一緒。
自動車税の通知が来てから、夫の機嫌がまた悪くなったのだ。そのとばっちりがこちらにも来るものだから、鬱憤は政府へ向く。税金など、徴収にかけては素早い対応。しかし、与える対応は、いつだって鈍すぎる。

あの顎も鼻も出てしまいそうな、サイズ感も微妙ガーゼマスク。恐らく、使うことはきっと無い。それなのに、人間不思議なものだ。
来ないことでこんなにもヤキモキするなんて。

毎日のように、ポストをチェックする夫。そして、苛つくのだ。
不動産系チラシなどのゴミになる広告でも苛々していたのに、それに加えての自動車税通知にカチンと来たのは、恐らく我が家だけではないと思う。

そして、マスクは最近多くの店に出回るようになった。ドラッグストアーは勿論のこと、近所のスーパーや八百屋でも。
以前のような価格にはまだ下がっていないけれど、ひと箱50枚入り5000円程度だったものが、安いもので2000円程に値崩れしている。
更に価格が下がることは、予想出来る。アベノマスクが届くのと、この値崩れ。一体、どちらが早く私達のニーズに応えてくれるのだろうか。




母の日、空振り

母の日が終わった。去年のことがあったので、期待よりも緊張の方が大きかった。
何もしてくれない我が子に、毒親のような対応をしてしまったあの日。数日は母子間に、ぎくしゃくとした空気が流れた。あの時のような思いは、もう御免だ。
今年は夫も朝から在宅していたし、しかも義姉とオンライン飲みをしたりで、家の中はうるさかった。
時々義母も参戦し、画面越しに母の日の礼を言われたが、それ以外は蚊帳の外。

今年は自粛の年で、子も登校日以外は自宅にいる。母の日の為に買い物に行けないーそう思うことで何とか折り合いをつけようとしていた。
リビングでは、オンライン飲みで馬鹿騒ぎをしている義家族と夫の横で、ソファーに寝そべりスマホ操作をしている子。
好き勝手している家族を横目に、バタバタと洗濯掃除などの家事をする。苛々しつつも、昼はレトルトカレーで手抜きをした。


「えー、カレ~?」


子が、あからさまに嫌な顔をする。カチンーと来た次の瞬間、思いも掛けなかった言葉が出た。


「夜、作ろうと思ったのに。」


「!」


ーそれって・・もしかして?


まるで期待をしていなかったばかりに、うまいリアクションが返せず、言葉に詰まってしまった。子は、照れ臭そうな表情の後、ぽつりと言った。


「カレーだったら、作れたんだけどな。学校でも作ったことあるし。」


母の日のお祝い定番料理といえば、カレーライス。


「え、本当に?作ってくれるのなら嬉しい。」


ー母の日だから?という言葉は、飲み込んだ。思春期の子、こちらが調子に乗れば、すぐに引いてしまう。


「でも、二回も食べたくないよ。」


確かに・・レトルトで手抜きをしたことを後悔した。チャーハンでも作っていたのなら、子から母の日のお祝いをして貰えたのだ。
そんな私達のやり取りなど、夫は無関心。すっかり、向こうの実家で団欒気分だ。


「母の日のカンパーイ!!」


そう言って、画面の向こうで騒ぐ次女と三女の声。そして、義母の嬉しそうな笑い声。彼女は、これまでもこれからも、こうして子供たちから母の日を祝って貰えるのだ。それはもう、オープンに。
実母からは、母の日にちょっとした物を郵送したのだが、届いているのか届いていないのか?お礼の電話も無かった。

私にとっての母の日ー、それは、母の立場に立っても娘の立場に立っても、落ち着かない一日。早く過ぎて欲しいのが本音。
感謝するとかされるとか、本来ならその親子間だけで執り行われればよいものの、SNSなど、それ以外の他人にアピールする場がより多く出来たことで、更にがんじがらめで気詰まりとなるイベントになるのだ。









オンラインランチ

かおりとのオンラインランチ、ようやく実現。
子にも参加してみるかと声を掛けたが、当たり前だけれど断られてしまった。
勿論、夫が出勤の日。
子と二人なら、焼きそばとかうどんとか適当なランチにするのがいつものことだけれど、見栄を張ってオムライスなんて作ったりした。
私はダイニングテーブルでスタンバイ。子は、リビングでテレビを観ながらのランチ。
親子別々なのは少々気が引けたが、子は子で誰かとラインでずっとやり取りをして楽しんでいるのだから良しとした。

PCを立ち上げ、こちらの写りを確認。壁を背に、汚い部分が写らないように。テーブルには、幾分、気合の入った盛り付け。気に入りのプレートにオムライスと小さな小鉢2種を。
皿が多ければ多い程、「凝った料理」に見える不思議。

ようやく繋がり、久しぶりのかおり。家だからかノーメイク。だが、それはこちらも同じく。気の置けない仲とはこういうことだ。
ちょっとした世間話の後、てっきり乾杯をするのだろうとチューハイのプルトップを開けようとすると、


「Mとかも誘ったんだ!あ、繋がった!久しぶりー!」


ーえ・・何で?何で呼んでるの?


画面が次々と増えて行く。


「オンライン同窓会も、いいもんでしょう?女子だけだけど。」


悪気のないかおりの声に、苛立ちをおぼえた。Mやその取り巻き、私とは特に接点のないクラスメイト。
何年か前に同窓会で再開した、母仲間のYがいるだけまだ救われたけれど。
かおりが仕切るのかと思いきや、Mとその取り巻き達が会話の中心になり始めた。


「取り敢えず、カンパーイ!」


一応、私も用意していたチューハイを皆に見えるよう持ち上げてみるが、誰とも目が合っていないような感覚に陥る。喉が詰まって、声が出ない。
しかも、かおりは皆と繋がり出した途端、急に宅配が来たとかで席を外してしまった。
すぐに私は空気になった。誰も私に話し掛けないし、私も誰に向かって話し掛けたら良いのか分からない。挨拶するタイミングすら逃してしまった。 ただひたすら、酒を入れる。


「お!やってんな!」


突然、Mの夫らしき人物が画面に入って来た。私以外は知り合いなのか、それぞれに声を掛けている。


「よ!ゆきちゃん!元気ー?在宅してんの!?」


「うん、でも全然捗んないから、今日は休みにした~。てんちゃんはサボってんの!?」


「てんちゃんは自営だからね、自由人だよ。」


Mが笑う。皆も笑う。疎外感で一杯になり、酒のペースが速まる。オムライスをかきこんだ。


「こんにちはー。あの、初めまして~」


突然、Mの夫が恐らく私に向かって話し掛けて来た。


「あ、どうも。初めまして。」


口に入ったオムライスを酒で流し込むが、もごもごしてしまう。


「同じ、高校の時の?」


「あ、はい。」


「友達?」


Mに尋ねる。Mが一瞬だけ微妙な表情を見せたが、


「うん、同じクラスだよ。OOさん。」


苗字呼びにピンと来たのか、だが流石、噂に聞いていたタワマン社長。コミュニケーション力?が素晴らしく、ぎくしゃくする私達のことなど気にもせずに会話を進める。


「ご結婚されてるの?お子さんは?」


質問責めだ。それらの一問一答に応える。


「じゃあ、今休校中なんですねー。お仕事もあるのに大変でしょう?」


「あ、はい。」


つい、流れで仕事をしている風な返答をしてしまう。働いているのが当たり前という感じだったからだ。


「何されてるの?」


「え?あー。」


子が、こちらを見ている。嘘は付けなかった。


「いや、今は専業主婦です・・」


「あ。あぁ~」


こういうリアクションに、いつになったら慣れるのだろう。家だというのにこの居心地の悪さ。だが、救世主のかおりが戻って来てくれた。


「あ!てんちゃん!久しぶり!」 どうやら、本当に彼と初対面は私だけらしい。


「あのラーメン屋、美味しかったよ!」


「だろだろ?だけど今は自粛で行けねえからな。テイクアウトも頑張ってるみたいなんだけど、やっぱりキツイらしくって。」


その後も、彼らの趣味なのだろう、ダーツやゴルフ関係の内輪話に花が咲く。それに関する共通の知人話。まったくもって詰まらない。もう、退場したい気分。
冷蔵庫に二本目のチューハイを取りに行く。迷って9%に手を出してしまった。
Yの子ども達が乱入して来たが、独身女子メンバーは素っ気ない。Mも同じく。一生懸命相手をしているのははやり、Mの夫だった。 ハイペースで9%を入れていたら、急に視界がぐらぐらとし出した。家だからだろう、酔いが回るのも早いのだ。
空気を読んだYが、会話もそこそこに抜けると言い出した。


「ごめんごめん!子どもがもううるさくて落ち着いて飲めないわ。また今度、深夜開催で~」


「Yちゃん、残念!またね。」


「自粛明けたら飲もうね~」


皆、快く送り出す。私も今しかないーそう思い、


「すみません、私も抜けます。」


「えー!全然話してないじゃん!」


かおりだけが声を上げてくれたが、Mの夫も、


「またやりましょうね~お疲れ様!」


それにつられるように、Mやその取り巻きらも声を掛けてくれた。
接続をオフにした途端、すっかりひからびた食べ掛けのオムライスが目に入り、げんなりした。


「ママ、楽しかった?」


子が、リビングから微妙な表情で声を掛けて来たので、


「全然!だって、友達が了解もなくママの嫌いな人とかも入れてたし。」


まるで学生のようなノリで子に打ち明けたら、子がぎょっとした顔をしていたけれど、本音がだらだら。しかし、言葉にしたことでスッキリしたら今度は腹が減って来た。冷たい食べ掛けのオムライスだけれど、美味しい。
皿とチューハイをリビングに移動させ、子が視聴していたお笑い動画をテレビで観ながら食べる。
悶々とした気持ちはすっかりハイになり、かおりに対しての苛々はその日中に水に流すことが出来た。




甘ったれた女

先日、オンライン飲みを義家族としたばかりだというのに、また義姉としている夫。しかも、リビングを占領しているものだから、ウザい。
PCスピーカーからどでかい義姉の声が聞こえてくる。次女だ。


「マジ、腹立つんだけど!!自分の興味のあることしかしないし、子どもの面倒も見ないしさ。在宅ワークって言えば免罪符?」


「まあまあ。でもパートは今休みなんだろう?」


夫が宥めている。すると今度は義母が入って来た。


「休みっていってもね、一人になって色々やりたいことがあるのよね。自分の時間が無いって、大変なことなのよ。」


「あーもうムカつく!今日は泊まるわ。」


「またかよ。」


また、次女の家出だ。ストレスが溜まると、こうしてすぐに義実家を頼る。家出といってもただの息抜き。自転車で思い付いた時にすぐ寄れる近距離実家は、突発的な家出をするのに好条件の場所なのだ。
そして、また義母もすぐに娘を甘やかす。三女まで出て来た。


「今日は、飲もうぜ!」


休みの三女まで乱入。


「こういう時の為に、ほら、これ開けよう!!」


「お!俺もそっち行きたいわー。」


夫の背中を通る際、ちらっと見えた画面。高級そうなワインボトルを掲げた次女と三女。家出と言いながらもまるで深刻そうでもない。
本当に、単なる息抜きだ。
恵まれた環境にいる彼女等に、舌打ちをしたくなる。いつでも頼れる金持ちの実家。我儘放題、家出といったって、後々頭を下げるのはいつだって義兄なのだ。
兄弟間の繋がりー。私にも弟がいるが、そんなものは無い。
色々な問題を彼は抱えているし、そもそも携帯だって持っていない。親がまだ扶養しているのだから・・
考えだしたらキリがないから、問題が起こるその時まではあれこれ考えないようにしている。

上を見ればきりがない。私だって、ある人達からみたら、甘ったれた女なのだ。コロナ感染数が激減している。少しばかりの光が見えつつある。




繋がりを求めて

かおりから、いつの間にライン電話の着信があったようだ。
夫がおり、出ることがかなわなかった。夫に外勤務の日を聞き、再度オンライン出来る日程を送るがまだ未読のまま。
なかなかリアルタイムでやり取り出来ない現状。

ついでに、卒対ラインの未読がすごいことになっていたので開けてみると、どうやらこの週末にオンライン飲みをしたようだった。
楽しかった!という感想と、またやろう!との声の掛け合い。
そして、どうやら深夜3時過ぎまで盛り上がったようだ。恐らく、私以外は皆参加したのだろう。スネ夫ママやボスママなどは始まりから終わりまでのフル参加だった模様。

そして、孤高の人がオンラインレッスンを始めたとかで、日程とパスを掲載していた。皆、二つ返事で参加すると返しており、家族以外との接触をどうにかして得ようと必死なのが伝わる。
蚊帳の外である私は、いまだこのグループラインから抜ける度胸もなく、ただ彼女等のやり取りの突っ込みどころを探すだけなのだ。




柄にもない私

夫は交代出勤の日。
結局、ただの二日酔いだったのか?たっぷり睡眠を取った後はいくらかスッキリしたようで、今朝は6時前に起床。
ゆっくり朝の準備をし、しっかり朝食を取り、出掛けて行った。
私はというと、喉の違和感は消えないまま。胃も悪く、食欲がない。
最近、夜になると寝付けずに色々と考えてしまうのだ。緊急事態宣言が出て、夫と子がいる生活の中で、昼寝もご無沙汰。
以前は、日中に寝ることで睡眠負債を返していたのだが、ここにきてそれが出来ず、体中がだるい。
おうちで旅気分ーと、旅行番組を観るものの、やはりそのリアルには届かない。

ふと、誰かと話したいと猛烈に思う。自分は引きこもり性質だと信じて疑わないけれど、それは「選択」した場合のみに限る。
それが「義務」となった場合、どうにかして外界との接触を求めてしまう。不思議なものだ。

私が自分から連絡を取れる他人ー、それは、かおりか従姉妹か引越し前のママ友。だが、従姉妹とは何となく距離を置いているし、引っ越し前のママ友とはどこか遠慮もある。
やはり、子どもを通しての付き合いなのだ。
となると、かおり一択。恐る恐るラインをしてみた。


ー自粛生活、どう?頑張ってる?


なかなか既読にならないライン画面に気が取られて、家事が疎かになる。
夫が在宅しないとこうだ。
子も、ずっとスマホをいじっている。バルコニーに誘ったけれど、もう飽きたのか断られた。
陽の当たらない暗いリビングにいると、欝々として来る。それを打ち消すかのように、もう一つラインを送る。


ーオンラインランチとか、どう?


義実家とは苦痛でしかなかったオンライン飲み会。だが、旧友とならば楽しめるかもしれない。柄にもなく、自分から相手を誘い、しかも流行りに乗っかっている私。
思い付きの発言だったが、ドキドキしつつ彼女からの返事を心待ちにしている。




予言カード

オンライン飲みを義実家とした翌日、てっきり二日酔いだろうと思い、夫を起こさず寝かせたままにしていた。
昼過ぎ、のそのそと起きて来た夫の顔付きがおかしかった。


「体温計、ある?」


恐る恐る渡すと、脇腹にそれをさす。発熱か?リビングに緊張感が走る。
ピピっと測定終了の合図音。

ー36.1℃。


「なんだ・・」


安堵というよりは、振り回されて疲れたーという感情の方が勝る吐息と共に声が漏れた。


「なんだって・・もっと言い方あるだろう?」


私の心の内を読んだのか、夫が面白くないという表情で私を睨む。そういう訳ではないと窘めつつ、再び寝室へと促した。
結局、ただの二日酔いなのだ。それなのに、連休明けで、本来在宅ワークをしなくてはならない身だというのに、布団でゴロゴロとし始めた。
給与も下がり、頑張り時ではないのか?そもそも仕事なんてないのでは?一瞬、不安が過ぎる。

少しして、今度は悪寒がすると言う。倦怠感も。羽毛布団の下に毛布を入れ、更に季節外れの湯たんぽ。流石に、これから熱が上がるのでは?と心配になる。
そして、私もなんだか喉がおかしい。外出していないのに、この違和感は何なのか?子だけは元気なのは救いだけれど。

コロナ収束まで、少しの体調不良で不安が増大する。あまりニュースを観ないようにしても、ついネットで関連ニュースをチェックしてしまう。
そして、最近の緊急地震速報。
あの恐ろしい着信音が、連日続いた夜。怖い。 そして、オカルト的な噂ーイルミナティカードの予言とやらをネットで知り、更に怖くなる。見るからに恐怖心を煽るイラストのカードが、これまで起きた災害や事件などを予言して来たというのだ。
寝つきも悪いし、悪夢を見るこの頃。体調不良はそういった恐怖や不安感からも来るのかもしれない。




オンライン帰省




「今年はオンライン帰省だな!」


すっかり体調が戻った夫。今年のGWは義実家との交流もスルーで、それだけはコロナの恩恵という感じだったのだがそううまくはいかなかった。
職場の同僚やツーリング仲間とは既に行っていたオンライン飲み会。
それを、義実家とやろうと言い出したのだ。 言い出しっぺは義姉だろうなと思いつつ、夫もウキウキしている様子。子は、従姉妹と画面越しに話せるのを楽しみにしているようで、憂鬱なのは私だけだった。

連休最終日ー、それは行われた。
しかも、正午から。早過ぎる。
すっかり慣れた手つきでオンラインの環境を整えると、夫はどうやらホスト?役なのか、てきぱきとスマホで義家族とコンタクトを取りながらもズームとやらのアプリで義家族と繋がった。

画面は、4画面。我が家と長女宅に次女宅、それに義両親と三女宅で4世帯が画面内におさまる。
子ども達ーとはいっても、もう皆大きいので恥ずかしそうにしつつも、子は姪っ子が出て来るやいなや、すぐに画面に向かって手を振り笑顔。
夫が乾杯の音頭を取る。 我が家は3人家族なので、四分割された画面の中で一人ひとりの表情が分かりやすく誤魔化しが効かない。

次女は、繋がる前から出来上がっていたのか?既にべろべろに酔っぱらっておりだらしがなかった。
巷では浸透しているオンライン飲み会。どんなものかと思っていたが、やはりオンライン。距離とはこういうものなのだと思い知らされる。
まず、誰かが発言してからのレスポンスの悪さ。そして、妙な「間」。その沈黙を率先して破ろうとすれば、誰かしらとかぶる気まずさ。
家族なのに、ぎくしゃくとした雰囲気。目線も、一体どこに合わせたらいいのやら。
つい画面上にうつる、いつもより歪んで見えるー左右逆の自分の顔ばかりに目が行く。皆が皆、相手の出方を伺いながらの様子見で無駄な沈黙が流れる。ひとしきり、その「間」を埋めようと子どもや義両親を使う。
その場は一瞬なごむものの、その空気は持続せずに妙な緊張感を生む。

だが、酒がどんどん回り、ようやくその不慣れな状況に適応して来たのだろう、長女がワイングラス片手に会話の主導権を握り始めた。
まず、三女に爆弾を落とす。この先どうするのか?いつまで実家でパラサイトしているのか?結婚する気はあるのか?
これには、正直驚いた。普段、こんな突っ込んだー、三女にとっては痛い話題を吹っ掛けることなどなかった長女。オンラインだからか、これまで姉妹の間でも遠慮して介入出来なかったそれを追及したのだ。 勿論、三女はあからさまに嫌悪感丸出しの表情をした。


「まじ、ウザいんですけど。」


40代とは思えない言い回し。我が子や姪っ子が吐きそうな台詞。


「あんた、パパとママの介護する覚悟でも出来てるの?」


「はぁ!?」


「OOさんだって、長男の嫁なのにいつまでも三女がいたら同居だって出来ないわよね。」


「・・・・・」


顔が引き攣るーというのは何度も経験して来た。保護者会だったりPTA関連だったりのママ友付き合いでも。
だが、この時ばかりは、辞書で顔が引き攣ると調べたら、その説明文より私の今の表情を見せたら一見にしかずとはこのことだろうと思った。
それは、私が常日頃気にしていた事項だった。この団地ーこの賃貸暮らしはいつまで続くのか?いずれ同居なのか?三女が独身ならばまさかの6人暮らしになるのか?とか・・・
また、三女が義実家を継ぐとなれば、私達の終の棲家はどうなるのか?
先が見えない不安はいつでも、私を苦しめつつ日常の忙しさで無理矢理それを麻痺させる術を覚えさせていたのだ。


「ちょっと、あなた達、もうやめて。」


口火を切ったのは、、義母だった。義母は、やんわりと長女を窘める。だがそれが長女の気に障ったようだった。


「もうやめろって~何とかなるから。俺がどうにかするから。喧嘩は辞めろって。長男は俺だから。」


突然、夫がジョッキ片手に間に入る。
我が家の画面が大きくなる。どうやら、発言者にその分割の特許が与えられるらしかった。
夫の突然の発言に、私は酷い顔をしていた。


「ちょっと、OOさんの顔!」


次女が茶々を入れる。しかし、笑いは起きず微妙な空気が流れた。
酷い顔だったからだ。笑えない程。
私は、「長男の嫁」としての覚悟がまだ足りない。それは自分でも自覚する程に。PC画面上の顔は、嘘がつけなかった。メッキが剥がれるーとはこういうものなのだろう。きっと、義家族もそう思ったに違いない。よそ者の私に、更に不信感をおぼえたのだろう。矛先は、三女から一気に私へ。
いつもの流れだ。





今日の写真

今日の写真




ネットショッピング

連休中だというのに、荷物がひっきりなしに届く。全て、夫宛て。
夫は、鼻歌交じりにリビングで荷ほどき。勿論、除菌作業をしながらだ。
出て来たのは、洒落たスツールだったりライト。また、絵に興味なんて無かった癖に、有名画家のポスターなど。
それらを自室に運び込み、ドタバタ。逆に、これまで使っていた椅子やライトなどは要らないからと子に譲ると言うが、子からしたら趣味でもないそれはただのガラクタ。
即刻、要らないと言われて粗大ごみ行きだ。
メルカリで売れるようなものでもないし、今は自粛の時。更に、ゴミ収集も大変だと聞くので、ゴミは一旦ベランダに避けている。
また、外出する予定も無いのに、リモート服?とやらを買い集めている。スーツのような仕事着ではなく、だからといって部屋着はNG。綺麗めファッションというところだろうか。
それでも、下はスウェットなのでちぐはぐだ。

PCカメラで見えている部分だけ、気合を入れる。それは、金メッキのようなものだ。メッキはいずれ剥がれる。既に、私達家族の前では剥がれてむき出しになり、しかも錆びているようなものだ。
それに、夫は気付かない。

夫が楽しそうに買い物をしているのを横目に、私は両家の母の日のギフトをネットで選ぶ。今年は買いに行くのも会いに行くのもNG。すべてステイホームで済ます。
あれこれ見ているうちに、自分の物欲がふつふつ湧いて来た。
つい買い物かごに、綺麗色のブラウスを入れる。新しいスニーカーも。


「決まった?」


はっと振り返ると、背後に夫。夫から義母の母の日を選ぶように頼まれていたのだ。支払いの段階で、夫を呼ぶことになっていた。


「なんだ?これ。こんな格好、する訳ないよ。しかも、安っぽいしセンスないな。」


顔が引き攣る。夫は、私が妄想ショッピングしていただなんて思ってもない。純粋に、義母のギフトをチョイスしていたと思っている。


「物じゃなくて、消えものがいいな。姉貴らの方が好み分かるし、それなりのもん買ってるんだから。食い物か花、選んで。」


返事をせずに、買い物かごの商品を削除した。




オンライン飲み会とかって無理

最近静かだった卒対ライン。
珍しく未読件数がたまっていたので覗いてみた。すると、


ーオンライン飲み会しよう♪


言い出しっぺはボスママ。スネ夫ママと険悪ムードになったのは一瞬で、また二人の仲は元通りになったらしい。
ライン上でのやり取りは、ボスママとスネ夫ママが相変わらず中心になっていたからだ。


ーいいね!やってみたかったんだ。どんな感じ?


あるママが尋ねると、待ってましたといわんばかりに、


ーほんと、楽しいよ!すっぴんでいいし、適当に家のもの食べて飲んでやるから気楽だし。昨夜は学生時代の友達と朝までオンライン飲みしちゃった!


ーパパさんとか、どうしてるの?


ーうちのパパ、フレンドリーだから。そういうの平気で構わず参加するタイプ。だから、夫婦で毎晩オンライン飲みって感じ。


ー子どもの寝かしつけしてからでも参加、OK?


孤高の人が尋ねる。


ー勿論!それがオンラインのいいとこだよ。途中参加も途中抜けも全然OK!だらだら飲もう♪


ー私もやりたい!


ー私も!!


続々と、参加希望のメッセージを送っていた。だが、この人数でどうやるのだろう?夫がオンライン飲みをしていたのを見た時は、せいぜい4、5人だった気がする。
私はそんな誘いもないし、誘う相手もいない。なので、大勢でオンラインで繋がるという方法すら分からない。
このコロナで、オンラインの経験といったら、子のピアノレッスンくらいで。

まだ、体調が戻らない夫。睡眠時間が長い。夜も、21時頃寝たら朝10時頃まで起きて来ない。なので、子も寝てしまうと夜は暇だ。
こんな時、気軽にオンラインで飲める友達がいたらー
かおりの顔が一瞬浮かぶ。だが、どうしても画面越しに相手にうつる自分を意識して、いつものように楽しめない気がする。 携帯カメラの自撮りモードで自分の顔をうつした時、加工しないと酷いもんだ。
ほうれい線は勿論のこと、目の下のくまやしみ、普段、鏡で見る自分よりも10歳は老けている。そんなすっぴんを晒してお喋りに興じることなんて、私には無理。




バルコニーでティータイム

夫の体調だが、結局発熱はせずに良くなりつつある。ほっとしたのと同時に、まだ不安が消えた訳ではない。
一週間経っても変わりがなければいいのだが、嗅覚味覚の異常が忘れた頃に出る者もいると言う。悪化しなくても感染していることだってある。
いつだって、私達は「保菌者」なのだという自覚を持たなくてはならない。
なので、それこそ買い物もギリギリまで我慢の時だ。夫の体調不良前に、色々と買い込んでいたので食事は何とかなる。夫も体調がいまいちな今は、うどんがあればOKなのだ。 ただ、子はストレスが溜まっているようだ。


「あー、なんか甘いもんが食べたい!」


お菓子ストックも殆ど切れてしまった。ならばドーナツでも作ろう!と思ったが、ホットケーキミックスは既に使ってしまった。今は、どの店にも置いていないらしい。
この間、片栗粉を買った時にはたくさん並んでいたそれが、まさか転売品になるだなんて思ってもみなかった。あの時、迷って買わなかったことを後悔した。

板チョコだけはあったので、それで何か作れないかと考える。ゼラチンがある。なので、チョコプリンを作ることにした。
子も誘い、久しぶりの親子クッキングタイム。
牛乳を温め、割り入れたチョコを入れる。ぐるぐる混ぜたらふやかしたゼラチンを入れて砂糖も入れて、後は冷やし固めるだけ。


「できたー!」


出来上がったプリンは、家にある小さな湯呑4個分。そのうちの2つを敢えてバルコニーに出て食べることにした。面倒だが、アウトドア用の椅子を2脚外に出す。
5月の空気ー太陽光に爽やかな風は、気持ちが良い。

お隣からも、子供たちのはしゃぐ声が聞こえた。同じように、バルコニーで日光浴をしているのだろう。
いつもは、洗濯物を干す時と取り入れる時くらいしか出ないバルコニーが、いつもと違うことをするだけで違う場所に思える。
新鮮さを味わうには、「面倒」と「工夫」が必要なのだ。




免疫力アップ

夫の体調は、依然として不調のまま。
寝室から出て来るのは、トイレと風呂の時のみ。倦怠感が強いらしくベッドに寝た切りだ。
こういう時、夫が書斎を持っていて良かったと思う。
ただ、発熱もなく食欲はある。今のところ味覚や嗅覚がおかしいこともないらしい。酒は飲まないけれど、珈琲は美味しいと感じるらしくよく飲んでいる。
かったるいだけ。それでも、怖い。
もし夫がコロナだったら?今の状態ではPCR検査を受けるだけの資格はないだろう。咳だってないのだから。
ただの倦怠感なら、疲れやストレス?で片付けられるに違いない。


夫と同じように、よく分からない症状に悩まされている人々も多いだろう。そして、その家族ーもし感染していたとしたら「濃厚接触者」にあたる私達の行動の制限。
これについては、特に国からのガイドラインなどない。
症状に個人差がある。だから、不要不急の外出は避けたり三密を避けたりなどの対策を取るしかないのだろうけれど。

このまま夫の症状が改善され、だが私か子のどちらかに同じような倦怠感や体の不調が出た場合ー病院に行くべきか否か。
家族内感染が怖い。同じ血が通っているからといって、病気や免疫についての遺伝は認められないし、個人差があるのだ。夫がただの倦怠感で終わったものでも、私や子には、発熱や息苦しさを伴う可能性だってある。

とにかく、一番怖いのは、家族全員が体調不良になりそのピークも同等となること。ピークがずれれば、家の中で療養しつつも何とかやり過ごせる気がするのだ。
夫の体調不良は、精神的ストレスかそれとも飲み過ぎによるものか分からないけれど。最悪のことも頭の隅に入れつつ、今私と子に出来ることは免疫を付けること。

積極的に乳酸飲料や健康サプリを飲み、早寝早起き、それにバランスの取れた食事に軽い運動。それらを取り入れながら、我が身を運命に委ねるしかないのだ。




わたしの分身

私にとって、駆け込み寺的ブログ。5年前には頻繁に訪れていた。だが、一度削除され、再び一年後に復活したそのブログは数か月も経たずに更新されなくなった。そして、「ご挨拶」という題名と共に、ブログはそのまま残しておくが、無期限停止の宣言。残念に思いながらも、それから数か月は、何となく更新されないブログを訪れてはがっかりし、ついにはブログ名すら忘れていった。


彼女は、転勤先でママ関係とうまくいかなくなった途端、ブリキの雑貨を異様に集め出し、どこか病的な様になっていた。しかし親近感。私と同じーそう思えたのだ。
ふと昨夜、眠れないので携帯でブログを検索。それまでまったく思い出しもしなかったブログ名が頭にふっと浮かんだのだ。
すると、懐かしいテンプレート。ブログ名はあの頃のままーとは少し変わっていた。再びーという文字が加えられていたのだ。

彼女は、私と同じ境遇。夫は転勤族で金銭面では自由なのが違うところだけれど、ママ友付き合いだとか子どもとの接し方が似通っている。
まずは、彼女があの頃と同様に、一人っ子ママのままだということに安堵する。会ったこともないのにおかしな話だけれど。
勝手に親近感をおぼえ、自分と重ね合わせて読んで来たので、その合わさったところが大きくずれれば、なんだか取り残された気になるのだ。
そして、転勤生活は相変わらずのようだ。
仕事はー?どうやらパートはしていたようだが、このコロナ騒ぎで辞めたらしかった。そして、引きこもり生活はこの自粛生活では当たり前の世の中なので、彼女の性質の変化までは読み取れなかった。 3年程前から再開していたらしいので、ゆっくり遡って読むのが今の楽しみ。

一人っ子、引きこもり、そしてちょっと病的で目が離せない。
ブリキの雑貨集めはやめてしまったらしいけれど、それに代わるものー。それが見付けられたら、また私は勝手に安堵するのだ。




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