我が家の王様
夫に叱られた。
ランチ会がばれたのだ。
そもそも、私が会計をした為に、そのレシートをきちんと捨てなかったのが悪い。
「なんだ、これ。食事に行ったのか?」
そこからうまく嘘を付けなかった私。すべて夫にバレてしまった。
「まったく、こんな時に打ち上げなんて非常識もいいとこだな!!ったく。あり得ないぞ。」
ネチネチと説教され、うんざり。こういう時、鬼の首を取ったようになるところに虫唾が走る。
「この店、ちゃんと感染対策してたから大丈夫だよ。」
反論しても、聞く耳など持たない。そして、自分だって我慢しているのだと猛アピール。
その後、一人3千円ランチだということもばれた。
「旦那が仕事中、優雅に旦那以上の値段の昼飯なんて、いい気なもんだよ。」
「これはね、1年間、役員仕事をしていた報酬で貰ったお金でまかなったランチなんだよ。家計からは1円も出してないから。」
「報酬って、その役員仕事でどれだけ家に迷惑掛けたかってことだろう?電話代とかその他色々、家のやるべきことを放って奉仕した見返りだろう?それなら家庭に貢献すべきなんじゃないの?」
途中から、もう異国後を聞いているような錯覚に陥る。もう、何を言い返しても無駄だと思い、会話を終わらせたい一心で口先だけの謝罪をした。
自分の正しさが認められれば、それで十分なのだ。夫も、外で何かしらのストレスを抱えているのだ。家の中では、王様でいたいのだ。
- category: 夫
- 2020/09/30