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パート代の使い道

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「給料、いくらだった?」


夫に聞かれ、答えるのに躊躇した。しかし、少しの沈黙に耐えられず、つい本当のことを伝えてしまった。
伝えた後で、夫は自分の給与については何も教えてくれない癖に、フェアじゃないなともやっとした。


「じゃあ、携帯代と保険料、それにOOの塾代を半分は出してくれよ。」


ーえ?ちょっと待って。根こそぎ徴収するつもり?


「生活費も折半してくれたら楽なんだけどな。」


そう言われたら、何も言えない。そして、パート代はそのまま自分のお小遣い♪なんて、一部のセレブ主婦くらいで、他子持ち主婦ブログを見れば、皆パート代は家のローンや塾代、それに食費で飛ぶと嘆いている。
夫に言われた分を出して、それでもいくらかは残る。これを虎の子に大事にとっておき、1年後にはと妄想する。
最近は静かだけれど、実家の弟のこと。いつまた金の催促をされるか分からない。
勿論、渡す気はさらさらないけれど、それでも「持っている」安心感はいくらか気持ちに余裕を持たすし、余裕があれば冷静にも寛大にもなれるのだ。




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  • 2022/07/31

パート初任給

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仕事は気が重いながらも、思い掛けないサプライズに心躍った。
なんと、初給料が出たのだ。
自分でも休職したりであやふやだったけれど、勤めて一か月経ったということだ。実際、働いた日を一日とカウントすれば、2週間程度というところだろうか?

明細を恐る恐る開ける。
6万2千円程。早速、ATMで全額降ろして虎の子にイン。

嬉しい。ただただ嬉しい。労働の対価だ。
もうちょっと頑張ろう、そう思える。
あまりにも嬉しく、早速、職場近くの気になっていたケーキ屋へ行き、シュークリームを買った。
少し迷って、3つ買った。いつもなら子と自分の分だけにするけれど、気持ちが大きくなっていた。
汗水垂らして得たシュークリームは、あっという間に腹の中に吸い込まれたけれど、脳内の幸福物質がわっと湧き出たようだった。





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雑な暮らし

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丁寧な暮らしに対比するのが、雑な暮らし。

孤食が続いている気がする。
私もパートを再開し、子は塾、夫は仕事。家族揃って食卓を囲む機会がぐっと減った。
朝も、バラバラ。かろうじて同じメニューを口にはするけれど、皆、時間が違う。
昼に至っても、夫は外食、子は塾弁。私も昼は塾弁の残りを自分の分の弁当としていたけれど、とにかく疲れで食欲が湧かず、パート終わりは菓子パン一個程度でも残してしまう。なので、がっつり米を食べる気にもならないのだ。
夜も、子は塾の授業があれば夕方に食べて出て行ってしまう。私も一緒に食べればいいのだけれど、なんだかやる気が出ず食べないまま。アイスや煎餅などをかじる程度。
子が、私が作った夕食をスマホ片手に食べているのを見ても、以前なら小言を言う元気もあったが、今は見て見ぬふりでそのままスルー。
とにかく、疲れ果てている。

フルタイムで働く主婦からしたら、甘えたことを言ってと思われるだろうけれど、正直、清掃や以前の短期パートの比にならないくらいにどっと疲れる。
全身筋肉痛も、仕事を始めたばかりだった頃は仕方がないと思えたが、今はそれも慢性的であったりして良くなる兆しもない。
違和感も、ずっと続くと慣れてしまう。痛みと共存する術を見付けてしまうのだ。


「あー、歯磨き粉ない。」


夫に言われ、イラっとする。ドラッグストアで買い物をしてきたばかりだ。夫専用の歯磨き粉までストックを確認していなかった。
シャンプーやリンス、それに洗剤やトイレットペーパー、ナプキンやラップ。日用品だけでも毎日のように減っていく。
食べ物だけではない、生きるということは消費するということ。消費したら補充しなくてはならない。
補充して、消費しての繰り返し。疲れからか何か一つの落ち度があれば、ドミノ倒しのようにバタバタと崩れてしまう。

重たい体に気合を入れて、なんとか歯磨き粉を買って来た。夫は満足そうな顔をしたけれど、さてシャワーを浴びようと浴室に入り、自分の洗顔フォームを買い忘れていたことに気付く。
主婦の買い物、いつだって自分のものは後回しなのだ。




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社員とパート、力関係

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店長も微妙だけれど、もっと微妙なのは惣菜部門担当のマネージャーだ。
指示も曖昧だし、常に何かに追われているのか苛々している。
そして、男のヒステリック。 いつかはと思っていたが、とうとう私もその流れ弾に当たってしまった。


「ちょっとちょっとちょっと!まだ出してないの誰よ!?」


私担当の総菜。ノルマにまだ達しておらず、品出しまで至っていなかった。小林さんを始め、その他茂木さんらベテランメンバーは自分担当の弁当や総菜を終わらせ品出しも済ませ、既に片付けを始めていた。
私は汗だくになりながら、担当の総菜をパッキングしていた。マネージャーが苛ついた声を上げたところで、見るに見かねた茂木さんが隣に来て手伝ってくれて事なきを得た。


「頼むよ!もっと早く出来ない?」


基本、残業は許されない空気。皆、残業しないよう必死でノルマを終わらせる。
なんとかへとへとになりつつ終わらせてほっとしたのも束の間、たんまりの洗い物。ようやくそれも終わらせ退社。
狭いロッカールームで、茂木さんが励ましてくれた。


「あの人、誰にでもああだから。所詮、うちらパートのことなんて使い捨てとしか思ってないのよ。気にしないで。」


誰にでもああーというのは、嘘。実際、小林さんのようなベテランにはへらへらしている。むしろ、彼女に何かと小言めいたことを言われるが、まるで口うるさい母親と息子といった具合。そして、互いにその関係性に気持ち良く浸っているのだ。
もしも私が男だったらー、使えなくても男性だったら少しは居心地が良かったのか?なんてくだらない妄想をする。
ある意味、ここは女の職場だ。
そして、私はママ友関係ですらうまく築けなかったはぐれ者。そんな人間がこういう環境に馴染む訳がないのだ。
それでも、数千円の日給の為に身を売る。どんな理不尽な目に合っても、まずはひと月。ひと月でも頑張ろう。その先に何か違う世界が見えるかもしれないというわずかな希望を持って。




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最低賃金1041円

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重い体を引きずって、気合でパートへ行って来た。
現場に着くまでに汗だく。自転車通勤はこの季節辛くきつい。そして、そのまま涼しいオフィスにでも入れるのならまだましだけれど、そうではなく、更に熱いキッチンへ体を預けなければならないのだ。
幸い、この日は小林さんはお休み。もしかして店長が少しは気を利かせてくれたのか?茂木さんはいてくれてほっとした。


「大丈夫?体調崩したっていうから心配したよ。」


「ちょっと気分が悪くて。」


「もしかして、ストレス!?大丈夫?辞めたりしないよね?」


他の人は、久しぶりに出勤した私に一瞥をくれるのみで特に声掛けなどしてくれなかったけれど、指導係であっても、こうして温かい言葉を掛けてくれる茂木さんに私は救われた。
こんな小さな出来事が、もしかしたら嫌でたまらないことでも続けていくモチベーションになるのかもしれなかった。
それにしても。
少し間を置けば、気分も変わってこの仕事に順応出来るかもしれないだなんて、昨日までの楽観的な自分を笑いたい。
驚く程、手順を忘れている現実。そして、やはりミス連発。それでも小林さんが不在だからか、誰からも咎められることはなかった。


「あー、違う。その隣のパック!」


「ちょっと待って、そっちじゃなくってあれ!クリーム色のトレイに乗っかってるの!」


私が動くたび、茂木さんがそれを制し声を上げる。それはとても恥ずかしく情けないことだったけれど、意地悪ではないのは分かるし、本当に私が出来ないのだから仕方がない。
少しでも廃棄を減らす為に、彼女は自分の仕事をしながら私の動きを目視してくれているのだ。むしろ、感謝しなければならない。
5時間ぶっ通しで働き、へろへろになりながらキッチンを出る。時給は最低賃金の1041円だから、その日の賃金は5000円ちょっと。 帰り際、買い物をして帰ろうと財布を開けて5千円札を目にした時、何とも言えない気持ちになった。


ー果たして私はこれに見合う仕事をしているのか?


とにかくキツイ。しかし、この賃金分自分がここに貢献しているとは思えない。互いにとってWIN-WINの関係性を保てていない。
しかし、ここを離れたところで、ここよりよいところが見付かる保証はない。いや、そもそも採用されるところがあるかも分からない。 再び、面接ジプシーとなるのか?それは避けたい。
それに、夫からもっと仕事を増やせと言われた。パートといっても、子どもも大きいのに午前中だけだなんておかしいと。中高生の子どもがいる主婦の殆どはフルタイムで働いていると。
吉田さんを見ているからそんなこと言うのだろうけれど。子の夏期講習代の明細を目の前にそう言われたら、無職に戻るタイミングではないのは分かっている。




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ママ友付き合いど真ん中

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従姉妹のN恵から久々の電話。 しばらくぶりで、話は弾んだ。自然体で話せる関係、それは親戚であっても有難い存在である。実母に彼女を自分を比較された苦い経験があったとしても、それはそれなのだ。


「目の前でだよ?あり得なくない?私は全然いいんだけど、子どもが可哀想でさ。」


聞くところによると、夏休みに入り、早速ディズニーに行ったお友達がいるという従姉妹の子。現在2年生と1歳の子どもがいるママである従姉妹は、ママ友付き合いど真ん中にいる。
そのディズニーでのお土産に「差」があったと言うのだ。従姉妹の子がお友達からいただいたのは、お菓子のお土産といっても袋菓子。350円程度のスナックだと言う。だが、もう一人の子は、缶入りのお菓子とキャラクターのシャーペンだったらしい。


「さすがにうちの子もそれ見て、なんで?なんて言わなかったよ。でもさ。幼稚園とかだったら言ってるよね。なんで私とあの子でお土産違うの?って。」


「その子のママさんとは仲いいの?」


「うん、普通に。だってうちにだって遊びに来てるしね。うちらも行ってるし。」


確かに、なんでそんなところで差を付けたのか?謎ではある。ただ、私もこれまでの経験値からふと思う裏付けをいくつか挙げてみた。


「まず、そのお友達のママさん達がすっごい仲良しなんじゃない?子ども抜きでランチするくらい。」


「いや、そんなことないよ。むしろ私との方が仲いいと思ってたんだけど。」


「じゃあ、逆に気を遣う仲なんじゃないの?N恵の知らないところで、そういうやり取りがあってそのお返し的な。」


「何それ?」


「例えば、そのお友達がディズニー行く前に、何かしらの物を受け取ったとか。そのお礼を兼ねて、かもよ。」


「えー、そんなことある?にしても、それをうちの子の前でやらなくてもよくない?」


「わざとじゃなくて、たまたまかもよ。本当はその親子にお礼をするつもりが、N恵達も傍にいて、何かをあげない訳にいかなかったとか。」


「お返しって・・それは別でやって欲しいよ。別に皆に配るお土産で差を付けなくてもよくない?」


N恵は始終ご立腹だった。しかし、そんな小さなことで苛々するなんて、N恵もどっぷりママ友付き合いにはまっているのだと思う。
下の子を産む以前は、職場復帰をしたこともありもっとドライだった。世間が狭くなるということは、こういうことなのだろうか。


「産休はいつまで?復帰はしないの?」


「うーん、下の子はもう少し自分の手で育てて、転職しようかなって思ってる。資格も腐らないしね。コロナ禍だし無理して働くのはやめにした。」


「へえ。」


「でもさ、ママ友付き合いって難しいよね。うちの子、控えめだからさ。言いたいこと言えてないのよ。そういうのももどかしくて。そのお土産ママもさ、注意しないでへらへらしてるし。親が親なら、子も子だよね。女の子3人って難しいよ、結局、気の弱い子があぶれるんだよね。おもちゃ一つで遊ぶにしても、二人が使ってうちの子は後ろから見てるだけ的な。あー、苛つく。」


N恵は相当のストレスを私にぶつけているらしかった。私も本当は色々聞いて欲しいことは盛りだくさんで、パートのことや夫のことや子のことや実母のこと、ぶちまけたかったがぐっと堪えた。というか、そのエネルギーが彼女の話に耳を傾けているだけで萎えて来た。
皆、自分を正当化したいし、認めて貰いたい。それがどんな下らないことであっても、そうだね!と頷いいて欲しいし共感を得たいのだ。
私もママ友付き合いには相当苦労したが、こうしてど真ん中でストレスを溜めている後輩ママの話を聞くだけのスキルは得ることが出来たようだ。
子持ち主婦としての、ひとつのスキルを。




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ずる休み

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今日行くはずだった仕事だが、休んでしまった。
昨夜はなかなか寝付けず、何度も寝返りを打てば打つ程眼が冴えてしまい、また足の裏が異常に熱く、何度も何度もシーツの冷たい部分に充てたりして誤魔化していたが、暑さは増す一方。
風呂場へ行き、シャワーの水で流したりして、それでも横になるとカッカと火照り、もうどうにもならず安眠することを諦めた。

はっと気付けば、いつもの起床時間。夫を起こし朝食を作り、そして今に至る。
職場に電話をするのは気が引けるが、では出勤と天秤に掛ければ重いのは後者。勇気を振り絞り、店長に電話連絡をした。


「PCR検査とか、受けた?」


店長は、私の体調不良をコロナだと疑っているのだろうか?そうではない、仕事が合わない、このまま続けたら適応障害になってしまう。


「一応受けてくれない?抗原検査でいいから。自宅にキットがあればそれを使ってでも。熱はないんだよね。」


私よりも一回り以上年下だと思われる店長。その店長は、私に対してため口だ。私が新人だからなのだろうけれど、小林さんや茂木さんには敬語を使っているし、同じくため口を使っているのは学生バイトの子達に向けてくらい。こういうところもモヤモヤポイントの一つ。
コロナ疑いを持ちつつも、出勤させようとする店長の意図が分からない。いや、本人もいっぱいいっぱいなのだ。
辻褄が合っているとかいないとかそんなことはどうでもいい。単に、その場凌ぎの対応なのだ。
もう、嘘でもコロナだったと言って休んでそのままフェイドアウトしてしまおうかと思い始めている。




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夏期講習

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子も夏休み。だが、手放しで喜んではいられない夏。
受験の夏だ。
夏期講習に合わせて、授業がない日も自習室へ通う日々。
実は、夏期講習のクラス分けテストの結果は散々だったのだ。下から2番目のクラス。
塾の面談でクラス分けの表が張り出されており、トップのクラスにスネオママの息子の名前を見付けて負けた気がした。
子は、仲良しと同じクラスになったことを喜んでおり、遊びに行くわけじゃないんだよと、つい説教したくなる。
夏期講習代だって、馬鹿にならないのだ。諭吉がポンポン飛んで行くし、段々とそれも麻痺してくる。夫は子の為ならと塾代については渋い顔をしつつ黙って支払ってくれるけれど、それは成果が出ること前提の話。
ちなみに夫にはクラス分けの結果については報告していない。夫が知れば面倒なことになる。また、母としての仕事を蔑ろにしているからだと責められることも否めない。

また、塾弁作りも大変だ。
毎日の弁当作りなんて、幼稚園以来。こんな目に合ってこそ、給食の有難みを知る。栄養バランスの取れた安心のメニュー。子は、給食が好きではないけれど、それでも周りの目を気にしてそれなりに食べてくれる。
朝晩ちゃんと作っているつもりでも、同じ人間が作るメニューは偏りがないとは言い切れない。なので、プロの管理栄養士によって考えられ作れらたメニューは、母親達を助けてくれる救世主だ。

夏は受験の天王山。子の将来を決める大事な時期。夫に言われなくても、出来ることを精一杯、そして精神面でのサポートは母として頑張りたいと思っている。




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キッチンの熱気

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PTA問題は解決したものの、パートの件はもやもやを引き摺っている。
体調不良ということで早退させてもらった今週。そのまま退職の流れに持って行きたかったところを店長に止められて今に至る。
まだ使えない新人であっても、店としてはいた方が良いということなのか。
それでも、あの小林さんの罵声や周囲の冷たい視線、常に時間勝負で早く早くと急き立てられ、そのような状況でもミスは許されない緊張感。そしてあのムンとした熱気と油の臭い。
それらを思い出すだけで、胸やけよろしくもうたくさんという気になるのだ。
一応、店長からは週明けに出社して欲しいと言われている。
朝8時過ぎから昼過ぎまでの5時間勤務。一番キッチンが戦場と化す時間帯だ。辞めたいといっている従業員を、いくら休養を与えたからといってそこに充てるのは、店長としての素質に欠ける行為なのではと思う。
私が店長なら、もうちょっと考慮して、まずは復帰第一優先と、楽な時間帯にするし、それで行けそうなら徐々にシフトを変えて行く。そのような柔軟な対応を心掛けるに違いない、そう鼻息荒くも思う。




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吉報

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世の中、捨てたもんじゃない。心からそう思えた昨夜。
委員長から携帯に直接電話があり、会計袋が見付かったという。


「自転車置き場の隅に落ちていたらしいのを店に届けてくれた方がいて、学校にお店から連絡があったみたい。」


「あの、中身は?」


「うん、無事でしたよ。そっくりそのまま、お金もありました。」


「ありがとうございます!!」


「いや、私は別に何も。親切な方に感謝ですね。」


泣きそうになりながら受話器を置く。本当に有難い話だ。正直、このまま見付からなければ委員を辞めようとすら思っていた。
逃げかもしれないけれど、あんな失態を冒したうえで皆に合わす顔なんてない。
もしその見ず知らずの大恩人に会えるのなら、菓子折りを持ってお礼をしたいくらいだ。




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会計袋その後

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ここ数日の疲労を引き摺りながら、近くのスーパーで買い物をしてレジで並んでいると、背後から肩を叩かれた。





「あぁ、やっぱり!」


誰かと思えば、孤高の人。もう随分会話なんてしていないし、学校でたまに見掛けることはあってもただそれだけ。
彼女の近くには誰かしら人がおり、園時代の「孤高」なんて言葉は既に灰と化したかのようだ。


「久しぶり、聞いたよ。まだ見付かってないの?」


一瞬、何のことだか分からなかったけれど、少しして例の件なのだと気付く。彼女は委員イベントで招かれるヨガ講師だった。
そして、私の知らないところで既に話は広がっているのだと知り、恐ろしくなった。私の前では内密にという空気だったのに。
いや、委員長らが本部に報告し、本部の誰かが噂を広めているのかもしれない。スネ夫ママの顔がチラと浮かんだ。

あれからの動向について、まだ私の元には連絡はない。揉めているのか何なのか、すっかり蚊帳の外。
それともこちらから尋ねるべきなのか?向こうからしたら、当の張本人が他人事だと憤っていることはないか?今度は副委員長の顔が浮かぶ。
どうしたらいいものか、悩む。
そして、仕事も。
悩みの山積み。
人と関わると、私の場合ろくなことにならない。




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休職

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もう無理ーそう思い、そのまま店長にその旨を伝えに行った。
私には向いていない、このまま続けていたら心身ともに支障をきたす。
どうせ使えない新人なのだから、すぐに了承を得るかと思ったが、彼からの返事は予想外のものだった。


「ちょっと、今週は休んで。まだ始めたばかりで疲れもあるかもしれないし。」


いや、私はもう辞めたいのだ。休みたいのではない。それを伝えようとするが、忙しい彼は慌ただしく私の話をじっくり聞く時間を取ってくれない。何やらPCで商品の発注を掛けながらの対応である。


「大丈夫、大丈夫、今が頑張り時だから。ここにいるベテランさんも最初はみんなそうだったし。いやー、最初はキツイよね。俺もそうだったよ。覚えるまでがね。でも一度覚えちゃえば定年後もずーっと勤められるよ。小林さん見てみなさいよ。」


いや、だから小林さんのような人が残る職場なのだ。ここはそういう強い人が残っていく。私のようなへなちょこが残れる場所ではない。しかし心の声はなかなか口をついて出ることはなく、押し黙ってしまう。 いつもは冷たい視線を送るばかりの店長が、妙に優しい声色なのもそうなってしまう原因の一つだった。
つまり、うまく丸め込まれてしまった。
今週は休み。体も心も休めて、それでも無理なら電話で辞意を伝えればいい。とにかく今は仕事のことは考えたくない。




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切れた凧

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委員長らから、特にまだ連絡が来ない。この沈黙が怖い。
そんな悩みを抱えながらも、仕事は行った。こちらも気が重い。
茂木さんの顔を見るなり、ほっとする。彼女は別に仕事だから私に教えているだけなのだけれど、それでもここで頼れる存在なのは間違いない。やはり、彼女がいないと緊張感は倍増する。
精神的には少し楽になっても、体のきつさは変わらない。午前中、たったの5時間。だが、休憩は無い。これが辛いのだ。


「今日は新しいことを覚えましょうか。いずれは揚げ物も出来るようにならないとね。」


茂木さんにそう言われ、正直気が重い。揚げ物は、小林さんの持ち場でもあるけれど、彼女ももう高齢だしと、今は交代制で若い人達で回すような方向で動いているという。
何度か油の交換作業を目にしたが、とてもじゃないけれど一人であの重さの油の交換をするだなんて恐ろしい。また、火傷もしそうで怖い。いずれはーというのはいつなのか分からないけれど、近い将来のようなニュアンスだった。
茂木さんから言われた新しいこととは、弁当だ。幕の内弁当的な。これを全部綺麗に詰めてパッキングするのだが、そのおかずの種類の多さ、そしてまたトッピング。何度聞いても、ソースの種類が覚えられず、それでも間違えて破棄するよりはましだと言い聞かせ、質問する。
そうして何度かこなすうちには体もようやくその作業に慣れるのだけれど、それでも早く早くと隣で急き立てられる。


「丁寧過ぎるから。もっと早く!」


茂木さんに言われ、私の中ではスピードアップしているはずなのに、周囲からはそうは見えないらしい。
背中も腰も足も痛い。そして、暑い。とにかく気分が悪い。鮭の切り身を見ているうちに吐き気が込み上げて来た。


「すみません、ちょっとお手洗い・・」


嘔吐しそうな感じだったのでそう告げたが、


「トイレくらい始まる前に済ませなさいよね!」


小林さんからの激が飛ぶ。しかし、それすら構っていられない程に具合が悪く、よろよろとキッチンを離れた。
トイレへなんとか辿り着き、堪えきれず出たのは涙だった。そして、鏡にうつる自分が酷く惨めに思えた。今、思い出さなくてもいいPTAのことまで過り、何もかもから逃げ出したくなった。もう、駄目だ。プツリと何かが切れた。
エプロンなどを外し、このまま辞めようと決意した。




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邪気な好奇心

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あの後、飯田さんから電話が入った。てっきり責められるのかと思ったけれど、私に同情する感じだった。


「私が頼んだばかりに、ごめんなさいね。」


そう言われると、本当だと腹が立った。彼女が自分の担当をしっかり守り、正直、仕事なり早退してでも責任持って委員長に会計袋を渡すべきだったのだと。それも含めての会計係なのでは?と。
だが、今更何をいっても仕方がないし私が100%悪い。


「委員長達、本部に怒られたのかな。一応、前期はあまり使ってなかったからね。活動費、2万円ほぼほぼ残ってたんだよね。」


受話器越しに感じる、彼女の嫌な感じでの好奇心めいた空気に、やっぱりという思い。
私のことなんて心配していない。単に、このトラブルを外野から楽しんでいるだけなのだ。


「始末書とか、書かされるのかな。」


まだ話したり無さそうな彼女にこれから塾のお迎えだと言って電話を切った。勘弁して欲しい。
こんな精神状態で、仕事にも行かなくてはならない。そして家の中はぐちゃぐちゃだ。部屋は、心を表している。




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報告

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いつもより早く会議室へ行くと、既に委員長と副委員長2名はおり、伝えるなら今しかないと勇気を振り絞る。
まともに二人の顔を見ることが出来なかったけれど、絶句したのだろうか、しばらくの沈黙。


「えっと、つまり飯田さんから預かってそのまま買い物に行ったんですよね?自宅に戻って、すぐに中身確認しなかったんですか?」


もっともな追及をされ、だが、仕事のことで頭が一杯だったなんて言い訳が出来るはずもなく、ひたすら謝罪した。


「なくしたのに気付いたのは、いつですか?」


委員長は、だんまりだ。いや、困惑して言葉が出ないのかもしれない。いつ気付いたのかと尋ねられ、さすがに昨日とは言えずサバを読む。


「水曜です。」


「スーパーとかに連絡してみました?警察に届けました?」


副委員長の声が尖る。そんな中、他のメンバーの声が廊下から聞こえる。楽し気に笑い声まで。


「ちょっと、後にしよう。」


委員長が副委員長を制し、取り敢えずこの件は置いて通常の定例会が始まった。その間、私には皆の会話や会議内容などまったく耳に入らなかった。
とにかく、自分のだらしなさ。そして、その後の機転の利かなさ。気付いたのは本当は昨日。夜の19時だ。まだスーパーは開いていた。だが、すぐに電話で問い合わせるというような発想は湧かなかった。 とにかくパニック。家の中をあちこち探しまわることで一杯だった。
土曜は朝いちの会議だったので、まだスーパーは開店していない。しかしこの時すらスーパーに問い合わせるという考えは浮かばず、副委員長に指摘されてハッと気付いた始末。
彼女らに水曜に気付いただなんて嘘を行ったこと、そこでタイムラグ。水曜から三日間、一体何をしていたのかと責められても仕方がない。嘘なんてつくもんじゃないと後悔した。
会議は表向きに和やかに終わり、他のメンバーは帰って行った。委員長と副委員長が残るのはいつものことだが、私が残っていることを何人かは不思議に思っているようで、いくつかの視線を感じた。


「本部に報告だね。」


「その中って、お金だけじゃなくて領収書とか帳簿も入ってるんだよね。参ったね。」


二人が私の前で相談をするが、その会話に入って行けずただ首を垂れる。副委員長はまだ私に何か言いたそうな感じだったけれど、委員長は違った。


「ooさんはもう帰っていいですよ。一応、本部に報告します。それから後の対応はまた連絡するので。」


こういうトラブルが起きた時ー、やはり、委員長になるだけの人は案外冷静なのだと知る。そして、そんな風に感心している自分に、そうじゃないだろうと心の中で突っ込みを入れた。




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会計袋の行方

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仕事のことで頭がいっぱいだったけれど、今度はPTAのことで頭がいっぱいだ。
先日、飯田さんから突然携帯に電話が入り、私の家の近くにあるコンビニ前にいるから出て来てくれと言われて行くと、ファスナー付きの袋一式を持ち立っていた。


「突然、ごめんね!実は、ちょっとこれ今度の定例会の時に委員長に渡しておいて欲しいの。」


飯田さんと我が家は近所だ。歩いて数分。中身を見ると、明らかに会計袋っぽい。彼女は、会計担当だった。


「休み前の締めを本部会計でするっていうから、いったん返さなくちゃならないんだけどさ。この間、委員長に渡すの忘れちゃって。ラインしたんだけど、私も彼女も平日はフルで仕事してるし会えなくって。ごめんね、お忙しいところ。」


頼む時は、低姿勢な彼女に釣られ笑顔を作り、それを受け取ったのが月曜の夕方18時。この時、居留守を使うべきだった。 子を塾に送るついでと出たのが間違いだった。
子を送り、そのまま買い物をした。エコバッグに会計袋は入れていたはず。そういう時に限って、あれこれ買い物が多過ぎた。エコバック一つでは足りず、スーパーで袋をもう一つ買った。
買い物をし終え、レジ袋に入り辛いもの、またエコバックに入れ替えた方が良さそうなものを出し入れしつつ、会計袋もエコバックから出してレジ袋に入れてみたり。
なんとか二つの袋におさまったところで、自宅に戻ろうとすると職場から電話。シフト交換のお願いだ。電話をしながら買い物かごを片付けたような気がするが、その中身が空っぽだったかの記憶はない。
とにかく、その電話で意識がすっと職場に持って行かれ、手元はお留守状態だった。

家に戻り、買ったものを片付けた。なんとなくの記憶。その時、会計袋があったかどうか覚えていない。というか、会計袋の存在を思い出したのが、昨日の夜。週末に定例会があると委員長からメンバー達に確認のラインが入り、その時にふと思い出したのだ。
そこから焦って探しまくって、見当たらない。家の中を隈なく探した。というか、そもそも家の中にあるのか?買い物から帰宅して、あの袋を出した記憶というか見た記憶すらない。

どうしよう・・・なんと委員長に報告したらいいのか。今日の集まり、休んでしまいたいけれど、休んだところで解決策にはならない。




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あんぱん一つ

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駄目だ、やっぱり私には合わない。
昨日は自宅に戻り、何もする気になれなかった。
子の塾前の軽食も作れず、パンを買って渡した。夫がその日は夕飯が要らないことは不幸中の幸いで、夕飯はレトルトカレー。
子はどう思ったか分からないけれど、とにかく何もする気になれなかったのだ。
私はまったく食欲が湧かず、子の軽食用のパンと一緒に買ったあんぱん一つ。それもまるで味のしない紙を食べているようで、美味しいという味覚すらどこかへ忘れて来てしまったようだった。

たかが時給いくらのパート。それにここまで心身擦り減らせて頑張るべきだろうか?
小林さんの罵声が耳の奥でぐるぐる回る。
周囲の腫物に触るような感じ。こいつに関わったらろくなことにならないと思われている空気感。 いたたまれない。




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一人立ち

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休みはあっという間。
今日も仕事。
覚えなくてはならないことが多く、ひとつ記憶に入れたと思えばひとつ記憶を無くすといった状況。
早口でバーッと説明をされ、教える側も時間との勝負で自分の作業をしながらなので、聞き返し辛い。
どこに何があるか、いくつもの種類の容器の場所やどんなものを入れる為のものかを把握し、またおかずを入れる順番、ソースを入れるタイミングとその種類など、なかなか頭に入らない。
今日は、茂木さんがいない。何か困れば彼女を頼っていたから、不安しかない。
辛うじてとったメモ、家に帰り見直すと、何が何だか分からない。メモをとっている時だって、正直何を言っているのか分からないけれど聞き返すタイミングが取れず、つい、後で落ち着いて読み返せば分かるだろうと自分なりに解釈してしまう。私の駄目なところだ。
いくつかの不明点を抱えながら、だが、周囲は私がもう分かっているだろうと思われている中作業をしなくてはならない今日。どうにかスムーズに作業を進められればいい。




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説明会予約

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夫につつかれたので、子と相談して高校の説明会の予約をした。
志望校を聞いたら、のらりくらり。もうすぐ学校の面談もあるのである程度はっきりさせておきたいのだが、理想が高過ぎることを本人も分かっているのだろう。学校には言わないでと言う。
では、子でも十分合格圏内の高校を上げると、それは嫌だと言う。
結局、第一回目に選んだ説明会の高校は、志望校でもなんでもない、たまたまその日が部活もないし塾もない日だったという理由と、家から近いという理由で選んだ高校だ。
それでも、初めての見学なので私も子もそわそわしている。
見学にはどんな服装で行くべきなのかーとか、何を質問したらいいのか?とか。学校によっては個別相談もあるらしく、志望校でもないのに質問をしてもいいのか?そもそも子が自発的に質問をするのかとか、色々と不安は募る。


「来週末、学校の見学に行くから。」


「おお。」


夫に伝えると、それなりのリアクション。しかし伝えないと、受験生の母親らしくないとチクリと言われて面倒だ。
一応、これで母親としての義務はひとつ果たせそうだ。




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まるでテトリス

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休みの日だっていうのに、朝から既に翌日出勤のことを考えて気が重い。
要するに、オンとオフの切り替えが出来ていないのだ。
職場で、出来ない扱いをされること。新人なら致し方が無いのかもしれないけれど、高圧的に出られればどんどん委縮するし、また委縮することで本来落ち着いてやれば出来ることですらミスをする。
数か月後、彼女らのように出来ている自分が想像出来ないのだ。
パッキングというから、もっと簡単なことかと舐めていた。だからバチが当たったのかもしれない。
こんなに覚えることとやるべきことがあるとは思わなかった。

例えば、テトリス。
昔に流行ったゲームだ。これが私は壊滅的に不得意だった。一つ選択を誤れば、どんどん積み重なってしまい焦れば焦る程、ブロックをとんでもない方向に向けて落としたり。
今の仕事も、テトリスが得意な人には向いているのかもしれない。一種のゲーム感覚だ。
茂木さんらベテランは、常に周囲を見ている。そして、自分が今すべき行動ーたくさんある中でも優先順位をきちっと付けて、いかに効率的に動くかを考え行動しているようだ。先の先を読み、どうすれば時間内にすべてを仕上げることが出来るのか、そういった先読みをしながら手を動かしている。
私がもっとも不得手とする能力だ。
そんな風に、一人うじうじ自己分析をしたところで状況は変わりはしない。
続けるか否かーその二択。

あと少しだけ頑張って、それでも駄目なら辞めればいい。そう思う一方で、職歴が清掃パートを含めて短過ぎるということは、次の職探しに影響を及ぼすのではないかという不安もある。
まだ、食べれている。仕事の日はまったく食欲が湧かず、恐らくそれは職場でありったけの油を吸い込んで胸やけしているからだろうけれど、休みの日は普通に食欲もある。
だから、まだ大丈夫。そう言い聞かせる。




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不向き

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疲れ過ぎていつもより早く目が醒めてしまった。
週末の仕事は過酷で、ミスもあり、また小林さんに怒鳴られた。
一番のミスは、出来上がった惣菜の仕上げに掛けるたれを間違えたこと。
そして、何パックも作ってしまったこと。途中でそのミスに気付き、青褪めた。
一気に冷や汗と顔から火が吹くのではないかという熱さに見舞われた。とにかく覚えることが多過ぎる。
パックの種類や詰める順番。時間内に何種類もの弁当や総菜パックをいくつ作るかのノルマは絶対こなさなくてはならない。
とにかく時間との勝負だし、のろのろしていたら終わらない。
作業手順もまだ頭に入っていない中、メモを見ながらゆっくりやりたいのが本音だが、そんな悠長なやり方では日が暮れる。
見様見真似でやるしかない。追い立てられるようにパッキングしていくものだから、やはりミスをする。他のベテランのように、体に叩き込まれていないのだ。
彼女らはもう何年も同じことを繰り返しているのだから、頭で考えるよりも先に体が動く。そりゃあもう自動的に。
そんな彼女らは、新人のビクビクのろのろした動きを目にするだけで苛つくのだろう。彼女らに「想像力」なんてひとかけらもない。
自分が新人だった頃のことなんてすっかり頭から消えているのだ。 毎日のように分からないことが出てくるし、確認の意味を込めて聞いてから作業したいこともある。


「すみません、これはこの容器に入れていいんですよね?」


「あ、ちょっとそれ違いますね、あそこの・・」  


学生バイトに聞いたら、自分の作業を止めて容器を持って来てくれた。しかし、 その奥で作業をしていた小林さんに叱られた。


「ちゃんと覚える気あるの?何度も同じことを聞かないでよ!」


学生バイトまで怒られたような雰囲気で、それが申し訳なかった。
辞めたい。休みだというのに仕事のことばかり考えてしまう。清掃パートは人間関係の嫌な部分は時々あったものの仕事内容は自分に向いていた気がする。ここは、やっぱり合わない。          




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時給分、パァ・・・

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辞めたい、切実にそう思う。
昨日は、数をこなせず皆に迷惑を掛けた。焦ってパッキングした惣菜、また手順を間違えた。そして破棄の流れ。
私の時給分、パァだと思う。
社員はマスク越しにも分かるくらいの渋い顔。怒鳴られたりはしなかったけれど、悪いのは全面的に自分だと分かるだけにどうにも辛い。
中堅パートさんが入っており、私より若い女性。茂木さんと同じくらいか?彼女は黙々と作業する。私とは軽く会釈をしたくらいだ。
ただベテランパートや社員からも一目置かれている感じ。とにかく、早い。そして正確。無表情で無駄口も叩かず、テキパキとパッキングする。少し手が空けば洗い場にある大量の使い済み調理器具を洗い、そしてまたパッキング。そしてついに、もたもたしている私の横にすっと立ったかと思うと、私の分を手伝ってくれた。


「す、すみません!」


申し訳なさに、身が縮む。情けないが、茂木さんをはじめとするベテランパートの助っ人がなければ、私の作業は終わらない。
早く一人立ちするか、さもなければ見切りを付けて辞めるかーそのどちらかだと思う。




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ニュース

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世の中は、昨日の元総理の銃撃ニュースにざわついている。
こんな時でも、家族の為に朝食を作り送り出し、汚れ物を洗い、そうしてパートへ行かなくてはならない主婦の私。
子は午後から塾なので、昼食も用意する。レンチン出来るパスタなどを用意しておけばよかったと後悔する。どうにもやる気が起きない。
惣菜パートをして、一番億劫な家事は断トツ料理になった。揚げ物などの油くさい作業場にいることで、実際はパッキングや洗い物程度の仕事しかまだしていなくても、物凄い数の料理を作ったような錯覚に陥るのだ。

それにしても。
私と同世代の男性による事件が多い。この一週間で何件も。
就職氷河期だった私の世代。運よく大学まで進学したとしても、その後の就職難。非正規雇用。そこから正社員に這い上がれる人なんて僅か。
私も夫と結婚していなければ、この世の中に今以上、いや想像を遥かに超える程の不満を持っていたに違いない。
不満を暴力で解消することなんてナンセンスだけれど、それでも、今の日本には言いようもない民衆の鬱憤が渦巻いている事実に突き付けられる。




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頼まれると断れない立場

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今日は休み。だが、明日からまた3連チャン。まさか、土日連続で入れられるとは思わなかった。
本当なら大学生バイトが出るはずだったのだが、昨日から発熱と喉の痛みがあるらしく数日休むことになったのだ。社員は急なシフト変更に対応出来そうな人間ーというよりも、頼みやすい人間に頼る。
そうなれば、新人の私がターゲット。
勿論、首を横に振ることは許されない雰囲気。仕事が半人前なのだから、こういうところでカバーすべきでしょという心の声が聞こえるのだ。
土曜は子は塾。日曜は部活の大会でいない。
夫はまたゴルフでいない。週末だが家族がいない私に断る理由なんてないのだ。ただ、体も心も休めたい、しかしそんな理由で断ることなんて出来る身分ではない。
とにかく、気が重い。仕事が合わない。そして小林さんも、しっかり日曜にシフトが入っていた。それもまた気が重い要因のひとつだ。    




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バリウム地獄

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昔から噂に聞いていたバリウム検査。いよいよこれをする年齢に来たのだと思うと、人生もいよいよ後半に差し掛かっているのだと実感させられる。まだ若い頃、検診でバリウム必須だった上司らは、検診から戻るといかにバリウムで散々な目に合ったかを武勇伝のように語っていた。

病院に到着し、検査服を渡され着替える。緊張感が一気に増す。
検査技師に導かれ、レントゲン部屋に入る。技師は男性。私より少し若いくらいの年の功。
手慣れた感じに誘導する。ネットで見ていた機械の台に乗るよう指示される。近くのテーブル上に、例の発泡剤と小さなカップに入った水、そして恐らくバリウムらしきもの。思っていたよりも量が多い。
考える暇もなく、技師は手に発泡剤と水を持ち、私に手渡す。


「初めてですか?」


「はい、初めてです。」


バリウム未体験ということで、少々の失敗を許してくれるのかもと淡い期待を抱く。


「この粉末はすぐに泡になります。一気に飲んでいただかないと口内で泡だらけになり飲むことが難しくなりますので、勢いよくお願いします。」


「分かりました。」


意を決し、プロの言葉を信じて発泡剤を一気に口の中に入れ少量の水と共に飲みこもうとした瞬間、先に粉末が喉に入りむせた。 むせた瞬間、口内にある粉末が唾液と混じりブクブク泡を立てる。まずいー、慌てて飲み込もうとするが無理だという声で条件反射のように口から吹いた。
目も当てられない。技師の顔を見る勇気がなく、ただひたすら謝ると、追加の発泡剤を渡された。


「じゃあ、もう一度。いいですか、焦らずに。でも勢いよくお願いします。」


焦らずに勢いよく・・どういうことなのか分からないけれど、とにかく落ち着いてということだろう。二度目の失敗は許さないというプレッシャーの中、どうにか頑張り飲み込むことが出来た。
続いてバリウム。カップを渡されおそるおそる一口飲む。なんだこれ、まずい。心なしかヨーグルトのような香りがあるが、どろどろしていて飲みにくい。


「はい、いいですよ。」


終わりかと思ったが、


「では、その調子で一気に頑張って飲んでしまいましょう!」


やはりこのカップの中身は空にしないとならないのかと落胆しつつ、ごくごくと飲む。なかなか減らない。だが、技師が隣でじっと私にプレッシャーを掛けてくることに耐え切れず、頑張って飲み干した。
途端に、げっぷをしたい衝動に駆られる。胃の中が風船でパンパンになり破裂しそうになり喉元まで上がって来た、そんな感じ。
ここで出したらもう一度飲まなくてはならない、それだけはなんとも避けたい。涙目で堪える。


「我慢して下さいねー。では、回って下さい。」


技師に指示されながら、右回り、左回り、棒で体を支えながら私を乗せた台はあり得ない角度に上昇する。再び喉元まで空気が上がり暴れ始める。それを抑えるように顎を引き、ひたすら耐える。
顔を真っ赤にしながら、途中で何度も右と左が分からなくなり指摘されながらも。
どれくらい回転したのだろう。お疲れさまでしたの声と共に盛大のげっぷが検査室に響いた。
こうして私の初めてのバリウム体験は幕を閉じた。




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検査

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バリウムの検査を受ける直前、夫がコロナ感染。そして私は濃厚接触者。
よって、検査は延期となった。再度、電話予約をし、ようやく明日が検査の日。
今夜から、絶食絶飲。まるで手術前のよう。胃をからっぽにし、あのドロドロしたまずそうな液体を喉に流し込むのだ。
ネットで色々調べると、明日が憂鬱過ぎる。飲むのも辛いが、出すのはもっと辛いらしい。もし出なかったらーと思うと身震いする。
とにかく水分が大事らしい。そして、検査後はラーメンが良いとのころ。油こってりラーメンを汁まで啜って、白いブツを出すのだ。
ここずっと胃痛が激しい。これは、ストレスのせいだと思うけれど、病気ではないとは言い切れない。
安心を得る為に、頑張ろう。




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受験生の母として

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そろそろ子の志望校を決めなくてはならない。
まだ薄ぼんやりとした希望しかなく、子が志望に上げている高校の偏差値は高望みと言いたいレベル。
塾の面談では、模試の結果から絞ったいくつかの高校を提示されたけれど、子は特に興味がなさそうで困る。
本人が行きたい高校に絞るのが良いのだろうけれど、それにしても自宅では勉強を頑張っている風には見えない。常にスマホ三昧なのだ。


「高校説明会とか、もう行った?」


昨晩、夫からふいに聞かれて戸惑った。まだ何も動いていないことを伝えると、呆れ顔。


「受験生の母親らしく、もう少し情報収集してサポートしないと。塾に入ってるからってそれで終わりじゃなくてさ。普通、もっと能動的に動くよ。あなた、仕事始めたっていっても丸一日外に出てる訳じゃないし時間はいくらだってあるだろう?」


パートといえど、私にとってはまだ慣れない仕事。というよりも、肉体的にも精神的にもかなりきつい。夫はそれを分かっていない。清掃パートの時もそうだけれど、主婦の片手間で出来る簡単パートという認識なのだ。
そして義姉らが子どもの為、受験の時期にどれだけ力を注いで来たのか、話聞かせた。夫に言われなくても知っている。
長女も次女も、子どもの教育費については課金しまくりだったし、また子どもの学歴は行く行くは彼女らのステイタスに繋がるのだから、そりゃあ熱量も私とは違うだろう。それと一緒にして貰っても困る。私は、子と自分を切り離して考えたい。そうでないと毒親になるからだ。勿論、子のことは常に気に掛け見守っていくけれど、あまりにも過干渉な親になりたくはない。







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不向き

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日曜の職場は、戦場そのものだった。朝ということもあったからなのか、また日曜だからレジャー客がテイクアウトをすることでいつもより商品が多いのか分からないけれど、とにかく大変だった。
午後の方が比較的にゆっくりしているように思う。
今日は、茂木さんはお休み。その代わりに学生バイトらしい女の子が私の補助についてくれたのだけれど、初めての仕事についても説明が分かり辛く、また、説明したらそのまま放置でどこか別の持ち場へ行ってしまうので確認し辛い。
これでいいんですよね?的な、一応教わったことをもう一度なぞって正しいかの確認をしたいのに、それが出来ない。
そしてまたやってしまった。


「あー、違う違う、そうじゃない。駄目だ、全部破棄。」


男性社員に言われ、頭の中は真っ白になった。
結局、私は私の時給分働いていないのではと思う。破棄したそれらの商品×数で計算したら、すべてがパァ。皆の冷たい視線も気になるし、やっぱり向いてない。
早く早くと急き立てられ、焦れば焦る程にミスを起こし、そして無駄を作る。
足はパンパン、背中から腰も痛くてまったく疲れが取れない。
とにかく、辛い。




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リフレッシュ休暇

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昨日は某ファミレスモーニングへ。子を誘うと、案外乗り気。
二人して自転車を走らせ、店に着くと、かなりの人。休日の朝くらい、皆手抜きしたいのだ。
私は、「トースト&ゆで卵セット」。子は、「温玉ミートドリアセット」。さすが食べ盛り、朝からがっつりしたものを選ぶ。
こんな風にモーニングを楽しもうと思っていても、ついメニュー表をみると一番安い価格に飛び付いてしまう。
本当に食べたいのは「パンケーキとスクランブルエッグセット」だけれど、600円以上もするので諦めた。というか、家で作れるとつい頭の中で原価計算してしまうのだ。
対して、子がオーダーしたものも600円以上だけれど、朝からドリアなんて作れないという付加価値が付くのと、可愛い我が子が喜んで食べることでプレイスレス。
ドリンクやスープも楽しめるものだから、私はここぞとスープを2杯、そしてドリンクバーを楽しんだ。珈琲や紅茶、炭酸水などなど。
子は、途中でスマホをいじり始めたけれど、それについては見てみないふり。こうして年頃だというのに母親が行きたいモーニングに付き合ってくれてるのだと。

なんだかんだで昼近くまで居座り、子は追加のポテトを頼み、そのまま昼は要らないと言ったので私も抜いた。
充実した休み。また仕事を頑張ろう。こういう楽しみを得る為の金銭を稼がなくては。




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召使いから客への切り替え

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今日は休み、しかし明日は日曜なのに出勤。
子は、部活の大会がある。なので弁当が要る。朝からバタつくのは必須。
なので、実質的に今日は本当の休み。夫はこの暑さの中、まさかのゴルフ。明け方にいそいそと出て行った。
車内で食べられるようにと、朝食用におにぎりを二つ作ったのに、PAで適当に食べるからと断られた。
早く言ってくれたら、わざわざご飯も炊かなかったのに。子と二人きりの朝ごはんならパンがあればそれでいい。
夫が出て行き、二度寝しようと布団に入ったけれど寝付けず今に至る。

子も今日は休み。ふと、二人でモーニングに行くなんてどうだろうと思い付く。
ファミレスのモーニングでもいい。子を誘ってみよう。
今週は本当に疲れた。慣れない仕事、いまだに怒鳴られた声が耳について離れない。
気持ちを切り替える為にも、外に出たい。誰かが作ってくれた朝食を、ゆっくりと、「客」として楽しむ。私は召使じゃない。




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