倍率と揺らぎ、そしてチャレンジ
子の志望校の倍率が出た。私はそれを見てほっと一安心。このまま何事もなければ合格する。
しかし、夫は違った。
「おい、今ならまだ間に合う。変更するなら今だぞ。」
夫はどうしても、我が子に上を目指して欲しいのだ。いったん、模試の結果を見て諦めたものの、やはり義姉に色々言われたことも引っ掛かっているのだろう。少しでもレベルの高いところー。これまで子の受験の件ではノータッチだった癖に、気まぐれにこうして口を出してくるのだから堪らない。
私はもう疲れていた。子が絶対合格するところ。失敗させたくはない。それに、今の志望校だって悪くない。そりゃあ、学歴ブランドにこだわる義姉らからしたら底辺の学校なのかもしれないけれど、背伸びしたって仕方がない。今現在の我が子の実力なのだ。
しかし、更に驚くことが起きた。
「受かるかな・・」
子が、夫にそそのかされてその気になったのだ。夫は追い込みを掛けるように子を洗脳する。
「大丈夫!!受かるって。だって去年に比べてこんなに倍率下がってるんだから。」
チャレンジ入試ー、これが何を意味するのか夫は分かっているのだろうか。塾にはそう言われたのだ。夫は直接、塾の面談にも行ったことが無かったし、ネットと義姉の情報くらいしか得ていない。そして、俺の頃はーともう何十年前の受験ノウハウを押し付けてくる。
「あなたは受験らしい受験の経験が無いんだから。何も分かってないよ。」
夫がこんな風に言うものだから、それを間近で見ている子は私に相談なんてする気にならないのだろう。
ただ、母親として言いたい。
楽しい高校生活を送って欲しい。それがイメージ出来る、そんな学校を受験して欲しいのだ。
- category: 中学校
- 2023/02/04